僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

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小説 ハートキャッチプリキュア!

小説 ハートキャッチプリキュア! (講談社キャラクター文庫)

著:山田隆司
刊:講談社 講談社キャラクター文庫819
2015年
☆☆☆☆

 

「おまえが月の光なら、
 私は月の影!」
ダークプリキュアはなぜキュアムーンライトを憎むのか!?

 

という事で「ハトプリ」小説版です。
「まほプリ」小説の時にも少々書きましたけど、TV放送時にリアルタイムでメディアミックスとして刊行されたものではなく、2015年から少しの間展開していた小説プリキュアシリーズの第2弾として刊行されたものです。1弾の「小説ふたりはプリキュア!」もそうだったのですが、子供向けのジュニア文庫みたいなものじゃなく、完全に大人のファン向けに書かれたものです。

 

フィギュアとかムック本とかはあっても、一つの作品として大人のファン向けに作った作品っていうのはプリキュアでは結構なレアケースでした。大人のファンが居る事は作る方も承知している上で、あくまで子供向け作品である事を大前提に、そこから外れないようにするというのがプリキュアシリーズの基本事項として今もあるし、今後もそこは重要視されていくもののはずです。ただ、ワンフェスとかでも終了から3年経った後なら(確か3年だったはず。そっちは詳しくないので多分です)当日版権の許可を出してたり、今後は20周年に向けて親子コンテンツを目指すっていうのは制作側の方からもコメントは出てますので、その辺りは状況に応じて、っていう所なのでしょう。

 

小説プリキュアシリーズもそんな企画の中の一つだったんでしょうけど、大人向けが6冊。子供向けが2冊で今の所止まってしまっていますので、結果は上手く行かなかった、という感じでしょうか。ぶっちゃけファンの間でも「小説プリキュアは暗い!」程度の事しか語られない印象。

 

終了したシリーズの新しい話が読めるっていう部分では素直に嬉しいですし、いつかまた仕切り直しで復活してほしい所です。

 

ほとんどの作品はアニメの方のシリーズ構成の人が小説も書いてるので、2次創作ではなく本家感はちゃんとあるんですけど、多分、内容的には結構作家が好き勝手自由に書いてると思われるので、実はそこがネックなのかなぁとも思います。

 

たまに、大人向けに振りきったプリキュアを作って欲しい的な事を言う人も居ますけど、そういう人はまず小説版を読んでみると良いと思います。プリキュアは基本子供向けだけど大人が観ても面白い、ぐらいが良いのであって、小説版みたいに最初から大人の読者を想定して書いちゃうと、なんかちょっと違うなって感じること請け合い。いやまあどれもつまらないわけではないんですけど、なんかちょっと思ってたのと違う!感が結構あったり。

 

言われないと気付かない人も中には居ると思うんですけど、プリキュアシリーズって、絶対に「殺す」とか「殺した」っていう言葉は使わないんですよね。プリキュアは勿論ですが、敵のセリフであってもです。それに関係する部分があっても、「倒された」とか「失った」とかそういう言葉に置き換えられる。理由は簡単、子供達にそういう言葉を使って欲しくないからです。

 

別に本気の言葉ではなくても、子供達は作品内の言葉を真似しちゃったりしますからね。「子供向け」と一言で表しても、それは内容が単純とかでなく、そう言う細かな部分にまで気を使って作られている、というのがプリキュアです。何かのインタビューでその辺に触れてるのを読んだ時、初心者だった私は、へぇ面白い部分だなって思ったのでした。

 

でね、今回大人向けだなと思ったのって、今回の小説でその言い回しが普通に出てくるんですよ。TV版では背景が全く語られず、割と謎な存在だったラスボスのデューンのバックグラウンドが語られる場面で、殺されただの殺しただのって。

 

最終回の時の感想でも触れましたが、私はハトプリ初見の時って、ラスボスの動機がよくわかんないな?敵側の理由とかも合った方が作品としてはもっと深みが出るんじゃないか?って。

で、その数年後にこちらの小説版が出て、その時にすぐに買って一度読んでるんですけど、こっちだとデューンの動機がちゃんと描かれてるんですね。

ああ~、こういうのだったら描かれなくて正解だったかも?と正直思ったのでした。

 

