僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

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パンツァードラグーン(SS版)

PANZER DRAGOON
発売:セガ
開発:セガ第1CS研究開発部
ディレクター:二木幸生
機種:セガサターン
発売日:1995年3月10日
☆☆☆☆★

ポリメガでEDまでプレイ。
セガサターンを代表するタイトルの一つ。
相手をロックオンして放つホーミングレーザーが特色のドラゴンに乗って繰り広げる、ドラマチック3Dシューティング。

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かつて高度な文明にまで発展しながら、その後文明が崩壊し荒廃した世界という、よく言われるのは「ナウシカ」風の世界感で、続編の「ツヴァイ」とジャンルをRPGに変更して出た「AZEL」でより世界観の掘り下げが成された。その後更にX-BOX無印で4作目の「オルタ」まで作られました。大好きなシリーズです。私がゲームから離れてた間にリメイク版なんかも作られてたんですね。そっちの評判も悪くないとか?

 

ただこれはねぇ、やっぱりあのリアルタイムの時代性ありきかなと思う。正統派なファンタジー異世界とはちょっと外してますし、架空の言語のパンツァー語とかまで作った独特の世界感なので、今でも個性はあるとは思うけど、そこじゃなくてね、2Dの世界だったゲームが3Dになった瞬間みたいなのを当時の人はこのゲームで味わった。そのインパクトたるや、という感じです。

 

これの前にもね、ポリゴン3Dシューティングはあるにはあった。SFCの「スターフォックス」なんかもそれはそれで衝撃だったんですけど、やっぱりあれはポリゴンという平面を生かしたデザインだったわけで、それがドラゴンになり、基本はレールシューティングながら、視点を360度動かせるという作りが斬新でした。まさに次世代機という感じで、そこには今まで見た事の無い世界が広がっていた。

 

一つ前のエントリーの「悪魔城ドラキュラ月下の夜想曲」で何でもかんでもポリゴンにしてしまう空気にうんざりしていた的な事を書きましたし、私は圧倒的に2D派でしたから、3Dポリゴンにした事で雑になるゲーム性が大嫌いだった分、逆にねこれみたいに数少ない上手く行った例のゲームは素直に褒められたんです。見た目をポリゴンにしましたっていうだけで、それ以上は何も考えて無い志の低さ、頭の悪さが嫌いだっただけで、単純に3Dポリゴン全てを憎んでたわけじゃないです。

 

ただですね、実はこの作品、当時はクリア出来ませんでした。ステージクリアでHPがフル回復しないんですよね、このゲーム。コンティニュー使えば流石に体力満タンからリスタート出来ますが、そもそもこのゲーム、コンティニュー制限ありで無限コンティニューじゃない。

 

やっぱり難しいっていう声が大きかったらしく、2で難易度は控えめになってそっちは私も普通にクリア出来たんですが、1は当時はクリア出来ずじまいでした。

 

その後、ネットで動画なんかを見てると、ある事に気付く。ロックオンレーザーより、通常ショットをバリバリ連射してた方がよっぽど敵にダメージ入るのかこれ。

 

いや普通、人間が銃で撃つ通常ショットと、ドラゴンが放つロックオンレーザーつったら普通に考えたらその威力の差なんて比べ物になるわけないじゃないですか?

・・・という思い込み。連射パッドなんかあれば瞬殺出来るレベルでショットの方が強い。当時はショットなんて敵の弾を消すぐらいの使い方なんだと思ってました。ポリメガだとハード側のシステムで連射設定を自由に変えられるのでその機能使えばOK。

 

いやぁ、当時連射パッドとか持ってなかったんですよ。アーケードコントローラーには連射機能も付いてたはずですが、2Dシューティングならともかく、パンドラはアケコンじゃやらないし、パッドでやるゲームは、純正そのまま使ってて、マルコンが出た後はそっちのみでしたし、連射パッドがあればもっと遊びやすかったのかと。

 

ただそれでも今回ようやく辿りつけた最終面だけは難しくて、コンティニュー回数も少なくなってきてこれは困ったぞ?となった所で・・・そこはやっぱりポリメガ。コンティニュー出来ないならステートセーブを使えば良いじゃない?

