僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

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機動戦士ガンダム MSイグルー -1年戦争秘録-

機動戦士ガンダム MSイグルー-1年戦争秘録- 3 軌道上に幻影は疾る [Blu-ray]

MOBILE SUIT GUNDAM MS IGLOO THE HIDDEN ONE-YEAR WAR
監督・脚本:今西隆志
OVA 全3話 2004年
☆☆☆☆

 

ルウム戦役の流れで「MSイグルー」前期3話分再視聴。
先日、ネットフリックスでGCアニメシリーズ「戦場のレクイエム」が公開されてましたが、その辺りの流れの源流。ゲームでの短い映像、短編作品の「ガンダムイボルブ」、あるいは「Gセイバー」でのMS描写等、要所要所で使ってきたCG技術を、それのみで1話分まるっと、MSだけでなく人間描写も含めてフルCGで作ってしまおうという、企画。

 

ジオン視点の実験部隊を描く、というのは同時にサンライズもCG技術の試験運用みたいなもので、メタ的に状況がかぶる辺りが面白味。確かイベント用フィルムとして制作され、後にローソン専売でDVDが発売されたという形だったはず。私が所持してるのもその時のものです。

 

当時から私は連邦派でしたし、こういうジオン視点の奴はあまり好みでは無かったのですが、当時は限定販売みたいなもので、今逃せば見れなくなると思って、仕方なく買った記憶があります。後期3話や「重力戦線」の方は普通にOVAと同じ感じの売り方だったので、そこはスルーして後から中古で買い揃えたはず。

 

繰り返し何度もは見ておらず、多分2回くらい。今回で3回目くらいでしょうか。小説版もコミカライズ版も読んでるので、そこで話自体は何度も通り過ぎてはいる感じですけれども。

 

今でも私はジオニスト嫌いですが、それはそれ、感情ひとまず置いて作品を改めてフラットな感覚で見ると、嫌いな部分は勿論あるんだけど、作品の視点としては、他に例を見ない個性があって、そこは素直に面白いです。

 

私は違う視点、違う角度から物事を見るというのが大好きでして、自分の中の評価軸としてそれらのウェイトはかなりの幅だったりします。それはガンダムの居るいつもの連邦の視点ではなく、反対側のジオンの視点だからっていう単純なものではなく、技術士官の視点、そして歴史の影に存在した表には出なかった歴史というのはやっぱガンダムシリーズの中でも新鮮で凄く面白いです。

 

いや、今西監督の連邦下げのジオン上げのスタンスは嫌いなんですけど、まあそれはそれ。

 

■第1話「大蛇はルウムに消えた」
超大型砲ヨルムンガンドの話。

0083のドラマCD「ルンガ沖砲撃戦」でも今西(大熊)さん、砲術長とかの話やってましたが、戦艦とかだと結構そこにドラマが生まれたりするものなんでしょうか?
他のガンダムだと基本的に、艦長が「主砲発射用意・・・てぇ!」とかやってる程度の感覚しか私には無いけど、ミリオタの人はそこだけで一晩語り明かせるくらいの何かがあるんでしょうきっと。

 

とは言え、個人的にグッときたのは当然そこじゃなく、命をかけて戦ってる横をMSが通りすぎていく感覚を、この視点から描くのか!「という面白味。

 

普通なら「ガンダム」ですから、MSが主役になる。特にルウムはその最初なわけですから、これからはMSの時代なんだって言うのを華々しく描くのが当たり前の話。で、そこで一つ目の巨人を目にした連邦の絶望感や、歴史が変わった瞬間を描くのが一般的な視点の変化だと思うんですけど、同族であるジオン側の砲術科でそれを描くという、ひねりにさらに一捻り加えた感じがやっぱり面白い。

 

■第2話「遠吠えは落日に染まった」
モビルタンク・ヒルドルブの話

 

連邦で言えばガンタンクみたいな兵器ですが、このカッコ良さ。しかも敵の連邦側が61式戦車のみとか、そこにジムの初期配備分とかじゃなく、鹵獲ザクを持ってくる辺りが凄い。

 

この話のみで考えれば、ヒルドルブ相当に強いし使える兵器じゃね?単純にパイロットの腕だけでなく、兵器としてありなのでは?と思わせてくれる。

 

まあ多少、使える場面は限られてはくるとは思うけど、それこそ良い戦車乗りが使えば・・・ってああそうか。単純に単騎でも強力な機動兵器ではあるけど、これを少数配備するより、マゼラアタックを大量生産、大量配備した方が戦略的には全然良いのか。

 

マゼラは戦車としても使える上に、いざとなったらマゼラトップ分離でちょっとした航空機にもなる。ザクがマゼラトップ砲とかの武装として使ってる所を見ると、あれで主砲の威力も十分なレベルであるのでしょう。

多分、ヒルドルブがダメなのではなく、マゼラアタックがあまりにも優秀すぎたという感じなのかも。

 


■第3話「軌道上に幻影は疾る」
EMS-10ヅダの話。

 

そうか「デベロッパーズ」の時に、MS-04はプロトタイプザクとブグと2機種あるよね的な事を書いたけど、EMS-04ヅダの方はすっかり忘れていた。

ゴメン、ジオニストじゃない私はジオニック社もツィマッド社もぶっちゃけどうでも良いんだ。とか言うとデュバル少佐から貴様!とか言われそうだけど。

 

確か04時代の方はコミカライズ版の方でもう少し詳しく掘り下げがあったような。

 

前話に引き続き、相変わらずの連邦の低俗な描き方にはうんざりしますが、ヅダという廃品までも再利用しなければならないジオンの追い込まれ具合と、オデッサ敗北からの「宇宙で溺れる」描写とかは何気に新鮮な描き方と言うか視点で面白い。

ヅダの加速についていけずに爆散するジムとか何なんだって気はするけど、ヅダはゴーストファイターなどではない!っていう少佐の心意気には素直に経緯を表したい。

 

 

という事で、ジオンは嫌いですが、それでも作品としては色々面白い所も多いですし、発表当時はまだ固く感じたCGですが、逆に今の視点で見ると十分に頑張ってるように思えました。次の「黙示録0079」も続けて観ます。

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