僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

見たもの読んだものなどの簡単な記録と感想のチラシ裏系ブログ

わんだふるぷりきゅあ! プリキュアコレクション

わんだふるぷりきゅあ! プリキュアコレクション (なかよしコミックス)

Precure Collection わんだふるぷりきゅあ!
WonderfulPrecure!
まんが:上北ふたご
原作:東堂いづみ
刊:講談社 ワイドKC NAKAYOSI プリキュアコレクション
2025年
☆☆

なかよし連載分、上北ふたご版わんぷりコミカライズ。

 

戦闘シーンの無いふたご版と、元々のTVシリーズも肉弾戦バトルを封印した「わんぷり」って、相性良いのでは?と思ってちょっと期待してしまいましたが、アニメのあれは工夫とテーマ性の表現だから良かったのであって、単純に戦闘無だとわんぷりっぽくなるとかではないんだなぁと改めて思う。

 

プリキュアってね、やっぱり肉弾戦アクションが個性でありアイデンティティにもなってると思うんだけど、その暴力性ってのもそれこそ初代の時からのジレンマとしてあるんですよね。

ジェンダーを意識した作品なので、男性性=力で押さえつける事への反発っていうものをテーマに落とし込みながらも、じゃあ対話で解決できるのかと言えばそうでもなく、力には屈しない姿をメインにして描きつつ、どうしてもバトルで解決する矛盾性ってのはプリキュアにとってはジレンマではあった。

 

あとプリキュアごっこ=お父さんお母さん相手にパンチキックをする、みたいな。勿論、本気で人を殴ったら痛いよとか、そういう事を学べる部分も無いことは無いんだろうけど、シリーズを重ねていく中で、「魔法使いごっこ」とか「パティシエごっこ(まあお店屋さんごっこだよね)」とかに上手くテーマをずらせたものなんかも出てくる。

 

そこを試行錯誤しながら積み重ねてきた中で、わんぷりの一つ前の「ひろプリ」は20周年記念として改めて「ヒーローって何だろう?」に向き合ってみたりした中で、次の「わんぷり」は改めて「戦わないプリキュア」に踏み込んだ。

 

単純に戦闘シーンをマイルドにしたりカットしたりという安易な方法に頼らず、そこをテーマと捉えて本気で向き合ってみる。私がわんぷりをメチャメチャ高く評価してるのはそこ。20年の積み重ねの先にたどり着いたもの、ただのシリーズの中の一つではなく、その背後にある20年の重みや歴史の積み重ねも含めて考えると物凄く面白いなと。


勿論、単品で考えても凄く良く出来た作品だったと思うけど、まあその辺は過去の感想とか読んでいただければ。

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ふたご版プリキュアコミカライズは百合百合しぃのが苦手って何度か書いてきたけど、わんぷりだったらユキまゆとか好きそうと思ってたら、意外とそこはあっさり目で、そうねわんぷりはプリキュアでは珍しい公式の恋愛要素を描いた作品なので、いろはちゃんとさとる君の話、コミカライズにしては珍しく、アニメと同じ話を2回分(2か月分)も使って、あの告白回をアニメ通りの話でやってる。

 

あと恋愛ではないけど、こむぎの元の飼い主の話も珍しくアニメのコミカライズという感じでやってて、ちょっと珍しいなと思った。ふたご先生もこの話は漫画でもやりたいって思ったんですかね。

 

勿論、全体としては敵の出番も一切無いし、戦闘シーンも本当に1回もない。プリキュアに変身したよっていうのは4人分一応入れてあるけど、1ページで説明してるだけでその話があるわけではない。

あとは映画の時期に合わせてか、やはり「ひろプリ」と「まほプリ」のゲスト回も1回のみスペシャルな感じでアリ。

 


私は良い歳したおじさんなので、プリキュア可愛い、女の子可愛い!だけでは流石にちょっと物足りないので、重たい話をやれって言うわけではないけれど、子供向けアニメだけどその中にちょろっと見えるシリアスな部分やテーマがやっぱり一番の面白みと感じる方です。

 

そこ考えると、やっぱりアニメは凄く良かったし高く評価してますが、流石にその部分がほぼ無くなってるこちらのコミカライズはちょっと評価はしにくい。

 

ペットの寿命の話を「なかよし」でやってほしかったとは言わないけれど。


いやむしろたまにはそんなのもあっても良いのかも?

