僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

見たもの読んだものなどの簡単な記録と感想のチラシ裏系ブログ

暴太郎戦隊ドンブラザーズ 第1・2話

スーパー戦隊シリーズ 暴太郎戦隊ドンブラザーズ Blu-ray COLLECTION 1

プロデューサー:白倉伸一郎
脚本:井上敏樹
監督:田﨑竜太
原作:八手三郎
特撮TVドラマ 2022-23年 全50話
☆☆☆☆

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スーパー戦隊シリーズ第46作目。
私はリアルタイムで全話履修済み。

ニチアサ同期ライダーは「仮面ライダーリバイス」と次の「ギーツ」
同期プリキュアは「デリシャスパーティプリキュア」

 

ゼンカイ脳とか言われてトンチキ要素が強めだった全作「ゼンカイジャー」に続いて、こちらもトンチキが強めのスラップスティックコメディーな作風。

 

この「ドンブラ」と次回作の「キングオージャー」がかなり戦隊としては変化球で、それゆえか戦隊ファン以外の所にも届いた話題作というイメージが強い。
私はその辺より、「キラメイジャー」「ブンブンジャー」みたいなオーソドックスに近いけど今風なアップデートが入ってる作風の方がやっぱり好きだったので、楽しみつつも定番路線の方が良いなと思ってました。

 

けど、こうして時間が経って改めて見返して(1話2話だけですが)戦隊も休止してしまった今となっては、なるほど戦隊という基本フォーマットを使ってそれをどうアレンジしていくか?という作りでは無くて、新しいフォーマットを模索して、そこに「戦隊」という要素をどうやって落とし込むか、という作風だったんだなと今なら思う。

 

要は成功した「平成ライダー」みたいな方向に舵を切りたかったんだなと。
今のライダーってあんまり基本フォーマットみたいなのがあるわけではないじゃないですか。それこそ昭和ライダーだったら、「改造人間が悪の組織と戦う」みたいな基礎があってそれをどうアレンジしていくかだったけど、それが平成にリブートさせた時に、1作目の「クウガ」こそ今の時代のリアルな仮面ライダーみたいなコンセプトでしたが、「アギト」「龍騎」「ファイズ」とか、基本フォーマットにとらわれない新しい作風を1作ごとに作って行って、どんどん人気が出たし、実際に見ていて新鮮で面白かった。

 

そこを考えると、戦隊って毎年モチーフやテーマは変わるけど、結局はアレンジの範疇に留まる変化というか、毎年同じような事をやってるよね、と思う人が多かったのは仕方ない。

 

白倉Pが戦隊終了でギャバンスタートさせた時に、戦隊の枠から外れようとしたけど戦隊のカラーが強すぎて新しいものを生み出すまでは行けなかった的な事を言ってたはず。

 

改めてドンブラ見返して、ああそういう事だったのかとようやく気付けました。戦隊の方で「アギト・龍騎・ファイズ」みたいな枠にとらわれない事をやってよって事で井上敏樹を使ったんだよね。そして、だからこそいつもの戦隊と違う作風の新しくて面白いの始まったよっていう所で、既存のファンの外側にまで届いたのか。

 

1話2話の時点で、オニシスター/鬼頭はるか視点で話が進むってのも新鮮だし、傍若無人なドンモモタロウに、桃井タロウも配達員ってなんかレッドっぽくないなと思ったけど、レッドらしさに囚われないポジションって事ですよね。コロナ禍の後だったから、配達員をヒーローにしたセンスが素晴らしい的な語られ方はたまに言われるけど、そこよりもレッドの既存イメージからの脱却みたいな方が大きかった気がする。

 

作品全体の感想はリアルタイムで色々書いてるのでそっちを参照してください。

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全体を通して完成度の高いドラマだったというよりは、井上敏樹大先生ご本人も言ってたけど、今の時代はまずキャラクターありきというのはその通りの作風だったし、変化球やトンチキ具合もちゃんと面白いので、新鮮な面白味のある作品だったなという印象。


次は「キングオージャー」です。
ギャバニンフィニティ終わるまでにこの企画も完走できませんでしたがそれは今更なので最後まで走り切ります。

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スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ

MCUその66
原題:SPIDER-MAN:Brand New Day
監督:デスティン・ダニエル・クレットン
脚本:クリス・マッケナ、エリック・ソマーズ、ジャスティン・クリツケス
原作:MARVEL COMICS
映画 アメリカ 2026年
☆☆☆☆★

