OFFICIAL PERFECT BOOK
RYUSOULGER UNSHAKABLE RYUSOUL "Que Booom!!"
刊:ホビージャパン HOBBY JAPAN MOOK 1015
2020年
☆☆☆☆
出てから結構間が空きました。仮面ライダーの方は毎回出るものの、戦隊は出ない事もあるのですが、無事リュウソウジャーは刊行されました。
基本、メインスタッフほぼ全ての人を網羅してるインタビュー集なので非常に読み応えがあって、シリーズ完結後のお楽しみです。アニメ系のムック本とかもそうですが、基本的に読む部分が少ない奴は買わないので、超全集とかよりこっちの方を毎回買ってます。
ロボとか怪人のデザイン画も全て掲載されてる上に一つ一つにコメントもついてるので、資料的価値も完璧。
怪人関係はそんなに注目して見てるわけでもないので、ここで初めて知る事が多いのも面白い。リュウソウジャーに限らずですが、こんなコンセプトだったのか!とかこんなこだわりが!とかとても面白い。
本編見てる時は全然気づきませんでしたが、リュウソウジャーは人型から外れて怪獣っぽいコンセプトになってたんですね。現行のキラメイジャーがレトロチックなタイツ怪人に戻ってるだけに、その差が結構な差別化だなぁと今更ながら。
キラメイとの違いと言えば、リュウソウジャーは基本やっぱりこれまでの戦隊の流れとかお約束に拘らず、シリーズ初参加の丸山プロデュサーとメインライターの山岡さんって方が、自分なりに考える戦隊っていうのを一から考えて作ってたんだなと言うのを改めて知る事が出来ます。勿論、フォーマットとしては基礎があるので、これまでの戦隊とは全く違う斬新な作品って感じでは無いものの、妙な違和感があったのはこの辺の要素でした。
多少無理矢理な解釈で言えば、現代社会に古の種族であるリュウソウ族が迷い込む、というのが基本フォーマットがある戦隊を、それを知らない人が見よう見まねでやりつつ、自分なりに考える、というのがメタ構造になってたのかなと。
私も戦隊全部見てたりはしないので、中級者くらいかと思いますけど、割とリュウソウジャーは乗り切れない部分は多かった。ただ、そこは好みもあるので、単純にリュウソウは駄作だったとか言うのも違うかなと思うし、プリキュアもそうなんですけど、その作品なりのチャレンジはあってしかるべきで、そこに意味や価値が無いとは思わない。
例えば前作の「ルパパト」はメチャメチャ面白かったし、個人的にも大好きですけど、この本で、特撮監督の佛田さんが、ルパパトは大人に凄く評価されたしギャラクシー賞とかとったりはしてるけど、自分の仕事としては子供にロボ戦を喜んでもらう事が一番の成功だから、その点に関しては成功とは言い難いってストレートに言ってるのがこの本の一番面白かったとこかも。
戦隊のメイン商品はやっぱりロボですし、そこが売れなかったんだからいくらドラマとして面白かったと言われても、やっぱり悔しい部分はあったのかと。
そんな感じで、どうしても顔を出している俳優メインになりがちな中で、スタッフの立場なり役割として色々な面がある事を知れるのは凄く貴重。
俳優の方だと、うい役の人が終盤フェードアウトした理由(最終回には出ましたが)とかは特に語られず。体調を崩しちゃったとかでも無いのかな?そこは不明なままでした。
オトちゃんが本来は1話のみのゲスト枠だったものの、好評でレギュラー化したとか色々と面白いです。
リュウソウの締めくくりとして十分な一冊。
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