僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

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Febri特別号 プリキュア15周年アニバーサリーブック

Febri特別号 プリキュア15周年アニバーサリーブック (一迅社ブックス)

PRECURE 15th ANNIVERSARY BOOK
刊:一迅社
2018年
☆☆☆☆☆


「HUGっとプリキュア」放送中に発売されたのがこちらのプリキュア15周年記念ムック本です。マシェリ、アムール変身後くらいまでの時期で、丁度春映画の「スーパースターズ」の感想記事書いて、次は「オールスターズメモリーズ」の予定なので、良いタイミングかなと思い、記事にしておく。
とっても好きな本ですので。

 

プリキュアは基本子供向けアニメですし、データ的な所では、未就学児までがプリキュアのメインターゲットという形になってます。昔から、小学校に入るとプリキュアは卒業すると言われていて、制作の東映アニメーション的には、そこよりはもう少し上の小学生くらいまでターゲットの幅を広げたいけど、なかなか上手く行かずに苦労しているのが現状。そういうのもあって、プリキュアの書籍としては「プリキュアオールスターズだいずかん」みたいな幼児向けの絵本的なものがメイン。

 

何で小学校に行くとプリキュアは幼稚なものとして卒業しちゃうんだろう?というのは分析&語り甲斐のあるテーマだと思うんですけど、今回はそこはおいといて、まずはプリキュアのムック本的な所の歴史をおさらい。

 

今はシリーズ完結後の「コンプリートブック」がプリキュア本としては定着してますが、その流れはシリーズ9作目「スマイル」から出来たものです。
その辺は過去記事参照。

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が、そこともまた別に1作目無印「ふたりはプリキュア」と2作目「マックスハート」でもそれぞれ2冊づつアニメファン向けっぽいムック本は出てました。

初期の頃はまだプリキュアというブランドが定着してませんでしたので、おそらくは作り手側としてもターゲットは今よりも広く想定してたものだと思われます。

スプラッシュスター」の映画を担当、「フレッシュ」以降のTVシリーズのプロデューサーの梅澤Pが、予想してたよりもプリキュアのメインの客層は下の年齢だった的な事を言ってたので、その辺りからマーケティングも色々と変化していった感じなのかなと想像できますね。

 

個々のシリーズとしてはそんな感じですが、今回の軸の「オールスターズ」枠としては「DX3」の時に出た

プリキュアぴあ (ぴあMOOK)


2011年の「プリキュアぴあ」がプリキュシリーズ総まとめ系のビジュアルムック本の最初で、歴代作品の紹介に合わせて、歴代のキャストやスタッフのコメントが見れる、という点でコンセプト的には今回の本にも近い内容。
この時点でのプリキュアの人数は21人。
今見ると、少なっ!って感じですが、当時の感覚だと21人でも十分多いのです。

 

その次が東映アニメ公式で自ら発行した

プリキュア10周年公式アニバーサリーブック


2014年の「プリキュア10周年公式アニバーサリーブック」

タイトルにあるように10周年記念のロゴも入った公式本で映画「NS3」に合わせて出たものです。
こちらもキャストコメントアリで、キュアメロディ役、小清水亜美の愛の重さが見所。この時点でのプリキュアは36人。
ただ、東映の公式本というだけあって、作画とかのスタッフコメントの量の方が多いので、どっちかと言えばライトなファンより濃いマニア向けかも。


その次が「プリキュアぴあ2015 歌のカーニバル」

プリキュアぴあ 2015 (ぴあMOOK)


こちらは「春カニ」に合わせて出た奴ですね。
こちらは映画の内容に合わせて、歴代の曲にフォーカスを当てた内容。
キャストコメントとかは無いので、内容的にはやや薄く、映画と共にファンには不評だった印象。
オールスターズ的には40人。

 

そしてこの後に出たのが今回取り上げる
2018年の「Febri特別号 プリキュア15周年アニバーサリーブック」ですね。

 

「フェブリ」は一迅社から発行されてるアニメ系サブカル誌で、「Goプリ」辺りから、夏くらいの時期に30ページくらいのプリキュア特集を組んでくれるようになりました。一迅社は各シリーズの作品ごとやキャラデザイナーごとの画集「プリキュアワークス」を出してるとこですので、その兼ね合いもあるのかな?