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MCU版スパイダーマン4作目。
「ホームカミング」「ファーフロムホーム」「ノーウェイホーム」と手掛けてきたジョン・ワッツ監督は3部作で一区切りとして降板。
今回は映画「シャン・チー」やドラマ「ワンダーマン」を手掛けてきたデスティン・ダニエル・クレットンが担当。

 

タイトルのブランニューデイ(新しい日々)の通り、今回から新章のスタートという感じ。
MCU自体が「アベンジャーズ:ドゥームズデイ」「アベンジャーズ:シークレットウォーズ」で一区切りつけて一度仕切り直し(リセット?)するらしいので、今回の作品もそこに合わせても良かったのでは?という気もするけど、まあ数年かかるし、スパイダーマンはスパイダーマンでやれる時にやっておこうというのはわからないでもない。

すっかりアメコミヒーロー映画ブームが過ぎ去ってしまった感は強いけど、スパイダーマンはそれ以前からというか唯一まだ客が呼べる看板タイトルって感じですしね。

 

前回の3作目「ノーウェイホーム」で、旧シリーズのキャストが参加したりと特別なお祭り映画感はありましたが、そこでもメイおばさんを失い、世界中からピーター・パーカーの記憶を消し去り、それは恋人のMJや親友ネッドも同じで、ピーターは孤独な存在になってしまった。それから4年の月日が流れ、という感じなのだけど、そんな孤独なロンリーヒーローという部分で

 

トビ・マグワイア主演サム・ライミ監督版の旧シリーズ、
アンドリュー・ガーフィールド主演マーク・ウェブ監督「アメイジング」シリーズ
に雰囲気が近くなっていて、これぞスパイダーマンらしいスパイダーマン映画だっていう印象が強かったです。明らかにその辺をオマージュしてるシーンとかもありましたしね。

トム・ホランド主演ジョン・ワッツ監督のMCU版だと、これまでとの変化の意味合いもあっただろうし、初登場の「シビルウォー:キャプテンアアメリカ」からユニバースとして組み込まれた処からのスタートなのもあって、1作目はアイアンマン、2作目はニック・フューリー、3作目はドクターストレンジと、大人なヒーローありきでスパイダーマンの子供っぽさがキャラクターとしての個性とされてきた面はある。

 

そこがねぇ、今回は決してルーキーとかではない独立した一人のヒーロー感があって過去ホーム3部作とはまた違う作風に感じられた。

 

予告の時点でパニッシャーとハルクの登場は明かされてたけど、過去作のような立ち位置や使い方ともまた違って、面白いアンサンブルになってたと思うし、ただの話題作り、集客のためのクロスオーバーとかではなくテーマに合わせた人選だったりバランスも良かった。あくまでスパイダーマン/ピーター・パーカーの話なんだよてのにブレがない感じでそこは流石。

 

そこ以外にもサプライズゲストみたいなのも出てくるけど、作品を邪魔しない程度で、その辺りは上手く突くってあるなと思った。近年の凋落ぶりから考えると、出れる人には無理やり出番作ってでも出して話題を作れとかになりそうなもんだけど(次のアベンジャーズにはそんなイメージが)ちゃんと作品の品質を考えてやってる感じがして、そうそうこういうので良いんだよと、この品質の高さは他の作品も見習って欲しい感じ。

 

そしてサプライズと言えば、敵キャラも今回のメインはスコーピオンなの?ザ・ハンド?トゥームストーンとかも予告に居るよね?と思ったら、そこはわざとでした。

 

なるほど、今回は最初には色々なヴィランを見せておいて本当のメインはこっちですよってのを隠してたのか。

 

ヒーロー側もヴィラン側も予告には出してないキャラとかも居てそこはサプライズをちゃんと準備してあった。

 

 

以降はネタバレにも触れるので、知りたくない人はご注意を。

 

 

 

監督が監督だし、なかなかその後の出番を作ってもらえてなかったシャン・チーがもしかして出るのか?とか思いながら見てました

 


が、そこは出なかった。残念。

 

 

敵側が精神能力系で、あれ?スパイダーマン系でこういうキャラって誰だろう?
こんな感じのキャラは何か居たような居ないような・・・

 

と、思ったら、なんと

 

ジーン・グレイさんでした。

 

え?あのジーンなのか?
シークレットウォーズでマルチバースサーガに区切り付けたら次はミュータントサーガやるよってのは前から言ってたけど、その布石をスパイダーマンでやるの?というのはちょっとだけモヤモヤしました。

 

原作ではピーターとジーンなんて何か接点あったっけ?「アメイジングフレンズ」のファイアースターじゃないよなこの子?あくまでX-MENのジーン・グレイだよね?フェニックスフォースとかスパイダーマンと何かあるのか?と、困惑は拭えませんでしたが、まあ「大いなる力には大いなる責任が伴う」みたいなテーマで通じる部分はあるのかと。

