僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

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セガハード戦記

セガハード戦記

著:奥成洋輔
刊:百夜書房
2023年
☆☆☆☆

家庭用ハード第1号のSG-1000から、最も普及したメガドライブ
次世代ゲーム機戦争を戦ったセガサターン、最後の名機ドリームキャストまで……
ライバルハードとの熾烈な戦いを現役社員が振り返る!
失敗と敗北ではない、
挑戦の歴史がここにある。


昨年に出た、奥成洋輔さんの手による、セガ視点からの家庭用ゲーム史本。
過去にも何度か書いてますが、私は圧倒的セガ派でした。
とは言え、最初からというわけでもなく、世間を騒がせた次世代機戦争の中、セガサターンに触れ、その魂に惚れこみ。後追いでメガドライブゲームギアも確保。プレイステーションの大勝利の果てに、セガは倒れたままなのか?いや違う!ドリームキャスト始動!からの敗北と撤退、ソフトメーカーになってからも多少は追い続けたものの、やがては私自身がゲームの世界からフェードアウトしてしまった、という感じです。

 

何故こんなにセガに惹かれたのか、なぜセガを応援したのか、なぜセガを親身に感じたのか。私の中での答えは一つです。
大衆性が全てじゃ無い。みんなが選ぶ道とは違っていても、本物を追い求める姿に私はあこがれたし、ある種の選民思想みたいな所に酔いしれたというのが私の答え。

 

今回の本のセガ史の中でも、基本はセガ視点であるものの、ただの主観では無く客観視して歴史を追ってるんですが、そこを基準に判断すると、私が求めた物って決してセガが目指したものというわけでは無いんですよね。

 

時代の最先端の技術で、エッジの効いた作風というのはセガらしい要素の一つではあるんですけど、じゃあセガは初めから2番手狙いで、ファミリー層ではなく、そういうのを嫌うとんがったキッズとかマニアだけを取り込む事を主軸に置いていたかというと、決してそうじゃないですよね。大真面目にシェアの拡大、1番を目指して走り続けていた。

 

そんな状況での歴史の転換や、変な言い方だけど運命のいたずらみたいなもので現実の歴史が積み重ねられていった、という部分が非常に面白いです。

 

昔から、セガメガドライブソニックが売れたので日本より海外での方が強かったみたいな言い方をされてきましたが、北米や南米、欧州でもそれぞれに事情は違うし、こうして状況を整理してくれると、知らなかった部分も見えてきたりして面白いですよね。

 


元々プレステはスーパーファミコン用のCD-ROM用として作られてたのはゲームファンには有名な話ですが、そこが喧嘩別れしたからソニーが単独で立ち上がったり、逆にソニーはゲーム開発の歴史が無いからこそ、3D主軸のハードを作ろうと思えた。ここが逆にセガだとアーケードで最新の3Dをやってるからこそ、家庭用にこれを落としこむのはまだ早いという判断をしてしまう。

ここらへんのちょっとしたボタンの掛け違えが大きく歴史を変えるきっかけになってる辺りは面白い。

 

セガマーク3やマスターシステムが前ハードとの下位互換があったのに(メガドラにも一応メガアダプタありますし)北米ではメガドラジェネシス)が売れ過ぎていた為に、その延命用で32Xを作ってしまった事で結果として32Xもサターンもどちらも共倒れになってしまった。これ、今考えればですけど、サターンにジェネシス下位互換機能をつけておけば良かったんですよね?(あとメガCDとかも)

 

その上、PS2はPS1との下位互換機能ありというのも資産を生かしつつでの買い替え需要を生んだわけだから、下位互換って結構大きい部分だと思う。それはソニー独自の新しい発想では無く、セガも昔はやってたそれ!っていう辺りが凄くもどかしい。

 

だって私もPS2は早めに買いましたが、それはDVDプレイヤーとして買ったのが本音でしたし。専用のDVDプレイヤーはまだ高かったし、それよりは安いPS2を選んでそれでPS1のゲームも遊べるならメチャメチャコスパ良いじゃん!って思ってました。

 

