シリーズディレクター:暮田公平、貝澤幸男
シリーズ構成:田中仁
プロデュサー:神木優
TVアニメ 2017~2018年 全49話
☆☆☆☆
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「キラキラ☆プリキュアアラモード」3クール目、感想。
■第25話 電撃結婚!?プリンセスゆかり!
坪田文脚本回
パルフェ販促月間も終わって通常回モードに戻る。
っていやいや、これ通常回なのか!?
このね!ゆかりさんの難しさ。こじらせなのか?
あきらの言う通り、人の気持ちを弄ぶのは良くないよって私も思って、これは本気で怒ってほしいのかと思ったら、そこじゃなかった。
ピカリオとのすれ違いを経験したシエルの、ちゃんと言葉にしないとわからないよ、というアドバイスは良かったのだけど、ゆかりとしてはあきらに自分の気持ちとして行ってほしくないよって言ってもらいたかった系かこれ。
で、リアルタイムで見てた時は確かこれと同じ週か前後どっちかくらいだったかな?凄く近いタイミングでボーカルアルバムが出たはずです。その中に1曲トンデモない曲が入っててね、ショコマカ二人で歌ってる「愛とときめきのマカロナージュ」というのがあります。
これか!こういうことをやりたかったのか!ってストンと腑に落ちました。なんかちょっと変な笑いが出ちゃったんですけど、物凄くインパクトあって、後にライブでも再現してくれてメチャメチャ好きな曲です。
この時のライブの時のマカロン役藤田咲さんが凄く幸せそうな顔しててね、ぶっちゃけ私はそこからマカロンを押せるようになりました。それまでは正直やっぱよくわからん感じで、ネコモチーフだから気まぐれさを表現してるんだよなくらいだったのですが(私は猫派だけど決して気まぐれさが好きな理由とかでは無いので)通俗的ですがこんな可愛いとこあるんだなと思えると、なんか全てを許してしまえるという不思議なキャラでした。
私は割と共感ポイントを見つけて好きになる方なんですけど(なので物語の中心になる分必然的にセンターのピンクが好きになる事が多い)ゆかりさんはよくわかんないな~、でもそのわからなさが他のキャラには無い唯一無二の個性であり魅力なんだなと思うようになったと。
うん、語りすぎました。次。
同時にショコラ回でもあったけど、ショコラはみくちゃんとか他に話や見せ場もありますし。
■第26話 夏だ!海だ!キラパティ漂流記!
1シリーズ前の「ゴープリ」から解禁になった水着回。
これもねぇ、今でも深夜アニメとかだと残ってるはずですが、水着回=サービス回みたいな感覚や言い回しがね、やっぱり嫌な気持ちにさせられます。誰が誰に向かってサービスしてるの?女性の自立を掲げるプリキュアが何でコビ売らなきゃなんねーんだよ、しかも基本は子供向けなのに。と、今でも私は思ってます。どっちかというと無くても気にしない派。
ただ作る方としては普通に夏の行事で季節感のある話が気にし過ぎて出来ないのはそれはそれで不自然という事で前作から解禁してみたという流れ。勿論、いつもと違うお着替えとかそれは楽しいのは確かではあるんですけどね。
それはともかく、お話としては今回はビブリー回。悪に染まった原因も明かされ、孤独な自分を救ってくれた唯一の存在がノワールだったと。そしてそのノワールにも見放された今、悲しみに暮れ、せっかく手を差し伸べてくれたシエルにも恨みや妬みをぶつけてしまう。
いや~、私も誰にも相手にされず一人孤独に生きてきた人だから実はビブリーの気持ちは痛いほどわかる。あんたら陽のあたる場所でみんなでわいわい楽しく人生遅れて良かったね、ケッ!みたいなこじらせ、私もありますし。今は流石にそこまでじゃあないけれど。(幸せになったわけではなく、そういった感情や状況との付き合い方を学んだので。いやそこじゃなく人と付き合えよって感じですが)
やさしいシエルにグッと来るし、それでいてちょっとビターな終わり方にもまたグッと来ます
■第27話 アツ〜いライブバトル!あおいVSミサキ!