 

ピーターの野生化とかも、ナニコレ6本腕スパイダーマンでも拾うのか?と思ったけど、ジーンとのドラマを考えると、バナー博士もハルクという野獣とどう折り合いをつけるのかとか同じだし、パニッシャーも家族を失った事で全てを暴力で解決するのかとか、逆にピーターと疑似家族みたいな部分もあったのかなと、色々なものがちゃんと話やテーマと合わせて作ってあるんだなと。

 

いつのまにか仲良くなってたデウォルフ刑事との関係も面白いなと思ったし、スパイダーマンの力は「呪い」だ、もう人並みの幸せなんて自分には無いんだって孤独に閉じこもってた中でも、こうやって新しい関係を作って行ける事、まさしくブランドニューデイ、新しい日々の始まりっていうのにようやく気付けた新しいスタートって感じが凄く良かった。

 

キスで魔法が解けたりするご都合主義は存在しないけれど、過去に囚われるのではなく新しい明日を作って行こうよ、みたいな前向きなメッセージは結構響きました。

 

私もねぇ、入・退院後に人生を見つめ直してというかその辺り改めて考えてメンタル的には凄く落ちてるんですけど、その中でグッと来るものはありました。

 

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ふたりはプリキュア プリキュアコレクション

ふたりはプリキュア(1) プリキュアコレクション (なかよしコミックス)

Precure Collection ふたりはプリキュア 1・2(全2巻)
PRETTY CURE
まんが:上北ふたご
原作:東堂いづみ
刊:講談社 ワイドKC NAKAYOSI プリキュアコレクション
2014年(連載2004-5)
☆☆☆☆

 

「キミプリ」でふたご先生のプリキュアコミカライズが終了。これまではコミカライズの事はスルーしてきましたが、せっかくなので以前のものも今後は感想書いていきます。1作目から順番に行くわけではないけど、今回まずは初代から。

 

一応、このシリーズの概要を。
少女漫画誌「なかよし」で毎シリーズ連載されてきたもので、3年目の「スプラッシュスター」までは、なかよしKCDXのレーベルで単行本も出てました。でもそのスプラッシュスターは1巻の表記があるのに2巻が出ずに、それ以降は単行本化はされなくなりました。

 

その後はしばらくファンブック的な奴で「おはなしブック」としてある程度まとめて再録されたり、それもなかった「5」もたまにリバイバル収録みたいな感じで1話分だけとか読めたのでした。でも単行本としてはまとまって無かったんですね。

 

それが「ドキドキプリキュア」の時に久々に単行本が出ました。しかも大きいサイズで。これが好評で売れたのか、プリキュア10周年&なかよし60周年プロジェクトという形で、今回取り上げている「プリキュアコレクション」として過去作品がまとめて単行本化されて、以降のシリーズも毎年ちゃんとコミックスが出るようになったのでした。

 

少女漫画ではなく少年漫画の方での話ですが、昔から講談社は売れないと単行本が最終巻まで出ないで打ち切られるっていう流れがあったので、多分会社の方針だったんだと思います。

 

で、ようやく初代の無印プリキュアの話をしますが、インタビューなんかを読むと初回は7ページで以降の毎月の連載は4ページという話になっていたようです。

 

たった4ページで話が描けるか!4コママンガじゃあるまいし・・・とも思いますけど、おそらくはアニメの話を漫画でも読んでもらうというようなコンセプトではなく、まさに宣伝という感覚だったのでしょう。

 

昔はアニメのコミカライズとかって基本はそういうもので、アニメ放送中に「○○系列で毎週〇曜日〇時放送中」というのを月刊誌とかに毎月載っている形を作るのが目的で認知度を上げる為にコミカライズというのは基本的にあるものでした。

 

プリキュアだって20年かけてブランドや認知度を上げてきて、今でこそ例えなんとなくであっても「誰でも知ってる」まで来ましたが、原作があるわけでもなく、当然1年目なんて誰も知らない誰も期待していない状態なわけですから、例えたった4ページでも「なかよし」という有名な少女漫画雑誌に「プリキュア」が毎月名前が載ってるという状態にしたかったんだろうなというのは想像できる。

 

映画とかで芸能人使うのと同じです。あれは芸能人の集客力を狙ってるわけではなく、芸能人が居ることでマスコミの取材が入るので、要は宣伝費だったりする。私はそういうのも「プリキュア」で学んだので、多分コミカライズもそういう戦略だったんだと思います。