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魔法少女まどか☆マギカ[魔獣編]

魔法少女まどか☆マギカ[魔獣編] 1巻 (まんがタイムKRコミックス)

PUELLA MAGI MADOKA MAGICA
著:原案/MagicaQuartet
  漫画/ハノカゲ
刊:芳文社 MANGA TIME KR COMICS 全3巻
2015-16年
☆★

暁美ほむら…
魔女のかわりに魔獣が現れるようになった世界で、少女たちの物語が再び始まる――。
君のその力は…
劇場版[前後編]と[新編]を繋ぐ新たなストーリー

 

TVシリーズと劇場版新編のコミカライズを手掛けたハノカゲ先生によるミッシングリンクを埋めるストーリー。

 

う~ん、一つ前に読んだ「The different story」が凄く面白かったので期待しすぎたか?

 

映画の方で断片的にいくつかあった魔獣編に当たるカットを生かす形で作ってある為、ああここアニメにあった部分だ、みたいなのはわかるものの、単発でこの話だけ読んで面白いかと言えばぶっちゃけ私はかなり厳しかった。

 

前後編の後の話になるので、当然まどかは存在しない世界。で、アニメであった「美樹さん円環の理に導かれて行ってしまったのね」っていうシーンは魔獣編での時間軸だったらしい。

 

マミさん、さやか、杏子の3人でチームを組んで戦っていた様子だけど、魔獣編の世界でもTV版or前後編と似たような出来事が再度繰り返されたらしく、さやかが闇落ちして脱落。

 

後半はそのさやかの変わりにほむらが出てくるものの、時間停止の能力は使えずに、思考操作の能力になっている。そしてこれまたアニメのラストシーンで使ってた弓が武器になってる所を掘り下げて描いてある。


皆がまどかの記憶を失った世界で、ほむらだけ一人で思い悩む、という部分では「新編」のドラマの作り方に似てなくもないけど、魔獣との戦闘では、魔法少女5人のコピーと戦うのがメインになっており(コピーなのでまどかも居る)かつての魔女との戦いほどの新しいビジュアルや工夫みたいなものが無い感じなのがやや残念。

 

キャラクターの掘り下げという部分では「ディファレントストーリー」に近いとは思うけど、キャラに深みを与えるというよりは設定の掘り下げとつじつま合わせみたいな方向に終始してる感じがして、上手くやってるんだけど面白くは無い、という印象かなぁ?

 

大変申し訳ないとは思うけれど、TV版と映画版の間の漫画でしか読めないミッシングリンクストーリーがあるからそれも読んでおくといいよ、とは私は言えないかも

魔法少女まどか☆マギカ[魔獣編] 2巻 (まんがタイムKRコミックス)

魔法少女まどか☆マギカ[魔獣編] 3巻 (まんがタイムKRコミックス)

 

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悪魔と夜ふかし

悪魔と夜ふかし(字幕版)

原題:Late Night with the Devil
監督・脚本:コリン・ケアンズ、キャメロン・ケアンズ
オーストラリア・アメリカ・アラブ制作映画
2023年
☆☆☆☆

www.youtube.com

 

1977年のトークバラエティ、ナイトオウルズという生放送番組のハロウィンに合わせて放送されたオカルト特集。悪魔憑きの少女を出演させた時に起きたとんでもないトラブルから封印されたフィルムとなっていたが、そのテープが発見された、という体のモキュメンタリー。

古くは「食人族」とか、一世を風靡した「ブレアウィッチプロジェクト」と同じファウンドフッテージ(発見された映像)で、それのエクソシスト系。

 

過去の記事でもたまに書いてきましたが、オカルトとかエクソシストとか私は大好きなので、もう私のド直球120%好みの路線。あえて言えばラストのオチとかはちょっと勿体ないなと思ってしまいましたが、メッチャ楽しい作品でした。いやホラーなので笑えるとかそういうのじゃないけど。

