僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

見たもの読んだものなどの簡単な記録と感想のチラシ裏系ブログ

いきものがかり うれしくて/ときめき

うれしくて/ときめき (初回生産限定盤) (特典なし)

IKIMONOGAKARI URESHIKUTE/TOKIMEKI
アーティスト: いきものがかり
レーベル: Sony Music Labels
リリース: 2023年9月13日
ジャンル: J-POP
☆☆☆☆


1.うれしくて
作詞・作曲:水野良樹/編曲:蔦谷好位置・長橋健一
「映画 プリキュアオールスターズF」主題歌

2.ときめき
作詞・作曲:水野良樹/編曲:島田昌典
プリキュア20周年記念PV」テーマ曲
「キボウノチカラ〜オトナプリキュア'23〜」オープニングテーマ

3.うれしくて(Instrumental)
4.ときめき(Instrumental)

 

「オールスターズF」テーマソングシングルに続いてこちらの主題歌シングルです。
いきものがかり・・・は、う~ん、TVやラジオで流れてるのを聴いた事は勿論あるくらいの有名アーティストですが、個人的にはちゃんと聴いた事あるのは1曲も無いかな?一部アニソンや映画の主題歌で使われてるものもあるみたいですけど、私はこれといって馴染みがあったり、何かしらの作品絡みでかすったりした曲は無いかなぁ?

 

調べてみるとメジャーデビューが2006年。プリキュアの最初が2004年ですので、年代・キャリア的には近い物があるのかな?子供時代にプリキュアに触れて今は大人になったような世代と、いきものがかりを聴いて育った世代みたいなのがリンクしてる感じとかでしょうか。あとガールズバンドとかではなく男女コンビみたいですが、ボーカルが女性なので、女の子の背中を押してくれるみたいなイメージが上手く合致した、といった所でしょうか。


まずは「うれしくて」の方から。

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作詞作曲は、リーダーで男性の方の水野良樹さん。
「うれしくて きらきら」という歌いだしですが、
ここ、プリオタ的には結構デジャブを感じた人も多いはず。

 

プリキュアソングとして話題になる事はほぼ無いに等しい曲ですけど、ゴープリ秋映画長編作「パンプキン王国のたからもの」の主題歌で
Every Little Thingの「KIRA KIRA」という曲があります。

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奇しくもELTも男女ペアのユニットですねぇ。ただこっちは女性の方の持田さんが作詞です。(作曲はいっくんじゃなくてクラムボンのミトさんだったのか。個人的に「オレンジミント」が好きです)
一般アーティストがプリキュアとのコラボ曲を作る時に、イメージとしてまず思い浮かぶのは「キラキラ」という言葉なのかな?とか考えると、なかなかに興味深いものがあります。外の世界の人から見たプリキュアのイメージの共通項として「キラキラ」というのがあるのだと。


いやいや、「キラキラ世界!」つったらゴーオンシルバーでしょ!と言いたくなるのオタクの悪い癖です。

 

とは言え、そんな表層上のキラキラだけじゃなく、本編の感想にも引用しましたが
「“わかりあうこと”だけじゃ拾えない “わかりあえないこと”を大事にして
 ひとつにならないでいい バラバラの声 重ねてほしい」
みたいな、プリキュアの面白い部分を拾ったり、後は全体的には世の中つらいことも多いし、時に心折れちゃう事もあるけれど、いろんな事を抱えつつね、それでも生きていこうよ的な部分でね、プリキュア20年の歴史を上手い感じに重ねる事も出来るようになってる。

 

ええと、私はTVも見ないし音楽もアニソンとかしか聴かない人なので、Jポップのトレンドみたいなのは正直わかりませんが(仕事柄、運転中にラジオをかけてる時間も多いので、そこら辺から入ってくる部分はある)Jポップの黎明期のテクニックっていうのは多少知ってます。確か前に論文か書評を書くときに「Jポップの作詞術」みたいな本を読んだんだっけかな?

 

「あの日 あの時 あの場所で」とかそれっぽい事を書いておけば、聴く人が自然と自分の思い出を重ねて、これは自分の為の曲なんだ!みたいに勝手に感動してくれる。そうやって100万人を騙すのが流行歌のテクニックなんですよ的な事が書いてあって、なるほど確かにそうだなと思った記憶があります。

 

いや、騙すなんて言葉にしてしまうと多少誤解を招くか。映画もそうだけど、余白を残す事で、受け取った側が自分の解釈や尺度で受け入れられるのが、より効果的に働く、みたいな感じでしょうか。

 

プリキュアを知らないいきものがかりのファンが、単純に単体の曲として、良い曲だなぁと思うのもあれば、プリキュアファンが映画のエンディングとしてプリキュア20年の想いを乗せるのもまた自由。

しかもプリキュアファンつったって、その道20年のベテランも居れば、ここ2~3年のしか知らないけど、という人だってそれも立派なファンですし、そういうのもその人しだいですよね。それぞれの想いや解釈があるっていうのは良い事です。

 

ガッツリとしたアニソンで、シリーズ定番のプリキュアシンガーの曲も良いものですけど、たまにこういう外部の人から見た、外部の人が解釈したその人達なりのプリキュア像、っていうのもそれはそれで興味深かったりします。

 


そこを考えるとねぇ、2曲目の「ときめき」もすっごく良くて、多分、これ20周年記念PVの曲として作られたのが先なのかな?

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そこだけじゃ勿体無いから「オトナプリキュア」にも使おうってなったのか、或いは逆で「オトナプリキュア」用の曲として発注したけど、この歌詞、プリキュア20年の歴史とぴったりじゃね?そっち用の曲としてもこんなに合うものないだろう、PVの方でもテーマ曲として使わせてもらおうか、みたいな判断だったのか、どっちの解釈もアリな気がします。それくらいぴったり合ってる。

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プリキュアを心に、今を一生懸命頑張る女の子。
これだけでも私は涙腺崩壊するタイプです。

 

前にも一度書いた気がするのですが、ヒーローを胸に抱えて一生懸命になる男の子っていうのが私は好きで、だからこそ今でも日米ジャンル問わずのヒーロー物を好んでたりするんですが、女の子ってこういう気持ちあるのかな?と昔から疑問に思いつつ、プリキュアならそれはきっとあるはずって思える辺りに面白味を感じたわけだし、それをこうやって具現化して表に見える形にしてくれた「プリキュア」というコンテンツがやっぱり私は凄く好きだ。

 

「世界はいまきらめくよ わたしがそう決めたから」
というプリキュアらしい決意から、「うれしくて」の方とこちらも同じで、多少ネガティブな部分もあえて入れてくる。

 

「小さなプライド さりげなく 抱きしめて」
「世界を愛せなくても こころが悪いんじゃない」
とか、印象的なフレーズもありつつ

 

「ときめきの日々は ずっと終わらない」
大人になったからって、何かをあきらめなくても良いんだよと、そっと背中を押してくれる感じが凄く良いです。

 

オトナプリキュア、実はちょっと心配もしてますが、ちゃんとこのテーマ曲に集約されるような作品なのだとしたら、それはきっと大丈夫でしょう。

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ジョン・ウィック:パラベラム

ジョン・ウィック:パラベラム(字幕版)