 

ただ、TVアニメや玩具と共になかよしの連載も順調に人気が出て、それに伴ってページも1回10~13ページくらいと増えていったそう。

 

でもTVと同じ話をやるのは難しいと、なぎさとほのかの日常がメインで、変身してのバトルシーンとかは皆無。なぎさが藤P先輩へのあこがれとかを募らせる恋愛漫画?ラブコメ?みたいなのが軸になってて、逆にほのかはお高くとまってるのを落としてやるぜ的な遊び半分で言い寄ってくる男が居たり、なんかこんな話良いのか?と、不思議な感覚。

 

しかも何と!水着デートみたいな話もある。
いや私、今回が初読じゃなく昔のKCDX版も持ってて読んだことあったんですが、水着回なんてあったのか!とか完全に忘れてて、ちょっとビックリしてしまった。


アニメの伝説の8話をベースにしたようななぎさとほのかの喧嘩回があったり(ラスト名前呼びに変わるアニメの展開とは違うものの)
これまたアニメだと2年目の「MH」の終盤まで引っ張った、なぎさの藤P先輩への告白とかもあったりして、これが読んでてなかなか面白い。

 


プリキュアなのに変身してのかっこいいアクションシーンとかは無いのか?というのを見越してか、旧単行本の時に、なかよし連載の日常回の他に、アニメ前半をコミカライズした変身バトルものとしてのプリキュアを、なんと100ページ以上の描き下ろしで収録してました。

今回の「プリキュアコレクション」だと2冊に分冊して1巻が日常物、2巻がアニメのコミカライズという形で収録してある。

 

アニメコミカライズ部分も前半のダーク5部分のみで、そこもゲキドラーゴとイルクーボ戦はほぼカット、
最初のピーサード戦があって、以降はキリヤ編をじっくり丁寧にやる(ポイズニーはその中に組み込んである)、で後は中盤でのクイーン合流後のジャアクキング戦決着まで。

 

かなり端折った展開ながらも、そうそう無印はこんな話だったっていうのを十分に味わえる作りでしたし、キリヤの話を丁寧にやってるのがポイント高い。だって私、そこ読んでる時に涙しちゃいましたもの。元々のアニメでもキリヤ君の話すっごい好きでね、思い出すだけで泣けてくる時期もありました。

 

後にふたご版で苦手と感じる変な百合要素の協調とかもこの時点では全然無いですし、絵柄も近年の変なふたご先生っぽさが無いのが逆に凄く読みやすかった。描き下ろしカットとかの方がやっぱり私は違和感がある。いや今の絵型の方が美麗なのは確かにそうなのですが。


改めて読み返してみると、アニメの持っていた斬新さ、目新しさ、こんなの今まで見たことない!みたいなインパクトはこっちのコミックには正直無いんですけど、っそういう新しいアニメのフォローとかを上手くやってたのかなと思えて、これはこれでと面白いんじゃないでしょうか。

ふたりはプリキュア(2) プリキュアコレクション (なかよしコミックス)

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無理ゲー社会

無理ゲー社会(小学館新書)

著:橘玲
刊:小学館 小学館新書 400
2021年
☆☆

才能ある者にとってはユートピア、それ以外にとってはディストピア。誰もが「知能と努力」によって成功できるメリトクラシー社会では、知能格差が経済格差に直結する。遺伝ガチャで人生は決まるのか? 絶望の先になにがあるのか? はたして「自由で公正なユートピア」は実現可能なのか──。

 

キャッチーなタイトルに共感&興味を惹かれて読む。

前半の方は「天気の子」とか「ジョーカー」とかサブカルも引用しつつ読みやすいのですが、作者は経済学者らしく、後半はそっちの方で有名な著作や論理などを例にとりあげ(ほぼ海外のものです)それらを解説、論破していく感じ。

 

こういう本では当たり前なのかもしれませんがロジックが全てで感情論を挟む余地がなく、そこに終始してるのが結構読んでてキツかった。
前々からたまに書いてますが、私は基本的に左派です。作者はその辺を嫌いらしく、徹底的にそっち方向は冷笑してくる感じ。

 

経済や技術の進歩が未来を変えると信じてる人なので、後進国から若い女性を日本人に嫁がせて、何人も子供を生ませればどの立場の人たちもウィンウィンになれるとか主張してて、私はドン引きしてしまった。


しかも、教育や環境ではなく、遺伝子が人の優劣を決めるものだと学術的に研究発表っされているので、「親ガチャ」みたいなものは否定しようがない事実だと。その人個人の頑張りとか資質なんていうのは無意味なものだと説く。

う~ん・・・

 

で、世の中はいずれシンギュラリティが起きて、世界も一変するのだと。

う~ん、う~ん、ナニコレ真面目な本なの?

