僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

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マッスル・リターンズ


MUSCLE RETURNS
著:ゆでたまご
刊:角川書店 角川コミックス・エース・エクストラ
全1巻 1997年
☆☆★

キン肉マン復活編!


週刊少年ジャンプで連載をとれなくなったゆでたまご先生が独占契約を解除して他社へ移籍。角川と講談社で新作を発表して行く中で、「格闘エース」という増刊号にこちらの「マッスル・リターンズ」というキン肉マンの読み切りを掲載。

 

好評を博すものの、ジャンプ編集部は激怒。とは言え、同じ集英社でも全く部署の違う週刊プレイボーイから声をかけられ、キン肉マンの次世代の話をこっちでやってみないかと、これがきっかけで後の「キン肉マンII世」にも繋がった作品。

 

手塚治虫の時代とかは連載誌や出版社をまたいで連載とかザラにあったはずですが、私の世代だとあんまりそういうのが無くって、「聖闘士星矢」が秋田書店のチャンピオンでやってたのに凄く驚いた気がします。

 

経緯としてはゆで先生も車田先生も同じようなもので、集英社で新連載の為のネームを何度も提出したけど、ことごとくボツをくらって連載OKが出ない。こんな何年も表に出れないなら、契約解除して他社に移籍します、という感じの流れ。
車田先生なんて「リンかけ」のおかげで集英社のビルが新しくなったとまで言われてたのに、旬が過ぎればもうロートルの2軍扱い。そりゃあ嫌になるわなと思います。

 

こちらの「マッスル・リターンズ」が掲載されたのが1996年。キン肉マンの連載終了が1987年なので、10年間くらいの月日が経過。

 

物語的にも世相が取り入れられてるのですが、もう総合格闘技ブームで、プロレスなんてやっぱりただの八百長、たまに格闘技に挑んできても、1ラウンドでKOかギブアップ負け。プロレスラーは真剣勝負とショーの区別もつかないバカなのか?みたいに思われて、プロレスの敗北が客寄せパンダみたいに使われててプロレスというジャンルが完全に地に落ちてた時期です。

 

BUKIボーイという古武術ベースの新人が表れ、かつての有名超人達を次々と撃破。もはや引退していたキン肉マンが最後の希望だ、みたいな展開。

 

いやこれね、同じジャンプでかつて連載していたプロレス漫画「ザ・モモタロウ」の読み切り版として出たモモタロウパート2でも、ほぼ同じ展開やってました。
どっちがパクリかとかそういう話じゃ無く、当時のプロレスファンはみんな同じ事を思ってたのです。いつかプロレス界から救世主が表れて、総合格闘技の世界でもプロレスはこんなに強いんだっていうのを頼むから証明してくれないかと。

それくらい格闘技に押されてプロレスの方はもう風前の灯、みたいなのが実際にあった。


90年代ぐらいのプロレスファンが知り合いとかに居たら、是非聞いてみて下さい。総合に出る度に負けてた時代憶えてますか?って。涙を浮かべて「昔の事はもう思い出したくない」と悲しい顔をするか、ちょっと朝までプロレスについて語ろうか、と話が止まらなくなること請け合いです。とにかくそういう時代があったんです。

 

見た目こそハヤブサみたいなビジュアルなもののグレート体術だかの古武術ウォーズマンバッファローマンテリーマンロビンマスクらを次々と倒して行く。現実のプロレスも同じで、大物レスラーが無名の格闘家に次々と土をつけられ、いやこんな姿は見たくなかったと、目を覆ったのです。

 

勿論、そこで引退していたキン肉マンが再び復活して、見事に勝利するという単純な話なのですが、定期的に色々な超人のスピンオフ読み切りやってる今と違って、連載終了後と共に当然終わった物になっていた所でこの読み切りがあって、反響はすごくあったそう。

 

ちなみにキン肉マンのシリーズ単行本37巻(読み切り短編を集めた巻)にこのマッスル・リターンズも収録されてるのですが、初出情報が見事に隠されてあり、他社の雑誌に掲載されたとは一言も書いてない辺りがある意味面白い。

 

再録版はすっかり成長したミート君がジェロニモに置き換わっていたり、ケビンマスクがまだ子供体型くらいの容姿に書きかえられてたりする。(おそらく2世の設定に合わせた)

 


他にもこちらの角川版「マッスル・リターンズ」には旧連載時の読み切り版と思われる「キン肉マン 幼年編」「キン肉マン特別編 ロビンメモの巻」という短編が二つと、キン肉マンとは関係無い読み切りの「デスゲーム」という話も収録。

 

デスゲームは冒頭にも「今は亡きブルース・リーに捧げる」とあるように、自分なりに描いたブルース・リー映画というか、タイトル通り「死亡遊戯」のアレンジコミカライズ版みたいなものになっている。

 

キャラクターをキン肉マンにして「ロビンメモ」と共に数本あるキン肉マン映画(まんがまつり的な奴の1本)の原案にもなってるんだとか。宇宙野武士編も「七人の侍」のアレンジみたいな感じでしたし、「生たまご」とか読む限り、映画は好きで沢山見てらしたようなので、そこら辺からアイデアは持ってきてたんでしょうね。

 


ああ、ちなみに新アニメの「キン肉マン 完璧超人始祖編」
楽しみにしてたんですけど、ネトフリなので見れないっぽいです。

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ネトフリは契約する予定も無し。1年くらい経てば他のサブスクに入ったりする事もありますし、アニメはその時まで待ちます。キン肉マンを体験してたくらいの年代のおっさんにとっては、1年なんてあっという間に過ぎちゃいますしね。

 

ただ、ミート君がパーソナリティーをやってる公式ラジオ番組の「超人ラジオ」はyoutubeでも配信してくれてるので、そこだけでも楽しんでいこうかなと思ってます。すみぺもだいぶ濃い肉マニアみたいですし、キン肉マン役の宮野がゲストの3回目まで聞いたけど、メチャメチャ面白かったので、原作をよみつつとりあえずそこを楽しみにしていこうかなと。

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