 

霊能力者、懐疑派、そして悪魔憑きと番組は3段階ぐらいになってるのですが、これがまたオカルトバラエティらしくってね、現実のアメリカのトークライブみたいな番組は私はあんまり知りませんし(それこそ映画でたまに見るやつ!ぐらい)そこら辺の再現度とかはどうこう言えませんが、日本人感覚でも今の時代には無くなってしまった古の時代のこの路線の番組を体験してきた身としては、すご~く入りやすかった。

 

私が子供の頃はまだやってたんですよ、冝保愛子とかそういう人が出てた心霊番組。そういうのからやがて大槻教授とかの懐疑派と肯定派の対決みたいなバラエティになって、95年のオウム事件以降はTVもそういうあやしいオカルトとかを自粛する時代になってしまった。

 

私は子供の頃は当然リテラシーも無いし、時代も時代だったので、割と本気で信じる方で、怖くて震え上がってたけどそれでも気になってTV番組は見る、くらいだったのがその後は大槻ケンヂの本とかを沢山読むようになって肯定派か否定派ではなく、それを面白がるようなスタンスを身に着けた感じ。

 

そういう流れを踏まえるとね、この映画の懐疑派の描き方がやっぱり面白くて、合理的に解釈していく感じは万国共通なんだなと思えて微笑ましかった。

 

そこからの悪魔憑き要素。アミティビル事件とか「死霊館」の元ネタなんかも軽く触れつつ、それこそかの「エクソシスト」が素晴らしい理由の一つ、ただ安易に悪魔は存在する!ではなく、精神医療の面からアプローチしたり、わかってる感がとても心地良い。


1977年の当時の映像、という体なので、画面にフィルターをかけて昔のビデオみたいなモヤっとした画面になってるのも素晴らしいし、衣装とかも含めて、あの時代感がとても良い味を出している。

 

 

この先はネタバレも含むので注意。

 

 

この映画の独自の面白さは、そこにショービズ界の闇みたいなものもさらっとテーマに絡めてあるのも素晴らしい。

 

主人公、ジャック・デルロイは実は上流階級のカルト教団に参加しており、人気も地位もそこそこには居るものの、常にライバルには叶わず、人気でも視聴率でも2番手3番手までしか行けず、トップには行けない存在。

 

でも、どうしてもトップに上りたいジャックは、まさしく悪魔に魂を売る。それはカルト教団の儀式の事でもあり、TV番組の倫理感を外れたこういう番組もまた自分が人気や視聴率で1位をとるためには、なりふりなんかかまってられないということなのでしょう。おそらくは、奥様の病気や死別すらそれを利用するぐらいの計算高さもあったはず。

 

これね、前に何かの記事でジャニーズ事務所の問題に触れた時、自分が売れるためには他人が犠牲になってもそこには目を瞑るしかない、みたいな感覚なんだろうねああいう人たちはって言ったけど、芸能界なんて所詮そういうものなんだろう、みたいな偏見は正直私の中にもある。

 

今の時代だとSNSとかでの承認欲求とか、闇バイトだとか、他人を傷つけても自分が良ければそれでいいっていう考え方は強いように思うし、そういうのは昔から今に至るまで人間なんてたいして変わってないよね、と思わなくもない。

 

それこそ古典の「ファウスト」みたいな事を今も昔もやっていて、それが人間の姿なんだ!みたいなテーマをこの作品でもやってるのでしょう。

 

そこをテーマ偏重や社会批判作品みたいなものに露骨にせずに、そういうとこもちゃんと含めた作品ですよ、ぐらいのバランスにしてあるのはエンタメとしては面白いと思った。いや私は社会派映画とかにしてくれた方がついつい評価しちゃうのですが。

 