 

とは言えそういうものを一つ一つ、こういう学術的に認められた論文が発表されていて、というのを丁寧に例を上げていて、決して夢物語ではないのだと。


勿論、読むべきところ、感心するところも沢山ある本ではありましたが、私みたいな「もたざる者」経済的にも性愛的にも無価値な人間に正論ぶつけられても、じゃあようするに私は死ぬしかないじゃん?みんなもそれを求めてるんだと、そういうのを助長するようなこういう本をお出しされても正直ちょっと困っちゃうぞっていう。

それこそ障碍者施設にお前ら生きてる価値が無いから殺すぞって入った事件みたいなのに繋がりかねない。

 

だってそれが現実でしょ?この論文でもそれがちゃんと証明されてるじゃん!みたいなのを延々と突き詰められても困っちゃうぞ。

 

昔は私もゲーマーだったので、難しいゲームとかも逆に好きで、コツコツと努力を積み重ねたり、攻略法を自分で見つけていくのが楽しかったけど、それはあくまでゲームでの話で、現実でそれをやるのはなかなか大変ですし、そもそも、努力なんて無駄。全部DNAで決まってるものだから!というのはなかなかにショック。

社会的弱者が無価値で今後も幸せになんかなれないならみんな死ぬしかないじゃない!

 

それでも、生きていかざるを得ない

 

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機動戦士Zガンダム デイアフタートゥモロー ―カイ・シデンのレポートより―

機動戦士Zガンダム デイアフタートゥモロー -カイ・シデンのレポートより-(1) (角川コミックス・エース)

MOBILE SUIT Z GUNDAM DAY OFTER TOMORROW from kai Shiden's Report
著:ことぶきつかさ
原作/富野由悠季 原案/矢立肇
刊:角川書店 角川コミックス・エース 全2巻
2006-07(連載2005-07)
☆☆★

 

劇場版「新約Z」に合わせて連載されていたカイ視点での新約Zスピンオフコミカライズ。

 

ことぶきつかさ氏と言えば、90年代の奇形美少女絵の代表例としてよく例に上がりますが、ゲーム「闘神伝」のキャラデザとかでも人気ありましたし、後々はガンダム「オリジン」アニメ版でメインスタッフやってたり、今はガンダムの公式側に居る人。

 

ただ私は大嫌いな人で、一番の理由は「いけいけぼくらのVガンダム」です。「Vガン」はバカにしてもいいものって風潮を作った人で、カテジナ・ルースにカテ公という愛称をつけた張本人。

実際はこの人だけではなく、当時はVガンダムは評判悪くて、なんとなくメディア全般的に微妙な空気になってたイメージがあるのですが、私は当時からVガン大好きでね、なんか「0083」とかを持ち上げて、「Vガン」は駄作扱いみたいなのをコミカライズとか雑誌とかが後押ししてるのを見てて、そういう人たちは程度が低いというか、バカなのかな?って当時からずっと思ってました。

 

Vガンをリアルタイムで見てた時は私自身もSDガンダムから上がってきたばっかりぐらいでしたし、この辺から全部のガンダムや富野作品を観たり、どんどんマニア化していくと、Vガンだけでなく「Z」も「Gガン」もそうだし、新しいものを出すと最初はメタクソに叩かれて、ミリタリーガンダム路線じゃないと古いファンは誉めないんだなというのはわかってきた。

 

今もたいしてかわんないけど、昔から大衆なんて表面しか見てない薄っぺらいものなんだよというのはわかるようになったので今でもこいつ許さないとかいう気持ちは無いんですけど、それでも「カテ公」という愛称を定着させたのと、後追いでVガンに入る人にもそういうパブリックイメージをフィルターとしてかけられちゃってるなというのはあるので、その面に関しては今でもあまり良い印象ではありません。

 

ついで言えばこの作品の続編「カイ・シデンのメモリー」(ファーストガンダム編)のスレッガーさんの話もダムA連載で読んでる時から明確に「嫌い」と思える作品なんですが、それは今後の話。

 

まずは「Zガンダム」編のこちらから。
こっちは連載時もそれなりに楽しんでましたし、やっぱりガンダム好きでカイの事嫌いな人なんてそんなには居ないでしょうし、面白いシリーズだったという印象が強いですけど、こうして改めて読み返すと、良い部分悪い部分両方が見えてくるかなぁと。

 