原題:JOHN WICK: Chapter 3-Parabellum
監督:チャド・スタエルスキ
アメリカ映画 2017年
☆☆☆★

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<ストーリー>
裏社会の聖域コンチネンタルホテルでの“不殺の掟”を破った伝説の殺し屋ジョン・ウィックは、闇の組織から1400万ドルもの賞金を掛けられ追放処分となる。次々と襲い来る殺し屋たち。それを辛うじて撃退したジョンは生き残りを賭けて、かつて“血の誓印”を交わしたソフィアの協力を得るため、モロッコに飛ぶ。しかし組織はジョン抹殺のため最強の暗殺集団を投入、壮絶な戦いが待ち受ける。


シリーズ3作目。前作のまさに直後から物語はスタート。
コンチネンタルを敵に回し、過去最高の賞金首となってしまったジョナサン。手負いのまま、治療もままならぬ状況で、彼はどうこの危機を乗り越えていくのか?
というのがお話的には見所。

 

見所・・・なのか?展開的には二転三転して、息もつかせぬ展開なんだけど、そんな話以上に最初から最後までほぼ二時間アクションシーンだけで構成されてるんじゃないかと思うほどに、濃いアクションパートが見られる。

 

ただそれね、実は結構難しい部分なんだよなと個人的に昔から気になってるとこで、多分アクション映画が好きな人は、お話なんか正直どうでもいいから、血沸き肉踊るアクションシーンを見せてくれ!って思う人が大半なのかなと思うんですけど、私個人の感覚としては、アクションシーンって実はあんまり好きじゃないと言うか、じゃあそんな人がジョン・ウィックとか見てんじゃねぇよって感じなんですけど、実は色々と思う所がある。

 

前にねぇ、ジャッキー映画とか、古いカンフー映画とか久々に見たくて何本か続けて見た時期があったんですけど、間伸びしてるんじゃないかと思うほどにちょっとアクションシーン長すぎないかと感じる事が結構あって、勿論、画面内ではキレッキレのアクションがこれでもかと流れてるんですよ。決してその内容・レベルが低かったとかではない。

 

でもアクションシーンって、基本的に「見る」ものじゃないですか。普通の人はね、つまんないドラマの部分なんかより早くアクションシーンを見せてよっていう人が大半だと思うんです。見せ場っていうくらいですしね。

 

でも私は映画を見る時は常に頭の中をフル回転させてる人なので、むしろアクションの見せ場とか頭を使わない分、派手な画面とは裏腹に段々と眠くなってきたりする。映画に限らずだけど、「見るもの」じゃなく「見て考えるもの」という感覚が私は強い人なので、アクションシーンが続くと眠くなるケースが多々ある。

 

勿論ね、どんなものだって視点一つで世界は違って見えるもの。このアクションすげーな、どうやって撮影したんだろう?とか、考える気になれば考える要素なんて無限にあるものです。
ただ私は自頭がそもそもあんまりよろしくない。頭悪いからこそ優先順位をつけてストーリーや登場人物の心象部分とかを思考の軸に据えて鑑賞するスタイル。だからそこが停滞するアクション部分はついつい気を抜いて見ちゃうので、眠くなりがち、というわけです。

 

なのでこの「ジョンウィック3」面白いんだけど結構ツライ。
意外とね、話の展開も凝ってるんですよ。殺し屋としてジョンを育てた親みたいなとこに行けば、前作で散々振り回された血の誓印を今度はジョンが持って行って助けてくれと。そしてそこから主席連合のさらに上に存在する首長に会い、自信の過ちを償おうとする。ニューヨークに戻ったジョンは、再度ウィンストンと向きあうも・・・と、場面や状況はどんどん変わっていくし、アクションも馬を使ったかと思えば、ハル・ベリー演じるソフィアのガンフーならぬワンフーとか、見せ場が次々と。

 

その上、クライマックスはジャパニーズ寿司屋とのチャンバラとか、どんどんトンデモ路線にシフトしていく。

 

ああ、最近は対弾性能もどんどん上がって来ちゃって、とか言って、ゲームの耐久力高いメンドくさいタイプの雑魚キャラみたいなものまで出てくる。撃ってもなかなか倒せない敵とか結構珍しいですよね。

 

この映画1本で本当におなかいっぱいになる感じ。
ただ、それがゆえに気分次第ではちょっとやり過ぎ感もあったりして、私はそこが微妙に感じたのかも。

 

いやねぇ、おなかいっぱい食べたいときは次郎系とかドンピシャでハマるけれど、そこまでじゃない時はおなかいっぱい過ぎて途中で気持ちが折れる時もあるじゃないですか。そんな感じです。

 

キアヌ・リーブスさん、大の親日家で日本に来ると、マネージャーとかもつけずに(そもそもキアヌにマネージャーとか居るのか?)一人でラーメン食いに行くような人ですからね。キアヌは二郎系とか好きなのかなぁ?こってりたっぷりじゃなくて、次の「コンセクエンス」はほどほどくらいのバランスだと私はありがたいんだけど。

 

馬フーもインパクトはありましたが、ソフィアのワンコが見た目面白かった。警察犬とかも訓練するとこんな感じに動けるのかなぁ?犬は頭が良いので、もしかして実際出来るのかも?なんて思えてしまえるのが良いですねぇ。セガの「シャドーダンサー」とかサムライスピリッツアメリカン忍者ガルフォードに使える忍犬パピィを思い出しちゃいましたよ。

 

ただ、私は猫派だったりするので、寿司屋の実は犬より猫派で・・・って告白とか寿司屋なのに店で堂々と寝そべってる猫様もそれはそれでツボでした。


という辺りでこれから新作のチャプター4「コンセクエンス」見て来ます。
と思ったらアマプラでコンチネンタルのドラマもあるんですね。
時間がいくらあっても足りないぞ。

 

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映画プリキュアオールスターズF テーマソングシングル

【Amazon.co.jp限定】『映画プリキュアオールスターズF』テーマソングシングル (CD+DVD) (メガジャケ付)

発売レーベル: Marvelous
2023年
☆☆☆☆☆

 

1.For “F”
歌:石井あみMachico
作詞:青木久美子 作曲・編曲:森いづみ

2.All for one Forever
歌:吉武千颯 & 礒部花凜/北川理恵/駒形友梨/Machico/宮本佳那子
作詞:こだまさおり 作曲・編曲:森いづみ

3.For “F”
オリジナル・メロディ・カラオケ

4.All for one Forever
オリジナル・メロディ・カラオケ


OPと挿入歌のテーマソングシングルです。
今回、主題歌としてEDに流れる「ときめき」という曲はいきものがかりが担当していて、いつものプリキュアシンガーとしてはこっちの2曲に集約。

 

オープニング曲「For “F”」
こちらはオープニングのシークエンスで流れるという感じで、OP用に尺を使った特別映像という感じでも無いのだけれど、疾走感あふれるアップテンポな曲なのと、サビの部分の「どうなる? どうする?」という歌詞が、ここからどんな物語が始まるんだろう?という始まりとこれからを期待させてくれる感じがとても良い。

 

歌詞はプリキュアシリーズ全体の代表曲と言っても良い初代の「DANZEN!ふたりはプリキュア」からずっとプリキュアには参加し続けている青木久美子
ひろプリOP「ひろがるスカイ!プリキュア ~Hero Girls~」も担当してますが、青木さんと言えば…というより、割とプリキュア楽曲全般のイメージとしてあるけど、それこそ「ひろがる」と「ヒーローガール」をかけたり、言葉遊び的な要素が多いのが特徴の一つ。

 

が、今回はそこが無い上に
「泣きたいときに 笑っちゃうクセも 強がるとこも まるごと大好き」とかちょっと大人っぽい部分が割と面白いなと感じた。プリキュアって基本子供ですから、泣きたいときは泣くし、笑いたいときは笑う。感情が本来はストレートなんですよね。

