僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

見たもの読んだものなどの簡単な記録と感想のチラシ裏系ブログ

インフェルノ

インフェルノ (ShoPro books)

INFERNO
著:ジョナサン・ヒックマン(作)
  ヴァレリオ・スキーティ、ステファノ・カセッリ、R.B.シルバ(画)
訳:高木亮
刊:MARVEL 小学館集英社プロダクション ShoProBooks
アメコミ 2024年
収録:INFERNO #1-4(2021-22)
☆☆★

誰もが怪物なのよ。
信念を持った怪物。

楽園クラコアが抱える功罪とは――

評議会の意に反して、最愛の妻・デスティニーを秘密裏に復活させたミスティーク。
予想外の事態に警戒心をあらわにしたのは、ミュータント滅亡を阻止するべく転生を繰り返してきたモイラ・マクタガートだった。モイラ、そしてプロフェッサーX、マグニートーはミュータントの未来のために、ミスティークたちを排除しようとするが……。ミュータント同士の争いがこれまでにないほど激化し、楽園クラコアが地獄の業火に焼かれる! 『 ハウス・オブ・X /パワーズ・オブ・X』から続くX-MEN サーガ第一部がついに完結!


「ザ・トライアル・オブ・マグニートー」から続くシリーズ8冊目。
一応これが第1部完結という事らしい。ヒックマン的には5~6年かけて3部構成の予定をしていたが、1部の設定が好評なのでそのまま延長したいという編集部の意向を受けて、ここで一度退いて次の作家に委ねる、という形になった様子。

 

「ハウスオブX/パワーズオブX」で、実はモイラがタイムリープシュタインズゲート状態になっていた!という驚きの展開でスタートしましたが、マーベルユニバースはマルチバース設定採用なので、厳密には時間の分岐はパラレルワールドであってタイムリープではないよってのがマーベル世界の基本ルールかと思いますし、何なら地球誕生以前とかから歴史は設定されてるので、そこら辺の矛盾は突っ込むの野暮ですよという前提の話なのか、実はそう言う所にも捻った設定とかが用意されていたのか、恐らくは明かされないままになっちゃったのかな感はある。

 

未来予知が出来るミュータントのデスティニーだけ、頑なに復活を認めなかったプロフェッサーとマグニートー。モイラの事は知ってるので、未来予測は未来の固定化(観測される事でその未来に定まってしまうとかそういうまさしくシュタゲな考え方?)を防ぐためか、或いは予期せぬ予想外のシナリオに進む可能性が出てくるか等、くわしくは不明ながら、とにかくデスティニーの復活だけは拒んでいた。

 

でも、ミュータントなら誰でも復活が可能という世界を作っておきながら、自分の最も愛する存在だけは例外とか言われたら、そりゃあミスティークも反逆するわな。

 

未来予測能力とか、あらかじめこれあら起こる問題を先に知ることが出来るなら、その対処法も先に準備できたりするわけで、そんな美味しい能力を使わない手は無いと思うのだけど、考えてみれば「シビルウォー2」も思いっきりそんな話だった。あっちは未来予知能力を開花させたインヒューマンズでしたが、じゃあ例えばそれで当人が犯罪を実際に起こす前に、未来でそうなるからと先に逮捕できるのかという問題でした。

 


でもここで実際に問題になるのは、評議会内に上下の序列は無いと政治的に決めてるのに、実質のトップ2人としてプロフェッサーとマグニートは共闘して隠し事。しかも少し都合が悪くなると、今度はエマ・フロストを味方側に引き入れたくて裏で取引をしようとする。

 

そこが上手く行けば良かったけど、逆にエマは、おまえらそーゆーとこやぞ!?と反発するし、じゃあ今度は逆にミスティーク&デスティニーがエマに接触してくるという、まさしく政治というか、ある意味では組織論みたいな所がテーマだ。

 

それを考えるなら、最後のとこのサイファー&ウォーロックは「人道主義者」みたいなもんでしょうか。

 

プロフェッサーが正義のふりして実は皆に言えない秘密や闇の部分を抱えていたっていうのはそれこそ古いシリーズのジーンのフェニックスフォースとかもそうだし、今回も読んでいて、あ~またこの人やっちゃってるよ的なデジャブは十分に感じました。

 

でもここまでの話の中でも、正義側のX-MENキャラはやっぱりこのシリーズでも理想主義すぎるくらいの所はありましたし、元ヴィラン側は例え同じ種の仲間となった今でも反発しがちな存在として描かれてきた印象はすごくある。そこは従来のイメージを崩したく無いからなのかなと思ってたけど、ここまで読んできて思うのは、最初から組織論、組織の構造の問題みたいな所を描きたかったからなのかなとも感じました。

 

人間・ミュータント共に宿敵となる機械化陣営のニムロッドもある種覚醒。ミュータント側にも幹部はその事実を結局は全員で共有する形に状況は変化した、くらいの所で終了。

 

ニューヨークが地獄の業火に包まれる的な旧「インフェルノ」イベントに習って、クライマックスと言うくらいだから派手なバトルアクション巨編になるのかと思ってましたが、そういうのとは全然違う感じで、そんな意味ではやや拍子抜け。

 

過去に何度か書いてますが、私は正直ヒックマンあまり好きなライターではないので、ここで降りてくれたのならそれはそれである意味ありがたいと言いますか・・・。

 

まあ、新しい視点は取り入れてくれたのでそこは新鮮でしたが、やっぱり人間とはもう袂を分かってしまった姿はどこか寂しくもある。いつかX-MENも昔のポジションに戻る事あるのかな?少なくともヒーローチームとしてのX-MENという小さい単位で見れば、基本的にはそんなに昔と思想的に差がある感じでも無いですし、この先どうなることやら、という感じです。

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