ショービズ、芸能界、視聴率という世界で成功するため、倫理観を捨てて悪魔に魂を売ってしまった人間、という部分とそれは本物の悪魔との契約が重なっていたという部分と、そういう人間は自滅全滅して終わるよ的な教訓じみた話を、もうちょっと説教じみた話にしてくれてたら100点でしたが、そういう路線は受けないのでもう少し露悪的なものとか通俗的なものにしないとね、というクリエイティブな創造性を売れるために捨ててしまうという構造こそがテーマの表現になってるのでは?とも思わなくもないです。

いや普通に面白かったです。

 

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【機動戦士】Zガンダム

Z GUNDAM
原作:富野由悠季
作画:近藤和久
刊:(株)バンダイ BANDAI B-CLUB COMIC 全2(上下)巻
1990年
☆☆★

◎――それはかつて
魂をもった者であったかもしれない。
しかしいまは
そのもののなかにあるものが、
神の国にたどりつくことはないだろう――。


こちらは近藤和久の手による、リアルタイム時に連載されていたボンボンコミカライズ版。

当時普通にボンボンKC(全3巻)で出たものを後にサイズの大きいB-CLUBコミックで再刊行。更に後にはメディアワークスでも再々刊行されてたはず。

 

このB-CLUB版、私が中学か高校の頃だったかなぁ?多分、初めて買ったガンダム漫画で、上下巻のうちどちらかしか本屋に置いてなくて、たまたま本屋で見かけたそれを確保した後、無い方をわざわざ書店注文で取り寄せてもらって買ったような記憶がある。

 

これまた曖昧な記憶ですが、これを買った当時はこれがボンボンコミカライズだと知らずに買って読んだはず。本にも初出とか書いてないですし、後にボンボンKC版も確保したので知ってますが、毎月の扉絵とかサブタイトルみたいなのもB-CLUB版ではカットされていて、全部フラットに繋げた感じの構成になってたりする。
ナレーションで説明が定期的に入るので、そこが月ごとの区切りなんだなってのは今読むとわかるのですが、それは後になってからの話。

 

リアルタイム時でのコミカライズですから、かなり簡略化されていて、掲載誌がボンボンですから、ドラマよりもMSでのバトルを中心に描かれてる。

 

ちょっと前に「新約Z」を見返して、ずいぶん戦闘シーンの連続で繋いでるなと感じたけど、こちらのコミカライズは更にその路線にエッジを効かせた感じで、今の視点で見るとまた独特の感じがして面白い。

 

そして戦闘シーンの演出がハイセンスで本当にカッコいい。この「Z」コミカライズを連載する為に、その練習として期間限定連載で始まったのがかの「MS戦記」ですよ?
MS戦記って史上初のガンダム外伝漫画です。その前は岡崎優のファーストコミカライズくらいしか世の中にはガンダムの漫画版というのは無かった。今みたいに何十どころか1冊まるごとガンダム漫画の雑誌がある時代とは違う。過去に前例や参考になるものがほとんどない中で、この近藤先生のバトルシーンの演出はちょっと凄いと思う。

 

ハイセンスすぎてボンボン読者はついてこれなかったはず。これまた曖昧な記憶ですが、私も当時のボンボン読んでいて、なんかZのコミカライズは凄く大人っぽく思えて、「プラモ狂四郎」の方が好きだったはず。いや自分でボンボン買ってたのSDガンダム全盛期で、Zぐらいの時は友達の家とかにあったのを読ませてもらったりぐらいだった気がしますけど。

 

当時もアニメのZガンダムをちゃんと見てたかというとそんな事は無いし、今みたいにちゃんとZのアニメを知ってると、ダイジェスト感は半端無いのですが、逆にこれが当時の視点の新約Zみたいなものに思えてきて、意外と読めるし面白い。

 

おおまかなストーリーはダイジェストでも再現しつつ、ドラマがことごとくカットされてるので、あれが無いのかこれが無いのかむしろあるものや変更部分なんかが気になりつつ、後半だけ見るとサラがメインヒロインっぽいし、キリマンジャロ編がまるっと無いのでフォウは香港で死亡(それこそ新約Zじゃねーか)そしてロザミアは出番すら無い。カツとサラのエピソードが全くないので、みんなが嫌うカツの身勝手さみたいなのもなければ、サラとカミーユがNT精神感応してたりするのでこれのみだと印象がずいぶんと変わる。

