SPIDER-MAN HOMECOMING PRELUDE
著:ウィル・コロナ・ピルグリム(作) トッド・ナウク、他(画)
刊:MARVEL 小学館集英社プロダクション ShoProBooks
アメコミ 2017年
収録:Spider-man: Homecoming Prelude #1-2(2017)
Invincible Iron Man #7(2008)
Amazing Spider-man #2(1963) #46(1967)
☆☆★
MCU公式タイ・イン「プレリュード」シリーズ、スパイダーマン編。
スパイダーマン視点での「シビルウォー/キャプテンアメリカ」のコミカライズ、スパイダーマン&アイアンマンとしてのイメージソースとなった作品、映画に登場するヴィランのバルチャー、ティンカラー、ショッカーのそれぞれの初登場号を収録。
■スパイダーマン:ホームカミング プレリュード#1-2
MCU版シビルウォーのコミカライズ作品なものの、スパイダーマンに焦点を当てた作品なので、映画には無いトニーが訪ねてくるちょっと前の部分も描かれてたりはするけど、空港でのチームバトル後のアイアンマンとキャップの戦いとかは当然無し。
■インビンシブル・アイアンマン #7
マット・フラクション&サルバドール・ラロッカ
時系列的には「シークレット・インベージョン」の時期。
原作でのシビルウォーだと、スパイダーマンは最初登録派のアイアンマン側について、マスコミの前で自分の正体も明かすけど、それが原因でメイおばさんが殺されてしまい、自分は間違っていたと非登録側のキャップ陣営に寝返る。
正体バレとかメイおばさんの件は悪魔メフィストと契約して無かった事になったものの(これが悪名高き「スパイダーマン:ワン・モア・デイ」)その辺りの経緯でギクシャクしてしまったスパイダーマンとアイアンマンの関係を描いてあるのがこの作品。
シビルウォー事件は引きずったままなので、ピーターとしては同じ正義のヒーローなんだから堅い事言わずに一緒に戦おうよとアイアンマンとの関係を取り戻したいものの、アイアンマン的には非登録はダメだって、とやっぱり距離を置いてしまうと。
シールドの責任者にもなったし、ヒーローコミュニティの代表として、いまだ苦悩を抱えているアイアンマンであった、的なお話。
この時点だとピーターもジャーナリストとしてデイリービューグルを抜けたベン・ユーリックのフロントライン誌の方と繋がってるのね。「シビルウォー」を一般市民の目線から描いた「シビルウォー:フロントライン」(全2巻)は良かった。
■アメイジング・スパイダーマン #2
スタン・リー&スティーブ・ディッコ
スパイダーマン初登場の「アメイジングファンタジー#15」から続けて創刊されたスパイダーマン個人誌の2話目。
ヴィレッジの方から出てる「マーベルマスターワークス:アメイジング・スパイダーマン」の方にも同じ話が収録されてます。そっちはアメイジング・スパイダーマン誌の#1~10がまとめて収録されてるので、確かバルチャーもそんなに間をおかず再挑戦してくるんじゃなかったっけかな?興味ある方はそちらも読もう。
で#2としても2話構成なので、バルチャーの話だけでなくもう一つの方が丁度良くティンカラーの話。先ほどのインビンシブル・アイアンマン#7の方にもティンカラー出てますが、そもそも映画にバルチャーとショッカー以外出てたっけ?と思ったら、あの兵器開発おじさんか。
初登場のこの時点でもメカに強い要素は見せてますが、話そのものは宇宙人がらみという今見るとちょっと笑えてしまうお話です。まあキャップがアベンジャーズ入りした「アベンジャーズ#4」でも結構唐突に宇宙人出てましたしね。(「アベンジャーズ:ハルクウェーブ」参照)マーベルは宇宙人好きだな。
■アメイジング・スパイダーマン #46
スタン・リー&ジョン・ロミータ
ショッカー初登場号。映画ではメインじゃなくサブキャラ程度の扱いでしたが(あの電磁パンチする奴です)こちらの初登場号では、相当な強キャラとして描かれてます。ストーリーの都合と言えばそれまでですが、一度はスパイダーマンをKOしてたり。
この時点だと、ピーターは大学生になっていて、丁度この号でハリーと同居する事になる、という話が描かれてます。MJだけでなくグエン・ステイシーも生存前なので、ここから一連の悲劇が始まる直前、という割とレアな時期かもしれません。
流れとしてはこの後に「スパイダーマン:ステーシーの悲劇」と「スパイダーマン:ブルー」をセットで読みたい所。
という事で、プレリュードシリーズとしては旧作の方に価値があるとして、1本他の本とかぶってるのが勿体無いですが、まあそこそこの収録という所でした。
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