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ドクター・ストレンジ:プレリュード

ドクター・ストレンジ:プレリュード (ShoPro Books)

MARVEL'S DOCTOR STRANGE:PRELUDE
著:ウィル・コロナ・ピルグリム(作) ホルヘ・フォルネス、他(画)
刊:MARVEL 小学館集英社プロダクション ShoProBooks
アメコミ 2017年
収録:MARVEL'S DOCTOR STRANGE:PRELUDE #1-2(2017)
 MARVEL'S DOCTOR STRANGE:PRELUDE Infinite Comic #1(2017)
 DOCTOR STRANGE:THE OATH #1(2006)
 DOCTOR STRANGE Vol.4 #1(2015)
 STRANGE TALES #110 #115(1963)
 MARVEL PREMIERE #14(1974)
☆☆☆★

 

MCU公式タイ・イン「プレリュード」シリーズ、ドクターストレンジ編。

映画の序章、映画のアイデア元になった作品、現行シリーズ、初登場作、オリジン話など多数収録。

 

ドクター・ストレンジ:プレリュード #1-2

エンシェントワン率いるマスターズ・オブ・ミスティックアーツの日ごろの戦いの姿が描かれる。
映画でも何人か描かれていたマスタークラスの人達ですが、特に名前が出る事も無く、ロンドンのサンクトラムを守っていた人以外にも達人っぽいマスタークラスが何人か居る程度でしたがきちんと名前と設定はあったようで、その辺りが描かれてます。

 

後は作中でもいくつか使われていた魔法のアイテムみたいな奴が世界中に色々あって、そういうのを回収して保管するのも彼らの仕事のようです。「アポロンの矢」とかRPGのアイテムみたいな感じでなかなか面白い。

 


ドクター・ストレンジ:プレリュード インフィニティ・コミック #1
こちらは映画直前のプレリュード編。


カエシリウスが過去に大切な人を失った事で禁呪を求めた事は作中でも語られつつも特に回想シーンなんかはありませんでしたが、この話でその過去の部分を描いてある。

 


ドクター・ストレンジ:ジ・オース #1(2006)
ブライアン・K・ヴォーン作・マルコス・マーティン画
によるミニシリーズの1話目。

 

映画での医者周りの登場人物はここから名前をとってたり、負傷したストレンジがアストラル体を分離させてナイトナースの手による手術を自分で手伝ったりするというシーンはここからの引用。

 

ストーリー的に、ガンに侵されて余命いくばくかとなってしまったウォンをなんとか助けようと奔走するという話で、続きが凄く気になる。解説書にその顛末は書いてありますけれども。

 

アイアンフィストとスパイダーガールもちょっとだけ出だしで登場。

 


ドクター・ストレンジ#1(2015)
ジェイソン・アーロン作・クリス・バチャロ
現行シリーズ(今だともう「当時の」になるのかな?)の1話目。

 

こちらはヴィレッジブックスより「ドクター・ストレンジ:ウェイ・オブ・ウィアード」としてまとまってますので、そちらの感想の時にでも。クリス・バチャロのアートが魅力。

 


■ストレンジ・テイルズ #110(1963)
スタン・リー作・スティーブ・ディッコ
ドクター・ストレンジ初登場号。

 

黒魔術のマスターとして名高いストレンジの元に、悪夢にうなされ困っていると相談者がかけこむ。ストレンジがその根源を探って行くと実は・・・。

 

結構な教訓話っぽくて、ものすご~くスタン・リーっぽい話。話の展開が山場を迎えたかと思うと、実はこうだったんだよ!どう?驚いた?みたいなのがスタン・リーお得意の展開。と、私は思ってる。
あと教訓めいたメッセージ性の強さもかな?メビウス版「シルバーサーファー」なんかもその辺は色濃く出てました。

 

ストーリーの起伏、そしてオチみたいな感じで、面白い脚本の作り方とか、読者はきっとこう思うだろう的な所をちゃんと考えて作ってますよね。だから古臭いなりに今読んでも面白く感じられる話が多い。

 

ただ色々なキャラクターを創造しただけでなく、スタンなりの話の運び方とか技術みたいなものが凄く感じられるんですよね。良くも悪くも独善的な部分もあって、それで衝突したりする事も多かったようですけど、やっぱりスタン・リーはただの出しゃばりおじさんなだけではないのです。

 


■ストレンジ・テイルズ #115(1963)
こちらもスタン・リー作・スティーブ・ディッコ
ストレンジ登場から4度目の登場時に描かれたオリジンストーリー。

 

映画でもほぼこの話をベースにして描かれてました。ビジュアルは違うものの、エンシェント・ワンもこれが初登場。ストレンジが覚醒前は映画以上に守銭奴として描かれてあるのが面白い。

 

モルドがエンシェントワンを亡きものにして自分がその地位を奪い取ろうとしているのを知った時、ストレンジはまだ魔法の修行に入る前の普通の人間でありながら、なんとかその野望を食い止めようとする。

 

特別な力があるからヒーローなんじゃない、他人を救おうとするその意志や決意こそが人をヒーローたらしめるという、いかにもヒーロー誕生譚っぽい感じが面白い。

 

能力が無いなりにとんちを効かせたり、わしは始めから知っておったのじゃよ、的なオチもまたスタンっぽくて素敵。

 

 

■マーベル・プレミア #14(1974)
スエィーブ・エンゲルハート作・フランク・ブルナー画

 

ドクター・ストレンジの代表作と言えるような作品とのこと。映画のクライマックスもここからの着想なのだとか。

映画でこれを再現したというよりは、超次元的な世界観を生かした、という感じでしょうか。

カプコンゲーでお馴染みのシュマゴラスも登場するでシュ。

 


ということで「プレリュード」うん、面白かった。欲を言えばストレンジらしいサイケデリックなアートが炸裂するような一編が無かったのがちょっと残念かも。クリス・バチャロのアートがそんな感じで凄いのですが、多分あれはかつてのそういう要素を今風に自分で描いてみたって感じですよね?その元になるような古い作品も収録してくれてたらもっと良かったかな。

 

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