PlayStation Portable Perfect Catalogue
監修・前田尋之
刊:(株)ジーウォーク G-MOOK 217
発行日:2021年4月29日
☆☆☆☆
昨年末からゲーム復帰して以来、ちょこちょことゲームを買い漁ってます。ずっとゲームやってなかったものですから、他県へのお宝探しの旅とかでも、ゲーム関係はたまになつかし気分でショーケースを覗いたりする程度で、時間短縮のためにスルーしてました。そこはちょっと勿体無かったなと、今更になって思う。
今は基本、もうネット上での適正価格みたいなのが共有されてますし、ここ数カ月くらい他県も含め色々見て回りましたが、ほぼ狩られるものは狩られ尽くして、どこにでもある投げ売り価格の物か、プレミアまではいかなくともレアものでショーケース行きかの2択のどっちかっていう感じですね。
昔と違って、知る人ぞ知るお宝争奪戦みたいな時代はレトロゲーム関係ではもう一時代前って感じっぽい。動画とか見てたり、実際に足を運んで同じようにレトロゲーをチェックしたりする人達を遠目に見てると、「時代が変わったようだな、坊やみたいなのがレトロゲーマーとは」みたいな感覚が結構強いです。
いや私が10年以上のブランクあるから、私の方がイレギュラーなのかもしれませんが。私がまだゲームやってた時は「ユーズドゲームズ(ユーゲー)」とかその継続で「ゲームサイド」とかのレトロゲー専門誌とかもあった時代です。ファミコンなら「メタルスレイダーグローリー」スーファミなら「レンダリングレンジャー」とかはもう当時からレアソフトでプレミア価格でしたが、そういう表レアじゃなくゲームとしては普通レベルなんだけど、コンプリーターが集めるのに苦労するレアソフト(「ポコにゃん」とかそういうの)みたいなのはまだ可視化されてなかった時代だったと思う。今はそこからさらに裏レアみたいなのもあったりして(麻雀とか囲碁とか海外スポーツ系とかの中で弾数が少なくフルコンプ狙う人以外にはさほど価値が無い奴)色々と勉強してる所です。
ああ、いえ別に自分もそういう世界に足を踏み入れようってわけじゃないのですが、10数年前まではそこそこ集めてましたし、自分が一度引退した後の世界みたいなのを探ってるとこれがまた面白くってね。という辺りでようやくPSPの話。
3000番の機種、私も持ってたのでひっぱり出してきましたが、案の定バッテリーが膨らんでいてダメでした。交換用を買ってきたら無事動いて一安心。「まどかマギカポータブル」辺りが私が最後にやってたゲームっぽいです。
私、PSPと言えばの「モンハン」とかも一度も触った事が無くて、そもそもPSPって何が目的で買ったのかも覚えていない。他のハードは大体憶えてるんですよ、何が目的でそのハードを買ったのかって。「悪魔城ドラキュラ」シリーズが好きで、大概それに合わせて買ったハードが多い気がするのですが(なので悪魔城シリーズは後からプレミアついたの多いですが、大概は発売日に普通に買ってました)、PSPも「ドラキュラX」ポリゴンリメイク版ありますし、それは持ってますけど、確か後期の方だった気が。
「428」だった気もしますが、それも確か中古で買った気がするんですよね。本隊は新品で買ったけど、ソフトは何を買ったのかまったく憶えていない。「ギレンの野望」だったっけかなぁ?いくつか遊んだソフトは憶えてるし残ってるけど記憶が全然無い。最後にやったのが「まどマギ」ですが、それが2012年。PSPはホントに記憶が無く、思い入れも無いハードでした。
ただこうやってカタログ本みてると面白くってね、PSPには前期・中期・後期で独特の流れがあったんだなぁと。PSPは2004年発売で、最初の3年くらいで一度目のピークが来る。PSP用に各社が競って出してきた時期。でもそこから一気に発売本数が減少。
ただ、小中規模のメーカーはPS3に市場が移行しつつある中、ハイスペックな開発環境についていけない、或いはPS2用に作ってたものの、時代がPS3に移行してしまった事で規模が縮小、PSP向けに変更して出してくる、という中で巻き返しの2度目のピークがまた3年くらい続く。
そしてそこが一段落つくと、何故か乙女ゲーが席巻。音声とかの面でデータ容量的にDSではキツイし、かといって当時のハイスペック機を乙女ゲーユーザーが持ってるかと言えば流石に買わないだろうと、独自のマーケットが形成されていくのが面白いなこれ。
「乙女ゲー」、全然触れて無いジャンルを勝手に語るのもどうかとは思うけど、SFCの頃から「アンジェリーク」とかは出てたけど、狭いマーケットだったものが、PS/PS2辺りの時代から選択肢が徐々に増え、一つのジャンル、マーケットとして成立するまでに至り、強者はテレビとかPCのモニターで堂々とやるけど、そこまで開き直るのではなく、ベッドの中に持ち込んでこっそりやる、みたいな人も多かったりして、そういう所で上手くハマったのかなという気もする。勝手な想像ですが。
アニメとかも、今は半分近くが女性向けっぽいやつだったりする時代ですし、商売的にも十分に成立するマーケットを作り上げて行った歴史みたいなのはなかなか面白い気がするな。
私はギャルゲー関係も少し齧った程度でしたけど(どちらかと言えば硬派なゲーマーだったので)その中で有名タイトルやエポックメイキング的なものはいくつか上げられる。そういうの、乙女ゲーでもあるんですかね?「クラナドは人生」みたいなやつ。(いや私その前の「AIR」までしか知りませんが)
それこそちゃんとした「ゲームの歴史」みたいなものはあっても良い気がする。文化として若干違うのかもしれませんが、映画だとか漫画だとかはそういうの語る本っていっぱいあるわけじゃないですか?文学や音楽もあるし、そんな風に考えるとアニメとゲームはまだ弱い気がする。
そんな中でこういう完全網羅したカタログ本は割と価値がある。ブクオフ巡りとかしてる時に探してるんですけど、こういうのは最初から手放さないマニアしか買わないからか、ほとんど見かけない。他のハードの本も欲しくなります。
むっかしね、ネットも無い時代は、徳間の全ハード網羅したカタログ本みたいなのがあって、それ見ながらこのゲームやってみたいな、とか書きだしてチェックしてたんですよ。ゲームショップも沢山あった時代はそうやって色々な所をまわってました。今だと評価とか値段とかおおまかな所は先にネットで調べられちゃいますけど、昔はホントにフィーリングでした。今回、こうやってカタログ本を手に入れて眺めてたら、知らないゲームとかやっぱり山ほどあるわけで、なんか昔を思い出してしまい、それはそれでやっぱり楽しいなと。
私は根本的に任天堂よりソニーよりセガ派でしたので、どこかライバル視してた部分もありますけど、任天堂のゲーム機はやっぱり任天堂らしい思想がちゃんとあって、ソニーはやっぱりソニーのカラーがあるよなぁと、改めてハードの事を考えると面白いですね。携帯機だけどハイスペックを追及して、ソフトも携帯機なのに独自専用メディアまで開発して光ディスクにしちゃう発想。
次のVITAは爆死しちゃった印象ですけど、PSPで一つの時代を作った事は、任天堂スイッチでも手元に大きいモニターがあるって意味では、時代の流れに逆らえなかったというか、PSPの残した傷跡みたいな気もしますね。