原題:M3GAN
監督:ジェラルド・ジョンストン
脚本:アケラ・クーパー
アメリカ映画 2022年
☆☆☆☆
ジェイソン・ブラム&ジェームズ・ワン製作のSFホラー。
「アナベル」的な人形ホラーとAIロボットが自我を持つというSFが融合してて今風で面白い。
事故で両親を亡くしたケイティと、それを引き取ったを引き取った玩具メーカーで玩具用自立型AIを研究している叔母のジェマ。心を閉ざしたケイティを気にかけてはいるものの、ジェマ的には義理で重荷を背負ってしまったと感じており、互いによそよそしい関係が続く。
そんな時、自分が研究開発していたAIロボットドールのミーガンを友達変わりにケイティに与え、当初は事が上手く運ぶと思われたが、ミーガンは自分でその頭脳を成長させて行き・・・みたいな話。
少女AI人形ミーガン役はエイミー・ドナルドという子役女優(?)が演じてるんだけど、メイクやCG処理なんかもあるのでしょう、リアルな人間というより、ホントにリアル風味の人形に見えるのが凄い。
そして単純にロボットの進化シンギュラリティワンを描くだけでなく、不幸を負ってしまった少女の心のケアとか、姉の娘で引き取っただけで、当人的にはそんなに親身になって世話をする感じでは無い辺りの微妙なラインになってる設定が面白い。というか上手い作り。
私は使って無いけど、チャットGPT(?)とかAIの発展が凄まじい昨今。仕事中にたま聴いてたラジオとかでも、その進化っぷりにちょっとビックリさせられたし、たまたま見てたyoutubeで私も詳しくは知らないのだけど、実際に最近のAI研究では、自分が不利になる状況ではAIが嘘をついたりわざと曖昧な答えを言ったりする例も僅かながら観測されてるんだとか?
一昔前は、遠い先のSF的な未来だと思ってたロボットの反乱とか、いやもしかして私が生きてる間にもそこまで到達したりするんじゃね?という気が少ししてきました。
まあ実際は映画の中みたいに二足歩行で人間とほぼ同じような動きが出来る(パワーは上)みたいなハードウェアの方がまだちょっと実現困難な気もしますが、ソフトウェアにせよハードウェアにせよその進化の速さは予想以上だったりはしますしね。
むしろ「攻殻機動隊」みたいなサイバネティック技術とか、私はそれで生きていけるなら受け入れたい方ですが。まあでもそんな技術があってもそれはきっとお金がある人の話でしょう。分断社会で底辺を生きる私には夢の中のお話か。
ミーガンみたいなロボットも私は欲しいです。介護用とかでこういうの実現してくれたら嬉しい。ああ勿論愛玩用というのもアリ(下衆)。
アイデア、発想、設定、面白さや怖さもなんか色んな部分が「良い塩梅」をついてくる良作でした。
あ、あと劇場公開時は日本語吹き替え無かったそうなのですが、配信やソフト用に作られて、ミーガンが嶋村侑にジェマが浅野真澄というプリオタ的にはなんというご褒美な組み合わせて実質ゴープリでした。(誇大広告)
前も何だっけ?海洋ホラー「海底47M」の吹き替え版で、海のプリンセスさんが主役やってて、何だこの組み合わせはと楽しかった記憶があります。声優好きとしては吹き替え版はそういうプラスアルファの楽しみ方もあって非常に嬉しいです。
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