僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

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シン・ウルトラマン

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ULTRAMAN
監督:樋口真嗣
脚本・企画・制作・総監修:庵野秀明
日本映画 2022年
☆☆☆★

 

まず一番最初に私のスタンスから説明しておきます。
ウルトラマン」に関して、昔から今まで特に思い入れはありません。
シン・ゴジラ」も「エヴァ」も「庵野秀明」に対しても全く思い入れはありません。

 

まあそこは初週とかに観に行ったりしてない辺りで察していただければ。最初に情報が出た時点では、へぇ~そんなのやるんだ。逆に私はウルトラマンあんまよく知らないし、せっかくだから一応見ておくかな?程度。でも、予告編を見た感じだと、ちょっと怪獣がエヴァの使途っぽくてちょっと面白そうかも?くらいの感じはありました。

 

例えば同日に他に興味のある作品とかがあったら優先してこっちを見る事はないけど、タイミングが合えば。見れなかったら見れなかったで後からソフトなり配信でも別にいいかな?ぐらいの期待値でした。

 

そのぐらいのスタンスの人の感想と思ってもらっても結構です。少なくとも、ウルトラマン或いは庵野のファンとかそういうのでは無いですので、「大怪獣のあとしまつ」と同じくらいには面白かったよ、とか平気で言っちゃうくらいの感じです。

 

まず一番最初に観終わって思った事。この狭くてものすごく閉じた世界が、いかにも日本的なガラパゴス的な感じでとても面白いなと感じました。
それこそ「アベンジャーズ」とかハリウッド大作とかは、ポリコレだ何だ一部で反発の声もありつつ、凄くグローバル化、多様化とかを意識して作ってるのに、それとまるっきり対極にある感じがむしろ面白いなと。

 

オタクだけの狭い狭い、わかる人だけわかってね感が凄く面白い。
あのね、私は邦画の大作の無理してる感がすっごい苦手と言うか、嫌なんです。たまたま今回予告編でやってた「キングダム」とか、実際の内容はわかりませんし、例えば樋口真嗣なら「進撃の巨人」もそうだったけど、邦画でもハリウッド大作に負けないぜ的なスケール感とかをやろうとしてる感じが、なんだか物凄く見苦しい感じがして、そこって張り合うようなとこなの?無理しなきゃいいのにって物凄く思ってしまう。なんか逆に憐れに感じちゃって、あの雰囲気結構苦手なんですよね。

 

そこいくと今回の「シンウルトラマン」は無理して無い感じが凄く面白かった。今回、別にハリウッド大作に対抗して、日本には日本の誇るべきヒーローのウルトラマンが居る。アメコミヒーローなんかに負けないものを作ってやる!みたいな変な気負いは多分無いですよね?これ。

 

世間には通用しないガラパゴス文化だろうと何だろうと、俺らは本当はこういう奴が好きなんすよね、的な感じがむしろ面白かった。

 

長澤まさみの扱いに関して、時代遅れのセクハラ的な視点なんじゃないかってちょっと炎上してますけど、私もそこの流れは、クソみたいな事やってるなと呆れるしかありませんでしたが、そもそもあれも元ネタありきなんですよね。
私はウルトラマンはほとんど知らないので、なんか巨大女フェチみたいな所を臆面もなく入れちゃったのかなと思いましたけど、観終わってから調べてみると元のウルトラマンでも女性隊員が巨大化するという話があっての事のようでした。

それにしても、別にスカートでやる事じゃないし、普通にパンツ(ズボン)スタイルとかで良いんじゃないの?そもそもあの人のキャラクター造形とかも何?こういうのを面白がってるんだろうかと疑問は残りますけど、なんかそういう事はわからないor気にしない人達が作ってるんだろうな、みたいに思えて、そこに目くじらを立ててもね、仕方ないのかなって気がします。

 

考えてみれば「ヴァイオレットエヴァーガーデン」とかもそうでした。狭い世界のガラパゴス文化を喜んでる層もそれなりに居て、それはそれで一つの形になってるのかなと。

 

濃いウルトラマンのファンの人にはそんなんじゃねーぞって怒られそうですが、その狭さって特撮文化の上では文脈としてそれなりの流れがあって、そもそもウルトラマンって、TVで毎週怪獣が見れるという所も売りの一つだったっていう面もあるじゃないですか。

 

それこそ東宝が「ゴジラ」で怪獣ブームを作って、でもゴジラは映画だから年に1本とかしか見れない。でもウルトラマンは毎週新しい怪獣が出てくる。内容的な部分はともかく、単純に怪獣が見たいって言う子供達にとってそういう魅力があったという話は聞いた事があります。ただ所詮はTVじゃないかと、円谷特撮は映画よりも下だと見下す人も居て、東映特撮なんかそこの更に下、陳腐な子供騙しをやっているという見方もされていたと。

 

でも、今は特撮界隈って東映の一人勝ちですよね。昔は一番下の下劣なものと言われていた東映が、シリーズを途絶する事もなく、2本もTVで常に放送して、スクリーンでも年に何本も上映する。戦隊は苦戦しつつも、ライダーなんて濃いオタクからは内容的に非難されつつも何百億もの売り上げを維持してる。