単行本には各話の合間に全話の制作背景や解説なんかが入ってて、なんでこういう話にしたのか、何をやりたかったのかみたいなものが語られてて、そういう所は面白いです。

 

第2部「恋人たち」はキャッチコピーもキスの記憶ですし、カイとレコアにキスさせて下さいっていう編集者は最低。作者もそこは安易すぎると嫌がったみたいですし、担当編集がこれでは絶対良いものなんか作れねーわと思う。サンライズとの打ち合わせとか版権物は大変だろうなとは思うけど。


良い部分に関しては、ゲーツ・キャパとかアジス・アジバとか、名前はあるけどアニメ本編ではさっぱり掘り下げられていないキャラのバックボーンとかも描かれ、そういうとこは素直に面白いなと思った。あと既存キャラで言えばミライさんの話はグッと来たかな。

 

ただ、他のキャラに関してはなんか凄く違和感があって、何だろうこれと考えてたら、福井晴敏の「ガンダムUC」に近い感覚。描写の足りなかった部分に「整合性を持たせる」という視点で肉付けや補完をしてあるんだなと。

 

富野や脚本家はこんな風に思って作ってないだろ?と思うんだけど「でもこうすれば整合性が持てますよね」みたいな事を必死にやってるのがなんとも恐ろしい。そこってガンダムUCで一番つまんない部分だった。

いやぁ、解釈に合理性を求めるのは決して間違いとは言えないけれど、それが透けて見えると逆につまんなくなるんだよね。

 

いや、自分の好きなものを「俺解釈」して、こんな解釈はどうですか?って主張したくなる気持ちはすっごいわかるんだよ。
カミーユとかカテジナとか、常人には理解しがたいエキセントリックさが個性でもあり難しいけど逆に魅力でもある。でもそこを理解しようとすると、カミーユにしてもカテジナにしても時代背景・社会背景とかを重ねるとちゃんと理解できるキャラなんだよねってのはわかりますし。

 

元々いびつなTV版「Z」を更に短縮してぶつ切りにした劇場版「新約Z」なんて話を追うのが破綻してるレベルでメタクソになっちゃってるって私は酷評したし、そのメチャメチャなものをこうして部外者が補完してるのは面白いっちゃ面白いけど、そこでドヤ顔されても、正直う~ん。

 


「新約Z」でカットされたダカールの演説はこっちの世界観ではハヤトがやってたとか、おお!こっちの世界ではこうなのかとか面白い部分はある。
クワトロがシンタとクムをいきなり連れ込んだのはどういう事?と昔からさっぱりわかんなかったけど、二人の親がブレックス暗殺の犯人にされてしまって消されてしまったので、孤児となった二人をクワトロが連れ帰ったのだと。その辺りは上手いと思った。

 

新約Zの最後にカイがセイラさんを訪ねていくシーンがあるけど、ちゃんとあそこに至るまでの物語を組み立てたのはよく出来てると思う。

 

でも有名なディジェのマスクの下にはガンダム顔があるとか、ビグザムが量産化されてるとか、いやっそういう俺解釈はいらねーから!と思うし、「逆シャア」への繋がりを考えて、この時点でもうシャアの真意は決まっていたとか、うう~ん、違うかなぁ?と思ってしまった。いやTV版Zの初期タイトル時点で逆襲のシャアだったのは知ってるけどさ。

 

結局これも「俺解釈」だろって言われそうだけど、私は次世代であるカミーユを結果的に潰してしまった事が逆シャアでのシャアの決意に繋がってると思ってるんですよね。昔から今でも。
だからPS版「Z」のシャア編エピローグもそれっぽくなってて凄くあれには共感できたのだけど、

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ちょっとこの「デイアフタートゥモロー」版の解釈は私にとっては解釈違いに感じてしまうかなぁ?確かに新約だとカミーユ無事なので同じ解釈は出来ないのだけど。

 

でも、今回の本の中で「オリジン」と「CDA」の設定にちょっとだけ触れる部分があるんだけど、色々と気を使わなくちゃならなくて大変だなぁと思いつつ、なんとこの時点でオリジンもCDAもまだ完結してない。過去作を整合性で解釈するという部分では「ユニコーン」に近いと思うけど、この時点ではそのUCもまだ出てない。

そのくせ「グリーンダイバーズ」「イボルブ」はあるのでアムロのZガンダム3号機らしいものは拾ってあるという、まあ時期が今考えると半端な時期でもあるのか。つーか新約Zで20年前だからそうもなるのか。

 