そしてやっぱりドリームキャストと言えばのネット接続。ファンタシースターオンラインはメチャメチャやりましたが、まずその前に普通に私はインターネットそのものがドリキャスでの初体験でした。
セガBBS、メチャメチャ書き込んでましたよ。あの時はGマニア→Gマニ→GMNという感じでちょっとずつHN変化しつつ掲示板に結構な頻度で書き込みしてました。

 

そこからネットサーフィンするにはドリキャスでは物足りなさも感じてPCを買って(当時25万くらいしたような)、ネットが生活の一部になったのはそれが切っ掛けで今に至る、みたいな感じ。


再びサターンに話を戻すと、やっぱりFFがPSで出るっていう情報一つで一気に流れがもう変わっちゃったの凄く記憶に残ってますし、せっかくエニックスを説得してこっちに引っ張ってきたのに、その後ドラクエもPSでっていう所で、逆に私は自分がセガを応援するんだっていう気持ちになった気がします。


ドラクエもFFもどっちも当時の最新作(SFCでの最終作)つまんなかったし!メガテンだけこっちにあるんだからそれでいいよ、ガキ向けの幼稚なゲームなんかいらねーよ。PSなんかよりサターンの方が面白いゲーム山ほどあるわ!って思ってました。


うん、まあ「バイオ1」」と「ドラキュラX」目当てに3年目くらいにはPS1も買いましたが

 

とまあそういうのがより選民的な思想に拍車をかけたように思います。雑な3Dより、見た目古くても丁寧な2Dの方がゲームとして優れてると当時の私は思ってましたし、見た目や話題性にだけ流される大衆は哀れな存在だ、本物のゲームの面白さやゲームの本質をちゃんと理解している我々セガ市民の方が選ばれた人間なんだから誇りに思うべきだ!所詮大衆には本物を見抜ける力なんて無いんだって思ってました。今思えばそれはそれでどうなのって客観視も出来ますけどね。

 

セガ市民には誇りであるトレジャーのメガドライブ用ソフト「エイリアンソルジャー」のタイトルにはこう記載されれあります。フォー・メガドライバーズカスタムって。これは選ばれし者メガドライブを乗りこなせるお前らに向けたチューニングをしてあるゲームなんだと。エリソル、ガンスターヒーローズにもひけをとらないマジで面白いゲームでした。こういう遊び心もね、その気にさせれくれたし、トレジャーは「レイディアントシルバーガン」「斑鳩」と歴史に残るゲームをその後も発表してくれてたので、私は大好きな会社でした。ただ実際はPSにも64にもトレジャーはソフト供給してましたので、セガ専売ってわけでもない。

 


と、ついつい思い出話が止まらなくなってしまいますが、こんな私の感想の偏ったセガ偏愛みたいなものではなく、あくまでセガ視点だし、ここそこにセガへの愛は感じるものの、ちゃんとゲーム史を俯瞰した感じになってるのがゲームの歴史を知る資料としても十分だと思います。

 

2~3年前くらいでしたっけ?ゲームの歴史みたいな本が出たけど、客観性も無く、内容も間違いばかり嘘ばっかりの同人誌以下のねつ造歴史を書いて、大手出版社なのに発売後すぐ回収・絶版になったやつありましたよね。セガ愛がありつつああいうのとは一線をかくすきちんとした本だと思います。

 

ただの負けハードと面白おかしく囃し立てるでもなく、いかにも信者の偏った視点で書いてるわけでもなく、セガをしってる人にはそうそうこうだったよね、とか或いは実は裏でこんな流れがあってのことだったのかっていう発見もあるし、なんかマニアがついてるのは知ってるけど、くわしくセガの事は知らないなっていう人が読んでも十分に面白い本になってます。

 

勿論、その後も紆余曲折あったとは言えまだ継続してる会社ですが、こうしてセガハード終了から20年後とかに1冊の本としてセガの魂を纏めてくれて、それを読むことが出来るというのは凄く嬉しい。

 

ありがとうセガ
キミから受け取った物、学んだ事、ちゃんと私の中にもまだ生きてるよ。

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