僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

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ペット・セメタリー(2019)


『ペット・セメタリー』本予告

原題:PET SEMATARY
監督:ケビン・コルシュ、デニス・ウィドマイヤー
原作:スティーヴン・キング「ペット・セマタリー」
アメリカ映画 2019年
☆☆★


<ストーリー>
「死者が蘇る土地だよ」
家族と田舎に引っ越した医師ルイス。新居の裏には謎めいた動物の墓地“ペット・セメタリー”があった。ある日、飼い猫が事故に合うと、墓地を越えた奥深くの森で猫を埋葬する。しかし次の日、共謀に変貌した猫が姿を現した。その地は、先住民が語り継ぐ秘密の森だったのだ。そして迎えた娘エリーの誕生日、彼女は交通事故で帰らぬ人に…。果たしてルイスの取った行動とは―。

 

とゆー事で「ペットセメタリー」見てまいりました。
原作は読んでいませんが、1989年版の映画は見ています。が、リアルタイムではないものの流石に詳細までは憶えてません。多分、ここ10年以内だったかとは思うのですが、こういう時にやっぱブログとかに記録残しておけば良かったなと改めて思います。ちなみに「2」は見てないです。

 

同じくS・キング原作の「ミスト」の映画ですが、救いようのないラストが結構話題になりましたが、個人的にはそこまでは…という感じで、それだったら「ナイトオブザリビングデッド」のラストの方が凄くない?とか思ったものですが、それは当然、その人の背景によるものです。
詳しいネタバレは避けますが、「ミスト」は、あれ実際に子供の親になった立場から見れば、なんて終わり方にしてくれたんだ、いくら映画とは言えお前は鬼畜か!ってやっぱりなるんだと思います。私は子を持った事無いからこそ平然とただのお話として見られたというわけです。

 

そんな所でこちらの映画、予告やあらすじの時点でもう書かれていますが、やっぱりそこは親になった人にしかわからない感情というものが絶対にあると思います。私もミストを見たその後に親になった立場・・・は一切無いのですが、まあタイトル通り、最初はペットの方が蘇ります。

 

たまに他の記事でも書いてたりしますが私は猫が好きです。で、実際に2匹の猫とお別れもしています。(今は飼っていません)もう何年か経ってはいますが、やっぱり今でもたまに思い出して悲しい気持ちになったりもしますし、時には夢の中に出てきて、夢だったかと涙する事もありました。

 

なので、姿形は変わってしまっても、もしかしたら映画のように私も…なんて思ってしまう部分は少々あったりしました。

 

ただこの映画、1989年版はどうだったか忘れましたが、割と今時風というか突然車が飛び出してきたりとかのビックリ演出が序盤から多い。いずれ89年版も見返そうかなとは思ってますが、昔の方はビビらせ演出よりも、もう少し子供を失った悲しみとかそちらのテーマ性の方が強かった気がします。
まあ結果的にそこの印象の方が後々まで残る、というだけの話かもしれませんが、終盤までは近いものの、今回の新しい方についてるオチみたいなのは無かったはず。(もしあったらすみません)

 

そこが逆にある意味良かった。え?こんな変なオチつけんの?と正直思った半面、決してギャグでやってるんじゃないにせよ、ちょっとズコーってなったのが重くなくて普通に見れてほっとしてしまいました。

 

スクリプトドクターの三宅隆太さんがライムスター宇多丸のラジオで言ってたんですよ。たまにホラーとかスラッシャー映画で人物像やドラマが薄っぺらいとか言う人が居るけど、それはわざとそうしているんですよと。だって殺される人を深く描いて感情移入させたら、それは見てる人がしんどいじゃないですかって。(そこから「蟹と修造」理論の話に繋がる)そんな重くしたらホラーとは別のジャンルになっちゃうんだと。

 

そういう意味で89年版だとかミストとかは独特の重みを持った作品としても語られるわけで、今回もしんどいと言えばしんどいですが、あの変なオチがあったおかげでそこまでじゃない作品に思えて、逆にそこが私にとっては良かった気がしました。チープなものには、チープなりの価値がある。

 

ホラー映画は大好きなジャンルなのですが、実はホラーをコメディとして描いちゃう奴が未だに理解できてなくて、つまり「ナイトオブザリビングデッド」は好きなんだけど「バタリアン」はあまり好きじゃない。「死霊のはらわた」の1は良いんだけど、2と3はちょっとなぁという人です。ホラー作品をコメディに振るくらいなら、今回みたいな変なオチついてる程度の方がまだ許せちゃいます。

 

今回、見てて何かに似てるなぁと思ったのですが、あれでした。シュワちゃんがゾンビ化した娘のアビゲイル・ブレスリンを必死に匿う奴。そうそう「マギー」です。割と珍作な部類でしたが、あれはあれで良いものです。

 

リメイク物の映画って、大概ロクなものにはなりませんが、リメイクする事でじゃあオリジナルも見てみようかなってなる人も中には居るはずですし、リメイクをきっかけにちゃんと昔の作品も同時に残って行くのは喜ばしい事です。

 

是非ごらんになら・・・あれ?今外で何か音がしたような・・・

 


あっ・・・

 

 

ペット・セマタリー(上) (文春文庫)
原作

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89年版