 

「表向きは笑ってるけど心では泣いている」って、まるでファーストガンダム富野由悠季監督がアニメーターの安彦良和にこういう芝居をさせてほしいとか言ってきて、アニメでそんな芝居を要求してくる人初めてでビックリした。そこで、よしじゃあ絵でそれを表現してやろうじゃないかと思った的な事を言ってるんですけど、それはプリキュアとは直接関係は無いけれど、なんかただ真っすぐで素直だった子がそういう成長や成熟を出せるようになった20年、みたいなものも感じて、ちょっとグッと来ます。

 

それでいて
「勝つためにきっと戦うんじゃなく 恐れるキモチに負けたくないだけ」
とか、プリキュアらしい部分もきっちり入れてくる辺りが、らしさにも繋がっていてとても良いです。

 

あと途中の「イマカラ ココカラ」って歌詞。ゴープリの春映画だった「プリキュアオールスターズ 春のカーニバル」の主題歌「イマココカラ」の引用ですよね。あっちも青木さん作詞だったし。

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そんな過去の系譜もありつつ、石井あみMachicoという今の人これからの人が歌うのがグッドです。

 

そして次は挿入歌「All for one Forever」

吉武ちゃんを軸に、いつものプリキュアシンガー集合だけでなく、ゴープリOP担当の礒部花凜プリアラOP担当の駒形友梨と、1シリーズしか担当して無い人も今回は呼んできて、ゴープリ以降の集大成でまさに大集合って感じです。

 

挿入歌として使われてるシーンも、ゴープリ以前の歴代ピンク復活とかのみんながどんどん大集合していくシーンで使われてるので、最高の盛り上がりシーン。

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歌詞にも「20倍の願い」とか20周年記念に合わせた、20年分の歴史や想いがここに重なってるんだよ、という感じが出てます。

 

いやここの挿入歌シーンね、みんな「思い入れのあるプリキュアが出てきて感動した」っていう場面で、勿論私もそうなんですけど、それと同時にね、「プリキュア多いな」っていう素直な気持ちもやっぱりありました。私は全部のシリーズ見てますし、全部好きですよ。でも流石にこの物量に圧倒された。一人一人を丁寧に掘り下げる尺なんて当然無いですし、サブキャラも応援で1カットずつ画面に映ったりするので、そういうのも含めて更に「多いよ!」ってなる。まさしく20年の重みです。

 


続いていきものがかりの方の主題歌CDもちゃんと買ったのでそちらに続く。

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ジョン・ウィック:チャプター2

ジョン・ウィック:チャプター2 スペシャル・プライス版[Blu-ray]

原題:JOHN WICK: Chapter 2
監督:チャド・スタエルスキ
アメリカ映画 2017年
☆☆☆☆

 

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<ストーリー>
壮絶な復讐劇から5日後。伝説の殺し屋ジョン・ウィックは、イタリアンマフィアのサンティーノから姉殺しを依頼される。平穏な生活を望むジョンは依頼を一蹴するが、怒ったサンティーノはジョンの想い出の詰まった家を破壊してしまう。愛犬と共に一命をとりとめたジョンはサンティーノへの復讐を開始。だが、命の危険を感じたサンティーノがジョンの命に7億円の懸賞金を懸けたことから、全世界の殺し屋がジョンを狙い始める…。


シリーズ第2弾。当然、前作から5日後という短い時間経過での直後のストーリー展開。まさにチャプター2って感じですが、当然まとめ撮りとかではなく、撮影的には2年か3年くらい経ってる。
この辺りは3も同じ感じですが、前作の事件から少し時間を置いて、また別の事件に巻き込まれるとかじゃない、フラットに続く話はこの手の奴では珍しい部類の気がします。

 

1作目がヒットしたから、そこから3部作・4部作にしようか、みたいな企画だったのかなぁ?続編を匂わせておいて結局出なかった作品も山のようにありますから、そこはヒットして良かったねと言う所。

 

ただ、作り的には直の続きっぽい所から、新しい設定の深堀りみたいな感じで、意外とパート2あるあるな作りでもある。
前作のマフィアへの復讐の後、今度は再度マフィアの関連組織からジョンが狙われる、という所から話はスタートして、「復讐の連鎖」みたいなテーマを描くのかなと思わせておいて、そこが前半で区切りがつくとまた別展開になる。

 

前作でも面白い設定だった、殺し屋世界では特別な意味を持つコンチネンタル・ホテルの設定や、血の誓印なる特殊なルールが再びジョンを裏社会へと引きずり戻す。

 

前回もね、ジョンの知り合いとか殺し屋が何人かは出てきてましたが(デフォーさん1作のみの退場で残念)今度は顔も知らない山ほどの殺し屋がジョンを狙ってくるというのが個人的には一番面白いポイントでした。

 

前作はリアル路線っちゃあリアル路線かなと思いますが(あれをリアルと言うのは厳しいか?)数人の刺客レベルじゃあなく、街中に何でこんなに殺し屋が山ほど居るんだよ!という、ツッコミ所満載のトンデモ路線がやっぱり楽しい。上の通路と下の通路で、一般人が大量に歩いてる中でポスポス撃ちあってるシーンが私はメチャメチャ好きです。

 

お話的にはね、普通のマフィアでは相手にならないレベルですから、コンチネンタル12人の主席連合でしたっけ?幹部争いをしてる姉弟の家族の確執に巻き込まれ、みたいな展開が一捻りあって面白い部分。今回も無双シーンはあるけれど、ジョンがどんどん追い込まれて行く展開がいかにも新章っぽい。

 

しかもねぇ、次回作の為の布石とかの都合もありきかなとは思うけど、コンチネンタルホテル内で・・・というルール破りをあっさりしてしまうジョン。決して冷静沈着で無敵のヒーローとかではないんだなという、1作目からの変化と言うか、シリーズ化・フランチャイズ化を目指しての、ただの焼き直しにせずに世界観の拡張と主人公の立ち位置の変化を描くと言う意欲作。

 

ちょっとオタクの戯言の部類だけど、吹き替えのサンティーノ役が櫻井孝宏っていうのが今見るとね、こうなったらヘイト集める役をどんどんやるのも手かなと思ったり。

 

あと「マトリックス:レザレクション」で何故か声掛けられなかったというローレンス・フィッシュバーンがキアヌと再会してるのが何気に良いですねぇ。


という所でパート3「パラベラム」へ続く。

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映画 プリキュアオールスターズF

監督:田中裕太
脚本:田中仁
日本映画 2023年
☆☆☆★

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プリキュア映画32作目。
初週の日曜日に早速観て来ました。いつも通りに近くの映画館では無く車で1時間半くらいかけて遠方の映画館へ。

そこでしかやってないとかじゃなく、良い歳したおっさんが一人でプリキュア映画を観に行くわけで、個人として恥ずかしいとかそういうのは全然無いのですが、一応私は会社でそれなりの立場なので、もしお客様のご家族とかに会ったりしたらね、あそこの会社のあいつは子供連れとかじゃなく一人でプリキュアを身に来てたぞと。そういう奴はきっとヤバい奴だからもう仕事を出すなとか言われたらね、個人ではなく会社に迷惑をかける事になるので、そこは避けたい。

 

