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映画 Yes!プリキュア5 鏡の国のミラクル大冒険!

映画Yes!プリキュア5 鏡の国のミラクル大冒険!【初回限定版】(初回限定生産) [DVD]

監督:長峯達也 脚本:成田良美
日本映画 2007年
☆☆☆☆★

 

プリキュア映画4作目。3代目プリキュアでTVシリーズ4作目「Yes!プリキュア5」の秋映画。そしてここからプリキュア映画の代名詞ともなったミラクルライトが初登場。プリキュア大投票でもキャラクター部門で上位に入ったダークドリームが登場するのはこの映画のみで、ファンの間でも評価&人気の高い1作。

 

まずはTVシリーズの「プリキュア5」から説明しておきましょうか。過去3作のタイトルにもあった「ふたりは」を外して、バディ物からチーム物に変更、ピンクがセンターでカラーの違う5人のチームになりました。
ここから後のシリーズは基本的には多人数のチーム性です。初代を意識してバディ色が強いものもその後の中には何作かありますが、一般的なプリキュアのイメージはやっぱり4~5人くらいのチームのイメージの方が強いかと思います。

 

同じ東映の女児向けという事で「ふたりはプリキュア」は「セーラームーン」との区別化というのは意識していた事はスタッフインタビューでも実際に語られていて、バディ物であったりタキシード仮面的な存在は男尊女卑にも受け取られかねないので意図して排除してきたプリキュアです。が3作目が商業的にあまり上手く行かなかった事もあ(その理由は「チクタク危機一髪」の記事にも書きましたので読んでいただければこれ幸い)これがシリーズ最終作という意気込みで作られたのがTVシリーズ4作目の「プリキュア5」です。

 

直接語られているのは見た事無いですが、勝手に想像するに、これまで2人ないし3人分の商品だったものを5人に増やせば、その分増えるだろうとの意図が合った事は想像できます。そしてこれが見事にヒット。商業的にも成功を収め、プリキュア5の2年目、そしてその後のシリーズの躍進にも繋がった重要作です。

 

一応、先に言いわけしておきますが、私は「セーラームーン」全然詳しくありません。なので、間違っていたり認識がずれている部分があるかもしれませんので、その辺りはご容赦願います。確かセーラームーン東映特撮の「美少女仮面ポワトリン」の影響を大きく受けていて、最初単独ヒロインで行くつもりでいたところ(そのプロトタイプとして後のセーラーヴィーナスが主役の「コードネームはセーラーV」があったはず)アニメ企画として東映側からのアイデアで女の子もので戦隊物が無いのでチーム物へと変わって行った、みたいな背景があったはず。(それで合ってます?)

 

でも、実際のスーパー戦隊とか、このプリキュア5と比較した時、気になるというか違いを感じるのは、「セーラームーン」ってキャラクターカラーがハッキリしてませんよね。マーキュリーは青、マーズは赤、ジュピターは緑。それはわかる。でも主人公のセーラームーンって何色?うさぎちゃんの髪とかモチーフの「月」から考えるとメインカラーは黄色なのでしょうか?ピンクは後のちびうさちゃんのカラーですよね?じゃあビーナスは?あれオレンジがカラーって事になるのでしょうか?ファンの方には多分、ちゃんとメインカラーは決まってるよって言われるとは思うのですが、知らない人にとってはパっと見はわからないんですよね。

 

実はこれって結構大事な事で、あまり詳しくない人でも、戦隊なりプリキュアなり「この作品のどのキャラが好き?」って問いかけた時に、キャラクターの名前なんか知らなくても、「青」とか「黄色」とか「ピンク」とかなんとなくで答えられますよね?それがわかりやすさというものです。

 

プリキュアなら初代は見た目と名前で白と黒で答えられますが、2代目のスプラッシュスターはそういった部分でも、ややわかりにくい部分がありました。ではシャイニールミナスは何色でしょうか?シリーズのファンなら黄色って答えます。(キュアぱずでも黄色ですしね)、でもプリキュアは詳しくない人が見た目だけで答えたら、もしかしてピンクと思うかもしれません。実はそれも間違いでは無い。白と黒の他に、女の子に人気のピンク色のキャラクターを追加した、というのも商業的な理由の上では別に間違ってはいないからです。見た目だけなら髪が黄色で服がピンクのキュアピーチやキュアハート、キュアフローラと大差は無いわけですしね。ここで言いたいのは「5」以前までは、その辺りはちょっと曖昧なままやっていたという話です。

 

チームになった事で、セーラームーンと同じになったと思うかもしれませんが、ただ人数を増やしただけでなく、そういうわかりやすさなんかも踏まえた創意工夫がきちんとあったりします。決して安易と切り捨てられないものがちゃんとあります。
プリキュア5で誰が好き?と問われたら、私は色じゃ無くて普通に「こまちさん!」って答えちゃいますけどね。