香村純子脚本・宮元宏彰演出
あおちゃん回。
いやぁぁぁぁぁ、こんなん心折れるよね。トラウマになるわ。初の大舞台での、いきなりの苦い経験。仲間の励ましや気の使い方さえも逆にマイナスに感じてしまう程の絶望。悲しいから泣くんじゃなくて悔し涙を表現するってなかなかに攻めた演出。
そしてその闇を狙ってくるエリシオに、暴走して一般人に被害を与えるプリキュアというのも結構なレアケース。
でも、自分の大好きがそこにある。自分で選んだ道じゃないかと、自分に向き合う姿。
キャラシングル「青空Alright」も凄く良い曲です。
そしてミサキさんもまた良いキャラしてます。
販促の関係で、フィニッシュがジェラートじゃなくパルフェになるのだけは残念。この辺は商業作品だから仕方ないっていう昔からのプリキュアの弱点ですよねぇ。
■第28話 ふくらめ!ひまりのスイーツ大実験!
クッキングアイドル回。といっても私はまいんちゃん見てたわけでも無く、ブクオフとかで昔は割とCDやDVDよく見かけて、安くなったら確保しておこうかとか思ってたらいつの間にか見かけなくなっちゃいました。
ひまりん、別に目立ちたいわけじゃないし裏方で良いと心でも思ってる気はしますが、まさか愛読書を書いた憧れの人に誘われたらそりゃあねぇ。
■第29話 大ピンチ!闇に染まったキュアマカロン!
坪田文脚本
ゆかりさんメンドくせぇぇぇぇ~~~っ!
でも、嫌いじゃないわ。
女性はこうだ、なんていう決めつけはあまり良くは無いなと思いつつ、自分の感情を言語化出来て無いが故にロジカルな思考に結びついていない感じがします。だからこそ「楽しさは誰かが与えてくれるものじゃなかった、自分で作るものだった」という今回の学びや気付きで一つスッキリする。ああこういうことだったのねって。
大人から見たらそういうのもある意味可愛く思えたりする。というのがあるから最後、おばあちゃんが可愛い孫娘だからねって言うのに繋がってるはず。
私は明るくないし皆と居ても心の奥底では一人、とかどこかで本人は思いつつも、ちゃんと周りはゆかりさんの変化に気付いてたり「完璧は人によって違う」とシエル(パルフェ)が言ってくれたりする辺りが何気に面白いポイントだと思う。みんなはちゃんとゆかりさんの事仲間だと思ってるし、そんな性格までわかった上で好きだよって言ってくれるはず。
他にもショコラソードがここで初めて使われてたり、意外と細かい見所も多い。
あとやっぱりね、ゆかりさんの気付き。楽しさって誰かから与えられるものじゃないです。自分が楽しむ事。これって生きてく上でメッチャ大事な事ですので、人が楽しそうにしてるのなんだかうらやましい、それに比べて自分の周りにはなんで楽しい事があんまり無いんだろうってもし思ってたら、ちょっと一度考えた方が良いです。楽しませてもらうんじゃないんですよ、楽しむんです。
■第30話 狙われた学園祭!ショコラ・イン・ワンダーランド!
田中仁脚本
一般市民は助ける、愛する妹も助ける。
両方やらなくちゃあならないってのがキュアショコラのつらいところだな。
覚悟はいいか?私はできてる。
あきらさんの妹がみくちゃんで、初音ミクの声を担当してるのがマカロン役の藤田咲さんで、今回の迷子のこどもがさきちゃんってこれもうわかんねえな。
ヒーロー物の定番のトロッコ問答とかもしかしてプリキュアでは初めてかも?
アリスモチーフの学園祭でコスプレも楽しい。
■第31話 涙はガマン!いちか笑顔の理由!
田中仁脚本
クリスタルアニマル覚醒編のトリはいちか。
突然のお母さんとの再会。
最初に話があったのは中学に上がる時だから、お母さんとは2年くらいたまにしか会えない関係になってるのかな。
でもお母さんの職業的には国内に居た時もきっと忙しくて、子供の頃から甘えたいときに甘えられないまま育ってきた感じだよねきっと。それでも変にひねくれないのがいちかの強さ。外見は幼い方ですし、ノリも良く無邪気に振る舞ってそうだけど、ただの子供とは括れない大人びた部分も持ってるのがいちかの魅力?個性かなとも思う。
そしてお母さん視点がまたね、グッと来る。少しの間だと思ってたけれど、そんな少しの間で変わるものねっていうのがね、大人と子供の違いですよ。
気持ちを伝えたいちかは、お母さんの見送りでは無くプリキュアの使命を選ぶ。
それはきっと大好きなお母さんから引き継いだもの。
「とまどいながらも進む理由は?って聞かれてもきっと上手く言えないけれど」
ってとことか、「歩きだして 精一杯の歩幅で」とか挿入歌『勇気が君を待ってる』の歌詞がね、メチャメチャ染みます。17話は1番の歌詞、今回は2番の歌詞がメインになってたりするのに今回初めて気付きました
■第32話 キラッと輝け6つの個性!キラキラルクリーマー!
