GETTER ROBOT HIGH
原作:永井豪・石川賢
作画:ドリル汁
脚本:森橋ビンゴ
刊:竹書房 近代麻雀コミックス 全3巻 2017-19
☆★
「近代麻雀」で連載された、ゲッター×麻雀という、
「な、何を言ってるかわからねーと思うが」
系のゲッターロボシリーズです。
単行本には作者コメントとか載って無いので、どういう意図での企画だったかは私はよく知りません。
アトランティス帝国のオリハルコン製ハイビーストに対抗する兵器としてのゲッターロボがあって、物理ダメージが通らないので精神的敗北(ダメージ)を与えるために麻雀攻撃をするみたいな妙な設定。
じゃあ近代麻雀での連載だし、その麻雀の攻防で話が展開するのかと思いきや、実質は必殺技の時に上がり牌を重ねると言う程度。
絵は割と上手な人だと思うんだけど、逆に絵の描き込みとかが凄い分、正直画面に何が描いてあるのかがさっぱりわからないコマが多くあって、読んでてとてもキツかった。
キャラ、メカ共に奇形路線ですし、グロ描写も多め。凄く自分のフェティッシュさに正直に描いてる感じで、読者が読みやすいようにみたいな気づかいは皆無。ひたすら自己満足というか、自分の趣味を極める方向で、こういうの好きな人は好きかな路線ですかね。
1号機 紅丸バン子 ゲッター紅虎(ホンフゥ)
2号機 緑川タケヲ ゲッター緑鳳(リューフェン)
3号機 白夜行ツツノ ゲッター白龍(パイロン)
と、一応ゲッターチームは全員女性という事になってるのだけど、まあそこはゲッターだ、まともな人間は一人もおらず、奇声を上げて人殺ししまくるタイプの人達ばかり。
ある意味そこらへんは石川賢テイスト、無駄にエロ描写とかを入れたくなるのは永井豪テイストだったりはするんだけど、これどこに話が着地するんだ?と思いながら読んでたら、それなりに面白い方向に話は転ぶ。
敵味方入り混じるドラマが展開されたかと思いきや、あの神隼人が出てきたり、私は「虚無戦記」読んだ事無いんだけど、虚無の対極としてゲッター線があるみたいな設定になってて、ゲッターに対する作者なりの返答みたいな所はきちんと入れてあって、まあこれも一つのゲッターサーガ的なものかなとは思わせてくれた。
ただ!打ち切り展開で匂わせだけやっといてあとは煙に巻いて終わり!
みたいな展開まで真似しなくていいです。
う~ん、面白い部分はあるのですが、まあこんなんもあるよくらいで特に私からはオススメはしません。
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