やっぱり作者は違えど私の中では「ガンダムUC」に近くて、発想や設定は面白いけど、違和感バリバリすぎて好きにはなれないタイプの作品かも。

機動戦士Zガンダム デイアフタートゥモロー -カイ・シデンのレポートより-(2) (角川コミックス・エース)

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仮面ライダー対ショッカー

仮面ライダー対ショッカー[4K/Ultra HD]

監督:山田稔
脚本:伊上勝
原作:石森章太郎
日本映画 1972年
☆☆☆

先日感想を書いた「ゴレンジャー 爆弾ハリケーン」と同じく東映特撮YouTubeOfficialチャンネル登録者数200万人突破を記念して無料公開されてました。現在はもう終了。2週間ぐらいの限定公開だったっぽい。


こちらは1972年の東映まんがまつりの中の1本のようです。

・ながぐつ三銃士
・スペクトルマン(テレビ版第2話ブローアップ版)
・さるとびエッちゃん(テレビ版第1話ブローアップ版)
・ムーミン(テレビ版第2話ブローアップ版)

が、併映作品。
仮面ライダーも前年にTV放送話数のブローアップ版が作られて、今回の「仮面ライダー対ショッカー」が初めて劇場オリジナルとして作られたものだそう。

 

ゴレンジャーと監督は同じですが、こちらは30分とそこそこ長めの中編。
ストーリーは子供騙し感は拭えませんが、1号2号のダブルライダーに、再生怪人28体がまとめて登場と、映画らしいスペシャル感がある。

 

いやこれは当時リアルタイムで映画館で体験した子供達は、映画の仮面ライダーすげーんだぜ!怪人が20人以上出てきて全部と戦うんだ!ってワクワクしただろうなと思う。

 

時期的には藤岡さんが事故で2号に主役交代して、その後やっと復帰して戻ってきた時期で、1号の変身ポーズの披露的な意味合いもあったらしい。(変身ポーズつくのは2号からなので初期は無い)

 

そしてゴレンジャー共々思うのだけど、この時期のヒーローはいわゆる「エージェント」的な存在なんだなと改めて思う。いや、私は仮面ライダーはあんまり詳しくないので間違ってたらごめんなさいだけど、ゴレンジャーと違って仮面ライダー1号2号の二人はどこかの組織に所属するエージェントではないでしょうけど、協力者の滝和也はCIAだかFBIだかのエージェントですよね確か。そこと協力してショッカーと戦うって意味では近いものはあるのかなと。

 

最新作の「仮面ライダーゼッツ」は入院中は割と見てたのですが(リタ・カニスカ役の人が丁度出てきたのもあったし)なんか一度設定にリセットがかかってしまってつまんなくなって見るのを辞めてしまいました。でも主人公は1話の頃からエージェントにあこがれをもつ青少年って感じで、それは「007」とか「ミッションインポッシブル」とかそういう映画とかにあこがれてると私は解釈してたんですけど、こうしてゴレンジャーとか初代ライダーとか改めて見てみると、そもそもこの時代は「ヒーローがエージェント」だったんだなっていう。


勿論、近年の特撮ヒーローでもシリーズによっては軍隊とか政府とか民間なりの特殊組織に所属しているみたいな設定のものも中にはあるけれど、ぶっちゃけ特撮に再入門したのは私はここ10年くらいなので、その感覚だと、ヒーローってどこかに所属するエージェントというよりは、その辺の兄ちゃんが偶然ヒーローに変身する力を手に入れて・・・みたいなイメージの方が強いです。


そんな面に関して言えば、やっぱりこういう子供向けの特撮番組でもその時代なりの時代背景?世相?みたいなものがやっぱりあって、そういうとこは面白いよなと思いました。

 

この作品を映画としてどうこうなんて視点で語る気はおきませんし何度も見たいとかそういうのは無いけれど、今回初めて見て、観た甲斐はあったなとは思いました。

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機動戦士ガンダム ブレイジングシャドウ 3・4(完)

 

MOBILE SUIT GUNDAM BLAZING SHADOW
著:板倉俊之(インパルス)
キャラクターデザイン:美樹本晴彦 メカニックデザイン:滝川虚至
美術デザイン:曽野由大 挿絵:宇津巻知己
原案:矢立肇・富野由悠季(「機動戦士ガンダム」より)
刊:角川書店 角川コミックス・エース 全4巻 
2013-16年
☆☆☆★

 

ジオン残党ファラクとの決着がつき、次のフェイズへ。
生き延びたカインは失った仲間の為、復讐の準備を始め時間が経過する。
海賊シュテンドウジは解散し、マリアシールド社として正規の会社に姿を変えていた。

