僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

見たもの読んだものなどの簡単な記録と感想のチラシ裏系ブログ

ある日どこかで

ある日どこかで [DVD]

原題:Somewhere in Time
監督:ヤノット・シュワルツ
原作・脚本:リチャード・マシスン
アメリカ映画 1980年
☆☆☆☆

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旧スーパーマン関連を続けてみてきたのでついでにこちらも。クリストファー・リーヴ主演。監督は「スーパーガール」のヤノット・シュワルツ。原作はリチャード・マシスンの小説で、本人が映画の脚本も担当。

 

公開当時は批評家受けも悪く、興行成績も全く振るわず、その時は失敗作とされたが、後々に評価されいつしか隠れた名作と呼ばれる事になりファンも多いカルト映画。

 

私はクリストファー・リーヴが好きだったので、その辺りの流れでこれも名作と言われてたから作品に触れて、やはり好きな映画の1本になったという感じだったかな?DVDコレクションの1本。

 

スーパーマン映画の流れで、あれこれって「スーパーガール」の監督だったんだと今更気づいたけど、今回改めて見返して、今度は「あれ?これリチャード・マシスン原作だったんだ」というのを知った。

 

いやでもどうだったかな?映画を沢山見るようになった後にこの辺の作品も知ったと思うんだけど、その時期はロメロの「ナイトオブザリビングデッド」と「ゾンビ」にも感銘を受けて、その原点を追う中で「地球最後の男」「オメガマン」「アイアムレンジェンド」辺りにも触れたような気もする。「ゾンビ」の元ネタとされるそれらの作品の原作がやはりリチャード・マシスン

 

Aのフィールドを広げてたら、また別でやってたBのフィールドと繋がった!みたいな面白味ってありますよね。点で見ていた作品が線で繋がって、より多角的に捉えられるようになっていくって映画に限らず世の中のありとあらゆる物事にも通じる事だと思いますし。
昔の自分がそうだったけど、点でしか見れないと視野に広がりが持たせられないので凄く薄っぺらな語りしか出来ない。今もお前の視点なんて狭すぎて話になんねーよと思う人も居るでしょうけど、これでもいくらかは成長して昔はもっともっと恥ずかしかったのです。

 

クリストファー・リーヴ演じる脚本家のリチャード・コリアーは初舞台を成功させた後に、見知らぬ老齢の女性に懐中時計を渡され「帰ってきてね」と言われ、その老女はそのまま姿を消した。
そこから8年後、脚本に行き詰ったコリアーはたまたま泊ったホテルの資料室にあった昔の舞台女優の写真に妙に惹かれ、その女優の事を調べ始める。
どうしようもなく気持ちを募らせたコリアーは、50年前の女優に会うべく、ついに時間を超える。

 

ラブロマンス物でありながら、タイムリープSFでもある。
原作者のリチャード・マシスンは「トワイライトゾーン」とかの脚本も多く担当していた人なので、まあ所謂「世にも奇妙な物語」みたいなSF短編が得意な人。

 

タイムリープと言っても、タイムマシン的な類でもなければ、不思議な扉やトンネルを抜けると、みたいなものでもないし、超能力でも無い。なんと自己暗示であり愛するが故の異常な精神力。自力でタイムリープしてしまうというちょっと珍しい作品。

 

ここは1912年なんだ!と思い込む事で実際に時を超えてしまうというトンデモ。これをバカバカしいと思う人はちょっと乗れないかも?でも思うんですけど、タイムマシンだってバカバカしいものじゃないんですかね?私は別にタイムマシンをリアルな物とは思わないので、そんなん五十歩百歩でしょ?という感覚の人なので、この作品もむしろ斬新で面白いと思う。

 

量子力学で言うシュレディガーの猫みたいなものならば、認識する事で初めてそこに事象が確定する。
ウォッチメン」におけるドクターマンハッタンが過去も未来も現在も同一上に意識できていたように、胡蝶の夢じゃないけれど、自己催眠と認識一つでこの世界というのはその瞬間瞬間で形を変えているのではないか?とか考えると、意識だけで過去に飛ぶとかもアリなんじゃね?と私は思ったりする。

しかもSF作家らしいオチもちゃんと用意されてるのが面白い。

 


そしてまた別の視点で見ると、「スーパーガール」とかあれはあれでキッチュな面白さはあったけど、決して演出は一流だったとかそういう風には感じなかったけど、今回は色々と上手さを感じます。

俳優の演技の上手さなのかなぁ?主人公もヒロインも、恋する瞬間とか、そこをきっかけに心が変わっていく様子みたいなものが、物凄く伝わる感じで描かれてる。

 

多少の偏見もあるかもしれないし、私もそこそこレベルの映画ファンではあるけれど、超濃い人達と比べたら足元にも及ばない程度の知識しかないので、勝手な思い込みだったらスミマセンけど、この時代の映画にしては感情の表現とかメチャメチャ上手くないですか?今見てもそこは凄いなと思った。

 

あとは恋愛・ロマンス物でありながら、SF要素やいきなりの悲劇っぽい展開になったり、なんか90年代ゼロ年代くらいの美少女ゲームにおける泣きゲーみたいな部類の作品にも意外と近いんじゃないか?って思った。私もそういうのに当時そこそこハマってましたし。この映画を知ったのもその辺りの時期な気がします。ちょっと通じる物ある気がする。

 

アメコミヒーロー物ではないけれど、ちょっと昔のスーパーマンシリーズも履修してみるかってなった時に、おまけでこれも1本追加って感じで見てもらえれば、風変わりでちょっと特別な映画としてお得感あるかもしれませんよ。

 

キャプテン・アメリカとペギー・カーターとか、刹那とマリナ・イスマイールとか、時を超えた愛の形とか見ると、ついこの作品を重ねてしまいます。

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