別にプリキュアだろうと今時オタクなんて珍しくも無いんだから良いんじゃない?プライベートでの趣味なんだろうし、と大半の人は思うでしょうけど、そうは思わない人だって世の中には沢山居るんです。プリキュアをおっさんが一人で見に来てるなんて頭がおかしいヤバい奴か小児性愛者の変態なんだ!大人なのにプリキュア見てる奴なんて犯罪者予備軍なんだと決めつける人も世の中には沢山居ます。偏見は世の中から無くなる事は無いので、まずそこを前提として考えないと。そういう偏見を無くしていきたいのは山々ですが、実際、プリキュア界隈はその手の問題は定期的に出てくるのも事実ですし。

 

という考えから、いつからか生活範囲圏から外れたとこまでプリキュア映画を観に行くという風になりました。いや最初の頃は近くの映画館で普通に見てたんですけど、どの作品からだったかなぁ?まあ私は遠征が元から趣味なのでドライブがてらにサクッと行くだけなので、仕方なくとかそんな重い感じでは無いのですけど。

 

いつも「イオンシネマ三川」ってとこに観に行くんですけど、そこのオープン記念だったかな?それともただの特集上映だったか忘れましたが、私の好きなドイツ映画の「グッバイレーニン」のリバイバル上映があって、スクリーンで見た事無かったからどうしても見たくて、遠征して観に行ったのが最初のきっかけだった気がするなぁ。

わざわざ遠征して遠方の映画館まで行くという意味では、イベント感覚で、そんなイベント感覚がまたプリキュア映画ともマッチしていると思ったりもしますしね。

 

そして今回は監督・田中裕太&脚本・田中仁という、プリオタには最も信頼されてるであろう黄金コンビの布陣。そりゃあ私も期待してましたよ。

 

してましたが・・・う~ん、これ私どんな感想書けばいいんだ?


日曜日に観に行って、その勢いで「やっぱり最高でした!」みたいに書ければよかったんだけど、ぶっちゃけ物凄くモヤモヤしちゃってずっと悩んでしまいました。

 

まず最大のモヤモヤポイント。

「これ、子供向けじゃなくね?」


今回は20周年記念のオールスター作品。特別版です。そう割り切れるのなら全然OKだと思います。コロナ前みたいに、春にオールスターズ系をやって、秋に単独作品をやる年2本体制で、春にもしこれをやってたら手放しで褒めてたような気はしなくもないです。

 

でもこれが「ひろプリ」の映画になっちゃったかぁ、と思うと正直残念。前半のチーム分散しての旅パートとかにもちゃんと尺は使ってるのですが、なんか基本的には全体的にアクション要素にかなり振り切った印象を受ける。

かつての「オールスターズ」は変身バンクで全体の尺の半分は埋まるとか揶揄されがちでしたが、今回は冒頭にスカイのバンクが一度あるだけで、通常ならバンクで使う時間を全部排除してアクションパートに当てる、みたいな作り方でした。

 

大人は楽しいのかもしれないけど、子供はこれ楽しいのかな?私はおじさん一人で見るただのプリオタですから、自分の子供が楽しめなかったとかそういうのではないです。ただねぇ、なんか見終わった後は劇場が凄くシーンとしてたのが印象的でした。


私は基本的に映画感はいつも一番後ろの席で見るので全体が把握できるのですが、プリオタは私一人、後は20代くらいの女性が一人居たくらいで、あとは全部家族連れ。

スマイル以降は全て劇場でリアルタイムで見てますが、基本いつもこんな感じです。何かの映画の時にカップルが一組居た事はあったけど、20本ほど劇場で見て、毎回、家族連れの中でオタクが私一人。そんなシチュエーションなんです。
観客の数は多い時も少ない時もありましたが、まあ基本は終わると、子供の「楽しかった」とか、「また来年も来ようね」とかそんな声が聞こえてくるものです。今回はシーンとなってて、なんか全然会話も聞こえてこずに、内容が大人向けに振り切った感じだったから、お子さんたちはもしかしてあまり楽しくなかったのかなぁ?とか勝手な想像をしてしまいました。たった1回の上映がデータだとは思わないし、たまたまだとは思うけれども。

 

そこを考えるとね、オールスターズの始まりだった「DX3部作」の大塚監督は、映画の内容やテーマ以前に、プリキュアの映画は子供達が映画館に来る特別なイベントなんだから、まずはそこを最重要視して作る事を心がけたっていうのを思い出します。
田中裕太監督作でも、「映画まほプリ 奇跡の変身!キュアモフルン」なんかはそういうスタンスに近かったように思います。楽しさを沢山詰め込もうみたいな。

 

ただ、田中監督はインタビューとか読んでると、同じ事を何度も繰り返すのは好きじゃ無いようで、何か新しい挑戦が無いとモチベーションに繋がらないというような事は以前から言ってました。そこは凄くクリエイティビティの高い人ならではだと思います。
その辺りはプリキュア映画32本中、7作もやってたりする仕事人としての志水淳児監督なんかとはちょっと感覚が違うんだろうなと思います。

 

映画まほプリ以降に手掛けた「映画スタプリ 星のうたに想いをこめて」も、これまのプリキュア映画には無い物を作りたいという意図もあり、プリキュアを知らない人が見ても見れる1本の映画を目指して作られたような部分がありました。


ただ、映画スタプリの真骨頂は、メタ構造にあって、一つの作品、一つの物語や映画の誕生と終わりについてのメタフィクションが裏テーマ的なものとしてありました。それこそが映画スタプリの真骨頂であり本質だと思うんですけど、そこを語ってる人を私は見た事が無い。私の頭がおかしいのでしょうか?誰か賛同してくれる人は居ないものか。

 

でもってそこは田中監督が初めて自分が表に出て作ったTVシリーズの「ゴープリ」から繋がっていて、今回の映画のテーマとして設定された「プリキュアって何?」に線として繋げて見た時に、その意味が見えてくるものだと私は感じました。

 

キャリア的に演出助手から始まって(明確に師匠弟子の関係とかではないけど、大塚監督についてまわってた的な事をいつか言ってませんでしたっけ?)「スイート」「スマイル」「ドキドキ」辺りの演出で名前が注目され始め、ついに「ゴープリ」で監督(シリーズディレクター)の位置に着いて、自分のオリジナルとして作品を生みだす事になる。

 

それまでは他のクリエイターが作ったプリキュアに対して、自分が思うプリキュアはこうだっていう演出をやっていた人が、じゃああなたが思うプリキュアを1から作って下さいと。(いや勿論商業アニメだし、制約は沢山あるけど)

そりゃ当然監督はそこで考えたでしょう「そもそもプリキュアって何だろう?」って。

 

「強く、やさしく、美しく。真のプリンセスを目指す3(4)人の物語」

 

「Go!プリンセスプリキュア」はこんなオープニングナレーションから始まります。
プリンセスを目指す女の子とは、プリキュアになりたい女の子のメタ構造を描いたものです。

 

「私プリンセスになる」「プリンセスになんかなれっこない」「なれるよ、プリンセスに」プリンセスという言葉をプリキュアに置き換えても、意味は同じです。ゴープリにおけるプリンセスとプリキュアは同義語、プリンセス=プリキュアというメタ構造の視点でも非常に面白い作品でした。

 

ゴープリとは決して玉の腰を狙ってセレブになりたい女の子の話ではありません。プリンセス=プリキュアとは生き方や気の持ち方の話です。だから最終回で大人になった4人は透明なドレスアップキーを持ってるわけで、「強く・やさしく・美しく」というゴープリで提示したプリンセスの心得、プリキュアの生き方を胸に抱えて大人になれば、それはセレブやアニメの変身ヒロインではないけれどあなたにとっての夢の実現でありそれこそが真のプリンセスでありプリキュアと同じくらいの尊い存在だよと投げかけてくれた。教えてくれたのがゴープリという作品でした。

