僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

見たもの読んだものなどの簡単な記録と感想のチラシ裏系ブログ

機動戦士ガンダム・オデッセイ

GUNDAM ODYSSEY

MOBILE SUIT GUNDAM ODYSSEY
発売レーベル:キングレコード
ディレクター:大月俊倫
構成:山口宏(スタジオバード)
1991年
☆☆☆★

 

「F91」公開直前に出た企画盤。
主題歌、BGM、ドラマパートを組み合わせ、初代からF91に至るまでの宇宙世紀の歴史を俯瞰する叙事詩的な構成で作られたドラマCD。

 

当然ですけど、あくまで当時の物との割り切りは必要かも。「F91」の公開前なので、F91のストーリーには触れないものの、シーブックとセシリーのモノローグが最初と最後に入る。

で、「これは人の革新を待つ歴史の物語だ」的な事を言うんですけど・・・
まあ、当時の感覚で言えばね、ニュータイプみたいなものを信じるというか、自分達が新しい時代の人間なんだ的なのがあったわけです。

 

「ガイアギア」のサウンドドラマCDの感想の時も書きましたけど、そういう理想論的な物を堂々と主張する事に、そんなにためらいがなかった時期でした。

 

今でもね、たまに一般紙or誌とかで、富野監督なり安彦さんなりにインタビューしたりしてる記事で、人の革新としてのニュータイプうんぬん聞いちゃう人たまに居るんですけど、それ見る度に凄く恥ずかしくなる。いたたまれなくなって、いやもうやめてあげてと。

 

ここから20年、30年経ってですよ?あの時、これからは自分達の時代なんだってカッコいい事を主張してた人達が作った時代が今ですよ?ここはね、若い人達はもっと突っ込んでも良い部分だし、その後のアナザーガンダムとか含めた世代なりの、別の主張はあってしかるべき、と私は常々思う。少なくとも、今の子は「ガンダムのテーマはニュータイプだ」とか思っちゃだめです。

 

じゃあ過去の作品に意味はないのかといえば、そんな事でも無いので、そこは歴史の積み重ね、過去があって今がある、その変化もまた面白い部分よね、くらいで良いのかなと。

 

もう少し冷静な目で歴史を俯瞰してほしいかなと私は思うし、新しい世代の、新しい主張を若い人にはぜひ頑張っていただきたい。

そういう意味ではこちらの『機動戦士ガンダム 光る命 Chronicle U.C.』

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とコンセプト的には似てるかと思います。CDはこれの91年版って感じですね。

 

歴史を過去作品からそのまま拾ってるようで、実はそうではなく独自解釈してる印象も私はあるので、そこはどうかなと思いつつ、逆に面白い部分かも。歴史をこう解釈したのか的な。

 

そんな中でちょっと特筆すべき部分、今でも特別な価値が見いだせる部分として、「0080 ポケットの中の戦争」の部分、ここ本編のアフターストーリーになってて、その後のクリスがアルに手紙を出すっていう形になってるんですよね。ここはこれ以降の他の媒体で拾われた事が無い部分なので、初めて触れる人にとっては目玉となる部分かもしれない。「ポケ戦」DVD&BD発売時の浪川のナレーションと共に、ここは特別な部分です。

 

後はエピローグとして「F91」へ!って場面で、「エターナルウインド」ではなく「君を見つめて」の方がかかるのが何気に熱い部分。こっちも良い曲ですから。

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あとはですねぇ、短い尺ながらメインキャストの声優さん、17人も出てます。でも、その中で今は5人も鬼籍に入られてるんですよね。そこは流石に30年前だから仕方ない。
ブライト役の鈴置さん、セイラ役の井上遥さん、ナレーションの永井さん、プル役の本田さん、シーブック役の辻谷さんと、今は亡き方のかつての声が何とも言えない気持ちにさせられます。
これには出てないけど、ドズル役の郷里さんとか、サラ役の水谷さんとか、馴染みのあるメインキャストの方が今はもう居ないんだなと思うと、やはり歴史の長さを感じますわ。

 

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