 

基本、活字本なので、メジャーなアニメ誌とかともまた違う方向でスタッフインタビューとかを掲載してくれて、プリキュアをより深く理解する上でとてもありがたい雑誌。これ以降は休刊しちゃって、今はWebメディアになっちゃったんですけど、それでもプリキュア記事は定期的にあるので、ファンなら必須です。

febri.jp

その特集号のHUGプリの年は、アニバーサリーイヤーというのもあってか、こういった形でシリーズ総括としてプリキュアオンリーの特別号としてムック本として発売されました。

 

今となってはこの後4作ももうシリーズ続いてますので、古い本にはなっちゃいますけど、ここまでの総括本が欲しいならこれ1冊で十分と言っても過言では無い程に充実した内容で、プリキュアファンの必須アイテムという感じでしょうか。

 

今回はキャラ紹介時のコメントが歴代プリキュア声優55人分が選ぶ、それぞれのメモリアルエピソード選出という質問になっていて、決して多くは無い個々の分量の中で、作品に対する思い入れとかが読み取れて、シリーズを全部履修してる身としては、飽きずに何度でも読み込めます。

当たり前だけど、声優さんだってお仕事としてやってるものですし、プリキュア以外の作品だって、優劣なんてつけられないものだと思います。でもこうやって自分のキャラに再び寄り添って、その思い入れなんかを語ってくれてるの読むと、ファンとしてはホンっとに嬉しい。

 

自分の初変身回とかお当番回が当然多いのですが、自分の担当回じゃない奴を選んでたり、意外な回が入ってたりとかもして、いちいち元のアニメシリーズを見返したくなってしまいます。

 

そしてここでも小清水!
映画スイプリの記事でも引用したのですが、私ここで小清水さんのコメント初めて読んだ時、泣いちゃったんですよね。

curez.hatenablog.com

 

スマイル以降のムック本があるシリーズ以外にも、初代~ハトまでのDVDorBDボックスには厚めの本がついててそこで色々読めるのですが、丁度スイートだけそんな感じのまとめ本が無いんですよね。スイートのムック本、何時の日にか出るのを私は永遠に待ち続けます。

 

あと、他には単発で本を出せなかった分か、後半は青山充ワークスになってたり(私はキュアエコー、大好きですよ)コミカライズを担当してる上北ふたごへのインタビューがあったり(ゴメン、上北さんは私は苦手)充実した内容。

 

あと特筆すべきは、宮昌太郎というライターが書いてる「プリキュア15年の歩み」という記事が素晴らしいです。評論・批評という程までには堅く無いフラットなまとめですが、実は私が書きたかったものを先に書かれた!って思った記事でした。


いや、普通に分析すれば誰だって似たようなものになるのは当たり前の話なのですが、プリキュアをこうやってフラットに分析する人って私はほとんど見た事無いし、世の中にあまり出ていません。私のブログの各記事で、たまにポロっと自分しかこの意見言ってる人居ないけど、って書いてるのは実はその辺の事だったリ。

 

アニメ業界って批評文化が定着しないジャンルなのですが、私は一般映画も趣味でそっち方面のアプローチの仕方や視点もそれなりに身についてるので、誰もやって無くて、そこの空白になってる部分を書けばそれなりに面白い事を書けるんじゃないか?そして自分が読みたいのもそういう部分だし、みたいな感覚でやってるんですが、まあこれを本業でやってるわけでもなく、実際多くの人から反響があったわけでもなく、つたないものしか書けて無かったりもするので、どこまで伝わってるかな?感は自分でも否めませんが、お手本じゃないけど、まあこんな感じの事を書ければいいなって思ってるものが、この本の記事にありました。方向性がこれだってだけで、また少し違う内容も書いてるつもりなので、自分と同じ全く主張だってわけでもないのだけれど。

所謂アニメファンみたいな人が書いてる、アニメや漫画しか世界が無いような批評や感想って、私的には凄く狭い視野に感じてしまう事が多くて、そこにはあまり面白味を感じ無い性質ですので。

因みにこの宮昌太郎さんというかた、多分昔に「ジョジョ」の小説版書いてた人と多分同じですよね?たまたま同姓同名とかじゃあないはず。そっちも読んでるけど、何分昔なので内容までは憶えて無い。

 

とまあプリキュア話からはちょっとずれた感じもしますが、とにかくメチャメチャ良いムック本なので永久保存で押さえておきたいプリキュアファンの必須アイテムです。
20周年記念本はこれのアップデートなのか、また趣向を変えてくるのかわかりませんが、いずれ出るであろうそちらも楽しみ。


え~と、ついで言うと2013~2018年の間は「プリキュア新聞」なるものも9冊?部?ほど出ていて、そっちもファイリングして保存してあったりするのですが、そこはどうだろうな?こうして個別に記事にするかは微妙な所。もし何かしらの機会があれば、くらいで。

同じく2018年に出た「コスチュームクロニクル」は良い本なので別個に取り上げますのでそっちはいずれ。

 

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