 

それともまた別の話で、5絡みで私が個人的に面白いなと思ったのは、キャラクターデザインがこれまでの過去3作の稲上晃から川村敏江に変わった所。女の子向け作品ですので、そこに女性のデザインを持ってくるのはある意味当たり前なのですが(稲上さんも必死にティーン向けの雑誌で研究したり、女性のスタッフに髪型とか実際に色々やってもらいながらデザインしてたそうですよ!)素で女性の感覚を持ってるのはやはり大きい。かれんさんの私服がちょっとおばちゃんくさい・・・のはやっぱりあくまで男性目線だと思うのですが、変身後のデザインに注目。

 

プロデュサーが変更になる6作目の「フレッシュプリキュア」とそれ以前のプリキュアのデザインの違いってご存知でしょうか?


おっぱいがある?のはフレッシュだけですので、そこじゃなくて足元に注目。ハイヒールを履いているかブーツを履いているかの違いがあるのです。

 

川村さんも最初に「5」のデザインをした時は普通にハイヒールっぽいデザインだったそうです。でもそこはプリキュア。ハイヒールではグッと力を入れて踏ん張れないでしょ?だからこれまでのプリキュアはブーツ状のデザインなんです!と言われたとか。

 

そう、それでもプリキュア5のデザインは過去2代よりはヒール高めのブーツ。あのヒールの高さには、プロデューサーとデザイナーお互いのギリギリのせめぎ合いが隠されています。そこ面白くないですか?個人的にとても面白い部分だなと感じた所です。言うなれば5作目までの鷲尾プロデュサー時代は外見の美しさよりも力いっぱいふんばれるブーツを履くプリキュア、という事なのです。

 

プリキュアデザインの話はフレッシュでの変化でまた別の面白いと感じた話があるので、それは映画フレの時にでも書くつもりでいますのでよろしかったらおつきあい願えればと思います。

 

そんな感じでここからようやく映画「鏡の国のミラクル大冒険」の話をします。これまでの3作は後にTVシリーズ前半の「フレッシュプリキュア」のシリーズディレクターを務める志水淳児監督でしたが、今回の映画はこれまた後に「ハートキャッチプリキュア」と「ハピネスチャージプリキュア」TVシリーズを手掛ける事になる長峯達也に変更。(ハトでキャラデザで組む馬越さんは多分この映画のレモネード戦闘もやってますよね?そこだけ絵がハトっぽかった)

 

が、監督だけでなく、企画・プロデュサーとして後に「フレッシュ」から「スマイル」までの4年間のTVシリーズを鷲尾プロデュサーから引き継ぐ梅澤淳稔Pがこの作品から入ったのが大きい。前作の「チクタク危機一髪」でも触れましたが、その時は同時上映のデジモンの方のプロデュサーとしてプリキュアを見ていた人です。併映とは言え、時間的な割合の上ではプリキュアの方がメインでしたので、映画館に見に来るのはプリキュアのお客さんが中心。そこで、予想していたよりも年齢層が低く、未就学児がプリキュアの一番中心となっているお客様である事を知るに至るわけです。

 

そういった背景があるからこそ、見ていて途中で集中力が途切れないようにと、参加型映画としてプリキュア名物の「ミラクルライト」がこの作品からとりいれられる事になります。

 

ロッキーホラーショー」とか、参加型映画で有名なものもありますし、日本でも探せばこれ以前にも何か類似企画があるのかもしれませんが、実際に定着するまでには至っていない文化ですよね。(具体的に何かを参考にしたとかは私は読んだ事ありません)

ちょっと試しにやってみようかと言うのは簡単ですけど、大人ならわかると思いますが、前例の無いものはコストやら製造の手間やら、新しく始めるって、凄く、ものすご~~~~~~~~~~く大変です。自分で会社に企画書を提出する事を考えてみて下さい。これ相当に大変な事ですよね。でもそれに挑戦して、しかもシリーズの代名詞とも言えるほどに定着・成功をおさめた。もうこれは「プロジェクトX」ならぬ「プロジェクトP」の世界です。

 

初代プリキュアも鷲尾Pの挑戦から始まりました。その精神を受け継いで、じゃあもっと子供達に楽しんでもらう為には何をすべきか、と新たな挑戦に挑む次の人が現れてくれたのは、鷲尾さん的にも嬉しかったんじゃないのかなぁと思うし、TVシリーズの方も鷲尾Pから梅澤Pに引き継がれたのには、そういった部分もあるんだろうなと想像してしまいます。