 

目には見えないけれど、心の中にある透明なドレスアップキーを抱えて生きていればそれはきっとあなたの助けになりますよ。あなたにとってのゴープリがそんな作品になってくれたらいいな、っていうような事が作品で描いてありました。

 

あんまり関係無いけど、私が好きな特撮作品の一つに「世界忍者戦ジライヤ」というのがあります。これのEDの「SHI・NO・BI '88」って曲が私は凄く好きでね。

www.youtube.com2番の歌詞にこんなのがあります「“忍び”とは 体と魂 磨いて 鍛えて 生きること」番組的には毎週トンデモ忍者しか出て来ませんが、忍者とは職業とかではなく生き方なんだ、的なものなんだと。ジライヤに憧れる君たちもそんな精神、魂、生き方をすればそれはきっとジライヤと同じような忍者になれるんだぞと、そういう考え方が凄く好きです。

ゴープリにおける「プリンセス」であるとか「プリキュア」っていうのもそういうのと同じような描き方をしていました。

 

その時点でね、田中裕太監督という個人が考える「プリキュアって何?」「プリキュアとはこういうものじゃないかな?」という問答がちゃんと「ゴープリ」として形になってるわけです。

 

ただそれは、監督個人の意見や考えであって、皆同じじゃ無く他の人には他の人なりの答えがあったりするわけですよね。

 

プリキュア魔法少女じゃない」と初期から散々言いつづけてきたのに、今度は「魔法つかいプリキュア」です。
「お母さんが最強!」というコンセプトだった「HUGっとプリキュア」もあれば、今度は「ヒーリングっどプリキュアで」女の子は何でも許してくれる女神じゃないよ、という主張をしてくる。そうかと思えば更に次の「トロピカルージュプリキュア」では、監督が「プリキュアは大人が主義や主張を語る場じゃ無い」的な事を言ってきたりする。
女の子が激しい肉弾戦をするのがプリキュアの特徴なのかと思えば、「キラキラプリキュアアラモード」では今回は「肉弾戦を封印します」とか出す。


言ってる事がチグハグであべこべじゃねーか!なんか同じシリーズのはずなのに矛盾してないか?と考えるのは当然で、逆の発想で考えれば、そんなあべこべな部分も含めてのプリキュアなんだと。

 

今回のエンディングで流れる、いきものがたりの「うれしくて」という曲の歌詞にもこんなフレーズがあります。
「“わかりあうこと”だけじゃ拾えない “わかりあえないこと”を大事にして
 ひとつにならないでいい バラバラの声 重ねてほしい」

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これ、意外とプリキュアらしい部分というか、普通は「気持ちを一つに」とかついつい言ってしまいがちになりそうな所を、あえてバラバラで良いって言うの、他の作品では絶対にそんな事を言わないとまではいきませんが、割と珍しい言い方で、結構プリキュアっぽさの特徴の一つに私は感じます。

 

近年の多様性重視の作品以前から、ちゃんと初期の「プリキュア5」の時のOP「プリキュア5スマイルGOGO」

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の2番の歌詞でも「 親友だってね 個性バラバラ 相性ばっちり だけどバラバラ」とか歌わせてますよね。
ファンには有名な話ですが、「プリキュア5」は鷲尾Pが、ヤンキー漫画の「湘南爆走族」が実はイメージソースなんですよ、というのは昔から言っていて、普段からなかよしこよしのべったりじゃないけど、何かあればチームとして纏まる関係性が好きで、チーム物をやるならあんな感じでやりたいという感じだったようです。

 

更に原点に立ち返れば、そもそもの「ふたりはプリキュア」だって、なぎさとほのか、趣味も性格も違う二人が「プリキュア」になる事で交わる物語。初代は「光と闇の調和・バランス」みたいな事が繰り返し語られるし、世界観を一新した「スプラッシュスター」でも、映画の方で「ふたりは」シリーズのしめくくりと言うか、纏めや本質みたいな形で、違う二人だからお互いに出来ない事を補い合える、だからプリキュアは「ふたり」なの!的なクライマックスシーンがあります。

 

それは二人コンビに限った話じゃなく、そもそもプリキュアは大概、別の世界から来た妖精と中学生の女の子が出会う所から物語は始まる。別々の二つの世界が繋がる所からスタートするわけです。

 

今回の映画のテーマとされる「繋ぐ」というのは、そういった原点に立ち返る作業でもあったのかなと思います。
監督だって、他の人から繋げられたバトンを受け取って、そこからまた次の人に手渡して今の「プリキュア20周年」に至るわけで、今回は何をやろうかってなった時に、プリキュア20年の内の後半10年分の締めくくり、総括、まとめみたいなものなら今の自分の挑戦として作りたいと、そこが監督を引き受けるモチベーションにもなったと言ってますしね。

 

「映画まほプリ」は何より子供が楽しめるエンタテイメントを目指して「映画スタプリ」は一般層に届く物って何だろう?という辺りを目指してそれは同時にプリキュアを再度外からどう見えるのか、どう作るべきなのかを客観視した作品だったとも言えましょう。

その流れを踏まえての今回の「オールスターズF」


いやそれはキュアシュプリームにプリキュアって何?」って言わせちゃうわな。

 

20周年というプリキュアの総括をしなければという客観視の部分と、プリキュアが好きで好きでたまらないプリキュアオタクの部分とのせめぎ合い、監督の心の中のメタバース。あるいは心象風景みたいなものが今回のオールスターズFだったんだろうな、と思ったり。

 

私は、キュアシュプリームとは何者か?と考えた時に、最初はパロディーなんかも含めた、有象無象のプリキュアのコピー品みたいな変身ヒロインの暗喩なのかな?とも思いました。プリキュアの模倣品。

 

或いは、以下ネタバレ注意ですが

 

 

 


シュプリームは一度はプリキュアを倒した存在ですよね?プリキュアに敗れたからプリキュアを研究しようと思ったのではなく、プリキュアは倒せたけれど、これまでこんなに強い存在とは戦った事が無かったからプリキュアに興味が湧いたと。

 

そこ考えるとね、ただの模造品だkではなく、プリキュア20年の歴史の中で競ってきたライバルコンテンツの事でもあるのかなと思ったのでした。最初は「ラブ&ベリー」とかでしたけど、その後も「アイカツ」とか「プリパラ」もなのかな?長い歴史の中でちょこちょこプリキュア以上の売り上げを叩きだしてきたコンテンツとかもあるにはあるじゃないですか。プリキュアに一時期でも、一度でも「勝った」事のある存在。

 

どうだプリキュアの牙城を崩してやったぞ!とその時は思ったかもしれませんが、ぶっちゃけどれも瞬間風速みたいなもので、一度はプリキュアを越えたものの、結局は長く続く事無く消えて行ったものばかりです。それが続かないんですよね。

 

プリキュアはその時に敗れたとしても、世代を繋いでいつかはまた頂点に返り咲く。
20年繋いできた歴史は他のコンテンツが真似したくても出来ない唯一無二の部分。
別にアニメに拘らなければ、「リカちゃん」みたいな玩具もあれば、それこそキティちゃんとかの「サンリオ」キャラクターとかだって女児向けの人気商品・コンテンツとしてはプリキュア以上の歴史はあったりする。

 

けど、じゃあ何でプリキュアなのか?