 

 

でもこれはこれと割り切って読めるし、やっぱり漫画版だけの近藤オリジナルメカとかはついつい見てしまいます。


▼メカチェック

■MK-2の1~3号機
元々カラーリングが3機とも違っており、デザインも微妙な差がある

 

■フルアーマーMK-2
いわゆる公式のFA・Mk2(HCMパーフェクトガンダムがベースデザインになってるやつね)ではなく、近藤先生のオリジナルのフルアーマー

 

■カノネディアス
1コマぐらいしか出番は無いけど、リックディアスのキャノンタイプ

 

■ネモ+メガバズーカランチャー
百式が使ってたあれが量産されてて、何機ものネモが普通に使ってる


■ゲ・ドライ MSN-010
去年だかトイも出てた気がしますが、いわゆる近藤版キュベレイ。
これは確かキュベレイの決定稿デザインが上がって来てなくて、エルメスが進化してMSになったぐらいの設定しか無いのを近藤先生が自分でデザインしたんでしたっけ?

 

■チャイカ MS-110
ディジェのデザインを見て、いやこれどう見てもジオンだろ?という事で、ネオジオンのMSに名前を変えて変更。キリマンジャロ編がそもそも無いのでアムロは香港でディアスに乗って出番終了。

 

■バーザム
デザインの小アレンジ程度だけど、MK-2の量産タイプというのに近づけたデザイン。確かバーザムのMK-2アレンジは近藤先生が最初だったはず

 

■グリフォン AMS-156
アニメには存在しない完全オリジナル。
マラサイの後継機らしい

 

■ジ・オ
おおまかなデザインやシルエットは元のままだけど、なんと手足が切り離せて有線サイコミュのオールレンジ攻撃が可能という、ジオングに近いラスボスらしいMSになってる。しかも元のデザインはスラスターな所からもビーム発射可能で拡散ビーム持ちと攻撃力が凄い感じに。


やっぱ元のジオってラスボスにしてはギミックというか個性が弱いというか、本来はあの巨体のずんぐりむっくり体系だけど、全身にスラスターが多く配置されてて、巨体だけど超絶身軽な機動性というのが個性なはずだけど、ビジュアル的には地味なので結局は隠し腕とかで個性を出すしか無くなる。

そこ考えると近藤版ジオはいかにもラスボスMSの風格が漂う。

 

■Zガンダム
これは確か元の設定からあるものだった気がしますが、ビームライフルをそのままビームサーベルにして使えるってのを印象深く使ってるのはこの近藤コミカライズ版な気がします


で、最後も普通にジオを倒して、スイカバーアタックもしなければ、貴様の魂もつれていくもされない。なんとなく最後のコマはうつろな表情ととれなくもないけど、明確に壊れてしまったみたいな描写も無いので、受け取り方次第みたいな終わり方になってる。


もうね、リアルタイムでのコミカライズの時点である意味でもう新約Zみたいなものになってる辺りが今読むととても面白い。

 

前作「MS戦記」の時点でそうだったけど、こっちのZもあくまで戦記物としてのガンダムというような描き方になってるので、いやガンダムって、Zってそういうものじゃなくね?と言ってしまえばこれに価値は全く無くなりますが、別の形でのZガンダムであり、みんな結局ガンダム=モビルスーツでしょ?って言う人には意外とこれの方が好きっていう人も居るのかもしれない。オカルトパワーもこっちだと使わないですしね。

 

ただ近藤先生はこれでも違うんだと。本来あるべきだった、ファンが望んでたガンダムの続編としてのZはこうじゃないの?として描いたのが「サイドストーリー・オブ・ガンダムZ」になるので、次はそっちも読み返して取り合上げます。

「ジオンの再興」とか含めて、だんだんと奇形化していく近藤MSは昔から苦手なのですが、「MS戦記」「Zコミカライズ版」ぐらいの時はそんなに悪くないなと思います。

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ブルーゲイル 伊藤明弘版権物作品集

ブルーゲイル (ダイトコミックス)