 

という事でコンティニューが無くなる前にステートセーブ。実質無限コンティニューです。
まるで「ドクターストレンジ」でのボス戦が如く、やられてもやられても即再開。ドルマムゥと同じくガーディアンドラゴンさんも遂に根を上げたのか、ようやく倒してエンディングを拝む事が出来ました。(調べたら難易度ハードだと最後に再度のプロトドラゴン戦もあるらしいけど、今回はそこまでは無しで妥協しておきます)

 

いやポリメガ買って良かったよ。正直、当時を懐かしむノスタルジックな気持ちが9割だよねと自分でも思ってたけど、当時見れなかった景色まで、こうして文明の利器のフォローで辿りつけた。

 

ゲーム配信とか見ててもね、レトロフリーク使ってステートセーブで昔の理不尽なゲームもクリアしてたりするの見て、今はこんな事も出来るのかと思ってましたが、なるほどその恩恵にあずかれるのは確かにありがたい。

 

オールドゲーマーとして、いや練習して上手くなるのがゲームの面白さでしょ?と思う反面、時間の無い中で自由に楽しむのも一つの手ですし、買ったゲームの最後まで必ずたどり着けるのかといったら、その保証が無いのもゲームの特色の一つで、例えばステージクリア型なら、人によっては永遠にそこの画面に辿りつかないままのソフトだって中にはあるわけで、そこをステートセーブとか駆使して無理矢理でも辿りつくとか、それはそれでアリなのかもなと思わなくもないです。
昔PARとかチートコードが流行った事がありましたが、当時そういうのは否定派だったんですけど、チート使ってでも買ったゲームを隅々まで楽しむとか、それはそれでね、自由なんじゃないかと今は思います。


まさか30年近く経ってからラスボスさんとコンニチワ出来るとは思わなかったし、動画じゃ無い形でEDまで拝めるとは。

今見ると秒間30フレームでカクカクしてるし(確か2は60フレだったはず)ポリゴンやテクスチャも粗いのですが、逆にそこが絵画的で素晴らしいなと思ったり、一般的には欠点と呼ばれる部分でさえ「味」に感じてしまうくらいに惚れこんでました。

 

そしてもし!もしですが、パンツァードラグーンが好きで映画の「ヒックとドラゴン」を見て無い方が居ましたら、絶対に見て下さい。全く同じでは無いにせよ、あれをパンツァードラグーンの映画だと言ってしまっても良いくらい(実際は児童小説が原作です)パンドラっぺぇ!と思えて、メチャメチャ面白い作品なのでそちらも是非。

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こっちも映画3部作で完結済みで、基本私は他人に映画オススメとかはしませんが(結局は好みの問題ですしね)「ヒックとドラゴン」シリーズは珍しく多分これ万人が面白いと思う奴だと感じましたので。

 

パンツァードラグーンに話を戻すと、3Dシューティングってそれこそセガの代表作である「スペースハリアー」とか「アフターバーナー」とかそういう系譜もあるにはあるんですけど、開発はAM2研じゃないしあまり当時のゲーセンは通ってきてない身としては、そこってあくまで特殊筺体ありきの体感ゲームみたいなものじゃないですか。家庭用移植版は、動く筺体ではないけど家でもあこがれのあのゲームが出来る、ぐらいの感覚ですよね。


そういう意味ではね、家庭用オリジナルで、家庭用の方の開発チームが、筺体とかに頼らずに、あくまでモニターの中のみでね、まるで体感と錯覚してしまうぐらいの内容のゲームを作ったというのは凄い事なんじゃないかと思う。
私はリアルタイムで体験して無いけどそれはまるでメガドライブで「ソニックザヘッジホッグ」が生まれて、何だこのスピード感は!?こんなゲーム今までやった事無いぞ?というのに近い気がします。家庭用ソフトが考えうる体感ゲームと言うか。

パンツァードラグーン」個人的にもゲーム史の上でも特別なタイトルじゃないでしょうか。

さてせっかくなのでこのまま「ツヴァイ」も久々にやろうかと。

 

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