僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

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ブライトバーン/恐怖の拡散者


『ブライトバーン/恐怖の拡散者』本予告映像

原題:Brightburn
監督:デヴィッド・ヤロヴェスキー
アメリカ映画 2019年
☆☆★

 

ガーディアンズオブギャラクシー」のジェームズ・ガンが「スーサイドスクワッド2」の前に今やってる仕事があるので、スーサイド2とGOG3はそれ終ってからよ、という話でしたが、それがこちらの「ブライトバーン」でした。ただ、制作の方に回って、監督は別の人がやってたようです。(見てから知った)

 

スーパーヒーロー物っぽいホラー映画。舞台はカンザス、謎の宇宙船のようなものから拾われた子供が成長するにつれて特別な能力をもっている事に気づく。少年はやがて暴走してゆき・・・とまあ出だしから、思いっきり「スーパーマン」のパロディになってます。

 

名前だけはブランドン・ブライヤーとマーベルっぽい名前。
リード・リチャーズ(R・R)
スーザン・ストーム(S・S)
ブルース・バナー(B・B)
ピーター・パーカー(P・P)
スコット・サマーズ(S・S)
マット・マードック(M・M)
etc...
マーベルには苗字と名前が同じアルファベットのヒーローが多い。理由はスタン・リーがいっぱいキャラ作って名前憶えるの大変だから憶えやすいように名前と苗字を同じアルファベットにしたとゆー理由だそうな。

 

とは言え、マーベルっぽいのはそこだけで、後は基本的にスーパーマンが良い方向に育たなかったら?を全編通してやってます。

ジェームズ・ガン監督2作目の「スーパー」がスーパーヒーロー物のパロディで大人版キックアスみたいな内容でしたし、ヒーロー物を現実的にやったらこうじゃね?的なアイデアはおそらく昔から持ってた人なのだろうと思う。

 

ただ、この手のアイデアって昔からあって、スーパーマンが悪落ちしたり、ヴィラン版スーパーマンのビザロとか相当に昔から居るキャラですし、スーパーマンが善なのは育ての親のケント夫妻が正しく育てたからだっていうのは本家やパロディ含め何度も何度も繰り返されてきた手あかのついたテーマでもある。そういうのと比べると、今回の「ブライトバーン」は何か目新しい部分があるかというと・・・う~ん、やっぱりホラーテイストな所くらいでしょうか。

 

スーパーマンになる前までの話でいえば「ヤングスーパーマン」が青春テイストで好きでした。ただ、同じような話の繰り返しになって飽きてしまってシーズン後半は見てないのですが。ジャスティスリーグ的なものを結成するまで後半はやってるらしいので、いつか見ようと思いつつ見てない。ドラマオリジナルキャラのクロエが好き。

 

後は少し前に読んだ「スーパーマンアメリカン・エイリアン」もそんな話でしたし、スーパーマンがもし違う育ち方をしていたら…なら宇宙船がアメリカのカンザスでなく、ソ連に落ちてきたif物の「スーパーマン:レッド・サン」が凄い名作。単純に共産主義に染まった赤いスーパーマンで、どうせ社会主義国家を悪く言うだけなんでしょ?と思わせて実はその中でもきちんと正義をみつけていくという面白い話があります。

 

そういったものと比べると、今回の映画はやや物足りなさを感じたのも事実。スーパーマンって本当はこんなにヤバい奴で、怖いでしょっていうのをやや悪趣味的に描いただけにも思えてしまうのは少々残念でした。

 

悪趣味と言えばブランドン君がベッドの下に隠してたアレ。グロいやつがあったのって、詳しくは触れてなかったけど、あれXレイビジョンで人間の中まで覗けるからそういう性癖がついちゃったって事ですよね?そこはなかなかマニアックな所を攻めるなぁと感じました。

 

見てて、つまんないと思うほどではなかったので、スーパーヒーロー物のパロディの一環として楽しむのなら良いんじゃないでしょうか。