シュタインズ・ゲート
-Tower of Babel-
シナリオ:気賀沢昌志、林直孝
発売:5pb.
販売:メディアファクトリー
ドラマCD 2010年
☆☆☆
「それは、伝えちゃいけない言葉だから」
数々の話題を読んだSTEINS;GATEのドラマCDがついに登場!!
ゲーム本編では語られなかった、牧瀬紅莉栖視点で描かれるChapter10「因果のメルト」。
最後の決断を前に、紅莉栖の伝えられなかった言葉、忘れられた言葉が、秋葉原をさまよう。
シュタインズ・ゲートのドラマCD。ライナーノートとか帯を見ると、アニメより前のゲーム版(X-BOX360版)のドラマCDという扱いのようです。
私はシュタゲはTVアニメ版の方でしか知らなくて、ゲームの方は未プレイ。テキスト量が膨大なので、TVアニメではカットされてるシーンも割とあるというのはどこかで見た気はしますが、TVアニメ版も凄く丁寧に作られてる作品でしたので、原作を知らずに見てる分には「ここは尺の都合で短くされてるけど原作ではもう少し丁寧に描かれてる部分なんだろうな」的な感覚は特には感じなかった。
2クールってのが大きかったのかな?空想科学アドベンチャー系では「ロボティクスノーツ」もアニメは面白くて良かったのですが(ただ話は面白いけどキャラには感情移入しにくいという妙な感覚ではあったけど)
「カオスヘッド」「カオスチャイルド」「オカルテイックナイン」辺りの1クールアニメの奴は、2クールで丁寧にやれば面白いのかもしれないけど、1クールで急ぎ足でとりあえずストーリーだけ再現、みたいな感じでやや微妙な印象でした。
シュタゲはやっぱり昔からあるタイムリープ物を今のオタクのセンスでこう描くのか!っていうのが面白くてね、世界線の概念とか、物理的にワープとかじゃなく、記憶を飛ばすみたいなセンスと、だからこそのやりとりみたいなのが面白くってね、凄く好きな作品。
タイムリープ物、私はクリストファー・リーブ主演の映画「ある日どこかで」とかが好きなんですが、やっぱり映画史的には「バック・トゥ・ザ・フューチャー」ですよね。シュタゲとはタイムリープの概念が全然違う映画ですが、本来タイムリープってSF的には理屈とか割と難しいものかと思うんですが(シュタゲをおじいちゃんおばあちゃんに見せても理解するのは流石に難しいと思う)そういう難しい物を、難しくなく伝えた所。言ってしまえばバカでもわかるように描いた所があの映画の白眉で本当に凄い部分だと私は思ってます。
そんな話はさておきシュタゲ。今回のドラマCD。
説明を読むと、本編10章の別視点、本編だとやっぱりオカリン視点なのかな?そこで彷徨う紅莉栖視点での物語、のようです。
ジャケットも二人で並んでますが、紅莉栖とフェイリスの組み合わせっていうのがなかなか新鮮で面白い。オカリンとフェイリスは話を合わせやすいんだろうなって言うのは感じてましたが、紅莉栖からすると中二病をこじらせてる二人というのは言われて確かに同じタイプなのかって今更気付いた。
でもまあその辺は表面的な部分で、今回の話、紅莉栖もフェイリスも親と上手く関係性が作れなかったもの同士で、フェイリスは今も後悔してるから紅莉栖には自分のようになってほしくないんだよ、的な事を説く話。メチャメチャにどシリアスで重たい話。
このドラマCDがどんな内容かは知らずに、ブックオフとかで、お!シュタゲのドラマCDだ。安いし確保しておこう程度で買ってたもので、勝手に番外編的などっちかというとコメディー的なものなのかなと思ってただけに、重てーなおい!というのが最初に思った感想。
でも私、コメディーとかよりシリアスな方が好きなタイプなので、そうそうオタクはこういうのが好きだよねっていう感じでした。
因みにシュタゲではベタだけど紅莉栖ちゃん派。私は頭の良い人にあこがれるので、エヴァのアスカとかじゃなく、こういう人に「あんたバカじゃないの」って言われたい人生でした。
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