僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

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マリグナント 狂暴な悪夢

マリグナント 狂暴な悪夢 [DVD]


原題:MALIGNANT
監督・原案・制作:ジェームズ・ワン
アメリカ映画 2021年
☆☆☆☆

 

<ストーリー>
ある日を境に、目の前で恐ろしい殺人が繰り広げられるのを目撃するという悪夢に苛まれるようになったマディソン。彼女の夢の中で、謎めいた漆黒の殺人鬼が、予測不能な素早い動きと超人的な能力で次々と人を殺めていく。やがてマディソンが夢で見た殺人が、現実世界でも起こるようになる。殺人が起きるたび、マディソンはリアルな幻覚かのように殺人現場を疑似体験し、少しずつ自らの秘められた過去に導かれていく。そして邪悪な魔の手がマディソン自身に伸びてきたとき、悪夢の正体が明らかになる。

 

去年、大絶賛を浴びていたジェームズ・ワン制作のホラー。
「ソウ」インシディアス」「死霊館」「ワイスピ」「アクアマン」とメガヒットシリーズを連発し、ハリウッドで最も成功しているアジア人クリエイターにまで登り詰めたジェームズ・ワン監督。

 

超低予算ながらシチェーションスリラーとして、お金をかけた大作で無くても面白い映画は作れると誰もが唸らされた「ソウ」の1作目から考えると、その後の大成ぶりがホント素晴らしい。まさにこの人もアメリカンドリームを掴んだっていう感じですよね。プロデュース能力も高いし、大予算の大作でもヘマせずに成功にもっていけたのはホントに凄い。大作で失敗してまた低予算に戻っちゃう人はこれまで何人も居ましたし、そこ考えてもなかなかに稀有な成功例な気がします。

 

私は「インシディアス」は見て無いんですけど(いつかは見よう)やっぱりホラーが好きな人なのかなと言う印象。「アクアマン」後に、息抜きじゃないんだろうけど、自分の好きなホラーをまたやりたくて的な感じで作ったのかな?悪魔がまたとりついて・・・みたいな話かと思ってみたら、いやこれが一捻り。

 

一捻りっていうか180度回って裏返りました。
恐怖!裏返り女!みたいな、一見するとB級映画並みのなんじゃこりゃ案件。

 

いやこれがA級映画なのかと言えば、そんな事もないと思うけど、悪い意味でのB級ではなく、B級っぽいネタながら、それを堂々とB級っぽくせずに描き切る凄さ。このセンスが本当に凄い。

 

大人から見ると、半分ネタ映画かな?とか思ってしまう感じもするんだけど、これね、小学生中学生くらいの時に見たら、本気でビビってトラウマにもなりかねないやつ。
この手の作品って、大人になってから見ても面白いな、映画として実は素晴らしいみたいなものもあれば、子供の頃はあんなに怖かったけど、今見るとちょっとチャチいなみたいな作品もある。ここで言いたいのは前者は良くて後者はダメだって事じゃ無い。

 

露骨な子供騙しみたいなものはどうかとは思うけど、そこまでではない程度の子供騙しみたいなもの、子供にトラウマを植え付けるくらいの作品って実は結構大事なんじゃないかと私は思っていて、実際にDVとかいじめとかを受けて心の傷をおったとかは良くないと思うけど、映画がトラウマになったくらいだと私は可愛いもんだと思っちゃうんですよね。悪い影響を与えてしまったとかならダメだけど、本気で怖がるとかそれくらいなら悪くないんじゃないかと思うし、そういうのも映画の持ってる面白味なんじゃないか?なんてちょっと思ったりする。

 

なんかねぇ、今回の作品「マリグナント」はそんな所を上手く突いてくる作品の気がしました。腫瘍ホラーみたいなのって、多分昔からちょこちょこあるジャンルだと思うんですよね。人面瘡的な奴。知らない内に自分の体に吹出物的なものができたり、腫れてたりして、あれ?これちょっと顔っぽく見えないか?もしこれが喋り出したらどうしよう?みたいなちょっと怖い妄想をかき立ててくれるみたいなのって面白くないですか?っていうか怖くないですか?

 

大人なら、悪い冗談だで済ませちゃうとこを、小中高生くらいなら、マジでそうなっちゃうんじゃないかと思ってビビる、みたいなのってちょっと微笑ましい気がします。

 

なんかそういう妄想ホラ話みたいなものをこうやって面白い映画にしてくれてありがとうみたいな不思議な気持ちにさせてくれる映画でした。

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