僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

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キン肉マン 完璧超人始祖(パーフェクトオリジン)編 Season1

キン肉マン 完璧超人始祖編 Blu-ray BOX(特典なし) [Blu-ray]

原作:ゆでたまご
監督:さとう陽
シリーズ構成:深見真
TVアニメ 2024年 全12話(第0話~11話)
☆☆☆☆

 

キン肉マン」アニメ新シリーズ。原作38巻以降の再開後の新シリーズをアニメ化。制作も過去アニメの東映ではなく、プロダクションIGに変更。

東映の体力が無ければ1年とかの長期は無理だろうし、絵のクオリティアップは求められるけど、そこはどうなるかな?1クールを1年に一度、商業的に上手く行かなかったらそのまま打ち切りだろうなと思ってましたが、1期最終話で次は来年の1月と告知が。
ビックリするくらい内容的にはクオリティ高かったので、これは半年や1年待たされるのは仕方ないなと思ってたのですが、まさかの1クール分だけ休んでの次とは予想外。

 

まあ1期は正義超人側がキン肉マンテリーマンのみで、あとは悪魔超人がメインでしたし、とりえずアイドル超人が復活して戦う2シーズン目までは最初から制作予定。あとは反響しだいみたいな感じ?ネトフリとの絡みはどうなんだろう?がっつりネトフリが制作の資金出してくれてるなら潤沢な予算だけど、配信権だけを買ってるとかならまた違うよね?1期2期はIGのお金で作って、反応が良ければ以降はネトフリがお金出してくれる事を見越してみたいな戦略?

 

原作を読んでる層、復活をアニメで知った昔のファン、昔の知らんけど有名なタイトルだし今回見てみる?みたいな感じで、割と幅広く受け入れられてた印象はありますが、実際の数字がどうなのかはわかりませんし、気になる所です。

 

シリーズの流れとしてはブームを起こした「旧キン肉マン」→息子世代の「2世」→
旧作と2世のクロスオーバー作の「究極の超人タッグ編」→から今回の新キン肉マンの流れ。

2世やタッグ編もそこそこは受けたから旧作の直接の続編で新シリーズになったわけですが、2世やタッグ編で上手く行かなかった部分を洗い直して、そこを反省点として改良したというのは作者も言ってますので、そこが劇的に変わった部分。

 

自分達が良かれと思って描いてるものが、必ずしもファンの求めているものとは重なっていなくて、そのズレを修正したと言ってるのが新シリーズ。

 

具体的には、たまに旧キャラ出せば喜ぶだろうと安易な考えでいたが、ただ出すのではなく、そのキャラの魅力を最大限に引き立たせる工夫が必要だったと反省。なので悪魔超人の方は旧作の試合を重ねるような、半リメイクみたいな部分が多い。

 

これはプロレスで言えば、この選手はこの技、これを見る為に会場に足を運んだんだよ、みたいな感覚があって、私の昔の90年台とかにプロレスファンだった時の話ですが、地方巡業とかだと新日本プロレスは露骨に手を抜いてね、試合時間10分前後くらいが普通だったのもあるけど、年に1度のプロレス観戦、子供がおこずかいためて、TVで見てる新日本プロレスが生で見れると、そうやってキラキラした目で会場に足を運ぶけど、各選手の必殺技なんか一人か二人分しか見れずに、手抜きの試合を見せられて、複雑な心境で家路につく、というのがありました。

対する馬場さん率いる全日本では地方でも手を抜かないというのがポリシーとしてあって、田舎の普通のタッグとか6人タッグとかでも30分近い攻防戦。カウント2.9での返しとかがあって、各選手のフィニッシュホールドもだいたい見れて、TVと同じ興奮が味わえて、物凄く満足度が高い感じでした。そういうのもあって私は圧倒的に新日本より全日本派でした。

 

言うなれば2世以降は新日本っぽかった、有名選手見れればそれで満足でしょ?から、試合内容で、ちゃんとそのキャラの技を見せて、そうこれこれ!みたいなのを意図して演出するようになった。ここが一つの違いで、逆に2世以降は1試合が無駄にダラダラ長かったんだけど、新肉は1試合がぐっと短くまとめられるようになった。この部分に関しては新日全日の試合の長さとまた逆とも言える。

 

見せ場を引き延ばしてダラダラやってた試合が、ちゃんと見せ場を凝縮しつつ、テンポ良くコンパクトにまとまるようになったというのが良い部分。

 

このテンポの良さって結構重要だと思ってて、「ジョジョの奇妙な冒険」がアニメで大化けして一気にライトな層まで浸透したのって、そのテンポが要因の一つに思える。基本、1戦が1週か2週程度にまとめられてるんですよね。

今週はこういう話だったか、来週はどうなる?という速さが、飽きさせない工夫で、「ダイ大」なんかにも通じる物がありましたが、原作消化早くて勿体無いな、もう少しじっくりやっても良いのでは?と思う部分も多少あったけど、結果的には飽きさせない良いテンポ感だったのかなと思います。
ここは今回の「完璧超人始祖編」でも同じ、原作消化早いなと思いつつ、基本は1話か2話で決着がつく潔さ。キャラも多いし、次のバトルはどうなるんだ?っていう興味の継続に繋がったように思う。