 

シンゴジラ」で庵野が世間をあっと言わせて、次は「シンウルトラマン」をやると。でもスケールダウンはしますよ。だってそれがウルトラマンなんだから。という流れも実は結構意図的なものなのかな?という気がしますし、その次の「シン仮面ライダー」はウルトラマンよりもさらに狭い世界へ行くんじゃないでしょうか?いやだって仮面ライダーってそういうものだったでしょ?っていう。

 

世界に向けた「アベンジャーズ」とは正反対の方向に進むって、それはそれで面白いなという気がします。だって真似したって勝てるわけ無いし。だったら独自路線を貫いた方が、それはそれで一つの個性なんじゃないかと。

 

私はウルトラマンのオリジナルの方を知らないので、詳しくはわかりませんが、色々な解説を見たり読んだりしてると、とことんまでマニアなネタを拾ったり再見したりしてるっぽいじゃないですか。それこそ怪獣がでてくる順番にまで、全てに元ネタがある。

 

そもそも「エヴァ」がウルトラマンへのオマージュに溢れた作品だったわけで、庵野本人も自分はコピー世代でオリジナルは生み出せない的な事は常々発言してきた人じゃないですか。それでもエヴァ私小説的な側面が出た事で、十年越しの完結とか、見事なくらいの誰もやって無いような事は成し得たんですし、「ゴジラ」「ウルトラマン」「仮面ライダー」を順番にリメイクしていくとか、それはそれで誰もやった事無い面白い展開だぞ?というのはあるわけで、そんな流れがむしろ庵野にしか出来ないオリジナルになったりする。そこは正直見ていて楽しいです。

 

映画として、作品単体の評価としては、まあ私はファンじゃないのもあって、よくわからないなりに面白い、くらいの事しか言えませんし、それこそ「大怪獣のあとしまつ」みたいに、ある面では面白いんじゃないの?みたいな感覚になってしまう感じです。岩松了が同じような役柄で出てるのも可笑しかったし。

 

あと、ここからは凄く個人的な話になるのですが、私は子供の頃から「怪獣」って特別好きになった記憶が無い。「帰ってきたウルトラマン」は子供の頃に再放送で見ていて、結構好きだった記憶はあるんですけど、その後は特にウルトラシリーズにハマる事もなく、大人になってからも、何か1本くらいウルトラマンも見てみようか?と「ウルトラマンジード」は見たんですけど、へぇ~今のウルトラマンはこんな風になってるのかっていう面白がり方以上は特になかった。

 

で、今回シンウルトラマンを見ていて、何で私は怪獣とか子供ながらにワクワクしなかったんだろうな?って考えたんですけど、普通のモンスターとかならともかく、あれだけの巨大怪獣って、そもそも現実味、リアリティを感じ無かったのかな?という気がしてきました。

 

もし巨大怪獣が出てきたら?っていうのは、もし世間にゾンビが溢れたら?というのと同様に、物凄くワクワクする要素ではあるんですけど、ただそれは本当に空想の中の出来事以上のものではないな?と、心のどこかで思っちゃうのかなと。しかもウルトラマンとなると、その怪獣と対峙する異星人。怪獣と言う嘘の上に、更にもう一つ嘘を重ねないといけない。そこって結構ハードル高いのかも?という気がしてきました。

 

シン・ゴジラ」も前半は凄く面白かったんですよ。もし実際に巨大怪獣が現れた時のシミュレーション的な感じで。ただ後半のいかにもフィクション的な感じで凄く萎えてしまったんですけど(キャッチコピーの「現実VS虚構」で虚構の方が勝ってしまうのが嫌だった)今回の「シン・ウルトラマン」もよくよく現実味が無い話だなって思ってしまうんですけど、でもここまで来たらこの話に現実味を求める方が流石に間違って無いか?という気がしてくる。

 

メフィラス星人との居酒屋での会話とかメチャメチャ面白いんですよ。逆にケレン味がきいてて、すげぇSF的な面白味を感じました。ただ最後のペンシル爆弾?を開発する時に、そこだけ世界中の科学者の知恵を集結とか、え?今まで外国なんて通用しない兵器譲ってもらっただけで、居ないも同然だったじゃん。だったらそこも日本の科学力だけで解決したで良くない?なんでそこだけ世界が団結しましたみたいになってんの?と、変なとこが気になる。

 

リアリティラインをどこに置くか。それは作り手にしてもそうですし、見る側もそうだと思うんですけど、そこら辺のさじ加減によって、見え方って結構変わってくるものなんだなという気がします。

 

次の「シン・仮面ライダー」にしても、庵野「シン」ユニバース化?にしても、次はどんなのになるだろうか?あれこれをやってほしいとか、そういうのは特に無いし期待もしてませんが、変な事やってるなという部分では面白かったりもするので、緩くつきあっていくのも悪く無いかなとは思います。

 

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