香村純子脚本・貝澤幸男絵コンテ
昔のプリキュアこと伝説のパティシエ・ルミエルさん登場に大型最終武器アイテムのキラキラルクリーマー取得回でありつつ、それ以上に多分ビブリーが一番印象に残る気がする。その辺はドラマ重視の香村さんらしさでしょうか?
ルミエルさん、CVが安野希世乃さんで後のキュアソレイユ。オファーがあった時、嬉しいんですけど実は正規のプリキュアを目標にしてて、一度こうして番外キュア的なものでもやってしまうと、もう正規のプリキュアになれるチャンスが来なくなってしまうのでは?と心配したそうですが、そんな事は無いですよと言う東映の言葉を信じて、ここではルミエルを演じる。それでちゃんと後には正式なプリキュアになれたんだから良かったですよね。こういうのも何かの縁だったんじゃないでしょうか。
で、ビブリーですよ。ただノワール様から見放されたとかならまだしも、そもそもの原因がノワールのせいだったという、完全に騙されてたパターンで、ビブリーの悲痛な叫びが本当に痛々しくて、いたたまれなくなる。プリキュアに助けを求め、当然プリキュアだってそれを拒まない。
■第33話 スイーツがキケン!?復活、闇のアニマル!
クリスタルアニマルの覚醒とともに闇のアニマルディアブル復活。
クリスタルアニマルと言えば昔からよくペガサスの「ぱたた」がネタにされますが、今見るとリスが「くるるん」言ってるのが面白い。
そしてビブリーもプリキュア化こそしないものの、仲間に加わって一安心。
うん、「働かざるものクッキー食べるな」ですよ。っていうか100歳越えのビブリーというのもなんか凄い。
そんな中、お菓子は「エンプティフード」なんて言う面白い言葉も。お菓子は生きる上で必要な栄養素では無いのか?降りしきる雨の中、じゃあ何で世の中にはこんなにお菓子が溢れているんだろう?きっとそれを必要としてる人が居るから。心のモヤモヤと共に空は晴れ渡る。ベタですけどこういう演出良いです。
■第34話 小さな大決闘!ねこゆかりVS妖精キラリン!
今千秋コンテ
ここから3話分は二人のキャラの組み合わせ回。ゆかりさんだからと言ってベタに高校生組で話を展開するんじゃなくてシエルという意外な組み合わせが良い。
プリキュア記事でたまに私書いてますが、個人回だけでなくこういう意外な組み合わせの回はもっともっとやってほしい
とはいえ、猫ゆかり回という相当に変わった回。三ツ星にゃんこにヤパパ再登場、ゆかりさんのトリッキーな行動にシエルもお手上げ。
崖から飛び降りるゆかりさん何なの?猫だから大丈夫って事?夢ならさめてみたいな事?猫の命は9つあるから死んでも構わない。別に今の自分がどうなってもいいみたいな事?わからんわからん。ゆかりさん相変わらずわけがわからないよ。
一応はマカロン×パルフェの組み合わせ回ながら、実質ゆかりさん回になってるアクの強さよ。
ただ戦闘シーンでマカロンとパルフェで二人並びなのはやっぱり新鮮でそれだけで嬉しい部分も。パーフェクトガールと本当はパーフェクトじゃないガールのコンビとか楽しい。
■第35話 デコボコぴったり!ひまりとあおい!