伊藤明弘版権物作品集 BLUEGALE
著:伊藤明弘
刊:大都社 Daoto Comics
2001年
☆★


「戦闘メカ ザブングル」のコミカライズは当時の冒険王で「ガンダム」「イデオン」に続いてあったっぽいのだが、これが単行本化されていない。大都社でその辺のやつを後年になってから単行本化してた時もザブングルは出ておらず、未単行本化の幻の作品。

 

今の時代だと田中むねよし氏による「アナザー・ゲイル」という外伝スピンオフ物が2022年より連載・刊行中なのだけど、まだ継続中で完結してないのでそれはいずれ。

戦闘メカ ザブングル アナザー・ゲイル(1) (デジコレ)

 

ちょっと変わり種で今回とりあげるのは単行本化されてるこちらの「ブルーゲイル」ザブングルTVシリーズから3年後の世界を描いたオリジナルで、ラグ・ウラロが主人公。

 

版権物作品集とタイトルに入ってるように、ザブングルのアフターストーリーの「ブルーゲイル」が2話分。他に「ガオガイガー」のパロディ物、「ARIEL」の話が1本。そして作者自身のオリジナル作の「ロウマン」のサイドストーリーが1本。

 

作者解説を読むと、ガオガイガーは同人誌の再録だそうで、いやこうして正規の出版社から単行本に入れるなら許可はとってあるんでしょうけど(ちゃんとCマークはある)、まあパロディー同人誌以上のものは無い。同人誌レベルじゃねーかと思ったら本当に同人誌に書いてた原稿だったっていう。
「ARIEL」もおおまかにしか私は知らないので何とも。こっちはギャグ物じゃなく一応ストーリーはあるし、ミリタリー知識があると見どころはありそうだけど私は全くわからぬ。

 

そしてザブングルのアフターストーリー「ブルーゲイル」
これは初出はどこなんだろう?サイバーコミックスとかなのか?1話2話それぞれ単発で読める話になってるのだけど、構想では4部構成で、当時考えていた3話目4話目のプロットだけは単行本用にと掲載してある。


まあ、ザブングルの世界は独特で個性があって面白いし、「ダンバイン」とかと同じで掘り下げれば唯一無二の世界観ですので、IPとして生かせれば色々と可能性はある気がします。

サンライズ公式の方でも「実験動画」としてショートフィルムを作ったのはダンバインとザブングルでしたしね。

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ダンバインと比べたらザブングルってぶっちゃけそんなに人気のある方では無いと思うんですけど、過去IPを生かすとなった時に唯一無二の独創的な個性を持っているというのは確かだとは思う。

 

SFだけど西部劇の世界観でロボット物をやるというのは私は「ワイルドワイルドウエスト」という映画を見たことがあるくらい。

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ただ、私はそもそもの西部劇は詳しく無いし見た作品も正直少ない。
今回の「アナザーゲイル」もその辺りに詳しいと、色々と元ネタあったりして面白そうなんだけど、私はよくわからぬ。

 

みんな救われる劇場版「ザブングルグラフィティ」の方ではなく、TV版の世界戦や設定を使っているようで、ジロンは目の見えないままのエルチと共に生き、そしてもう死んでるらしい。旧キャラはラグの他には相変わらずアイアンギアの艦長をやってるコトセットくらい。

 

1話目はあのウォーカーマシンザブングル復活!というのをやっておきながら、2話目はもう修理部品も残っておらず、最後の活躍になる。で、ラグも変わっていく世界に取り残された感じで描かれるというちょっと暗めの話。

 

ザブングル=明るさみたいな印象の人も多いと思うので、そこを考えると、アフターストーリーとしてこれは違うのでは?世界観は引き継いでいても話がザブングルっぽくなくね?みたいに思う人も多いはず。

 

メカとかはディティールアップされてて、おお!ザブングル自分も好きな作品なんだよね、という人の共感をよびたかったんだろうなという感じで、まあ感覚的にはやっぱり同人ノリなのかも。ただ、そういうニーズも昔はありましたしね。

 

