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スーペリア・スパイダーマン:ゴブリン・ネイション

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SUPERIOR SPIDER-MAN: GOBLIN NATION
著:ダン・スロット、クリストス・ゲイジ(ライター)
 ジュゼッペ・カムンコリ、ウンベルト・ラモス、
 ハビエル・ロドリゲス、フィリップ・ブリオネス(アーティスト)
訳:秋友克也
刊:MARVEL ヴィレッジブックス (シリーズ全5巻)
アメコミ 2021年
収録:SUPERIOR SPIDER-MAN #26-31(2014)
 SUPERIOR SPIDER-MAN ANNUAL#1-2(2014)
☆☆☆☆★


全ての物語はこの最終章につながる!スーペリア・スパイダーマンが敗れた事で、グリーンゴブリンはニューヨークの裏社会を掌握した。自らの責任を痛感したオットーは、ゴブリンを叩き潰すのが自らの役目と、再び動き出す。スーペリア・スパイダーマン最大の戦いが今始まる!


スーペリア・スパイダーマン最終5巻。通販限定で見事最後まで刊行してくれました。
とか言いつつ、この直後に展開された「スパイダーバース」で#31・32号が刊行されて、そっちは2099年の未来に飛んだ番外編的な展開。スパイダーバースにスーペリア版も参加させたかったから、という事情のようです。邦訳版も以前出ていた「エッジ・オブ・スパイダーバース」に収録。

 

更に後の「スパイダーゲドン」展開ではスーペリアオクトパスとしてマイルス君と共にメインを張ったりと、人気のほどが伺えます。

 

SSMシリーズの裏で暗躍してきたゴブリン・キングが遂に表舞台へ。オットーを出し抜き、ニューヨークはゴブリンの支配下におかれてしまう。スパイダーマンVSゴブリンでありつつ、スパイダーマンヴィランのナンバー1とナンバー2の対決っていうのも強調されてるのが非常に面白かった。

 

スパイダーマンの悪役と言えばまずはやっぱりノーマン・オズボーンのグリーンゴブリンです。そして次がドクター・オクトパス。ここはサム・ライミ版の映画でも踏襲されてましたし、誰もが納得する所でしょう。んじゃ3番手は?って考えると意外と難しい。

 

ライミ版の映画では3はサンドマンとヴェノムでした。まあヴェノムは特殊な位置ですし、続く「アメイジングスパイダーマン」ではリザード、同2ではエレクトロ(と、おまけでライノ)MCU版だと1作目がバルチャーで2作目がミステリオ。う~んどれも甲乙つけがたい。


映画にはまだ出てないけど後はクレイブン・ザ・ハンター辺りがスパイダーマンと言えばのヴィランでしょうか。やっぱり長く活躍する初期ヴィランは強い。申し訳ないけど、インヘリターズとか言われてもちょっとぱっと出な感は否めない。

 

それはともかく、ノーマン・オズボーンはスパイダーマンのアークヴィランを超えて、シールド解体後に継続組織のハンマーの長官になってダークアベンジャーズを結成したり、どんどん格が上がっていった印象。(勿論こうして失墜するわけですが)

 

ドクター・オクトパスもエピソードこそ豊富なものの、そこに幾分差は感じてしまいますね。そんな中でのスーペリア・スパイダーマン展開ってやっぱり面白かったんだなぁと。それこそヴェノムみたいにヴィランのヒーロー転向なんていくらでもありますが、ええ~ドク・オクがヒーロー転向してそんなの受け入れられるのか?って気はするものの、それを見事に成し遂げたのはやっぱりこのシリーズが物凄く面白かったからですよね。

 

解説書にもありますが、いずれピーター・パーカーが復活しないはずが無いと誰もが思ってる中で、ドク・オクのスパイダーマンもこれはこれでアリだなと思わせてくれたんだから凄いです。

 

ただ一つ難点を言えば、ピーターが復活するに当たっての、どんな展開で復活するんだ?っていう部分に関しては非常に弱いかなと。え~?結局はこんな簡単に戻っちゃうんだって正直拍子抜けしました。いやそこはあくまでロジックの部分としてですけど。

ドラマとしては十分に盛り上がりましたけどね。スーペリア・スパイダーマンとしては追い詰められてしまって、自分ではもうこの危機は乗り越えられない、でもピーター・パーカーなら?という所での満を持しての復活。

 

かつてスパイダーマンが恋人のグウェン・ステーシーを救えなかった重い過去がある中で、今のオットーの恋人であるアナマリアを救う為、自分の命やプライドまでかなぐり捨てて、本物のスパイダーマンであるピーターに託す。ピーターも、同じ過ちは繰り返さない!というのは燃える展開でした。

 

もう誰の命も失いたくない!全員を救うんだ!・・・いや、オットーだけは救えなかったか、というエピローグがなかなかに染みます。

 

ゴブリンもその強さは健在で、科学者としてはドク・オクの方が上かなと思ってたけど、オズコープのテクノロジーは引けを取るものでは無い、というのはなかなかに面白い展開でした。

 

周辺の人々の顛末とかも一応ケリがついた感じで、クライマックスとしても申し分なし。アルケマックス社の台頭とスパイダーマン2099への設定の繋ぎ方とか、そのスパイダーマン2099のミゲル・オハラも今回ちゃんと活躍してくれますし、非常に満足度の高い1冊でした。

 

当然、ユニバースとしては終わりは無いわけですけど、アメコミでもこういう区切りの最終回展開の面白さってちゃんとありますし、こうやって最後まで刊行してくれたのには感謝しかないです。

 

で、ここから「スパイダーバース」→「スパイダーゲドン」になるわけですね。スパイダーバースは読んでますが、ブログ書く前でしたし、いずれ読み返して感想は書いておきたい所です。

 

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