原題:The Fast and the Furious: Tokyo Drift
監督:ジャスティン・リン
脚本:クリス・モーガン
アメリカ映画 2006年
☆★
ワイスピシリーズ3作目。
もはやキャラの引き継ぎも無く、アンダーカバー物でも無い。
タイトルに「TOKYO DRIFT」とか入ってるけど、どうせ東京なんて5分くらいしか出ないのに日本向けに無理矢理そういう邦題にしただけでしょ?と思ったら、原題にもちゃんと副題としてついてるんですね。
しかも実際は普通に舞台が日本だ。まあ、元から出てくるスポーツカーの7割8割くらいは日本車ですし、その手の車種へのリスペクトがあれば日本をクローズアップする可能性は十分にあったのかなという気はしなくもない。
そのタイトルにもあるようにドリフト運転を突如クローズアップ。これまでの前2作では公道ゼロヨンレースでしたが、今回は立体駐車場でのドリフトレースと、「頭文字D」とかの影響なのかな?後半では峠バトル展開。
いやぁ、日本リスペクトは同じ日本人として大変に有難いです。
が!トンデモ日本描写が最初から最後までずっと続くし、日本描写だけでなく画面の全てが違和感しか無い。
まず主人公がアメリカ人の高校生なんだけど、問題を起こして日本の米軍に勤める父親の元へ。日本の高校生なんだから制服を着るのは仕方ない。でも申し訳ないけど外国人が学ラン着てるの違和感しか無いし、そもそも設定が高校生なだけで、演じてる人は多分そんな年齢では無いよね。学食に行けばビュッフェだし、学生がカスタムカー乗りまわすのが普通なの?
「何故か敵側なのに貸してくれた」S15のシルビアを「立体駐車場のドリフトレース」で「車好きなはんずなのにドリフトすら知らない主人公」がぶつけまくって、「弁償するよで済ます」。ベース車種だけで200万はするだろうし、そこからいじってその倍ぐらいは多分お金かかってるよね。そんな額を学生風情がどうやって返すのよ。しかも敵のライバルみたいなやつが「DK=ドリフトキングと呼ばれているタカシ君(韓国人)で伯父さんがヤクザ」。
何これ。ヒロインとの会話で俺達は同じだとか言ってるし「ガイジン」という差別用語に触れる部分も一応あるので多分、タカシ君は韓国と日本のハーフなのでしょう。
日本が舞台なのにどこの次元の日本かさっぱりわからん、ある意味ハリウッド映画によくあるトンデモ日本描写が最初から最後まで続く。こういうのってある意味面白いんだけど、逆にある意味ではリアリティが1ミリも感じられず、子供騙し感がして私は凄く苦手。
後のシリーズでも人気キャラになるらしいハン君ですが、良い人っぽそうで実は犯罪者という、シリーズ1作目のヴィン・ディーゼルみたいな人で、1作目の時にも書いたけど、私はこういうの大っ嫌いなのです。悪役ならそういうポジションなんだと許せますが、犯罪者のくせして良い人だからヒーローサイドですよ、みたいな顔されても、どうせこいつクズじゃんとしか思えない。反省して悪い事から足を洗ったんだ、みたいな展開なら許せもするけど、犯罪者をアウトローでカッコいいみたいな感覚で描くものは私はストレートにNOです。
最後の採石場をコースに改造しましたみたいな場所も何?あれってレース用のコースじゃないよね?一応は設定上は峠道の公道だよね多分。何でガードレールが無いのよ。
いや、私もあちこち遠征して、少し踏み外したら崖の下に真っ逆さまみたいな道路は実際通った事はありますよ。でもそういう道って山の中の車がギリギリ通れる細い道で、今回の映画みたいなのとは全然違うと思う。
私が免許取ってすぐの頃はまだ走り屋文化が残ってて、峠でこういうのやってたけど、事故多発で世間にも迷惑しかかけずに、警察の介入や道路の改修とか入ってしまって、そういうのが出来なくされちゃったのを見てきたし、なんかこういうのをカッコいいとか思えるセンスは私には無いなと思いました。
千葉真一演じるヤクザの親分も、いや勝負に負けたところでそこで潔く見逃してやるとかならんでしょ。と違和感だらけ。
シリーズの中では番外編的な位置付けになってるらしいですが、そろそろバカ映画にシフトチェンジしてくれないと見るのツライぞ。同じバカ映画でも、ありえねー!って笑い飛ばすのじゃなく、トンデモ日本が存分に描かれるタイプの映画だと、苦笑の方ですので。
そして最後の最後にあの人が登場、え?マジか!?と思わせてくれる辺りはマーベル映画に通じるものも。
とりあえずさっさと消費して次。
今の所作品に対する愛情もへったくれもないので、そこはスミマセン。
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