MOON KNIGHT VOL.1
著:ブライアン・マイケル・ベンディス(作)
アレックス・マリーブ(画)
訳:堺三保
刊:MARVEL 小学館集英社プロダクション ShoProBooks
アメコミ 2016年
収録:MOON KNIGHT v6 #1-7(2011-12)
☆☆☆
夜の訪れとともに、彼は月のパワーで
暗黒に戦いを挑む!
マーク・スペクター。元傭兵。そして多重人格者……
キャプテン・アメリカ。ウルヴァリン。スパイダーマン。彼ら3人のアベンジャーズは、バックアップにするには最高にパワフルなヒーローたちだ。
ただ問題は、彼らはムーンナイトの頭のなかにだけいるということ。つまり彼らは、ムーンナイトことマーク・スペクターの幻覚だったのだ……。
なんとか心のバランスを取り戻そうとしていたスペクターの前に、危険な行動に出た犯罪組織のボスが現れた。一時的に機能停止に陥ったウルトロンのロボット・ボディを売買しようというのだ。はたしてムーンナイトは正気を取り戻してこの危険な行為を阻止できるのか!?
MCUドラマ前に復習。以前にも読んでましたが、すっかり忘れてしまっていたので新鮮に再読できました。
今回、マヤ・ロペス/エコーとのチームアップが描かれますし、舞台がLAなので、もしかしたら将来的にホークアイとの絡みも描かれる可能性はあるのかな?とも思ったり。ドラマは単発で行って欲しいけどどうでしょう?多少のリンクは入れてくるのかなぁ?
TVプロデューサーとして表の顔がありつつも、裏ではヴィジランテ活動も続けていたムーンナイト。裏取引の現場を押さえたムーンナイトだったが、そこには活動停止したウルトロンのボディが残されていた。頭部だけ奪い、暗躍するマフィアのボスをおびき出そうとする中、同じくLAで単独潜入捜査をしていたエコーと出会う。協力してボスの正体を暴こうとするのだが・・・という感じのお話。
「ニューアベンジャーズ」以降のメインストリームを担当してきたベンディスがムーンナイトをリブートさせる、という企画なんだけど、「ニューアベンジャーズ」もこれまでアベンジャーズに参加してこなかったマーベルの人気トップ2のスパイダーマンとウルヴァリンをチームに参加させる、というのが売りだったわけで、そのベンディスがキャップ、スパイディ、ウルヴィーをムーンナイトのバックアップに持ってくるというのは、ある種のパロディーなのかも。
個人タイトルでは唯一の邦訳でしたので(前回紹介したシビルウォーのタイイン誌は前シリーズながら邦訳的には後に出た)、この脳内アベンジャーズは割と有名。シリーズ全体の大オチとかじゃなく、1話目のオチ程度の話なのですが。
私もよくわからないし、解説にも詳しくは載って無いのですが、一応はキャップが特殊任務の時だけ招集をかけるチームにムーンナイトも入っているらしく、自分もれっきとしたアベンジャーの一人なんだという気持ちもありつつ、世間からはマイナーヒーローのアベンジャーズの3軍扱いみたいな所にコンプレックスを持ってる様子。そこで脳内アベンジャーズを作って、キャップならこうする、ウルヴァリンならこうする、スパイダーマンならこう、みたいな脳内会議が繰り広げられると。
ただし後半、事件の事を知ったアベンジャーズは、ウルトロン絡みではムーンナイト一人が対処しきれるものではないと、本物のアベンジャーズも登場。とりあえず、敵のボスを暴くまでは任せてくれと、エコーと共に事件に当たるも、実は超大物が的組織の黒幕だった!みたいな所まで。
カウント・ネフィリアというキャラなんですけど、邦訳では出てきた事無い(はず)ので、そのヤバさがよくわからん。ソーとかとも互角に渡り合える最強クラスの能力を持った超人のようです。ムーンナイトも一時期は月の力とかを使えた超人パワーのあった時期もあるようですが、現在はその力を無くして常人。エコーもスーパーパワーと言えるほどの力は持ってない。こんなヤバい奴相手にどうするのよ?という所で後編へ続く。
敵側のヴィランチームでナイトシフトっていうチームが出てきて、例によって私は誰一人知らなかったりしたのですが、その中の一人に、ティックトックというキャラが居て数秒~1分くらい先の予知能力を持ってるというキャラのようです。
TikTokって私は使って無いのでよく知らんけど、サービス開始したのっていつからだろう?と調べてみたら2017年頃かららしい。アプリのTikTokが有名になる前からこんなキャラ居たのかって考えるとちょっと面白いです。
そんな感じで次は下巻「ムーンナイト/影」に行きたいと思います。
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ベンディス脚本関係