ザブングルという世界の魅力を漫画でも再現したい、という風でもなく、作品を批評として捉えた脱構築とかでもない。実際にサイバーコミックスに掲載されたかは不明ですけど、ああいうノリなのは間違いない。


まあでもこういう作品が残ってるというだけでも貴重ですし、別にプレミアとかはついてないっぽいので、ザブングル好きな人は一度目を通してみるくらいなら良いんじゃないでしょうか。

 

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描く人、安彦良和



天童市美術館にて開催中の「描く人、安彦良和」展に足を運んできました。

6月にスタートして約2か月半くらい。今週いっぱいで終了なのでまあせっかくだからと。家から10分ぐらいのホントにホントの地元ですしね。

 

お隣の県の新潟市まで2時間3時間かけて足を運んだ「富野由悠季展」と比べてこんな近いのに何故なかなか行かなかったのか?
そりゃあ素直に富野と安彦さんでは思い入れが違うからです。やっさんはやっさんの面白さはあるんですけど、私は熱心に安彦さんの作品を追いかけてきたようなファンではないから。「巨神ゴーグ」も「ヴイナス戦記」も見てないし、漫画の方もオリジンくらいしか読んでなかったはず。

 

安彦先生自らが来場されて、「ルックバック」の押山監督とのトークイベントとかもあったのですが、ゴメン私はルックバックも見てないので、せっかくの生安彦先生だったけどスルーしてしまった。

とは言えせかっくの地元ですし、一応行っておくかと盆休みの最後に足を運ぶことに。
公式ホームページとか見るとなんと来場者総数1万人超えたとか。おおそれは流石に凄い。経済効果も十分にありそうですね。

 

生い立ちやキャリアの初期から今に至るまでの歴史。勿論、ガンダムは大きいのですが、そこだけ7割とかそういうのではなく、他よりも多少展示物は多かったかなという程度。

 

ガンダムしか知らない人はちょっと厳しいというか物足りないかなと思うかもしれないですが、生原画や絵コンテ、資料とか眺めてるだけでも流石に本物は違うぜって感じで感動は出来ると思う。


「F91」のセシリー(ベラ)の第一項なんて初めて見た気がします。シーブックは第一稿からそんなに変わらないけど、セシリーは全然別路線だったのね。

あとガンダム(RX78)の顔のへの字ってあれ安彦さんのデザインだったのもしかして?大河原さんのデザインをアニメ用にバランスとか変えて安彦さんが設定画の決定稿書いてるのは知ってましたが、デザイン修正案の顔のとこ、への字無しのデザインを安彦さんが修正してああいうデザインにしてたっぽい画稿が展示されてて、あれ?と思った。

 

印象に残ったのは、学生時代のノートに漫画を描いてて、それが手塚・石森ラインのまるっこい絵柄だったり、その後アニメーターとして主にロボット物で名前を上げてきた
中で、子供向けの企画とかにこだわってたりするのは面白いと思った。まあ、だからリアル路線が流行ってる中で「ゴーグ」で違うものをって感じだったんでしょうけど。

 

そして「クラッシャージョウ」ではあくまでエンタメをやるんだというこだわり、ガンダムであれだあけリアルな芝居を求められてそれに応えた後にそういう方向に行きたがるってのは面白いなと思ったし、「ヴイナス戦記」のアニメ版の企画書もあってそれ読んでたら、明るい未来とか、新しく変化していくとかそういうのじゃなくね?そこに希望は見えないけど、それでも今の人たちはそういう時代を生きていかなきゃならないわけで、そこをアニメではテーマにして描きたい、みたいな事が書いてあって、とても安彦さんらしいと思った。

 

あとは歴史物の漫画の方ですよね。特定の時代に拘りがあって、そこを描きたいっていうよりは、古事記から近代史まで幅広くやってるのって、要は人間の(特に日本人の)歴史を俯瞰したいんですよね安彦さんって。そこの部分が面白いなと。特に過渡期というか、変化・移り変わりの時期に面白味を感じてるんだろうなと思う。いやそこがドラマとして描きやすいとかあるのかもしれないけど。

