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トロピカル~ジュ!プリキュア Blu-ray 4

トロピカル~ジュ! プリキュア 【Blu-ray】vol.4

Tropical-Rouge! Precure
シリーズディレクター:土田豊
シリーズ構成:横谷昌宏
プロデューサー:村瀬亜季
TVアニメ 2021~22 全46話(BD全4巻)
☆☆☆☆★

5つの力!
世界にドカンとトロピカれ!
プリキュア
スーパートロピカルパラダイス!

 

TVシリーズ37話から最終回の46話までを収録した、ブルーレイ4巻です。


大変申し訳ないけれど、私は映画の方はともかくTVシリーズの方は中古で安いのを見かけたら確保、という集め方をしてるのですが、これは普通に新品購入。

 

理由は一つ。今回はオーディオコメンタリーがついてるから。
これ、プリキュアでは珍しいのです。

 

基本的にプリキュアは玩具を売る為のアニメですので、そこが一番の商材。後はグッズ等のライセンス商品、映画での直接の興行成績とか、そう言う所で利益を出すのがほとんど。映像ソフトを売ってそこで利益を作ると言う深夜アニメ的なものとは根本から違う。
それが原因なのかは定かではありませんが、ソフトの映像特典とかも、ノンクレジットOPEDや、バンクシーン集くらいしか入って無い。(映画の方は「特装版」だと舞台挨拶が入ってるので、中の人にも興味がある人はそっちを選ぶ。通常版には入って無い)そこが充実してればまだ買うハードルも下がるのですが、本編のみなら、HDDに本放送録画してるの残してるし、とか思っちゃって、つい二の足を踏む感じ。

 

それが何故か今回は、最終話をプリキュア5人。最終話前の45話をあとまわしの魔女の従者勢4人でのオーディオコメンタリーを収録という事で、実質50分弱のおまけと考えるとなんかそれくらいなら買っても良いかなと。というかメチャメチャ聴きたいじゃん!って事で珍しく新品を購入してしまいました。

 

プリキュアにおけるオーディオコメンタリーに関しては、厳密には初では無く、初代~ハトまでの旧作はBOXで出た時に、「映像特典」として声優さんが語る感じでのオーディオコメンタリーとかはあったりします。ただそこはあくまで映像特典、編集ありのフル尺とかではなかったり。あ、いや私は中の人まで含めて好きなので、それはそれでありがたいし、何だったらボックス買ったのはそれ目当てみたいな所もある。

 

それ以外だと、「まほプリ」の時に1~2話だけオーディオコメンタリーついてたりしたケースもありました。ただDVDにせよBDにせよ1巻目への収録ですので、完結してから改めて語るとかじゃないのはちょっと微妙な所。それはそれで聞いてて楽しいのですが(今回、確認と思ってつい現物ひっぱり出してきて聞いてました)、ソフトを買う=資料的価値として残したいみたいなのもあったりするので、リアルタイム性よりも、総括的な所を求めるのは欲張りすぎでしょうか。

 

あと変わり種的な所では、「ハピチャ」の1話にキャストコメンタリーならぬキャラクターコメンタリーなんてのもありました。プリンセスとの出会いはこうだったよね~的な感じでラブリーが語るとかそんな形式なのですが、なんか当たり障り無い程度で、当たり前ですけどそこは声優さんが自由にしゃべってるとかではなく、あくまで無難な台本で正直あれは面白味も有難味も薄かった。

 

今回、最終回をキャストみんなで語るっていう部分と、まさかの敵陣営も1話分あるというのが新しい部分です。

 

そして結論から言うと、どっちもキャストの人数が多いので、1話分25分程度ではあまりに短すぎました。いくつか思い出話とか語ってるとあっという間に終わってしまう。せめてそれぞれで2話分くらいずつ欲しかった。
後回し勢4人は、画面に対するリアクションというより、1年間の感想をそれぞれ語りあって終わりという感じでしたし、プリキュア側はそれより一人多い5人ですからね。こっちは画面に対するリアクションは割とありましたけど、ほんとにあっという間です。

 

みんなそれぞれ作品に愛着を持ってくれてるのは凄く伝わってくるので、そういう意味では至福の50分でしたし、十分に満足はしました。こういう特典は大歓迎なので、今後は毎回お願いしたい。

 

全46話と短いので、10話収録(これまでは12~3話)と少ないですが、終盤なのでいわゆる普通の日常回が無く、全話見所。

 