1年生コンビの話。主人公のホイップ、追加戦士のパルフェ、特殊な位置の高校生コンビと比べると、やや不遇な位置になってしまうカスタードとジェラート。
いやでも!私はこの35話のあおちゃんとひまりんの二人の絆を描いたこの話がプリアラでも1・2を争うくらい印象深くて好きな回。
面倒見の良いあおちゃんと引っ込み思案なひまりん。多分、普段の日常においては性格的にあおちゃん的にもひまりを引っ張っていく感じだと思うんですよね。ただ当然キラパティ内に関してはやっぱりひまりがスイーツに関してはスペシャリストなので、そこではきっとひまりの方が指示を出してたりするはず。
で、今回の話的で、やっぱりひまりが私ってあおいちゃんの隣に並ぶには不釣り合いだな、今回も場違いだし友達とか言って良いんだろうか?みたいなちょっとネガティブな思考が生まれる(これを階段の影に入って、一段彩度を落とした絵で表現してあるのが流石)
そんな中、ちょいとトラブルが発生し、あおいがひまりの事を庇う。とりあえずこの場は自分がおさめないと、という立ち場と面倒見の良さのあおちゃんらしい部分。
そこでですよ、かばってくれたけど、それはあおいちゃんじゃなくて私なんですっていうひまりんの勇気。そしてみんなに誤解されてるけどあおいちゃんの本当はこうなんです!と主張してくれる。
そして多分、私の勝手な解釈でもあるんですけど、ここであおちゃんも改めて気付いたと思うんですよね。ひまりのことは自分が助けてあげないとなとかちょっと上から目線で見てたけど、いやそうじゃないよね。この子は実はこうやって凄く勇気を胸に秘めてる子だった。そして自分の事を誰よりも理解してくれてる大切な友達だって忘れるとこだったよ。
自分の好きな事に一生懸命で、誰よりも勉強熱心。守ってあげないといけない子なんかじゃなく、尊敬すべき存在。あおいちゃん凄いねって言ってくれるけど、ひまり、あんただって誰よりも凄い奴だよ!友達でいてくれてありがとう。大好きだよ!
という脳内心の声が私には聞こえるのです。
いや何というかさ、完璧な人なんてそうそうは居ないじゃないですか。弱い部分、ネガティブな部分。果ては悪い部分、とかも当然人には色々な面があるけれど、その中でもね、ここは自分が持ってない敵わない部分だなぁとかリスペクトできる所も何かしら人にはあるわけで、あの人のここが凄いんだよな、っていうの結構大事だと思うんですよね。
ラストのいちかの
「二人ってこのシュークリームみたい。
心の中に自分の好きな事がい~っぱいつまってるの」
っていうのがね、また良い。
涙なしでは見れない好きな話です。
白と黒、性格も趣味も違う交わらないはずだった二人が手を繋ぐというプリキュアの原点もどこか彷彿とさせる辺りもまた良きです。
■第36話 いちかとあきら!いちご坂大運動会!
青山さん一人原画回
タイトル通りホイップ×ショコラ回ながら、実質あきらさん回みたいになってる。いちご坂町内会の運動会で西と東と商店街に分かれてる中で、立神コンツェルンが一つのチームとして参戦してくるっていうのも面白い。
八面六臂の大活躍のあきらさん、頑張りすぎでは?と思うし実際に熱を出してしまう。押しつけちゃってゴメンなさいっていういちかに対して、ひっこしてきた自分を受け入れてくれたいちご坂のみんなが好きだから、というあきらさんの愛の大きさよ。
下世話な話で申し訳ないですが、将来あきらさんとおつきあいとかする人大変よね。同じくらい心の広くて愛に溢れる人じゃないと、嫉妬して難しいだろうなと思う。
もちろん、今回はそんな一人じゃ無く、いちご坂みんなの話。あきらが抜けた分、みんなでフォローしようぜっていうのが凄く温かい。
あきらのキャラ立ちに結果的に食われる感はあるものの、オチはいちかが今度は風邪をひくという、身体を張ったいちか芸っぽくてほほえましい。あと名探偵いちかが見れるのもポイントは高い。
という所で3クール目終了。
次の37話が秋映画との連動回ですし、合わせて映画も見たくなる所です。何度も何度も書いてますが、プリアラ映画は私大好きな作品の一つなので。
配信ペース結構終了ギリギリで追い掛けてますが、とりあえず以降はブルーレイ最終巻は持ってるので最悪間に合わなくてもそっちで見れますし、配信はあと数話で終わるとこまで進んでるので、リアルタイムでって感じにはいきませんが、残りは自分のペースで感想書いていこうかと思います。
1話見る度に書いてるのですけど、結局長くなっちゃって困る。
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