あと、ダークプリキュアの最後のシーンとかも、あのほほ笑みはムーンライトに対しての勝ったぞっていう笑みだったと描写されてたりするし、その前はサバーク博士を愛しているとかそんな描写まである。

 

デューンにしても、ダークプリキュアにしても、真相はこうだったのか!みたいな部分もあるにはあるけど、そこは観てる人が自分なりの解釈で受け止める、ぐらいの方が良かったのかもね。とも同時に思ったのでした。

 

この辺はプリキュアに限らず、アニメでも映画でもゲームでも何でも良いけど、設定とか心情とか全てを提示せず、ある程度までにしておいて、あとはあなたの感じるままにでいいですよ、ぐらいが丁度良いのかもね?なんて思ったりもするし、難しい部分です。

 

設定と言えばプリキュア温泉。後付けじゃなく元からある設定で、児童誌なんかでは触れられてたそうですが、コッペ様の中に温泉があって、その中で体力回復とか出来るっていうのがあるんですけど、今回そこが描かれてて、それは別に良いのですが、最終決戦の流れの中で出てくるので、その構成はどうなのよ?TVで観たクライマックスの流れがぁっ!と非常にもどかしい感じでした。

 

なんか不満な部分ばっか先に書いちゃったけど、良い部分も勿論いっぱいあって、TVシリーズでは裏主人公的なポジションだったゆりさん/ムーンライトですが、今回の小説は最初から最後までゆりさん視点。あくまで月影ゆりが主人公という形になってて、これはやはり観てみたかった作り。

 

しかもちゃんとゆりさんが初めてプリキュアになった所から描かれるので、TVアニメでは描かれなかったエピソードゼロ的な作風でもありますし、ホントにTV1話の冒頭に繋がる所まで描かれるので、プリクエル(前日譚)物としても大変嬉しい部分。

 

もうね、コロンが生きていて出会いからムーンライトと一緒に戦う所までちゃんと描写されてるのは、感涙物ですよ。それだけで1億点あげたくなるくらい。

 

そこからTV版の流れに入って、ムーンライト復活、そして最終決戦があってエピローグ部分まできちんと一貫してゆりさん視点。

TV版見返して、つぼみも良いなと改めて思ったりはしましたが、私はプリキュアに興味を持ったのってやっぱりムーンライトとダークプリキュアだったりするので、ゆりさん主役ってとても嬉しい。

 

基本はTV版の流れやセリフを踏襲してますが、デザートデビル登場から薫子さんがデューンにつれていかれるのが直ぐの流れになってるので、小説版としてはクリスマス回でキュアフラワー復活とかは無いと思われます。そういう部分でもし不満があっても、あくまでパラレル的なもの、あくまでこれは小説版ですよっていう割り切りをしても良いのかなとは思います。

 

ああそうそう。薫子さんと言えば、プリキュアパレスの試練で、先代プリキュアと戦うって下りでは、キュアフラワーはキュアローズと戦ったって書いてありますね。プリキュアのまとめ記事とか動画で、非正規プリキュアとか纏められる時、映画版で触れられた「キュアアンジェ」とかは語られますが、キュアローズの事に触れてるのは観た事無いので、その辺指摘してあげればきっとあなたもプリキュア上級者です。

勿論、イラストとかは無いですけども。ってか今回表紙絵以外は挿絵とか1枚も無いので。何体か画面に映ったプリキュアパレス内のプリキュア像の中の一つがキュアローズかもよ?ぐらいで一つ。

 

そういえば、小説内でも直接の描写は無いですが、デューンにくっついてた謎の生物。あれがもしかしたらデビルなのかも?デューンはデビル信仰にハマってどんどん邪悪な存在に変わっていったって事なので、デザートデビルもその辺の設定と繋がってて、そう考えると、あの謎生物がデビルの本体的なのがとりついている状態、とも思えなくもない。

 

TVシリーズの補完としても読めますし、気になる人は是非。
小説プリキュアもいずれは取り上げたいと思ってますので、またその時に。

 

割と暗い話ばっかの中で、フレッシュは確かOVA感覚で楽しめた気がしますが、詳しい内容憶えて無いので何かのタイミングで読み返したい。

 

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