僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

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リーサル・ウェポン

リーサル・ウェポン [DVD]


原題:LEATHAL WEAPON
監督:リチャード・ドナー
アメリカ映画 1987年
☆☆★

 

<ストーリー>
過激な捜査ぶりを買われ、麻薬課から殺人課へと戦いの最前線へ踊り出た男、マーチン・リッグス。人は彼をリーサル・ウェポン(人間兵器)と呼ぶ。一方、50の坂にかかろうとする温和なベテラン黒人刑事、ロジャー・マータフ。およそ接点のないはずの2人が、ひょんな事からコンビを組まされ、今、LAを震撼させる麻薬組織に飛び込んでいく!

 

リチャード・ドナー監督追悼企画その4。
シリーズが4作ほど続いた人気作・・・だけど初見かも?子供の頃にTVで見たような気がしなくもないけど、割と印象的なシーンがいくつかあるものの、全く記憶に無い感じでしたので、多分見て無い。

 

リーサルウェポンズなら知ってるし好きだけども。

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後は小島秀夫作「ポリスノーツ」の元ネタにもなってて、メル・ギブソンとダニー・クローヴァーのバディ物。そういう意味ではプリキュアの元ネタと言えなくもない。初代プリキュアは女の子のバディ物をやりたいっていうコンセプトでしたので。

勿論、バディ物ムービーなんて山ほどありますが、バディ物と言えばこれっていうくらいには有名な代表作。

 

ただ、そういう文脈で見ても、やや時代を感じずにはいられません。今はバディ物をやるとしても、多分、対等な立場の相棒っていう感じになると思うんですよね。白人の相棒が黒人であって、黒人の相棒が白人、みたいなちょっとしたニュアンスの違いですけど、当時はあくまで前者であって、後者の方は多分出来なかったんじゃないかなと。(勿論、映画なんてごまんとあるから探せば中にはあるでしょうけれど)でも今なら多分逆でも出来ますよね。そういう意味じゃあ時代ってやっぱり多少なりとも変化はしてるのかなとも。

 

2作目以降はコメディ要素が増えて行くらしいのですが、1作目は凄くシリアス。奥さんを事故で亡くして、自分も死ぬべきかと常に闇をかかえているからこそ、自分の命も顧みず、自殺まがいの危険な行動に出てしまうと。それがゆえにリーサルウェポンと言われていると。

 

ちょっと映画とは関係の無い話になってしまいますけど、第二次大戦の時とか、日本兵が恐れられたのって、そういう自分の命を投げ打ってまで襲いかかってくるのに米兵とかは恐怖を感じたってよく言われてますよね。何だかんだ言っても最後は自分の命が惜しい。それは私は人として当たり前の事だと思います。その理解を超えたものがあったからこそ、特攻までする日本人に恐ろしさを感じて「カミカゼ」とかそういうのを特異なものに感じた、というのはなんとなくですがわかる話です。

 

後は、「武士道」とかもそう。「武士道とは死ぬこととみつけたり」ってまあ私はSNKの「サムライスピリッツ」とかそんなのの印象の方が強いですが、あれって実は死に急ぐとか死と向き合うとかそんな意味じゃ無く、自分の命を捧げられるくらいの君主に使える事こそが武士の本懐だ、というような意味ですよね。で、それに感銘を受けたフランク・ミラーがそんな武士道精神を東洋にも当てはめて描いたのが「300 スリーハンドレッド」だったりもしますし、その辺はなかなか面白い部分。

 

メル・ギブソン演じるリッグスも、ベトナム帰りの特殊部隊出身というバックグラウンドもあるのせよ、それ以上に、自分の死を恐れない命知らずだからこそ強いっていう理由付けがしてあったのが興味深いポイントでした。

 

話運びが割と雑かなと思いつつも、価値観の違いから反目しあう二人が、いつしか友情を結ぶっていうバディ物のお約束は十分に描かれてるし、まさに80年代アクションスターって感じで思った以上に銃撃戦も多い。最後のタイマン勝負はちょっと「ゼイリブ」のダラダラしたプロレスパートみたいでいただけないけど、ラストの同時射撃とか決めシーンはやはりカッコ良い。

 

とまあこんな感じで、リチャード・ドナーの有名作を4作ほど見て来ましたが、後年に与えた影響を考えるとやっぱり凄いです。改めてご冥福をお祈り致します。

2以降は気が向いたらいずれ

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