 

悲劇的な運命に翻弄されるカインとは言え、悪党相手にですが主人公が拷問とか当然のごとくやるのはなかなかにエグい。いや腕の立つ軍人なんだから普通じゃね?たまたまガンダムに乗り込んだ一般人のティーン主人公じゃないんだからさ、とは思うけれど、良いのかこれで?と、ちょっと感情移入や肩入れはしにくい。

 

ガンダムの難しい所というか、日本の漫画やアニメ、エンタメ全般ですけど、大人の主人公よりも少年少女が多かったりするわけじゃないですか。ガンダムなんてなおさら基本は子供よりも良い歳したおっさんの方がユーザーというかターゲット、ファン層としては多いはず。でもアニメはどうしてもティーン向け路線になりがちで、ウブな少年みたいなのが多くなってしまう。それこそ「0083」なんてオタクはこういうのが好きなんでしょ?みたいに、完全にガンダムファンをバカにした主人公でしたよね?

 

そういうのはある程度仕方ないと思いつつ、本当はもっとハードボイルドでミリタリーやバイオレンスも強めのものもあってほしんだよね、という所を自分なりに表現したんだろうなというのはなんとなく想像できる。

 

これも結構な偏見かもしれませんが、ミリタリー好きな人が、「人殺しはできません!」なんていう主人公にはうんざりしてるんだろうなと。戦争やってて何綺麗ごと言ってんだよ?っていう。

ミリオタは自分の好きな銃や兵器で人間が木っ端みじんになるのを楽しくて見てるんですよね多分。私はそういうの嫌だなと思ってしまってどうもミリタリーには抵抗があるというのが正直な所。

 

でもフィクション内と割り切るならそれはそれでとは思う。しかもガンダムなんてリアルの欠片もない嘘八百のリアルごっこ遊びなわけですしね。

 

上層部に利用され自分たちは使い捨ての駒に過ぎなかったのだとかつてのシャドウズのチーム「メタルスパイダー」を仲間に引き入れ、最後の復讐に決戦の地ヘルズゲートへと向かうカイン。

 

作戦は順調と思われたが、しだいに歯車が狂い始める。ヘルズゲート側も報復を恐れ、切り札としてモビルアーマー・ゲンブを2機用意していた。圧倒的な攻撃力と防御力を持ち、追い込まれていくカイン達。もはやこれまでかと覚悟を決めた時、シルバーヘイズが援護にかけつけてくれた。

 

勿論今回も主人公が新型ガンダムに乗ったりはしないけれど、MS「グール」やらMA「ゲンブ」やら、何かの改造カスタム機とかじゃない、オリジナル機体が登場。

 

作者あとがきとかを読むと、宇宙世紀年表みたいなのには載らない範囲の小さい話に留めておきたかったそうですが、流石にオリジナルMSとかあるとそうはいかないかも?
っていうか私もどっかでたまたまグールとか目にして、あれ?こんなMSは私知らないぞ?と思って調べたらこの作品で、ああそういえば単行本は揃えて持ってたけど読んでなかったわと、今回読む切っ掛けにもなったりしました。(いや勿論、入院して何か小説読もうとなったのも切っ掛けですが)

 

1年戦争後で「0083」や「Z」未満の年代ながら、大気圏内用のMAで、しかもIフィールド&ビームコーティングに人間の遺体(しかも前半のヒロイン)を生体ユニットとして組み込んであるMAとか流石にやりすぎな感が。

その分、ものすごいクライマックスバトルは演出できてましたが。

 

あと印象に残ったのは「復讐は何も生まない」みたいな、ガンダムに限らず古今東西のありとあらゆる物語で描かれてきたテーマみたいなものを、多分作者は嫌いだったんでしょう。

全体を通して復讐の話として組み立ててあるし、復讐は正しいことだと肯定しているのは割と珍しい部類の話だと感じました。

 

いややっぱり色々な作品って、面白い物語やキャラクターを描きたいみたいな気持ちから生まれる部分もあるかもしれませんが、基本的には自分は社会にこれを訴えたいとか、自分の考えを表明したいとかそういうのが初期衝動とか創作理念としてあると思うんですよね。そういうのが十分に伝わってきて、面白かった。

 

クセはあると思うし、ミリタリーとかハード路線は好きな部類では無いものの、読んだ価値は十分にありましたし、最初のイメージの芸能人が知名度使って自己主張したい下らない作品なんでしょ?みたいな所は余裕で越えてくるなかなかに凄い作品でした。

 

機動戦士ガンダム ブレイジングシャドウ (3) (カドカワコミックス・エース)

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