僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

見たもの読んだものなどの簡単な記録と感想のチラシ裏系ブログ

シャン・チー:ブラザーズ・アンド・シスターズ

シャン・チー:ブラザーズ・アンド・シスターズ

SHANG-CHI VOL.1: BROTHERS AND SISITERS
著:ジーン・ルエン・ヤン(作)
 ダイク・ルアン、フィリップ・タン(画)
訳:吉川悠
刊:MARVEL 小学館集英社プロダクション ShoProBooks
アメコミ 2021年
収録:SHANG-CHI #1-5(2020-21)
☆☆

 

シャン・チーと兄妹達(ブラザーズ・アンド・シスターズ)の物語が幕を開ける!

シャン・チーは生まれた時から、父であるゼン・ズーと、彼がリーダーを務める犯罪組織、ファイブ・ウエポンズ・ソサエティに仕えるために訓練を受けてきた。
ゼン・ズーの死後は組織の魔の手から逃れていた彼だったが、ある日、謎の刺客の襲撃を受ける。
刺客を放ったのは、ファイブ・ウエポンズ・ソサエティの新たなリーダーにして、シャン・チーの生き別れた妹、シスター・ハンマーであった……。

 

映画に合わせて単独誌の邦訳版が出ました。
正直な所、私はシャン・チーと言われても、そんなん居たっけ?ぐらいしか知らないキャラですし、だったら知らないままで純粋に映画だけ楽しもうかな?と、原作本と映画のどちらを先にするかちょっと迷ったのですが、話的には全然違うっぽいし、じゃあ先にこっち読んで、映画で使われるであろう原作の小ネタみたいなものを拾うのも面白いかと、まずはこちらから。

 

原作でのシャン・チーのデビューは1973年の「マーベル・スペシャル・エディション」#15という事ですが、そちらの初出話は収録されず。どうせならおまけで入れて欲しかった。映画化も発表された後に刊行された2020年の全5話ミニシリーズが今回収録されてるもののようです。

 

リニューアルされた仕切り直しのストーリーなので、ここから読んでも問題無し。ただ、マーベルは仕切り直しと言っても完全にゼロから作り直すリブートはやらないので、デビュー以降の展開にあったシャン・チーがMI6入りして、その時のパートナーだったレイコ・ウーも登場。会話の中でのみですが、過去にヒーローズ・フォー・ハイヤーとかアベンジャーズに入っていた事も別に無かった事にはされてません。ただ定職に留まる事は出来ない性質のようです。

 

行き別れた妹のシー・フアの刺客がシャン・チーを襲う中、彼を救ったのはブラザー・セイバーとシスター・ダガーと名乗る二人だった。シャン・チーをブラザー・ハンドと呼び、父の組織を受け継ぐ時が来たと彼らは言う。

 

拳(ハンド)、棍(スタッフ)、刀(セイバー)、鏢(ダガー)、錘(ハンマー)


という5つの流派があり、何そのジャパニーズバトル漫画みたいな設定、とちょっとビックリしてしまいました。妹のシー・フアがシスター・ハンマーを受け継ぎ、兄よりも自分の方が優れているのに、と戦いを挑んでくる。

 

これが日本の漫画なら、単行本1冊ごとにそれぞれの武器の使い手と順に戦っていく、というバトル漫画の流れですが、そこはアメコミ、残念ながらというか、かくあるべしと言うべきか、そうはなりません。

 

ちなみに今回のライターのジーン・ルエン・ヤンさん。「スーパーマン:スマッシュ・ザ・クラン」を担当した人でアメリカン・チャイニーズの高校教師。スーパーマンの方でもそのアイデンティティをベースにした人種問題を扱っていて、超超名作でしたし、今回も私はそういうのを期待してたのですが、ちょっと予想してたのとは違いました。

 

え~?ジャパニーズバトル漫画やりたいのこれ?と少し思ったのですが、解説を読むと、かつてシャン・チーが受けたのはそのキャラクターではなく、そこで描かれる東洋哲学や武術だったのではないか?という解釈をしていて、単純に人種問題を扱うとかでは無く、そういった東洋思想をベースに作品を描いたという事らしいです。

 

なるほど、家系や流派、そしてキョンシーといった要素はそういう部分ですね。で、そういう中国要素だけでなく、逆にそこに現代性を持たせて、過去の文化をただ言われるがままに受け継いでいくだけでなく、新しく変化していくのが新しい時代なんだという主張を掲げてくる作品。

 

シャン・チーも、もう血に縛られるのは嫌なんだって散々言いますし、東洋文化を描きつつ、そこに今の価値観を加えてあげようという、両面のアプローチなのか。

 

う~ん、まあ正直読んでいて単純に面白かったかと言えば、そうでもないのですが、やろうとしてる事はわかります。

 

いや私「霊幻道士」は割とフェバリットムービーの一つで(面白いのは1作目だけですが)キョンシー好きだたりするので、そういうの出てくるとテンション上がりますけれど。

 


映画の予告編を見る限り、これとは全く違うものになってるっぽいので、そっちはそっちでまた楽しみです。私は土曜日に見てくる予定。

 

関連記事

curez.hatenablog.com

 

curez.hatenablog.com