僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

見たもの読んだものなどの簡単な記録と感想のチラシ裏系ブログ

猿の惑星

猿の惑星 [DVD]

原題:PLANET OF THE APES
監督:フランクリン・J・シャフナー
脚本:マイケル・ウィルソン、ロッド・サーリング
原作:ピエール・ブール
アメリカ映画 1968年
☆☆☆☆☆

www.youtube.com

今もリブート版が脈々と続いていますが、こちらは映画1作目。
初見の感想ではありません。

最新作の「猿の惑星/キングダム」も配信が始まってたので、そこまでのは全部見てるので、新しいのも早速見ようと思ったのですが、このブログを始める前の話なので、記録に残って無い。

 

5年前にブログを始めるそこから更に1~2年前、その前までは仕事が忙しすぎて映画もまともに見られる時間も無くなっていたんですけど、若干の余裕も出るようになって、また昔みたいに映画いっぱい見ようってなってた時期で、せっかくだからシリーズ沢山あるのを順番に見ていこうかみたいな企画を個人的にやってたんです。
バイオハザード」とか「ロッキー」「ファイナルディスティネーション」とかそれこそこの「猿の惑星」シリーズとかね。見た物はタイトルだけメモってたんですけど、それが100本とかになるとね。うわこれだけ見て感想残して無いって勿体無くね?って思っちゃったんですよ。
それ以前に若い頃はこことは別のブログやってて、それはもう消えちゃいましたが、そこでも映画800本くらい感想書いてたんですね。ブログ書くのは好きだったけど、忙しさに追われてフェードアウトしたので、また1からやるか~みたいな感じで始めたのがこのブログです。(再開した頃は昔とブログ環境も変わっててクソみたいなアフィリブログばっかの世界になっちゃってましたが)なので多分6年前に「猿の惑星」シリーズは1周してます。

 

リブート版はどれも面白く、旧シリーズは1以外は割と微妙なのですが、それでもテーマ性とかは興味深く、変な作品な割に見る価値のあるシリーズです。

 

で、1作目「猿の惑星
多分、「シックスセンス」辺りと並ぶ、映画史におけるオチが有名すぎる作品の一つ。

私は原作は読んで無いんですが、その有名な映画のオチって実は原作には無い部分なんですよね確か。

 

未開の地を目指し4人のクルーを乗せて旅立ったロケット。コールドスリープが解けて降り立ったその星は、猿が人間とそっくりな種族を支配している世界だった、というSFなわけですが、そのSFの面白さがぎっしり詰まってるお手本のような映画。こういうのこそマスターピースと呼ばれるにふさわしい作品だと思います。いや私SFマニアでもないのにそんな事を言うのもおこがましいですが。

 

まず、宇宙の果ての未知の世界に辿りつく、っていう時点でワクワクします。そういうタイトルの映画なんだから、もう何が出てくるかわかってるでしょう?と言われればそうなんですが、この惑星に生命は居るのか?みたいなとこからちゃんと物語を始めてくれるのが良い。大気や放射能は気にするのに、水質汚染とかウィルスとかそいういうのは気にしないのか?みたいなとこは今見るとツッコミたくはなりますが。

 

で、そこからの人間との遭遇、言葉も発しない中での猿の襲撃と、捕まった後も喉に傷を負ってしまい言葉が話せない、みたいなシチュエーションの作り方が何気に上手いんですよね。このじらし具合ともどかしさみたいな。

 

そして話が出来るようになってからの、文明・社会・政治・倫理・人種や宗教、人間の尊厳みたいなとこに踏み込んで行くのがやはり秀逸。オチがどうこうだけの映画じゃない。猿という存在を使って、アレゴリーとしての人間社会を映し出して行く社会風刺ドラマ。

 

SFもそうだし、ファンタジーもそうだと思うんだけど、現代社会とは違う形の架空の物語や舞台を使って、別の形に問題やテーマを乗せて仮定の話にする事で、現実の寓話として描く、そこがSFやファンタジーの本質で一番の面白味だと私は思う。

 

絵空事の世界で現実に重なる話をする事に意味があるのであって、絵空事の世界で絵空事の話をして、そこに何の意味があるの?って事ですよね。

そこがねぇ、猿の惑星はメチャメチャ面白いわけで。「ブレードランナー」だってレプリカントを通して人間が見えてくるから面白いわけで、単純に猿の生態系を描きましたではなく、そこは人と同じだなって思えるから面白い。
一応の悪役的ポジション保守派のガイウスだってね、あれはあれでまあそう言う風に考えてそういう政策をとるのもわかるわな、と思える辺りが深みですよね。

 

で、そのオランウータン族の裁判。見ざる聞かざる言わざるのポーズしてるのに注目。あれって日光東照宮の日本独自のものじゃなかったのかとちょっとビックリします。

 

核戦争で文明が滅んでしまった人間。未来への警告みたいなベタな大オチの部分だけでなく、細かいとこまで皮肉や隠喩が含まれている感じが批評家も絶賛した部分でしょうし、単純に見たことの無い世界の物珍しさみたいな所で一般層にもヒットしたのも頷けるまさしく名作。

私もねぇ、初めて見る前はこんな猿のメイクなんか面白いんかな?とか思ってなめてたらマジ面白かったと名作の凄さを叩きこまれた作品です。