僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

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ストリートファイター

ストリートファイター (字幕版)

STREET FIGHTER
監督・脚本:スティーヴン・デ・スーザ
原作:カプコンストリートファイターII』シリーズ
アメリカ映画 1994年
☆★

 

ジャン=クロード・ヴァン・ダム主演の実写版スト2映画。
同時期のアニメ映画はファンに好意的に受け入れられたものの、こちらは何とも微妙な出来で、当時からネタ的にバカ映画みたいな評価しか受けなかった印象。

 

DVDとかも昔は捨て値でよく売られてた気がするのですが、そのうち買おうとか思ってたら、今はもうめっきり見かけなくなりました。ネットだと2000円くらいで買えるのでプレミアって程では無いですが、まあぶっちゃけ500円とかじゃないと流石に買う気はしない。

 

なんて思ってたら、ソニー映画の何周年記念だかで、youtubeで無料公開されてました。良い機会なので早速観ました。

 

あ、初見とかではありません、映画館とかでは見てませんが、レンタルで当時に見た記憶はあります。ただ、アニメ映画版もそうですが、当時は私は映画オタクとかじゃなく、格闘ゲーマーだったので「スト2」だし見てみようみたいな感じ。

 

今みたいに映画のあれこれを知ってはいないので、普通にB級映画ってこんなもんなのかな、普通につまんなかったで終わってたのですが、今になっての映画1000本も見た人の感覚で見ると、いや本当に見るべき部分も無いどうしようもない映画だったんだなぁと。

 

アメリカ映画なんだから、ガイルが主人公なのは当然だし、設定の改変とかそういうのは全然良いんですよ。でもこれ、アクション映画ですし、その主人公ガイルを演じるのはあのジャン=クロード・ヴァン・ダムですよ?

普通だったらね、話はつまんないけど、流石のヴァン・ダムだからアクションシーンだけは凄いし面白かったってなりそうなもんです。

 

でもアクションもショボイしそもそも少ない。クライマックス部分だけバイソン(ベガ)VSガイル、ホンダVSザンギ、リュウVSベガ(バルログ)、ケンVSサガットといくつかの対戦が重なる感じで描かれるのですが、映画の前半にアクションがほぼないのが致命的。前半は見てて眠くなります。

 

あと、一応何箇所か必殺技再現みたいなシーンもあるにはあるんですけど、リュウ波動拳の弾が飛ばずに構えだけ使った双嘗撃みたいな感じになってる。昇竜拳もアッパーなだけでジャンプしたりはしない。

 

いわゆるリアリティ重視の現実感のある格闘シーンみたいな感じにしてあるのと、それが基本の中で、バイソン将軍(ベガ)だけが空中に浮遊したりという、人間離れした攻撃をしかけてくる。しかもそこ、サイコパワーではなく磁力装置みたいなあくまでテクノロジーを駆使しているという描き方。

この世界では、衝撃波で離れた相手を攻撃したり、拳から炎が出たりはしないリアリティラインですよ、という描き方をしてある。
その中で人間離れしたチート攻撃をバイソン将軍(ベガ)だけが出来て、それもあくまでオカルトエネルギーとかではなく、科学技術です、という。

 

それはそれで構わないとは思うんだけど、じゃあリアルなファイトシーンを描いてくれるとか、逆にアクションでは無くストーリーの方で見せたいんだとかでもなく、この作品の売りって何?というのがさっぱりわからない映画になってて、20年か30年ぶりくらいに見て、いやこれは頭抱えちゃう映画だなと。

 

これ、原作ゲームをしてた人も喜ばないだろうし、ゲームを知らない映画好きがこれを見てゲームのストリートファイターをやってみようかという気にもならないでしょう。

 

いやこの実写スト2のゲームもあったりはしました。
そういえば今はアーケード版の「ストリートファイター ザ・ムービー」って配信なり何かに収録されて遊べたりするんでしょうか?素材は同じでも、PS・SSで出た「リアルバトルオンフィルム」とアーケード版はまた別のゲームなので。家庭用版は「スパ2X」ベースに作られてるので、見た目がアレなだけでそれなりに遊べるゲームなんですが、アーケード版は全くの別物。当時のゲーメストにも乗ってましたし、1~2回やった記憶はあるものの、コレクション系とかに収録してくれないかな~って当時は思ってました。

 

そんなゲームで話題になったキャプテン澤田も、映画ではアクションシーンなんか全く無いし、そもそも出番が合わせても3分も無いくらい。

 

90年台半ばってね、ようやくゲームも「ドット絵のピコピコ音」の次の段階に進めたくらいの時期ですし、映画界・ハリウッドにゲームに対する思い入れや、これがそれなりの金脈になると思うような人が居なかったのでしょう。

 

2000年代になってもね、「ヤングスーパーマン」でヒロインのラナ・ラングを演じてたクリスティン・クルックを主演に据えた「ストリートファイター:レジェンド・オブ・チュンリー」なんて映画が作られたりしたのですが(そっちはDVD持ってる)同じくらいの時期に「KOF]「デッドオアアライブ」「鉄拳」とかの実写映画もありました。勿論!全部B級映画。

 

いや、他にも「モータルコンバット」とかはあったものの、ようやく近年になってから「ソニック」と「マリオ」のおかげでゲーム原作映画も本気になって作ればアリなのでは?とようやく認められるようになってきた。

って忘れちゃいけない同じカプコンの「バイオハザード」は大ヒットして何作も作られましたけど、正直面白い映画とかではないからなぁ・・・。

 

とまあひとつも面白くは無い映画ですけども、ゲーム映画の歴史とかに想いを馳せる上ではそんな過去の礎の中の一つと思えれば、それはそれで語り甲斐のある映画なのかもしれません。

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