シュタインズ・ゲート
-Hyde in Darkness-
シナリオ:気賀沢昌志、林直孝
発売:5pb.
販売:メディアファクトリー
ドラマCD 2010年
☆☆☆
「みんな、俺から離れていく…」
数々の話題を読んだSTEINS;GATEのドラマCD第3弾!!
彷徨い込んだ暗黒の世界線。味方は誰もいない。仲間も、仇も、その世界の自分の痕跡すらも、すべて敵。この絶望的状況から脱出するために、岡部倫太郎が出す答えは…。
シュタゲドラマCD3枚目。α・βと同じくまだアニメ化される前に出た奴。
今回はジャケット絵にあるように桐生萌郁編という感じなのだけど、これまでの元の世界線からちょっとだけ変化のある世界ではなく、2000年問題が実際に起こり、結果として多くの犠牲者が出た世界となっており、オカリンもまゆしいもそこで両親を失っているという、歴史的にもかなり変化のある世界線。
未来ガジェット研究所はあるものの、誰も岡部の事をオカリンと呼ぶ者はおらず、普通に岡部君呼び。まゆりとの関係もこれまでとはまったく別の形になっている。
それ以上に、何故か岡部がラウンダー側で、桐生萌郁と手を組んでいるという世界に突然放り込まれる。
そうね、シャイニングフィンガー(という愛称もこの世界では無い)こと桐生萌郁は本編世界だとラボメンの中でもやや救われなかった感もありましたし、そこの全く逆で、萌郁一人だけがこの世界の味方で、他のみんなとは結果的に敵対してしまうという、いわば逆転の発想みたいな感じで考えた世界という感じでしょうか。
アメコミなんかでもよくあるし、いわゆるイフ世界を考える時に、味方が悪になり、悪側が正義になってる逆転世界とか定番中の定番ですよね。
キャラクターも総出演で、ちょっとしたサイドストーリーのドラマCDというより、OVA見てるような感覚で楽しめました。まあシュタゲが好きな人がこういうのを望んでるのかというのは微妙な気もしますが、私はシュタゲのみならず空想科学シリーズ?でいつも思うのは、その発想力の面白さだったりするので、こういう視点変更の面白さはつい頷いてしまいます。
大概、元ネタやアイデアはあれかな?みたいなのわかる事も多いんですけど、それをきちんと広げて一つの作品にまで昇華させて上げるのが空想科学シリーズは凄いんですよ。
あと、今で言うメンヘラキャラの桐生萌郁ですが、演じる後藤(弱)さんこと後藤沙緒里さんの声も私好きですし、依存感情にはなってしまうけど、クリスともまた違う感じでの相棒感・パートナー感があってこれはこれで、とつい思ってしまう部分はあります。本編では残念というか、悲惨な形に描かれてましたが、こうして別の世界線で全く違う形になるというのはなかなか面白いなと思いました。
α・β・γのドラマCDは3部作フォーマットでしたのでこの形ではここまでですが、以降も何枚かドラマCDは出てて、そっちも確保してるのでそこもいずれ。
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