監督:川越淳
原作:永井豪・石川賢
OVA 2000-01年 全4話
☆☆★
無料配信ギリギリ滑り込みで見れました。せっかくだしチェンゲも見たかった。
ゲッターロボOVAシリーズの2作目。こちらは全4話と短い。
OVA「マジンカイザー」までの穴埋め的な企画だったようで、そもそも元ネタの90年代のTVシリーズ「ゲッターロボ號」がマジンガーの新作の企画がゲッターに変更になった、みたいな背景があって、TVシリーズの方の「ゲッターロボ號」はゲッター線とかも絡まず、旧ゲッターとは設定の繋がらないリメイク企画みたいなもん。
詳しい話までは憶えてませんが、私が中学生くらいの頃だったかな?結構見てました。いわゆるアニメの嘘というか、モーフィングみたいなの無しでゲットマシンがゲッター1~3に変形できるという、スーパーロボットながら当時らしいリアル志向っぽい部分がある作品でした。ただ、石川賢の漫画版がまたTVとは全然違って、いつもの石川賢の世界のゲッターをやってて、TV終了後も継続して後に真ゲッターも登場する、という形のゲッターロボサーガの中核を成す作品になっていったと。
こちらのOVAはゲッターロボ號そのままは版権的に使えなかったらしく、そのイメージを引き継いだ青いゲッター炉を搭載してないネオゲッターロボからスタートして、後半は真ゲッターに乗り換える形式で、決して真ゲッターとネオゲッターが戦ったりはしません。まあタイトル詐欺ですが、まんが祭りみたいなノリという事でしょう。
早乙女博士は勿論、神隼人が指揮官で、後半は竜馬も登場。ゲッターで戦ったりはしませんが、これはこれで世界観の繋がり、新世代へのゲッターの引き継ぎ、という部分では割と好きな要素です。ただ、ネオゲッターが前座扱いなのはちょっと。
私もそこまで拘りや思い入れがあるわけではないのですが、TV「ゲッターロボ號」の世代にとっては、青いゲッターが自分達のゲッターロボでヒーローだったっていう人も居ると思うんですよね。そこがまさしく真のゲッターロボである真ゲッターにとってかわられる、というのも、それはそれでちょっと寂しい気持ちもあるんじゃないかなぁと思います。
マジンカイザーもそうですが、スパロボ出身で、新しいマジンガーだって素直に喜ぶ人も居るんだろうけど、リアルタイムのマジンガー世代は普通のZとかグレートが自分達のヒーローなんだよ、当時はこんなの出て無かったし、という人は絶対居るだろうな、とは思います。
オールドファンだけのなつかしコンテンツから、新しい層のとりこみ、とかも大切だとは思うけど、まさしく「僕らのヒーロー」みたいに思ってた人には素直に喜べない部分もあったりするんじゃないか?なんて勝手に想像してしまいます。まあ私は面白ければ結構どっちでもいいや、みたいな適当な部分もありますけど。
ゲッター線の異常性とか多少は出て来ますし、真ゲッターが青くなって神ゲッターとかになってはしまいますが、「そうか、そうだったのか」とはならずに、割とシンプルに敵を倒して終了。
敵幹部&ボスが内海賢二、檜山修之、若本規夫と錚々たる顔ぶれで、怪演っぷりがホントに凄い。主人公の一文字號が櫻井孝宏なのですが、割とキャリア初期の頃かな?今だと本心が見えないちょっと怪しいクセ物、みたいなキャラが多い印象なので、熱血野郎を演じてるのが結構な違和感あって逆に面白かったり。ゲッタービーム!とか叫ぶのが正直似合って無い。当たり前と言えば当たり前だけど、敵と比べると弱々しくってちょっと可哀相になってきます。
まあ短いのでサクッと見るには楽しい1作。
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