僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

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餓狼伝説(NGCD版)

餓狼伝説 NCD 【NEOGEO】

GAROU DENSETSU
餓狼伝説 宿命の闘い
Fatal Fury
開発・発売:SNK
ディレクター:西山隆志
機種:ネオジオCD
発売日:1994年9月9日(オリジナルAC版1991年)
☆☆☆☆

ポリメガのおかげでネオジオCDが快適に遊べて楽しいです。
元々ネオジオCDはトップローディングの奴を持ってて、知ってる人は知ってると思いますが、ネオジオCDはローディングがクソ長い事で有名。その後、倍速ドライブになったネオジオCDZというのが出て、私はそっちも買ったのですが、実際に多少は短くなるものの、それでも1回ごとに1分近いローディングが入ると言う、ディスクシステムかよ!?レベルの遅さでした。

 

ポリメガはロードが早いとかではなく、特殊なプログラム?になってるようで、ロード時間が完全にゼロです。ロム版と同じように遊べるという嬉しい仕様。(ネオジオCDのみ特殊な扱いで、SSやPSは取り込みしても普通にロード入ります)30年前の資産がようやく報われました。いやその当時はクソ長ロードを耐えてやってましたが。

 

今回取り上げるのは、シリーズ1作目の「餓狼伝説」初代。
対戦格闘全盛期にカプコンと人気を2分したSNKの代表作の一つですが、ぱっと見の画面はともかく、ゲームとしては対戦格闘のまだ前の段階。基本的には一人用のアクションゲームに近い。

当時は知らなかったんですけど、これって初代「ストリートファイター」の西山隆志がカプコンからSNKに移籍して作った作品だったんですよね。当時はまだゲーメストとか買って無かったし、その辺りで情報は出てたりしたのでしょうか?その後も特に言われる事も無かったですし、エンドクレジットにもちゃんとした名前が出てくるわけではないので、「スト2」影響下で作られたものなのかなと思ってましたが、まさかのスト1を作った人の後継作だったとは。まあ必殺技が出せれば何とかなるというゲームプレイ感覚は物凄く似てますね。

因みに西山さん、カプコン前のアイレム時代は「スパルタンX」も作ってましたし、後年には「スト4」も担当したり、色々と歴史が面白い。

 

で、数あるネオジオ作品の中で、何故これを最初に取り上げるかというと!
作る方にも歴史があれば、プレイヤー・ユーザー側にも歴史あり。

 

何を隠そう、私が初めてアーケードゲームを1コインクリア出来た作品で、物凄く思い入れがある作品なんです。

 

いやぶっちゃけ雑なバランスというか、やり方がわかってれば超簡単なゲームで、キャラごとに多少の攻略法はありつつ、基本的には相手の置きあがりに突進技を重ねておくだけで高確率でヒットしてくれるので、それだけ知ってれば最後までクリア出来ちゃうゲームなんですね。

 

ただ、先ほど書いたとおり、まだ餓狼1の時はゲーメスト私は買って無かった。94年くらい?餓狼で言えば3くらいからだったと思います。メスト毎号買ってたの。高校生の時ですかね、学校帰りにショッピングモール内のパン屋で私はバイトしてたんです。
部活とかするタイプじゃなかったので。で、バイトの時間前にそのショッピングモールのゲームコーナーにあるこれをよくやってたんですよ。最初は当然、クリアなんて全く届かなかったんですが、日課みたいに1回か2回だけやろうみたいなのしばらくやってて、それでようやく自力でクリア出来ました。

 


今やると、お手軽簡単にクリア出来て楽しいなこれ、っていう感じなのですが、スト2だって、昇竜拳を自在に出せるだけで凄い、みたいな時代ですよ。慣れないアーケードのレバーで必殺技を出すだけで気持ち良かったみたいなレベル。
ラスボスのギースが攻略法知らないとまた強くってね、技を掴んでそのまま投げてくるという当て身投げインパクトが強烈ですが、だったら技出さなきゃ良いんじゃね?と空ジャンプから投げを入れて、あとは起き上がりに必殺技を重ねるだけなんですが、当時は物凄い緊張感で手が震えながらのラスボス戦だった記憶があります。そこで初めてクリア出来た時の感動。

しかも家庭用じゃ無く100円入れて遊ぶアーケードゲームを1コインクリアですよ!?それは特別な体験でした。

 

アーケードゲームに関する経験も個人的な部分がありましてね、田舎なので地元にゲーセンなんかあるはずもなく、駄菓子屋に1台か2台置いてあるテーブル筺体をただ眺めるだけの子供時代でした。(そこ考えると普及率の高かったネオジオMVSの凄さよ)

 

アーケードゲームで一番最初に記憶にあるのは、カプコンの「エグゼドエグゼス」で、それもショッピングモールだったと思います。母親が買い物してる間に、ゲームコーナーにわくわくして、お金を入れずにレバーとボタンをガチャガチャする小学生頃の私。親はそういうのにあまり理解が無かった方だと思いますが、1回だけやってみる?と100円を入れてくれたのです。