 


テリーマン VS マックスラジアル

ここはやっぱりテリーの真骨頂ジャイアントキラーっぷり。
昔から手とか足がもげたりと、なんか変なグロ要素はあったけど、タイヤの跡とかは2世ゆずりの方のマジで痛そうなグロさでした。

プロレス的に言えば、初戦をまかせられるテリーの安定感。大会の第一試合の若手枠という意味では無く、シリーズ開幕のメインをキン肉マンでは無くそのパートナーのテリーにまかせるという当たりがプロレス的にグッと来る部分。

旧アニメと違って原作カラーの銀髪なのも新鮮で良いし、小野Dも凄く合ってて良き。


▼ステカセキング VS ターボメン
まさかの悪魔超人、それもバッファロー・アシュラ・ニンジャ辺りの人気所ではなくステカセキング!
そもそもカセットなんて昭和世代しか知らんだろ!っていうレトロ感と、旧作ムーブを出しつつ、そこからのゼブラ!マンモスマン!とその後の展開と絡める辺りが秀逸。

ここで本来通りにウォーズマンVSターボメンだったらガチすぎてこう話題にはならなかったはず。ターボメンというガチで強いかもしれないけど、面白味のないある意味しょっぱいレスラーを引き立たせるステカセを称えたい。

やられ役ながら会場を温める役としてもこういうレスラーは重要

 

▼ミスターカーメン VS クラッシュマン

原作にあった巻き込まれる犬のくだりはカット。
旧作再現であれば、ここはメシアの登場を期待したいところだったが、まあそこは文字通り野良犬では無くカーメン自身が噛ませ犬役をするのは妥当な所か。


ブラックホール VS ダルメシマン

そしてこっちは本当の犬。声が勇者王なのもまた個性が強くて良かった。初見勢の感想で、斑点が動いて穴が開く?しかもそれを飛ばして栓にする?傷がIの形でそれが骨と認識して本能的に食いつく???というゆで理論にキョトンとしてたのが私的には最高。

このね、なんかちょっと変じゃないか?ちょっと強引なような?ぐらいのものを勢いで突っ走るのが良いんですよ。言葉の意味はわからんがとにかく凄い自信だ!でOKです。

そしてブラックホール役のKis-My-Ft2宮田君。我々プリオタには「デパプリ」のあまねんのお兄さん2人の2役をやってたので既に馴染みのある人です。

2転3転する試合展開、ダルメシマンの声がついた時の面白さ、これでもかというゆで理論の炸裂。ブラックホールの異常なまでのカッコよさ。そして試合後の展開まで含め今期のベストバウトでしょう。


アトランティス VS マーリンマン

かつてはロビンに勝利した側なのに、圧倒的なロビンリスペクト。王位争奪編のロビンの活躍とか見て、俺はあいつに勝った事あるんだぜ?とか思ってたのかなぁとか想像すると楽しい。多分アトランティス死んでたはずだけど。


キン肉マン VS ピークアブー

ここはアニメの良さを最大限に生かして、神谷カメハメからの宮野キン肉マンへの引き継ぎをきちんとやってくれたのが素晴らしい。後ろで流れるキン肉マンGo!Fightもまたグッと来る。
そしてそこからの風林火山で締め。原作だと数える程度だけど、アニメだと多用してたんだよね。「速き事疾風の如く」みたいなの私はこれで憶えた。

そして、負けて終わりじゃ無い。そこからまた何度でも立ちあがればいいじゃないか、というスグルらしい考え方は、子供のころより今の方が頷ける感じがして、今の時代でも、今の時代だからこそ響く部分もあるんだなと思わせられます。

 


■ザ・魔雲天 VS ストロング・ザ・武道

中の人を考えればもう噛ませ以外の何者でも無い感じですが、捨て石になるのをあえて引き受ける魔雲天の矜持というのも、それはそれで評価してあげたいとは思う。


バッファローマンさんの正義超人好き過ぎだろうって反応も毎回のようにスプリングマンが戒めるコントみたいな部分もあって、楽しませてもらいました。


そして第2陣、キン肉マンと容姿が似ているネメシス、作者からも読者からも愛される人気キャラとして成長していくグリムリパーと、期待は膨らみます。
1期は正義超人がキン肉マンとテリーの二人のみ(一応ジェロニモもか?)の活躍という変則的な開幕から、待ってましたの正義超人揃い踏み。

毎週楽しみであっという間の3ヶ月間でした。公式で配信されてるミート君役すみぺの超人ラジオも面白くってね。

あと煽りVや実況も、実際のプロレスや格闘技の試合を見ている感じで原作ともまた違う感覚のアニメの良さが上手く引き立ってたように思う。満足度の高いシリーズでした。

アニメシーズン2も楽しみです。

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