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ガンダムビルドダイバーズRe:RISE 2nd Season

ガンダムビルドダイバーズRe:RISE Blu-ray BOX (初回限定生産)

Gundam Build Divers Re:RISE 2nd Season
監督:綿田慎也
ネット配信アニメ 13話~26話(セカンドシーズン全13話)
日本 2020年
☆☆

 

ガンダムビルドシリーズ4作目「リライズ」分割クールの後半戦です。
コロナでの中断もありましたが、TV放送寄より配信メインなので無事再開。メイン商品であるプラモとの連動も特に問題無く展開してました。

 

ファーストシーズンのラストは、オンラインゲームと思っていた世界が実は遠く離れた宇宙での現実だった、的な驚愕の事実が明かされ、かろうじて最悪の事態にまでは至らずに済んだものの、基本的には敗北に近い感じで終わりました。

 

そこからの再起、さあここから盛り上がるとこだぞ、という期待はあったのですが・・・まさかそこからラストバトルまでひたすら再起話に終始するとは思いもしませんでした。

 

展開的に一度負けるっていうのは良いんですよ。特に私は古い人間で、多少の苦戦はしつつもひたすら勝ち続ける無双展開って正直好きじゃないので。だって人間生きてればどっかで敗北や挫折を必ず味わいますよ。そこから何かを学んで、成長していくっていうのが話として面白いし、共感や学びがあるから作品として愛せるわけで、ただカッコいいとか楽しい、面白いだけのものになっちゃうと、それは逃避じゃないの?と思えてしまって、そういうタイプの作品やジャンルがある事は認めつつも、個人的にはあまり好きにはなれなかったりします。

 

人は何でこんなアニメやら映画やら本やら観たりするのよ?それは楽しいからとかじゃないでしょ?そこから何かを得る為にでしょ?と思う方。勿論、それだけが正しいものの見方なんだとかは言わないですが。

 

敗北から再起までをじっくり描く。そこは良い。駆け足で無理矢理話を進めるより、じっくり丁寧にドラマをやってほしい、そうは思う。そこをやったんだと思う。・・・が、何故これが面白くならない?

 

例えばカザミが、目立ちたいだけのヒーロー気取りの偽りの「ジャスティス」から、自分の役割を知り、チームの皆を守る為の「イージスの盾」になる。これこそが本当のヒーローなんだと。オリジナルがイージス→ジャスティスへの変化だっただけに、その逆をやる展開の素晴らしさ。そこは最高に良い。

 

そして前作の「ビルドダイバース」或いはリク君が陽の存在だったとして、その裏では陰の存在が居てそれがヒロトだったと。実はこれ、裏ビルドダイバーズだったんですよ、という展開はいい。ありがちと言えばありがちだけど、裏と表の存在。その表裏一体を描く事で、前作まで含めた面白さや視点の変化を楽しめる。そこは良い。

 

その分逆にもう一人のヒロトだったシドー・マサキのポジションがやや曖昧になった感は否めないけど、異世界に迷い込んだ最初の救世主がガンダムMk-3だったりするのは面白いのでそこは許そう。(半ば無理矢理)

 

パルは・・・飛ぶ力を失った存在が翼を得るという部分でファーストシーズンの時点でもうドラマとしては完結してるような気がしなくもないけど、ガンドランザムとかいう面白いネタがあっただけでまだ良いです。トランザムに絡めたいから00系のアストレアベースのガンドランダーだったのかと。

 

メイは・・・こいつもよくわかんなかったキャラだけど、ヒロトとイヴのドラマがあってこそのキャラだったのかと、これ1話から見直すとまた違う発見があるキャラだよねと、そこは面白い。

 

後はヒナタをMSに載せたりせずに最後まで別のドラマとして描き切ったのは素晴らしい。

 

こうして書き連ねていくと、良い部分とか、これは上手く考えてある設定や構成だなと関心する所が結構ある。

 

でもね・・・、凄く上手く作ってあると思うんだけど、これが不思議なくらいに面白くない。これだけ面白い要素が一杯あって、上手いな~と感心する所も多いのに、何故か面白くないという、私にとってはわけわからん作品でした。

 

