僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

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スパイダーマン2

スパイダーマン2

原題:SPIDER-MAN 2
監督:サム・ライミ
原作:MARVEL COMICS
アメリカ映画 2004年
☆☆☆☆☆

 

サム・ライミスパイダーマン第2作。
シリーズ屈指の名作とされ、アメコミ映画史全体でも上位に来る作品とよく言われてて、私もそのイメージが大きかったのですが、なんかこうして見返すと、1も負けず劣らず面白かったなぁという印象。2だけが突出して特別でもなく、1もすげーぞと改めて思ったしだい。

 

よく言われるのはね、スパイダーマンの素顔を見て「まだ子供じゃないか」大丈夫だ、誰にも言わないから頑張ってくれのシーンが人気なのかなという印象ですが、私は昔からそこじゃない別の大好きなシーンがあります。

 

ピーターがスパイダーマンを一度辞めてしまって(「スパイダーマン、ノー・モア」
って原作でも人気のシーン)、家の隣の子に、スパイダーマンはもう帰ってこないの?と問われるシーン。

 

メイ伯母さんが
「誰の心にもヒーローがいるから正直に生きられる。強くもなれるし、気高くもなれる。そして最後は誇りを抱いて死ねる」
時に自分を犠牲にしてまでも、夢を諦めてでも、誰かの手本になるような人が人の心を動かすし、そんなヒーローに憧れる。「だからヒーローが必要なのよ」的な事を言うんですけど、いやこれがね、昔からもう号泣するんですよ、ここで。

 

今回はね、あ、確かこのシーンだったな、流石に今回は泣かねーか、とか冷静に見てたけど、セリフが出てきた瞬間にもうダメでした。やっぱり号泣しちゃうっていう。

 

私がヒーロー好きなのってやっぱりこれなんですよ。自分が誰かのヒーローになれるなんて流石にもう思ってませんけれど、それでもね、ひとかけらの勇気を貰ったり、辺に空気に流されたりせずに、それは良くないんじゃないの?とかちゃんと自分の信念を持って行動出来たりするのは絶対にそういうののおかげです。

 

だから「空気読まないタイプ」とか結構言われますが、別にそれで良いと思ってます。堅いとか真面目とか、バカ正直だとか言われても、やっぱり心のどこかにヒーローへの憧れって残ってるんですよね。勿論、大人ですからTPOとかそういうのも気にはしますけれど。

別にもう若くも無いですし、青臭い事にこだわりもしなければ、それなりに歳をとった分、酸いも甘いも知ってれば、時に姑息な手段を選ぶ事はありますけど、それでもスーパーヒーローなんてガキくさくてだせぇよな、なんて1ミリも思わない。

 

そこをね、映画で描いて言葉にしてくれるのって嬉しいなって、今回だけじゃ無く、最初に見た時からずっと思ってます。もうそこだけでも「スパイダーマン2」の私の中の価値は不変です。

 

ピーターの悩みにより深く入り込んでくるし、クスッと笑えるシーンも前回より多め、「死霊のはらわた」での盟友ブルース・キャンベルとか弟のテッド・ライミが出てたりもするし、原作のここって場面を使ったり、戦闘シーンも縦軸使って新鮮味を出せば、ウェブスイングシーンもマシマシで、1作目の成功でノリに乗ってるライミの演出がほんっと素晴らしい。

 

Dr.オクトパスもすげぇカッコいいんですよね。この当時はまだただのヴィランでしたが、今のヒーローに転向したオットーとか知ってると、さらに味わい深い。核融合を河に沈めてOKってのは流石にどうかと思うけれど。

 

ハリーのその後と、ついに正体を知ってしまう展開。MJとも最後の最後に遂に結ばれると。(どうせなら最後「いけ!タイガー!」って言って欲しかった)コナーズ博士とか、ジョナの息子とか(流石に彼はちょっと可哀相でしたね)結局実現はしなかったものの続編への布石とかもあるし、今のMCUの進化した作りとはまた少し違うけれど、そうやって続き物っぽい作りを意識してきてるのは近い部分もあるし、それでいて映画単品でより完成度の高い物を作るっていう、当時のスーパーヒーロー映画ではやっぱり頭一つ飛びぬけてますよね。

 

実はサム・ライミが監督を務める事になった「Dr.ストレンジ2」ってちょっぴり心配もしてるんです。どうしてもMCUっていう大きい枠と、制約が色々ありすぎてライミの自分が思う映画作れないんじゃないか?って。そこ、上手く行けば良いなぁと祈るような気持ちだったり。

 

という辺りで次は「スパイダーマン3」です。
色々と問題アリで、個人的にもちょっと残念だった3作目、今見返すとどんな印象を受けるでしょうか。

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