僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

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ウエスト・コースト・アベンジャーズ:あぶない!?新チーム誕生

ウエスト・コースト・アベンジャーズ:あぶない!? 新チーム誕生

WEST COAST AVENGERS VOL.1:BEST COAST
著:ケリー・トンプソン(作)
 ステファノ・カセッリ(画)
訳:吉川悠
刊:MARVEL 小学館集英社プロダクション ShoProBooks
アメコミ 2021年
収録:WEST COAST AVENGERS #1-4(2018)
 YOUNG AVENGERS PRESENTS #6(2008)
☆☆★


経験者優遇、未経験者可。面接の応募はホークアイ探偵社まで!

もう一人のホークアイことケイト・ビショップが拠点とする西海岸ロサンゼルスは、今日もヘンテコな事件で大混乱!
西海岸の平和を守るには、新たなヒーローチームが必要だ――
そう考えたケイトは、新たなチームをイチから立ちあげることを決意する。
だが、集まったのはクセ者揃いの問題児ばかりで……?
アメリカ・チャベス、フューズ、キッド・オメガ、グウェンプールら
個性派ヒーローたちによる新時代のアベンジャーズ、ここに誕生!
西海岸に危機が迫る中、はたして彼らは力を合わせ、地球の平和を守れるか!?


時系列上は「シークレット・エンパイア」後の仕切り直しの渦中で、2代目ホークアイこと、ケイト・ビショップがLAで再起をはかる中、師匠であり、旧ウエストコーストアベンジャーズの創設者でもある初代ホークアイ、クリント・バートンと共に新たなアベンジャーズを結成する、という流れ。

 

NY拠点の本家アベンジャーズとか若手チームのチャンピオンズとカラーを変えて、こちらはドタバタコメディ路線。

 

劇中での時期は違えど、同時に出た「チャンピオンズ:チェンジ・ザ・ワールド」(時系列上はそっちの方が少し古い)のどちらにもグウェンプールが出てますが、チャンピオンズの方では完全に厄介者扱いだったプールも、こちらではさっぱりメンバーが集まらないが故に彼女でさえもチームの一員として迎え入れなければならないという落差がそれを物語る。

 

ホークアイと言えば、日本語版も全4冊完訳された名作マット・フラクション作のホークアイ個人誌のイメージが大きいですが、基本的な流れはそこを引き継ぎつつ、その後も色々と展開があった上で今作に繋がると。今回、吉川悠が翻訳担当なので、解説書も丁寧でその辺りはフォロー。

 

特別収録の「ヤングアベンジャーズプレゼンツ#6」
マット・フラクション(作)アラン・デイビス(画)も嬉しい収録で、元々は師弟関係でもなければ血縁も無いケイトがクリント不在の状況でホークアイを名乗っていた中で、ケイトとしては少々気まずい状況でありながら、きちんと若手の台頭を認めてあげるクリントがとても素敵。

 

元々ヴィランだったホークアイ、そして同じくスカーレットウィッチとクイックシルバー。キャップの元で彼ら3人がアベンジャーズになった時、世間からはとやかく言われたけれど、それでも信念を持って戦い続けた。

素性も知れぬどこの馬の骨かもわからない後輩だけれども、彼女の才能と未来を信じて背中を押してやるクリントがもう最高にカッコ良い。


いやぁ、昔は結構ヤンチャしてたホークアイも大人になったなと。この1話があるだけで、ケイト・ビショップが正当な後継者として認められた存在なんだなって思えて、凄く良い特別収録チョイスです。

 

私はどっちかと言えばどシリアスな話の方が好きですし、今風のヤンチャな若者とかには正直あんまり乗れなかったりするので、本編の方は少し微妙だったのですが、この特別収録の方の話だけでも十分な価値がありました。解説にもありますが、ライターがマット・フラクション作ですので、ここから個人誌の方に繋がっていったのでしょう。MCUドラマに合わせてそちらもいずれ再読したい所。

 

で、その乗れなかった方の本編なのですが、乗れないなりにはそれでも楽しめはしました。モードックならぬプロドックに、強大化ティグラをはじめとする怪獣大進撃に、ケイトも巨大化して対抗するというトンデモ展開。グウェンプールとキッド・オメガの頭おかしい二人の頭おかしい展開。最強クラスの能力者ながら、まず頭より手が出てしまうアメリカ・チャベスと、一筋縄ではいかないチームメイトに振り回されっぱなしのケイトが、なんとかクリントのサポートを受けながら奮戦する姿は応援してあげたくなってしまいます。

 

2巻も予定されてるようですので、楽しみに次を待ちたいと思います。

 

ああ、そうそう、解説で知ったけど、グウェンプールの能力のコマとコマの間を移動したりする能力は個人誌でしか使えない能力だったのね。本人も、これ設定変更じゃね?とか自分で言ってますが、コミックだから何でも出来るってなっちゃったらそれ際限無くなりますしね。ヴィレッジの「ワスプ」2巻にグウェンプールの第2シリーズの告知も入ってたのでそっちも何気に楽しみです。

 

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