ラス前の前作キャラ総登場、そして夢のドッキングとかそりゃ盛り上がりましたよ。でもなんか最大瞬間風速みたいな感じの盛り上がりで、作品全体としての印象が何故かさっぱり面白くないという不思議。

 

逆に、これ好みに合わないな、クソだな、とかでは全く無いの。良い部分結構あったはずなのに、何でこれ面白くないんだろう?という不思議な感覚を味わいました。昨日最終回を迎えたばかりなので、今後インタビュー読んだり、再考する時間をおけば、その「何故」が少しは説明できるようになるとは思うのですが、観終わったばっかの今の感想としては、えっ?これ何なの?みたいな感覚でいます。

 

先日の「オルフェンズ弐」の記事に書きました。あれは「仁義なき戦い」とかの実録ヤクザ映画という別ジャンルの面白さを「ガンダム」に持ち込んだ、ジャンルミックスの面白さが特異な新しさを生んだものなんだと。そこに新しさがあるし、他のガンダムともまた違う個性の面白さがあったと。

 

「ビルドダイバーズ」も本当はそこに面白さがあると思うんですよね。私はオンラインゲームとか全くやりませんが、アニメだと「ソードアートオンライン」とか何シリーズもやってるじゃないですか。勿論、それも見て無いので詳しい事はわかりませんが、多分、そういうジャンルなりの面白さがあるからこそ受けてるんじゃないでしょうか。

 

「ビルドダイバーズ」もオンラインゲームやってる人なりの面白さはあるのかもしれませんが、門外漢で知らない人が見た時に、このジャンルはこういう面白さがあるんだな、とその世界を知らないなりの面白さを感じとれる程までは行ってなかったんかなぁ?と。

 

だって「仁義なき戦い」を見た上で「オルフェンズ」を見ると100倍面白かったりしますけど、仁義なき戦いを知らないで見てもオルフェンズはそれなりに面白いじゃないですか。「ビルドダイバーズ」は残念ながらそこまでにはなってないのかなって。

 

で、私オンラインゲーム知らないとか先に言っちゃいましたが、実はオンライン黎明期の「ファンタシーズターオンライン」の最初の奴だけはやってたりします。今のとは全然違うはずなので、その経験はあまり参考にはならないと思いますが、ちょっと面白い思い出が。

 

ファーストシーズンの方の記事に、主人公のヒロト君を寡黙なキャラにしちゃった事で脚本家が苦労したとか監督自ら明かしてて、そこが面白かったというような事を書きました。

 

で、私が初めてやったオンラインゲームのファンタシースターオンラインでも、キャラクタークリエイションでまさしくヒロト君みたいなキャラを作ったのでした。過去に傷を背負ってしまい、ここではない何かを求め、寡黙に旅する男、みたいなの。


最初はオフラインでやってただけなので、自己満足でそれはそれで良かったのですが、いざオンラインデビューしてみると、寡黙な男なんてさっぱり面白くないし、別にキャラのなりきりみたいな感覚で遊んでたわけではないのですが、一人用で黙々やってた感覚と変な違和感が生まれてしまって、他人と接するのにこりゃダメだと、キャラを作り直して女の子キャラとかでプレイしてた方がずっと面白かった。ドリームキャストの後のゲームキューブ版とかまでやってたのですが、以降は毎回女の子キャラを作ってやってました。

 

うん、私にとってヒロト君は、自分の黒歴史みたいなものを思い出させてくれるキャラでもありました。黒歴史と言いつつ、嫌いじゃないぞヒロト君。でも、寡黙な人って結構回りも扱いが困るって知っておいた方がいい。時には監督とか脚本家の人まで困らせちゃうらしいぞ。

 

そんなどうでもいい締め。


『ガンダムビルドダイバーズRe:RISE』2nd Season PV

 

ああ、そうそう、センカンドシーズンOPの「HATENA」
無印ビルドダイバーズの方の「SKY-HI」もアニメでは珍しい曲調で、OPとしては使いにくそうな曲だな~と思ってましたが、「HATENA」の方もOPより挿入歌っぽいなと思ってたのですが、マサキ戦での使い方が最高にカッコ良かった。リライジングとかより私にとってはそこが最高に盛り上がった部分でした。


ガンダムビルドダイバーズRe:RISE 2nd Season オープニングノンテロップムービー /PENGUIN RESEARCH「HATENA」


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