 


あんまり乗り気じゃなく、近所だしネタにもなるし一応足を運んでおくか、ぐらいの感覚でしたけど、実際に行ってとても良かったです。

 

そういやコンバトラーも安彦さんだし、南原ちずるがオタク人気凄かったとか説明に書いてあって、ああなるほどライバルキャラだけでなくヒロインの系譜でも安彦さんって大きかったんだなと改めて思ったり。(だったらガルマ人気とかにも触れてほしかった気が)他にも「ザンボット3」の香月君のパイロットスーツの設定画があったり、安彦さんは乗り気じゃなかったの知ってるし今や「Z」=北爪さんのイメージになってるけど、安彦さんの絵のZもそれはそれでやっぱり良いなぁと実感出来たりしました。

 

そして当たり前ですけど、単発イラストではなく絵コンテの中の絵だけでも相当に上手くて、凄い人は根本から違うんだなと思えた。

 

今後も数か所、各県を回って行くみたいなので、足を運べる場所があったら是非どうぞ。

 

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聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話 番外編2

聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話 番外編 2 (チャンピオンREDコミックス)

SAINT SEIYA THE LOST CANVAS -HADES MYTHOLOGY EXTRA STORY-2
漫画:手代木史織
秋田書店刊 チャンピオンREDコミックス
2026年(掲載2022-26)
☆☆☆☆


「セインティア翔メモリーズ」2巻
「海皇再起」4巻
「聖闘士真理矢」3巻
は、まとめて3冊買ったのですが、その少し前のタイミングで
「ロストキャンバス番外編」の2冊目も出てたんですね。あれ?これ知らないやつだと思ってまたすぐ買いました。

 

これで最後とは作者コメントでも言ってますが、新しい新章ストーリーというよりキャラクター読み切り集ですし、5年前に出た1冊目の時も1巻という表記も無かったので今後も不定期に単発読み切りとかはあるのかも。

 

とゆーか手代木先生、今は宮城県で活動されてるんですね。隣の県ですし結構な頻度で足を運ぶのでなんか親近感が沸きます。


11~13話
ふたご座の裏の方のデフテロス編
どのシリーズもふたご座は美味しいポジションですし、表に対する影側となるとドラマも作りやすそう

 

14話
うお座アルバフィカ編
ロスキャンらしく前任の師匠も絡む。そしてこの時代のアテナはサシャなので、同じアテナでも沙織さんとは全然イメージというか方向性が違いますね

 

15話
おうし座アルデバランとやぎ座エルシド編
どちらも武人タイプですし、キャラが原作に近い位置づけなので素直に夢の対決感があって良い

 

16話
かに座マニゴルドとさそり座カルディア編
「冥王神話外伝」が一人づづ黄金を掘り下げていく感じですが、こっちの読み切りはカップリングで話を作ってる感じ?
どっちもヤンキー風キャラ。でありつつ冥王神話で一気に株を上げたかに座なのでただのネタ話ではない

 

17話~19話
ここからは続きの話ではないけど
3話分冥王側の話、パンドラ、輝火、カイロス編。
あと各話に他のキャラとかが出てるので冥王側の掘り下げや広げ方をしたかったのでしょう。
輝火とか本編の時に一輝を意識したキャラって言ってたりしましたし、描いてる方はどんどん各キャラに思い入れみたいなのが沸いてくるんだろうなというのが凄くわかる。読んでる方はそこまでじゃないので、私はぶっちゃけラスボスというか黒幕ポジションのカイロスとかあんまり好きではなかったり。

 


ロスキャン本編&外伝からもう何年だよって感じですが、当たり前だろうと思いつつ、作者が自分の作品に思い入れたっぷりだなぁというのが凄く伝わって、読んでいて嬉しくなります。
解説ページ?とかで、読者からこういう反応があって、みたいなの凄く大切にしてらっしゃるんだなと思えて、こういう番外編読み切りは「聖矢特集号」みたいな要望で書く機会を得られるんでしょうけど、読者と作者のどちらの気持ちもここにあるんだなと思えて良いです。

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