37話はマリンハートクルリング入手で、次の話から各キャラの最後のお当番回。あすか先輩、さんご、みのりん先輩回と、各々の1年間の集大成話があって、あとは怒涛のクライマックス。

 

39話のさんご回。メイクアップアーティスト?メイキャッパー?メイクさん?そこはそこで人気の職業の気もしますし、女性の感覚だともしかしたら少し違うのかもしれませんが、一応お話としてはモデルオーディションの中で、さんごがそっちじゃなく、自分よりみんなを綺麗に可愛くする手助けをする方が自分に合ってる、っていうところに気付く話ですけど、ここがね、すごくさんごちゃんらしくて良いなと改めて感じました。

 

ムック本の方でも花守さん言ってましたが、視聴者に一番近くて、自分を重ねてくれるのが一番多いのは実はさんごなんじゃないかと思っていて、自分が主役にならなくても、誰かの力になれる事が嬉しいし、そういう大切さもあるっていう事に気付いてくれたならって言ってたのが印象的で、個人的にもそこは押したい。

 

決して目立つ存在じゃないし、コーラルは戦闘でも基本はペケバリア張るのが毎回のお仕事でしたけど、とりあえず前線でまっさきに飛び込むサマーとフラミンゴが居て、パパイヤが状況分析をしてっていう、各々の役割があるのがね、やっぱり良いわけで。

 

例えばサッカーとかだって、子供の頃はシュートを撃てるフォワードが一番カッコいいってなりがちだけど、ディフェンダーにはディフェンダーのちゃんとした役割があって、それぞれのポジションが居ないとチームは成り立たないっていうのに気付くのは、やっぱり少し大人になってからだと思うんですけど、そんな感じでね、サマーやラメールみたいに目立ちたいけど、なんだかそんな自身は無い。けどコーラルになら自分も成れるかも?みたいに思う子も中には居るんじゃないかと考えると、私はそれだけで泣けて来ます。

 

そんなさんごちゃんと共に今回見返してて、結構印象に残ったのはバトラーさん。なんかねぇ、トロプリって基本みんなエンジョイ勢の中で、一人だけバトラーさんガチ勢が混ざってるなって感じたんですよね今回。最終決戦のバトラーさん正直怖いです。そんな本気のガチプレイしなくても・・・ぶっちゃけ引くわ、とかちょっと思ってしまった。

 

でもね、どっちかと言えば私もガチ勢。何でも本気でやった方が面白いと思う方。例えばプリキュアって作品に対するスタンスとかもそうですよ。好きなのわかるけど、基本子供向けでしょ?プリキュア可愛いとか、感動したとか楽しんでるのに、プリキュアの社会的価値どうこうとか小難しい事を語ってどうすんの?みんなエンジョイしたいだけで、そんなガチなの求めて無いよ、って言われかねないじゃないですか、私の語りって。

 

勿論、そこは意図してやってる事ではありますが(他の人と同じ事語っても仕方ないし)じゃあそこに何かしらの反応があるかと言えば、残念ながらそんなには無いわけで、なんか一人だけ必死になってるバトラーさんの気持ちわかるわぁ~って思ってしまった。

 

で、そこで一人でシリアスな感じに暴れてるバトラーさんに、あの極限までふざけてるとしか思えないフィーバー演出でとどめを刺すそのギャップ!ここがね、メチャメチャ面白いなと思います。シリアスとおふざけの対極があの瞬間にあったわけで、そこがトロプリらしさなんだなと。

 

後回しの魔女とキュアオアシスのあの話があって、その後のこのラスボス戦。そこから更に1話。最後は「トロピカルものがたり」で締めるこの構成の面白さ。


「人魚姫」からのアップデートを意識してるのは明白ですけど、じゃあ実際にアンデルセンの人魚姫からこのトロプリに世の中は人魚姫のイメージが更新されたのかと言えば、流石にね、そんな事は無いんでしょうけど、それでも絶対に、トロプリを見ていた子供達の中には、童話の人魚姫より私はローラが好きって言う人も居るわけで、それはトロプリを見ていた特定の世代だけなのかもしれないけど、それこそさんごちゃんみたいに、世の中はみんなこっちって言うけど、私は別のこれが好きだなって堂々と言えるようなね、そんな影響を与えられたなら、それはとっても素敵な事だよねと私は思うのです。

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