僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

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ブレイド2

ブレイド2 [DVD]

原題:BLADE II
監督:ギレルモ・デル・トロ
脚本:デヴィッド・S・ゴイヤー
原作:MARVEL COMICS
アメリカ映画 2002年
☆☆☆☆


あのギレルモ・デル・トロが監督に入った事で名作と名高いシリーズ2作目。

ヴァンパイアをも捕食する進化した種のリーパーズが出現。手を焼くヴァンパイア側はブレイドの元を訪れ、リーパーズを倒すために手を組む事を提案。精鋭部隊ブラッドパックと共にリーパーズを追うブレイドだったが・・・。

 

ちなみに前作監督のスティーブン・ノリントンさん、その後2003年に「リーグ・オブ・レジェンド/時空を超えた戦い」の監督を担当。原作は世界で最もヤバいコミック作家の一人であろう、あのアラン・ムーア作「リーグオブ・エクストラオーディナリー・ジェントルメン」だったりするのだが、あのムーア先生の作品をただのアクション物にしてしまうというとんでもない暴挙に出る。

 

いやそうなったのがこの人のせいかはわかんないけど、「フロム・ヘル」「Vフォーヴェンデッタ」「ウォッチメン」とムーア先生の作品の映画化が続きながら、自分の名前は一切出さないでくれる?原作権のギャラ?そんなの要らないし映画業界とか2度と関わりたくねーよ、と言わしめた戦犯の一人とされていて、その後の監督のキャリアを失った。(wikiにはショーン・コネリーと揉めたと書いてある)

 

逆にデル・トロはここでメジャースタジオデビューを飾り(その前のスペイン時代のキャリアと作品はある)同じくアメコミ物の「ヘルボーイ」を皮切りに、オリジナルの「パンズラビリンス」で一気に評価を上げ、「シェイプ・オブ・ウォーター」ではアカデミー賞を受賞と、一気にスターダムに上り詰めた。

 

実際このブレイド2、1より予算とかが増えたのかな?ぱっと見から前作のB級映画感が、今回は普通のメジャー大作映画ぽい重厚さがにじみ出てて、具体的にどこが変わったとかはわからないものの、監督が違えば作品のカラーがここまで変わるものなんだ?ってビックリする。

 

2002年の映画ながら、予告編とかでもまだ「マーベル映画」としての宣伝はしていない。(本国アメリカとかではどうだったかわかりませんが)

 

ただこの作品、ビジュアルの良さは勿論凄く良いんだけど、前作のヒロインが完全に居なかった事にされ(濃厚なラブシーンまであったのに)、前作で死んだと思われていた相棒のウィスラーが実は生きており、ヴァンパイアに変えられて囚われていたので救出してワクチン注入で人間に戻す、という結構強引な展開。

 

噛まれてすぐとかならともかく、2年もヴァンパイアになってたのをそんな簡単に人間に戻せるんかい!と思うし、実はまだヴァンパイアなのでみたいなのが伏線になってるのかと思えばそんな事も一切無い。ガジェットのギミック剣が何気に伏線になってたような1作目とはその辺に差がある。

 

ヴァンパイアの精鋭戦闘チームのブラッドパックも、これはカッコいい活躍が見られそうと思ったら、ほとんど見せ場も無いというのも残念ポイント。ギレルモ・デル・トロの盟友、あのリアルヘルボーイロン・パールマンも居れば、何とあのドニー・イェンも居るのに、ほぼ使い捨てというのは勿体無い。ドニーさん、1シーンだけアクションの見せ場っぽいの貰えただけましな方か。

・・・って、
違う違う、そうじゃない。

 

とは言え、ブレイドの中二全開なカッコよさはちゃんと前作に引き続き、いや前作以上に炸裂してるので、そこに関しては期待を裏切らない感じにはなってると思います。

 

と言う所から、次でようやくライアン・レイノルズと共演した完結編の「3」です。

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