僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

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ヒーローズ・フォー・ハイヤー:シビル・ウォー

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HEROES FOR HIRE: CIVIL WAR
著:ジャスティン・グレイ、ジミー・パルミオッティ、
 マーク・グッゲンハイム(ライター)
 ビリー・トゥッチ、フランシス・ポルテラ、
 ハワード・チェイキン(アーティスト)
訳:御代しおり
刊:MARVEL ヴィレッジブックス
アメコミ 2016年
収録:HEROES FOR HIRE v2 #1-5(2006-7)
 BLADE v6 #5(2006)
☆☆☆★


コネチカット州スタンフォードで発生した爆発事件をきっかけに巻き起こった超人への反感は、超人登録法として結実した。

登録法への対応を巡って超人コミュニティが割れる中、この事態を歓迎する者達もいた。超人達の影に怯えてきた小悪党達である。

大物ヒーローが内戦にかかりきりになっている間に一儲けを目論む彼らだったが、そうは問屋が下ろさない。ニューヨークには、報酬と引き換えに街を守るヒーローズ・フォー・ハイヤーの面々がいるのだ。

ミスティ・ナイト率いる雇われヒーロー達を待っている新たな“仕事”とは?

シビル・ウォーの裏側を描いた異色のクロスオーバー!

ペーパーバック未収録のタイイン「ブレイド」#5も同時収録!

君はどちらに付く?


MCU「シャン・チー」間もなく公開になります。
っていうかシャン・チーって誰よ?というのが正直な所ですが、多分邦訳だとこの作品が初出かな?
時系列的にはこの後のジョナサン・ヒックマン期にはシャン・チーもアベンジャーズ入りしてるので「アベンジャーズ・ワールド」から「インフィニティ」辺りまではちょこちょこ出てました。ただ流石にアベンジャーズの中ではメインキャラとまではいかないので、そんなに出番は多く無い。

 

映画に合わせてメインの1冊で最新作の「ブラザーズ・アンド・シスターズ」という単行本が出ましたので、そこは非常にありがたい。でもせっかくなので積んでたこちらから。シビルウォーのタイイン誌なので大分昔になりますが、貴重な一冊です。

 

ええと、そもそもの「ヒーローズ・フォー・ハイヤー」は本来はルーク・ケイジ/パワーマンとダニエル・ホランド/アイアンフィストのコンビ名で、名前の通り、お金でヒーロー業を請け負うというチーム。
ただ、この時期はルークはアベンジャーズ入りして、アイアンフィストもデアデビルの代理やってた時期なので、ミスティ・ナイトが独自のチームを率いてヒーローズ・フォー・ハイヤーを名乗っているという時期の作品。

 

チームメンバーはミスティ・ナイト、コリーン・ウィング、ハンバグ、タランチュラ、シャン・チー、ブラックキャット、オルカ、パラディンというチーム構成。

有名キャラはスパイダーマンと縁深いブラックキャット(フェリシア・ハーディ)くらい。


まさか彼女よりも先に映画出演が決まるキャラがここに居たとは当時は誰も思うまい。ハンバグ以外は割と白兵戦に強い武闘派ぞろいですが、格闘術は右に出るものが居ないシャン・チーなので、割と中核メンバーです。

 

ミスティ・ナイトがリーダーで、彼女はアイアンマンにもキャップにもどちらも縁があるという事で、両派に平和的解決を呼び掛ける、というのが前半。解説書にも突っ込まれてますが、アイアンマンでさえ逃亡するキャップを追えない状態だったのに、変な妖怪を使ってあっさりキャップの居場所を突き止めるという展開が、逆に面白いです。

 

しかもここでのピンチはシャン・チーの超人的な体術と機転で切り抜けるというなかなかの活躍っぷり。

 

ミスティ・ナイト自身は超人登録法には反対ながらも、あえて抵抗派と合流はせずに、両陣営から身を引き、他の問題の対処に当たる事に。スクラル人の細胞を臓器移植する組織を負う事に。アジトに乗り込み、壊滅に追い込むも首謀者には逃げられる、という辺りまでを収録。

 

赤ちゃんプレイ専用クラブとか、虫使いのハンバグの気持ち悪さとか、なんかB級ノリでヴィランも含めてなかなか楽しい。ただ人気は無さそう。映画と違って原作はヒーローもヴィランも何百人何千人と居る世界ですので、シリアスなシビルウォー部分と、それ以外の部分の両方が描かれてて、割と面白い一冊でした。

 


後は何気に「ブレイド」から1話分だけ収録。
ウェズリー・スナイプスの映画で有名ですし、リブートも決まってる「ブレイド」ですが、多分、邦訳として収録されてるのはこれだけなのでは?そういう意味じゃそこも貴重です。映画に合わせていつかは出るでしょうけども。

 

登録法反対の立場をとるウルヴァリンをマリア・ヒルは捉えたものの、あっさり逃げられる始末。業を煮やした長官のマリアは恩赦と引き換えにブレイドウルヴァリンの追手として送り込む。初対面と思われたブレイドウルヴァリンだったが、実は過去に接点があった・・・、というお話。

 

1話完結の読み切りっぽい話になってて、なかなか面白い。解説書によると誌面上でも実際にはここで初対面らしいのですが、互いに長寿設定があるので、ブレイドが駆け出しの頃に実はウルヴァリンには借りがあったと。

 

バトルも見所で、デッドプールとかもそうなんですけど、ヒーリングファクター持ちは刀で切られたり、銃で撃たれたりガンガン出来るので絵的にも面白くなりやすい。どうせヒーリングファクターで回復しちゃいますしね。


という事で、なかなかに貴重な1冊でした。

 

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