監督:川越淳
原作:永井豪・石川賢
OVA 2004年 全13話
☆☆★
「ゲッターロボアーク」何とアニメ化だそうで。
そのプロモーションでゲッターロボOVAシリーズ3作品がyoutubeで無料配信中。
1週間限定なので、流石に全部は見れないなぁと思い、「チェンゲ」と「ネオゲ」は昔見たけど、確か「新ゲ」だけ序盤は見たけど最後までは見て無かった気がしたのでせっかくだから見ておく事にしました。
一応、ゲッターロボ初心者の方の為に説明しておくと、OVAシリーズは作品ごとに話や世界観は繋がっておらず、監督の川越淳は共通してるものの(アークもこの人がやるみたいですね)各作品独立したそれぞれ別のものです。「マジンガーZ」と並び称される古のTVアニメの「ゲッターロボ」とその続編の「ゲッターロボG」からも直接は繋がっていません。
ただ、そのコミカライズというか原作と言うか、石川賢の描いた漫画版の方は各タイトル世界観が繋がっていて、それが「ゲッターロボサーガ」という一連の括りになっている。、でそのサーガの最終章に当たるのが「ゲッターロボアーク」という形になります。その漫画のゲッターロボサーガがなかなか面白くって、私も文庫版で揃えました。
スーパーロボットの中の一つ、ぐらいの知識しか無くって、ゲームのスパロボでもよく出てましたし、TVシリーズ一から見るの大変だし、ちょっと漫画版だけでも読んでおくかな?ぐらいの気持ちで入ったんですけど、TV版ゲッターのイメージしか知らないで読むと、結構物凄いインパクトを受けるような作品なんですよね、漫画版って。
バイオレンス描写が物凄かったり、竜馬も隼人も博士も狂人じゃねーかこれって感じで描かれるし、動力源のゲッター線が人類には触れてはならない恐ろしくヤバい代物だった、的な感じで描かれる。
実際は決してポリティカルな作品では無いのですが、隼人が学生運動やってたり、ゲッター線も最初は原子力・核のイメージなのかなと感じて、そこに面白味を感じました。ただ世界征服を企む悪の軍団にスーパーロボットが立ち向かうとかいう話じゃなかったんだなこれ、と思って、ゲッターサーガは凄く面白く読めた。
OVAは3作とも、その漫画版そのものをアニメ化したわけじゃないのですが、漫画版テイスト、石川賢テイストに大きく影響を受けていて、その中でも特にこちらの「新ゲッターロボ」は色濃く出ている作品。上記の遍歴が私にはあるので、序盤の隼人が私はすごく好き。ヒヒヒと笑いながら人を殺しまくるインテリヒーローとか、なかなか他では見られません。
敵は百鬼帝国ではないものの、古より伝わる「鬼」となっていて、和風伝奇テイストになっている辺りも、石川賢のみならず、豪ちゃんとかもいかにもこういうのやりそう!っていう感じが面白い。タイムスリップして安部晴明とかとも戦っちゃうし。
後半はやはりというか、ゲッター戦うんぬんの話になてしまい、毎度おなじみのゲッターエンペラーがどうのといつものモヤモヤ感が残る感じになってしまっているのが正直残念でした。いや、らしさという面ではいかにもゲッターらしいのですが。
面白いんだけど、なんかグダグダと言えばグダグダ、みたいな。
安易に真ゲッターとか出さないのは評価したいけど。
時間的にチェンゲまで見てる余裕無さそうですが、ネオゲは短いのでそっちくらいは見れるかな?
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