まさしく「プリキュアって何だよ?」って話ですよ。

 

映画の中では意外とこれだっていうような明確な答えって言葉では言って無かったはず。言わないだけでちゃんと答えは持ってるよ!それを言葉で言うのはダサいでしょ?っていう映画としての意地なのか、それとも実は明確な答えなんか無かったりするのか、そこはどうでしょう?

 

ハッキリ言ってたのは「最強の強さ」こそがプリキュアなのか?という問いに対してはNOをつきつけてたし、じゃあ数の問題なのか?という問いに対してもNOでした。

 

観察をしていたら普通の奴らが普通にしていただけだった、みたいなシュプリームの感想に関しては、逆にプリキュア好きにはニヤリとする場面だった事でしょう。プリキュアがピンチの時にいきなり日常会話をしだしたらそれは勝利フラグというのは初代からの伝統ですから。

 

繋いできたもの、繋げてきたもの。


よくよく考えれば今回のセンターポジションの「ひろプリ」だってまさしくそうじゃないですか?


「選ばれた存在じゃ無い普通の女の子がプリキュアに変身する」という所から始まったプリキュアですけど、スカイは異世界出身な上に史上初のセンターブルー。プリズムは基本となる伝統路線として、ウィングは動物の人間体な上に男の子、バタフライは成人プリキュアにマジェスティは赤ちゃんプリキュア。普通の中学生の女の子は5人中1人です。これ、まさしく過去の積み重ね、繋いできたものや時代の変化で一人一人がバラバラな存在になってる。最初はスポーツが得意な女の子、勉強が得意な女の子、くらいの違いでしかなかったのに。

 

制作時期を考えれば狙ったものではなく偶然そうなっただけかとは思いますが、ひろプリの5人に今回のキュアシュプリームとプーカを付け加えてみましょう。伝統の光墜ちキュアに、妖精からプリキュアになるキュアと、上手い具合に5人とも更にかぶらない個性の上に、且つ過去の積み重ねの系譜にも連なるキャラになってるのは面白い所。勿論、シュプリームとプーカが始まりの初代を彷彿とさせる黒と白のカラーだったのは意図的なものでしょうけど。

 

ああそうそう、キュアブラックってカラー的には未だに異色な存在ですけど、先ほども書きましたが、初代は「光と闇のバランス」っていう言葉がよく出てくる。黒を安易に悪役のカラーにして無い所が本当に凄いですよね。「ホワイトサンダー」は何と無くわかるけど、「ブラックサンダー」って何だよ?お菓子じゃあるまいしって最初は皆思うはずですが、黒い稲妻ブラックサンダーを通したセンスはやっぱり物凄い英断な気がする。

 

それはともかく、プリキュア的な模倣品、あるいはプリキュアを越えるようなものも世の中にはある。けれどそれらはプリキュアの歴史に匹敵する所までには至らない。その違いは何か?

 

いや待てよ、そもそもプリキュアだって毎回違うじゃないか。その違うものを繋いできた。繋げて来た。そして繋がる事で生まれる大きな力。

 

なんかねぇ、もう「プリキュア禅問答」やってる気分ですよ。昔からオールスターズとかで縦横ズラーっとプリキュアが並ぶ様は「プリキュア曼荼羅」なんて揶揄される事も多々ありました。プリキュア曼荼羅、まさしく宇宙の真理です。初代見た事ある人は
知ってると思うけど、実際ホワイトが言うんですよね。「心の中の宇宙は何からも自由だ!」とか宗教めいた事。そう、きっとプリキュアはもはや宗教なのでしょう。

 

というアホな話はさておき、そんな一人一人が違う個性を持つ、一つ一つの作品がそれぞれの違うユニバースをもつ作品が一堂に会するのがプリキュアオールスターズです。

 

ここで最初の話に戻ります。
今回の映画は子供向けじゃなくない?オタク要素とかアクションとかに特化させすぎでは?それってプリキュア映画らしくないんじゃないか?と私は言いました。

プリキュアって何?」という問答と同じです。
じゃあ「プリキュア映画って何?」

そもそもプリキュアって、個人単位でも作品単位でも、それぞれに個性やベクトルが
いますよね。

 

プリキュアの中にもオタクっぽい子は居ますよね?
キュアピースとかキュアスターとか。

プリキュアの中にも戦闘になるとやたら張り切って派手な技を出しちゃう子も居ますよね?
キュアラブリーとか。

プリキュアの中にも、子供っぽさを排除したミステリアスな魅力の子も居ますよね?
キュアマカロンとか。

 

プリキュア映画だってそれと同じじゃないの?
楽しさ全振りの映画もある。
重たいドラマを描いた映画もある。
実験作みたいな映画もある。

 

じゃあさ、この作品だって個性の一つじゃん?自分としてはあまりハマらなかった作品だからって、それを否定する必要あるかな?この子はこういう性格の子なんだよ、と言われたら、そこも確かに個性だと思う。

 

そんな風に考えたらいくらかモヤモヤも消えて、なんか許せる気がしてきました。

 

どうしてもね、もしこれが春映画で、ひろプリ単独の秋映画があったらなぁとは思ったりするのは事実。15周年記念作品だった「オールスターズメモリーズ」があまりにも良く出来た奇跡の作品でしたから、ついそれと比べてしまう自分が居ました。プリキュア映画、またいつか春秋2本体制に戻りませんかね?スケジュール的に大変なんだろうけど、成績は決して悪くなく確実な利益は出せてる映画のはずですし。

 

確かに4チームで4人(エルちゃん含め5人)で画面に出てる割合は優遇されてるけれど、見せ場や作品の売りとしてはどうしても過去キュア中心なので、そこは残念だなと言う気持ちは当然あります。

 

あ、因みに今回の私的なMVPはキュアグレースこと花寺のどかちゃんです。
プーカの力を知った後に、大丈夫だよってプーカの手をとって繋ぐのどかちゃん凄くなかったですか?あれはどういう真理だったんだろう?のどかちゃんのやさしさ?同じウサギモチーフのラビリンの存在があるから、きっとプーカも同じだと信じられたとかなのかな?「女の子は何でも許してくれる女神様じゃないよ」と描いたのどかちゃんの女神様っぷりを見せてくるのがまたね、凄いなと思わせられました。あとね、列車追いかけて走るシーンとかものどかちゃん最高。

 

他にも、傍から見たら性格悪い迷惑な女に見えかねないキュアマカロンがいかんなくその個性を発揮したかと思えば、あげはさんに「ゆかりちゃん」呼びされるとか、そういうオールスターだからこそ見える新しい一面とか、キャラクター的な所では素直に面白い場面がいっぱいあって、私はアクションよりもそういう所をずっと見てたかったです。

 

アクション・・・というよりは過去ピンク活躍シーンかな?さあやの方に「何でも出来る、何でもなれる」のセリフをふっておいて、肝心のエールさんはここぞの時の応援というのは良い使い方だなと思ったし、私的にはキュアハッピーが最押しキュアだったりするんだけど、今回はハッピーよりキュアハートがカッコ良くてね。「愛なんてくだらない」とかありがちな事を言ってくる敵に対して「愛はくだらなくなんかないよ」と正面から堂々と自信を持って否定できるハートさんはやっぱり凄くカッコ良く思えて、プリキュアのそういう真っ直ぐな部分もやっぱり「プリキュアらしさ」の一つだよなと改めて思ったりも。

 

後は割とHUGプリのTV版オールスターズ回も田中裕太演出回なので、そこの焼き直しみたいな部分は割と多かったけど、何分一瞬だけのカットが沢山あるので、そこはソフト化してから一時停止してきちんと見たい所。