 

脚本の方は成田良美さんが過去3作に続いてこちらも継続して担当していますが、ダークドリームの人気の高さも納得出来る、ドラマチックな話でとても良いです。

 

主役が2人から5人に増えましたし、敵もそれぞれのプリキュアの影のコピーとして登場してきますので、単純計算で動かさなければならないキャラクターが相当増えています。その分、一人一人の出番は決して長くないのですが、短いからこそ、凝縮してキャラクターを立たせるという作りになってるので、そこが良い方向に働いた、という気がします。

 

主役5人も居れば、その中で影が薄いキャラとか出てきがちですが、ちゃんとプリキュア5全員のキャラの魅力が味わえますし、そこにミルクやゲスト妖精の芸人枠のミギリンヒダリン(ザ・たっちが担当)までちゃんとドラマを作ってあるのはとても上手いなと、今回あたらめて見直して感じました。

 

その分、メインの敵キャラのシャドウがこれといったドラマも背景も無く、ただの強い敵でしかなかったり、ココとナッツもこれといったドラマはなかったりはしますが、その辺りはまあ許容範囲。

 

ちなみに私は「プリキュア5」って特別な思い入れは無いのですが(勿論、プリキュアは全部好きなので、あくまで特別な存在では無いってだけです)この映画のね、ドリームことのぞみさんのセリフでメチャメチャ好きなのがあります。

 

昨日の私、1時間前の私、1分前の私、1秒前の私、それよりももっと良い自分になりたい。(要約です、原文ままじゃありません)的な事をドリームが言います。昨日の私を越えていくって。

 

この考え方が私は大好きでして、これから直接に影響を受けたってのでは無いのですが、以前から昨日の自分と今日の自分は同じじゃない、同じであってはいけない、ほんの一歩でも半歩でもいいから成長しなきゃ(例えおっさんになってもな)みたいな気持ちは強く持っている人です。

 

だからこそこんなブログだって毎日書けたりしてます。まあ、今はブログ再開したリハビリのつもりで1日1本上げてるだけで、流石にずっとそれ続けるの無理があるので(昔やってたブログで365日更新は一度やりましたしね)とりあえず100本目まで、と目途を立ててやってます。

 

そもそもオタク知識と思考だけをそんなに増やしてどうすんのよ?というツッコミにはぐうの音も出ないので、そこは生温かく見守っていただければ。ドリームが言ってるのはそういう事じゃないのも承知してますが、そんな気分があるので、私はこの映画のあのセリフとあのシーンが大好きなのです。

 

前述の通り、私はドリーム派じゃなくてミント派なので、こまちさんの「私はあなたの事も守りたかったのに」も当然好きですけどね。

 

あと、プリキュア大投票では、私はビューティさんにも一票入れた人なので、ダークドリームのCVが西村ちなみなのもポイント高い。ダークプリキュア5は他にもダークレモネードが後のキュアエースの釘宮だったり、ダークアクアがキリヤ君だったり、ダークルージュ長沢美樹、ダークミントが皆口裕子だったりと、オタには有名な声優さんばかりなので豪華。短い中でも良い演技してくれてます。ついで言えばシャドウもすぐあとにシロップになりますしね。

 

ラクルライトってそもそも何よ?みたいな事は説明されてなかったりはするのですが、ゲストのザ・たっちも演技はともかく、ただのコメディリリーフのチョイ役としてでなく、ミルクに感化され、勇気を持って最後は立ち向かうというちゃんとしたドラマが描かれてるのはホントに素晴らしい。これまでも何度か書いてますが、私は弱い存在がひとかけらの勇気を振り絞るっていう展開がとても好き。

 

TVシリーズ序盤で集めてた55のピンキーが、この映画で一気に集められるというメチャメチャ雑な展開も、今見る分には大いなるツッコミ所として楽しいです。

 

プリキュア5はやっぱり続編の「5gogo」のコスチュームの方がカッコ良いと思ったりはするのですが、ストーリー的にはTVシリーズの無印5の方が断然面白かったりしますし、この映画もとても面白いので、オールスターで気になって見てみようみたいな人でもちゃんと5を最初から見ていただけたらと思います。

 

ここまでいかがだったでしょうか、私のプリキュア5話。基本的には濃いオタクがプリキュアってこんなに面白いんだよ、こんなに凄いんだよ、的な事を伝えるスタンスで映画の方は書いてるのですが、楽しんでもらえましたか?そしてこの映画を見た後にこう言ってほしいのです。


プリキュアがこんなに面白いとか凄いものだなんて、そんなのまだ習ってないよ!」
って。あ、CVは西村ちなみさん風でお願いします。

www.youtube.com予告編が無かったので映画OP

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