ファミコンはもう持ってたのかな?私は割と遅い方だったので、まだ友達の家でやるくらいだった気がします。FC版のエグゼドエグゼスはもう知ってたのかも定かじゃない。
でもそのデモ画面を見てるだけでもハニカム構造のマップに昆虫型の敵キャラ、たまに出てくる巨大な敵とかインパクトは抜群でした。


初めてのアーケードゲーム・・・はい、今やってもエグゼドエグゼスってクッソむずいのですが、初めて触れる小学生に太刀打ちできるはずもなく、1分も持たない内にあっと言う間に終わっちゃったんですね。

 

アーケードゲームというのは、いかにインカムを稼ぐか、いかに効率よくお金をむしり取るかという世界なのだというのは当時の私は知るよしもなく。お金を入れたんだから3分間ぐらいは楽しませてくれるものなんだろうと思ってた気がします。
今の感覚で言えば、たかが100円で済むけれど、これは子供が触れて良いものではなかったんだと。
ここ重要なんですけど自分のおこずかいから出した100円じゃないんですよ、親が子供の為にと100円入れてくれたのを一瞬で無駄にしてしまった事に、メチャメチャ申し訳なさを感じてしまってね。私は自分のお金じゃないから良いじゃん、という性格では無く、自分が自分で勝手に損をするのは仕方ないと諦める事も出来るけど、せっかくの他人の親切や好意を無駄にしてしまう事に罪悪感を憶える性格でした。それはもう幼少期から。


それから高校生になってバイトして自分のお金を稼ぐまでは、ゲームセンターのゲーム、アーケードゲームというのは半ばトラウマになって禁断の領域でした。その点、ファミコンはソフトを買ってしまえば何度でも出来るし、やっぱり「現物」があるものこそが正義だよな、みたいな感覚を植え付けてくれた理由の一つの気がします。そもそもバイト始めたのはスーファミのソフトを自分で自由に買いたいってのが一番の理由でしたし、今でも物欲主義というか現物が残るものの方に価値を感じます。

 

勿論、そんなのは「今思えば」の話であって、罪悪感やトラウマを克服するためにMVS版「餓狼伝説」をクリアまでやってたわけじゃないし、その後の対戦格闘ブームでゲーセンに通うようになり、アーケードゲームこそ家庭用より1ランク上の存在で、家庭用中心よりそこを主戦場にしてる人の方がカッコいいみたいな価値感の上で、格闘ゲーム以外にも何かクリアしたいと「エイリアンVSプレデター」と「斑鳩」のゲーセンでの1コインクリアに至るまでのストーリーがあったりするのですが、それはまた別の話。

 

話を餓狼に戻すと、まだ100メガショック前ですが、やっぱり家庭用と比べるとグラフィックの質が一段上の印象でした。

そしてゲームセンターに置いてあり、遊ぶ度に100円投入しなければならないという状況・環境に特別感があったんだと思います。

 

そんなこんながあって「餓狼伝説1」には特別な思い入れが出来て、主人公のテリー・ボガードがメチャメチャ特別な存在になって(ゲームとしてはアンディの方が斬影拳が高性能で使いやすい=クリアし易いんですがね)以降のシリーズやKOFでもずっと持ちキャラになりましたし、テリーにあこがれてバッシュ履くようになったり、ジャンパーに指抜きグローブ(当時スクーター乗ってたし)とかしてました。2よりも1の方に思い入れがあるので、バッシュも2みたいな布じゃなく、1のゴツそうなコンバースのバッシュでしたし、今思えばかなり痛い感じですが、それだけ特別な体験・経験になったという事です。

 

かつての「エグゼドエグゼス」がトラウマになってアーケードから離れるきっかけになったのと逆で、「餓狼」最高だな、テリーカッコいいな、SNKいいよね、ネオジオ最高だよねと思わせてくれて、その後もネオジオに思い入れを持ってつきあっていく要因にはなったと思います。

 

私は2D派で、3Dは「バーチャファイター」シリーズは少しだけやりつつ、そこまで深くハマる事も無く2Dに留まりカプコンとSNK両方を追いつつ、ブーム終盤の最後にカプエスで両方が統合みたいな所まででその後はフェードアウト。

 

そこからずっとブランクがあってからの今回のポリメガで再び触れてる感じなんだけどさぁ、そんな思い入れが甦って来て物凄く楽しい。


次世代機前に移植されたSFC版も当時やったと思うけど(少なくとも新品で買った記憶は無いけど)そっちはぜんっぜん面白くなかったんですよね。こじんまりとして本家のダイナミックさとは程遠いもので、いくらで入手したかは憶えてないけど、中古にしても買って損したと思える感じでした。あの「餓狼」が家でも遊べるとワクワクして入手したのに、やっぱりアーケードゲームとは程遠いものなんだなと感じた気がします。


今やっても大したゲーム性も無い餓狼1がこんなに楽しいものとは。

以降のSNKの対戦格闘は洗練されて行くけど、CPU戦はなかなかサクッとクリアできるようにはなってないので、続編もそれぞれに思い入れはあるけれど、まだ対戦格闘前の格闘アクションゲームとしての餓狼1もこれはこれで私にとってはやっぱり特別なタイトルです。

 

 

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