 

マーメイドとラメールの人魚キュア競演があるならパルフェとフィナーレのパフェキュア競演も見たかったなぁ。

 

あとフィナーレは公式的にはゴールドプリキュアなので、輝く金の花・キュアブルームとゴールドフォルテバーストを使うキュアサンシャインとで3人のゴールドキュア競演。そこでアテナエクスクラメーションっぽいポーズとかしてくれてたら面白いかも。

 

もう物理的に不可能と言われ続けているオールスターズですが、今回は公式プリキュア78人。あと4~5作で100人に到達。そこまで行ったら絶対に100人達成記念のお祭りを会社的にはやりたいはず。昔から言われてるけど、敵を倒すストーリーとかは流石に厳しいので、プリキュア大運動会とかなら行けるのでは?っていうアイデアね、それはそれでアリじゃないかなと私は思います。内容はともかく「プリキュアオールスターズ100」期待して待ちますよ。

 

私の中では今回の「F」は「オールスターズメモリーズ」には遠く及ばない感じでしたが、またいつかあんな奇跡をおこしてくれる事を信じでまだまだプリオタ続けていくつもりです。

 

「星のうたに想いをこめて」の時も1回目はあんまりピンと来なかったんだけど、2回目以降に別の視点で見れるようになって、大傑作じゃないかと評価がかわったケースもありましたし、今回の「オールスターズF」もまたソフトが出た時に再考しようかと思います。

 

モヤモヤが募ってイマイチまとめきれてないので、闇雲に長くなってしまいました(1万字こえてるし!)今回はとりあえずこんな感じで。

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バットマン/フラッシュ:ザ・ボタン

バットマン/フラッシュ:ザ・ボタン (ShoPro Books DC UNIVERSE REBIRTH)

BATMAN / THE FLASH:THE BUTTON
著:ジョシュア・ウィリアムソン、トム・キング(作)
 ジェイソン・ファボック、ハワード・ポーター(画)
訳:中沢俊介
刊:DC COMICS 小学館集英社プロダクション ShoProBooks
アメコミ 2018年
収録:BATMAN #21-22(2017)
  THE FLASH #21-22(2017)
☆☆

 

我々の世界は監視(ウォッチ)されている

DCリバースにまつわる一連の出来事のなかで、バットマンは解明の糸口すらつかめない謎を見つける。それはバットケイブの壁に埋まっていた、血に汚れ、笑顔が描かれた奇妙なボタン。分析によると、ボタンはこの世界の物体ではないらしい……それでは、どこから来たのか?誰が残したのか? 疑問を解き明かす手助けができるのは、フラッシュのみ。
ボタンはリバース・フラッシュに盗まれ、バットマンとフラッシュは奴の後を追って並行世界に飛び込む。そこには存在してはならない、歪んだもう一つの歴史が流れていた。何者かがヒーローたちに次元を超える奇妙な旅に向かわせ、死んだはずの愛する者や忘れ去られた友人を垣間見せる――だが、いったい何者が? ウォリー・ウェストはフラッシュに警告した。見えざるなにかが我々の世界に影響を及ぼし、歴史をねじ曲げ、現実を改変して、その様子を監視していると。奇妙な黄色いボタンは、真実に迫る鍵かもしれない。
事件の背後に潜むものが明かされ、DCユニバースに決定的な変化が訪れる!

 


「DCユニバース:リバース」に続いてこちらも「ドゥームズデイクロック」序章。
リバースフラッシュとトーマス・ウェイン版バットマンが出てくるので、より「フラッシュポイント」の続編感が強いかも。

 

フラッシュが助けに来る1分間の間だけリバースフラッシュの攻撃に耐えなければならないブルースという、まるで罰ゲームかのような地獄の1分間。

文字で読む分には1分って短く感じるけど、例えば1ラウンド3分間で戦うボクサーならば、1分あれば相手をボコるのなんて十分という時間の感覚とかありそうですよね。そしてそんなレベルを遥かに凌駕するのがスピードスターでしょうから、いくら鍛えてるとは言え決して超人では無い一般人のバットマンがボコボコに殴られまくるのはなかなかに辛い。

 

いや1分間時間を稼げっていうならさぁ、戦うとかじゃなくデタラメでもいいから「私はお前の父だ」的な事でも言って相手を動揺させて時間稼ぎとか私ならするかも、なんて想像してしまう。

 

何とかそんな危機を乗り越えて、今度はフラッシュと共に時空を超える事に。一人でやる分にはただ光速すら越えて走り続けるだけだが、今回はバットマンも同行する事に。

 

そこで取り出したタイムマシン。いや異次元移動装置というべきか。そんなスーパーアイテムとは・・・・・・・ルームランナー!その上でフラッシュが走って光速の壁を越えれば次元突破可能なフィールドが形成される。バットマンもそこに捕まってればフラッシュと共に別アースへの移動が可能。

 

う~ん、ルームランナー?

ルームランナーなの?

ルームランナーでいいの?

というかこんな冗談みたいなアイデアを本気でやってくるとか正気か?


とかついつい考えてしまいましたが、漫画なんだからそれで良いじゃないか!と言われればそこまでかも。

時に萎えるケースもあるにはあるだろうけど、そんなリスクは承知の上で、荒唐無稽なものも勢いでやってしまえ!というのもそんなバカバカしさも含めて漫画だろう?と言われたら確かにそうかもと思ってしまう自分も居ます。
というかどんな頑丈なルームランナーだろうと、そこを光速で走ったらそんなんぶっ壊れるでしょう?と思うけど、実際にぶっ壊れるけど、同時に光速の動きでそれを修復するというシュールな設定。

 

そんなこんながありつつ、フラッシュ自身も危機に陥った時、ピンチの二人の救出に駆けつけスピードフォースの向こうから姿を現したのは・・・初代フラッシュのジェイ・ギャリック

 

え?NEW52以降の設定だと、初代フラッシュとかグリーンランタンとかは無かった事にされたのでは?それがまさかここで復活!というこちらもある種のサプライズ。

 

言うなれば「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」でMCUじゃない過去スパイダーマン映画のキャラが出てきたようなもんです。

 

ただ、そんな設定の改変自体はDCのお家芸とも言えますし、過去に何度もクライシスを重ねてやってきた事の繰り返しでもある。どうせいずれ復活すると思ってたよ、という人もきっと多いでしょう。

 

でもね、そんなある種コミック慣れしてるような人に対しても、こんな事が許されるのか!という衝撃が「ウォッチメン」とのクロスオーバーだったわけで。


これまでにない禁断の扉が、今ここに開かれようとしている、という歴史の新たな1ページが開かれた瞬間がこの作品の最大の価値。

その後の結果がどうあれど。

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機動戦士ガンダムS DESTINY スペシャルエディションII それぞれの剣

機動戦士ガンダムSEED DESTINY スペシャルエディションII それぞれの剣 [DVD]

MOBILE SUIT GUNDAM SEED DESTINY SPECIAL EDITION II
監督:福田己津央
OVA 全4話 2006-7年
☆☆☆

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DESTINYスペシャルエディション第2部。
いきなりカガリとユウナの結婚式にフリーダムで乱入してカガリを連れ去るキラ。
ドラマティックな半面、バカバカしい漫画だなと冒頭から思ってしまったんですけど、これがガンダムSEEDという世界のリアリティラインなのかな?なんて考えた時に

たまたまツィッターで流れて来た、当時のインタビュー記事か何かの切り抜きなのかな?

