僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

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舞台 マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝

舞台「マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝」(完全生産限定版) [Blu-ray]

PUELLA MAGI MADOKA MAGICA SIDE STORY [MAGIA RECORD]
演出:児玉明子
脚本:畑雅文
販売:アニプレックス 2019
☆☆☆

 

2018年に上演されていたけやき坂48主演の2.5次元ミュージカル。
アニメの方のネタバレになっちゃうかなとも思ったのですが、まあ舞台とアニメではまた違うだろうしまあいいかと、ソフトを確保してたのを見る。

 

心配は全然杞憂でした。さなが仲間に入るくらいまでの話で、マギウスの翼との戦いの顛末とかそこまでは描かれて無いのね、これ。

 

2.5次元ミュージカル、私はさっぱり触れていない文化です。そもそもが大元のミュージカル自体そんなに私は好きでは無い方。
舞台演劇とかも、昔丁度手塚治虫にハマってた時期に、たまたま地方公演で「火の鳥」とかあって、せっかくだから見てみようかなって行ったのが1度あるくらいでしょうか。ああ、無料配信されてた時に「舞台版ガンダム00」とかは見たかな。あれはあれで面白かった。

 

あ、あと今回の奴は「けやき坂48」がメインの10キャラを演じてるのが売りの作品ですけど、けやき坂も知らないし、私はアイドルそのものも全く興味無いタイプの人です。「まどマギ」が好きなので、そこへの興味で見たような感じ。

 

アイドルのかたなので、演技とかは決して上手では無いと思われます。いや、見ていて何これ演技下手くそだなぁとかは特に無いんですけど、物語や世界の中に知らない内に入り込んでしまうような感じは無かったかな?それはミュージカルというのもあるのかもしれませんが、当然ながら映画とはまた違う感じ。

 

多分、アイドルを応援してる人も同じなのかなと思うんですけど、演者さんが一生懸命やってる感じは凄く出てますので、そこは凄く良いです。
フェリシアのハンマー、軽い素材では作られてるとは思うんですけど、それでもこの大きさは絶対重たいだろうと想像出来るビッグサイズでしたし、そこを使いこなせてる感じとかは、素直に凄いなって思いますし、そういうのを楽しむ感じかな?

 

2.5次元ミュージカルとか、アニメとかを元にした奴ってって今はいっぱいありますが、初期の頃は多分、舞台の上でアニメ的な世界観をどう表現するか、みたいな工夫とかも面白味だったんだろうなって想像が出来ますが、それが当たり前になっちゃうと、ややコスプレ劇みたいな感じはどうしてもある。コスプレAVとは流石に違いますけれど。

 

ああでも、今回スカート短めなキャラも多いですし、なんだろう?肉感的な感じがちょっとムラムラさせるものがあるというか、決してそういう狙いは無いんだろうけど、そもそも2次元の実写化ってアニメとか漫画原作の実写映画とかも同じで、情報量が圧倒的に違うんですよね。そこは例え京都アニメーションが繊細なアニメの動きとかを作ったとしても、それでも月とすっぽん、天と地くらい情報量の差ってあって、それは絶対に埋められないものだと私は思ってます。

今は映画でも普通にCGのみで構成されてるシーンとかあるので、その境目が亡くなる日は近い内に来るんだろうなとは思いつつ、まだ私の頭の中では実写とアニメでは明確な線引きがあって、別のものとして楽しんでる感じ。衣装一つとっても、そのギャップの方に魅力や面白味を感じてるような段階かなぁ。

 

そこ行くと「舞台」ってそもそもが、限られた空間の中で再現するものですから、これはこうだと思いねえっていう「見立て」の文化だと思うんですけど、それを言うなら本来アニメだって、それに近い見立ての文化だと思うんですよね。ただそれがアニメと言う定着した一つの文化になった事で、見立てではなくアニメそのものに価値を見出すような形になって、それを今度は2.5次元ミュージカルにしてしまうという文化の変な進化の仕方というか、そういう、ある意味での異常性みたいなのが今時のこういう特殊なジャンルの面白さでもあるのかなとも思ったりはする。

 

まあ何が言いたいかと言うと、コスプレした女の子がいっぱい出てきて一生懸命頑張ってる姿はとても可愛い。という感覚の方が物語とかよりも勝ってる感じがしたという話です。

 

プロジェクションマッピングで良いのかな?そういうので魔女空間を再現したり、それこそ各々の武器や衣装を頑張って再現とか、そこは面白かった。

でも、物語としてこれが一つの形として凄く面白かったかと言えば、そこに関しては、う~ん、まあこんなものなのかな?という感じ。

 

「マギレコ」TVシリーズ1期の感想でも、終盤のさなとかの話は面白かったって書きましたけど、物語、或いはテーマ性的な部分ではほぼ同じ話のさなの部分が良かったかなと感じました。

 

私は「マギレコ」って元のゲームもやってないので、そもそも「マギレコ」は何を描こうとしてる作品なのかがよくわかってないんですけど、アニメ2期でようやくそれらしい形になってきて、ちょっと面白くなってきたかな、という所。そこいくと双葉さなってキャラの立て方はどこにも居場所を見つけられなくて透明人間になっていた子、というのは現代性もあると同時に、それなりに普遍性もある話なので、わかりやすいんですよ。

 

全体としてはみかづき荘という疑似家族、コミュニティを獲得する話なので、そこは全然アリだと思うんですけど(映画でも近代のトレンドですし)一応マギレコは主人公のたまきが妹のういを探す話っていう部分をストーリー的には軸にしてあるので、その辺がちょっとわかりにくい。

 

舞台のみのオリジナルストーリー、オリジナルキャラとかではないので、そこを望むのは筋違いなのは百も承知ですが、元の方の「まどマギ」って搾取される話でもあるので、あれって「アイドル」とかを重ねてみても面白い話だったりするんですよね。舞台というなら、そういうのをテーマにしたオリジナルの話とかも作れそうだな、とかついつい想像してしまいます。

 

女の子がみんな可愛い。そんな可愛い子達が一生懸命頑張ってる!
そんな作品でした。

ソフトは千秋楽の最終公演が収録されてるので、カーテンコールでの感極まったコメントとか、特典ディスクで舞台裏の様子なんかも収録されてるので、まあそっち方向。アイドルが一生懸命頑張りました!っていうのを楽しみたい人向けの作品かなと。不幸展開とかも一切無いですしね。

 

まどか役の人とみたま役の人はアニメと声が似てるのが面白かった。ビジュアル的にはみなさんアイドルというのもあってか可愛いんですけど、流石に声がアニメと違うのはどうしようもない。
アニメを見てる感じでは、いろはとやちよって、もう一人のまどかとほむらみたいな位置付けのキャラなのかと思ってましたが、こっちのいろはさん、なんか真がしっかりしてて強い子でした。アニメと違う!なんて言ったって仕方ないので、アニメ版とは違う、舞台版ならではのキャラクター造形としてこれはこれで楽しむのが良いのではないでしょうかね。

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