僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

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キン肉マン 7~9

キン肉マン 9 (集英社文庫(コミック版))

KINNIKUMAN
著:ゆでたまご
刊:集英社 集英社文庫 全18巻 1999年(連載1979-87)
☆☆☆☆★

 

7人の悪魔超人編、クライマックスのバッファローマン戦の最後から
黄金のマスク編の全編
夢の超人タッグ編の1回戦、超人師弟コンビVSヘルミッショネルズ戦の途中まで。


いや濃いなここも。次はどうなるんだ?っていう期待と、こんなの見た事無い!っていう怒涛の展開で、それは夢中になるわけだ、と今読んでも思うもの。

 

この時代の、特にバトル漫画全般に言えるけど、勢いで押し切る部分が大きいし、よく後年の作家もキン肉マンリスペクトで、細かい事は気にせず面白さ重視で行くのをこの作品に学びましたっていうの割と見かける気がします。

 

私も、リアルタイムでこの辺はジャンプで読んでたし、逆にそれ以外の漫画雑誌や単行本なんか読んで無かったから、それが当たり前のスタンダードになっちゃってました。幼心に要所要所では、あれ?ここちょっと変だなぁとか、強引だなぁとか感じる部分はあったけど、その程度の事で読むの止めたりはしなかった。面白さの方がすっと勝ってましたし。

 

漫画を文学や映画と同じような視点でも見れるようになったのなんて、大人になってからですよ。漫画もただ楽しいだけじゃ無く、もっと深く知ってみようかと思って手塚とか読み始めたの、20代前半くらいじゃなかったっけかなぁ?手塚は連載を単行本にするに当たって、色々と最初の現行から中身に変更を加えたりするんですよね。削ってしまって連載時にあったシーンが見れなくなっちゃうとかもあって、え?何でそういうことをしちゃうかなぁ?とか思ったけど、要は映画の編集みたいなもので、単行本にして一つの作品としてまとめるに当たり、より自分の意図した形で残るようにディレクターズカット版、あるいは単行本こそが完成版みたいな形にしてあった。

 

なるほど単行本と連載版ではそもそも読み方や媒体の違いがあるのかと。そういうことを知るにつれ、月刊誌と週刊誌でもリズムは違ってくるし、ジャンプの漫画なんか特にその傾向は強いし、そこをあえて修正せずに残したままにするキン肉マンの開き直りも、実は結構貴重な資料だよなと思ったり。

 

まあそんな小難しい話は置いといて、バッファローマンの最後は「オーメン」のパクリだよねぇとか今ならわかる。

 

そして黄金のマスク編、悪魔六騎士に悪魔将軍。
ウォーズマンの体内の5重のリングとかもハッタリが効いてて最高に面白い。結局は順番にバトルをしていくだけなんだけどさ、ギミックがある事でわくわく感が増すんだよね。ザ・ニンジャ、アシュラマン、サンシャインとこの後のシリーズでも再登場してくるレギュラーキャラが半数ってのもあるし、キャラも立っていて面白い。

 

特にアシュラマン阿修羅バスターインパクトが大きくて、ファンからキン肉マンとバスター対決をしてほしいという声が上がったからテリーだけ引き分け、後のキン肉マン戦を描くことにした、というのはまさしくプロレスファンとかプロモーターの視点。後の新書本とかでも語ってたけど、プロモーターとして、どういうシリーズで、どういうカードを組めば面白くなるか、という視点を持ってるのはキン肉マンにしかない面白さの秘訣でもある。

 

その上で、超人プロレスという事で、荒唐無稽な技や展開が次々と起こる先の読め無さ。そこがワクワク感の正体で、例えば今風の能力バトルみたいなので、意外な盲点をついた頭脳戦で意外性を出して読者を惹きつけるのとは違うんですよね。私は能力バトルトかデスゲーム物とかで、後だしで別ルールを出してくるの、大嫌いな展開なんですけど(既存のルール内で考察してた人をバカにする展開だから)そもそもキン肉マンはそのギミックのルールすらわからない。大半はハッタリみたいなものなんだけど、そもそもがルールなんか押しつけてこない。

 

悪魔将軍が軟体超人でダメージを受けないとか、そもそもが鎧の中は空洞だとか、いやそれどういう事?とか考える間もなく勢いだけで展開するし、まさしく「屁のつっぱりはいらんですよ」「おお~言葉の意味はわからんがとにかく凄い自信だ」がキン肉マンの全てを表している名言なんじゃないかと思えてくる。

 

そしてタッグ編。
セレモニーの時からホントにわくわくさせてくれるよね。
ブラックホールペンタゴンとか、明らかに一枚格下なんだけど、プロレスのタッグトーナメントにも実際こういうチームは一つくらい必ず入ってて、このチームの優勝は無いなって思うんだけど、そういうチームも居て欲しいんだよね、というプロレスセンス。

 

そこからのキン肉マングレートと、キン肉マンで恐らく最も人気のある技、マッスルドッキングの衝撃。いやこれ実際の理屈的にはどうなの?下の人の首にダメージこないの?とか思うんだけどさ、それ以上にこのカッコ良さ。キン肉バスターとキン肉ドライバー2代必殺技を組み合わせるという、男の子はこれにときめかないはずが無いでしょっていう衝撃がマッスルドッキングにはある。

 

そしてモーストデンジャラスコンビVS2000パワーズにまたも乱入。結果的にですけど、完璧超人ケンダマン&スクリューキッドがショボかったのでブロッケンとモンゴルマンの戦いとかも見たかった。

 

最後のヘルミッショネルズ。
ミステリアスパートナー→マイルドマン→ビッグザ武道→ネプチューンキング
何枚オーバーボディしてんだこの人。

 

あとネプチューンマン、あんまり好きなキャラではないのですが、応募ハガキの青森県柴田君の元の絵を見てると・・・ホーガン+ハンセン+ブロディなんですねこれ。いやそれは完璧超人だわこれ。当時の私はプロレスまだ見て無かったはずなので、ボンボンだかの「やっぱアホーガンよ」というプロレスギャグ漫画くらいの知識で、ハルク・ホーガンという実在のレスラーをモデルにしてるんだなくらいにしか思いませんでしたが、そこにハンセンブロディ足したらそりゃあ最強。ゆで先生もつい選んじゃうわな。

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