僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

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最後の猿の惑星

最後の猿の惑星 [DVD]

原題: Battle for the Planet of the Apes
監督:J・リー・トンプソン
脚本:ジョン・ウィリアム・コリントン、ジョイスフーパー・コリントン
   ポール・デーン
アメリカ映画 1973年
☆☆★


シリーズ5作目にして、旧シリーズの最終作。
邦題は最終作らしく「最後の」となっているが、原題は「バトル・フォー・ザ・プラネットエイプス」となっており、シリーズとしては最も低予算ながら、前作では暴動ぐらいで描かれたバトルが、人間と猿の戦争として描かれ、派手なドンパチシーンがあったりする。

 

前作から10数年後、核戦争により人類は滅びの道を歩んでいた。都市は崩壊し、一部の放射能に適応した人間はミュータントと化し、地下に潜伏していた。一方シーザーは森に生活圏を移し着実に仲間を増やし、地球はまさしく「猿の惑星」への道を進み始めていた。
シーザーは息子にかつての自分の父の名前であったコーネリアスの名を授け、理解のある人間達とは互いに認め、共存の道を歩もうとしていた。
そんな中、新人類側と猿側の両方に好戦的な存在が頭角を現し、泥沼の戦いに発展していく・・・。


という感じの話で、派手な戦闘シーンがありつつドラマとしてはちょっと弱いものの、じゃあただのアクション映画に舵を切ったのかと言えばそうでもなく、人と猿の異種間、人間側も猿側も両方に好戦的な存在が生まれ、どちらの立場にしても戦争と滅びの道へ突き進む、それが生き物の悲しいサガなのか?的な所を作品のテーマに掲げているが故の派手な戦闘シーンという感じの作り。


1作目のSFとしての完成度。
2作目のトンチキSFとしての面白さ。
3作目・4作目のエッジの効いた風刺や社会批評。
それらと比べてしまうとどうしても見劣りはしてしまうものの、2作目のミュータントとかそこ拾うんかーい!ってとこと、1作目に繋げる円環構造みたいな部分で、最終回的な伏線回収(ちょっと違うか?)もありつつ、更に後年になって英雄として語り継がれるシーザーの銅像から流れる涙のラストカットが、いわゆるオープンエンド的なものとして描かれてるのが何気に秀逸。

 

どんな世界になっても醜い争いや戦争は無くならないという悲しい涙なのか、あるいは独立を果たした事なのか、じゃれあう子供達に希望を見たのか、その辺りは昔から解釈は委ねると言うスタンスになってるらしく、特に監督や脚本的に「本当はこういう意図ですよ」みたいなのは無いようです。

 

戦争は良くないよ、というのはある意味ベタでありがちなものである半面、それ以外の描き方は無いんじゃないの?と思う人も多いでしょうけど、私は答えは一つじゃないと思っていて、例えば先日も「アニメと戦争」なんて本を読んで感想を書いたりしたけれど、描き方・考え方・視点とか多角的多面的であって良いと思います。

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私は嫌だけど、戦争が正しいと考える人が居ても、それはその人のスタンスや考え方。批判されるのを分かった上でも意見が言いたい人の口を塞いでしまうのもそれはそれで違うじゃないかなと思ってしまいます。

 

2011年のリブート版以降が興行的にも評価的にもかなり上手く行ってる方ですし旧シリーズがいかにも古臭い印象なのは拭えませんが、こっちはこっちでね、凄く志の高いシリーズですし、興行収入とかの数字を見て、1作目がヒットして、そのままズルズル評価も成績も下がっていったいかにもなシリーズフランチャイズって表層だけで判断する人も多いし、「スターウォーズ」とかと違って古い奴も見てみようかって、なかなかなりにくい作品かなとは思いますが、中身のある映画が好きな人には凄く楽しめるシリーズだと思うので、ものは試しにと是非見て欲しいシリーズです。

次はぶっちゃけシリーズ唯一の見る必要も無いティム・バートンのリメイク版ですが、まあ感想も残しておきたいのでそこもスルーせずに行きます。

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