 


これをみて、20年越しにやっとガンダムSEEDという作品を理解出来た。

 

キラはノンポリで目の前の事を重視して動く。アスランカガリラクスは政治的な環境ありきで育ってきているので、各々が拙いながらも目指すべき所や信念がある中で、キラはそこが無いのが違いで、対比のようになっていると。

 

あ~、あ~、今までずっと勘違いと言うか、理解に苦しむ感じでいました。キラが何を考えているのかがよくわからない。でもそうじゃなかった。そもそもがキラってセカイ系主人公として設定してあったのか。
セカイ系ってエヴァの時とかからもうあるので、種の時点でも普通にある概念でしたが、当時の私はそもそもセカイ系って何なのかを理解してませんでした。

 

簡単に言えばノンポリノンポリティカルですね。世界や社会がどうなろうが自分には関係ない。大切なのは目の前の景色、自分の行動範囲が幸せであればそれでいい。世界で戦争が起きて100万人が死んでようが、地震で街が崩壊し犠牲者5万人だろうが、それは自分の人生とは関係の無い事。そんな事より僕に優しくしてよ、僕はとても辛いんだ、みたいな人の事ですね。

 

私も社会や政治を理解するようになったのは、恥ずかしながら遅い方で、20代前半の頃は選挙とかも行って無かったなぁ。社会の事も政治の事も理解して無いくせに、そんなのに行ったって世の中変わらないよ、とか斜に構えて、逃げてました。ああ恥ずかしい。
「SEED」見てた頃はもう選挙とか行ってたかなぁ?そこは正直曖昧ですが、多分まだまだ社会の仕組みや政治も理解していない頭悪い時期だったのは確か。この頃はまだガンダム見て「これがリアルな戦争なんだ」みたいな幼稚な反応してた時期の気がします。後になってから政治も理解していない大人とか恥ずかしいなと思って必死に勉強しました。

 

でもね、SEED或いは他のシリーズでも良いけど、ガンダムって基本はティーンエイジャー向けに作ってある。10代の頃なんてちゃんと政治とか理解出来る人なんて多分ほとんどいないし、そういう意味では同世代のキラとかにむしろ感情移入しやすいようになってると思うし、「だって今、目の前で泣いているんだ」とか「僕は誰も殺したくないんだ」みたいなのにね、素直にああそうだよねって思ってしまう人も居るんじゃないかなぁ?

 

何故戦争は無くならないのか?それは商売の為に戦争を裏で牛耳っている死の商人「ロゴス」が居るからなんだ!みたいな幼稚な発想にも、シンみたいに「え!そんな組織があってそれが戦争の原因だったのか!」という反応に視聴者も同じようにショックを受けたりする。世の中にはそういう「悪の組織」みたいなのが暗躍してるから戦争が起きる。そういう事だったのか・・・なんて思ってはだめですよ。

 

確かにそういうのは良く言われるし実際に戦争を商売と考えてる人も居るのでしょう。ただそこを単純に「悪」と判断してそれを排除すれば戦争は無くなるなんて考えるのはまさしく思考停止じゃないですか。その思考停止こそが戦争の本当の原因なのに。

 

じゃあ作品として作ってる方がそういう主張をしてるのかと言えば、流石にそこまで単純じゃなく、ロゴスのジブリールを撃てば問題は解決するとはしていない。
だからこそデュランダル議長を暗躍させてラスボスにしてるんだけど、じゃあ議長はどんな主張をしてるのかと言えば、リアルな政治思想とかじゃなくディストピア社会とかそっちの方に舵を切る話として作ってある。

 

そこはファーストガンダムニュータイプというSF要素を軸にしたように、ガンダムならそっちのSFに話を膨らませるべきと思ったのか、単純にリアルな物なんか描けないし、恐らく監督も脚本家もキラと同じようにノンポリっぽいのでそっちに逃げただけ、或いはそんな風にしか描けなかったのかは定かではない。

 

なんかねぇ、人類史上最も優れた神のような存在であるスーパーコーディネイターのキラに、政治や社会うんぬんではなく、そこを越えるのはキラみたいな純粋な願いなんだよ、みたいな事を託したのかなぁ?という気になってきた。SEED放送の20年後にようやく。

 

勿論、個人の気持ちとしてはそんなのただの現実逃避でしょって言いたくなるけれど、作品の主張としてはそういう事だったのかなと、なんか1段階理解度が深まった気がする。残り2部と映画ではどうなるかな?そっちの線で見て行けるだろうか。

 

 

もうちょい軽い話をすれば、今回の2部はお話的にはほとんど動いてなくて、ミネルバが細かい任務をやってた時期。演出で流されてたけど「トップガンマーベリック」みたいなシーン、そう言えばあったあったと懐かしくなってしまった。敵に見つからないよう細い岩場をギリギリで抜けていくシーンです。元ネタはスターウォーズですが。

 

そしてシンとステラとの出会いがありつつ、ラストカットが非常に鳥肌物で素晴らしい演出。かつて路頭に迷う幼いシンを救ってくれたトダカ一佐を悪魔の形相をしたインパルスが知らずに殺してしまうという。

オーブをユウナのみの憎まれ役として描くだけでなく、その中にもちゃんとしたトダカ一佐みたいな人も居るんだよ、と見せておいて、それをシンが殺してしまうと。


ヒーロー然とした主役機のガンダムが、見せ方によってこんなに凶悪な顔の悪魔のようになるんだよって、演出の妙って感じでここは素直に素晴らしいと思う。作り手がキラを肯定したいが故に、主人公だったはずのシンは恩人を殺す最低のクズ野郎なんですよ、とまさしくここでデスティニーという作品の運命が決定付けられた瞬間でもありましょう。

 

さらにライトな話をもう少し書いておくと、「SEED」および「DESINY」って結構海上戦のイメージが強くて、他のガンダムシリーズではあんまり無いシチュエーションで、割とSEEDの個性な気がします。(どのシリーズでも1回くらいは水中戦があるけど、海上戦ってあんまり記憶に残って無い)

 

と思うと、重力下を高速で飛びまわれるセイバーがやたらとカッコ良く見えて、ジャスティスも好きだけどセイバーもカッコいいんだよなと改めて思ったりもします。

更に同じく変形して空を飛べるムラサメが居て、その下にフライトユニット装備のM1アストレイとかウィンダムが居て、その次にサブフライトシステムに乗ってる普通のMSが居る、みたいな格差が面白いなと思った。

他にも水中戦特化のアビスの生き生きとしてる感じも凄く面白い。こいつ水中から迫ってきたら落とせる気がしないし嫌だよなって思わせてくれる。いや実際は今回でアビスやられちゃって出番終わりだけども。

 

ゲーム的な感覚の視点かもしれませんが、こういうのってMSの運用をどうするかとかも想像出来て世界観が広がって面白い部分だなと感じます。久々に見返すと新しい発見があって楽しいです。

 

2部はTVでは使っていないこのスペシャルエディションの為の新曲lisaの「Tears」って曲が用意されてて、これが良いんだよなぁと昔から好きでした。

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調べたら、HDリマスター版のTVシリーズEDにも使われてたんですね。
リマスター版見た事無いので今の今まで知らなかった。

 

同じくらいの時期だったかなぁ?
ガンダムイボルブ12」のED「time is on my side」も良い曲なんだよなぁ

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という辺りで次の第3部「運命の業火」へ。
セカイ系主人公としてのキラという理解度の深まりもあり、また新しい視点で見れそうです。

 

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