僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

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遊星よりの物体X

遊星よりの物体X Blu-ray


原題:THE THING from Another World
監督:クリスティアン・ナイビイ
原作:ジョン・W・キャンベル「影が行く」
アメリカ映画 1951年

 

「遊星からの物体X」デジタルリマスター再上映を超楽しんできましたので、せっかくなので見ていなかった51年のオリジナル版を。

 

カーペンター版が南極だったけど、こっちは北極なのか。しかもたまたま氷の中で過去に地球に落ちていたUFOを発見するのではなく、リアルタイムで飛行物体の落下を確認し、それを調べに行くという設定になってました。

 

氷を切り出して基地に持ってくる、みたいなのは共通。人間に寄生して、誰が本物の人間で誰が物体Xなのかわからない、みたいなのはカーペンターのオリジナル。

 

というか極寒の地で宇宙からの異生物と戦うくらいしか共通点は無いかも。「からの」って一応はリメイク作ながら物凄くオリジナリティのある作品だったんですね。モノクロのかなり古い作品とは言え、リメイクがオリジナルを越える作品はあまり無いと言われる中、間違いなく「遊星からの物体X」はオリジナルを越えた大傑作。


そもそも「よりの」の方は一応、タイトル通り宇宙からの飛来生命体なものの、作りとしてはモンスターホラーに近い感じ、寄生生命体じゃなくて、「恐怖の植物人間!」みたいな感じでした。見た目はフランケンみたいな感じですが、植物との共通性みたいなのが掘り下げられ、その細胞からは生きた植物みたいなのが生まれてきてたりしました。DCの「スワンプシング」ってこの辺からネタ拾ってたりするのかな?まあだれも思いつかないような特別なネタではないか。

 

あ!普通にネタバレしてましたが、流石に70年前の作品ですしご容赦を。

 

軍人の雑さ、現場を知らずに勝手な命令を下すお上の存在とか、多少の社会風刺っぽい部分もありつつ、特に掘り下げられるのはマッドサイエンティストっぽい研究者で、人命(自分も含め)より科学の進歩の方が優先される、みたいな所がテーマとしては山場でした。

 

流石にカーペンター版「遊星からの物体X」を見た後では面白かったかと言えば微妙な所ですが、こういうのはやはり教養として原点に触れてみる、みたいなのは大切ですし、時間を無駄にしたとかは無い。

 

・・・そんなオタクリテラシーが本当に必要なのかどうかは別として。


The Thing From Another World (1951) Official Trailer #1 - Howard Hawks Horror Movie

 

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