原題…IRONMAN
監督・製作総指揮…ジョン・ファヴロー
アメリカ映画 2008年
☆☆☆☆☆
2019年映画ベストは「アベンジャーズ:エンドゲーム」一択です。
確か、日本公開は「インクレディブルハルク」の方がちょっとだけ早かったのですが、公式的にも制作上もこちらの「アイアンマン1」が1作目の扱い。
ここからMCUが始まったと考えると、やっぱり感慨深いものがあります。
久々のDVD鑑賞ですが、エンドゲームを踏まえてみると
ますます面白く見れました。
私は90年代からのアメコミヒーロー物のファンで、きっかけは
カプコンの「X-MEN」のゲームで興味を持って、当時出ていた小プロ版の
「X-MEN」原作から入った口。なのでアメコミではやっぱりX-MENに
一番思い入れがあります。
この少し前にやってたX-MENとスパイダーマン
の映画のそれぞれ2が大傑作で、どちらも3でコケましたが、
ファンタスティック・フォー、デアデビル、ハルク、ゴーストライダーとか色々
映画でやってた流れで、次はアイアンマンか、あんまり好きなキャラではないかな~
ぐらいの感覚で見た記憶があります。
そんな感覚で見てましたので、アイアンマンの映画デザインカッコいいし、
話もそれなりで悪くは無い、そこそこ楽しめましたぐらいの感覚の映画でしたが、
改めて今見ると、これがまたメチャメチャ面白い。
ロバート・ダウニーJr.がクッソ若い!とか
そうそう、今回のローディ役の人が次からは変わっちゃったんだよね~とか
(つーかこの時の吹き替えは高木渉だったのか)
あれ?コールソンこんなに出番あったんだっけ?
つーかハッピーほとんど出てない、だとか
「トニースタークにもハートがある」ってリアクターの件は確か2だと記憶してたが1だったり
ペッパーとの距離がまだ微妙な段階だったり、
この作品内ではほほえましいコメディシーンでしかないチーズバーガーの下りでじんわりきたり、
なんかもう色々な所が楽しくて仕方なく思えるのでした。
他にもトニーがサケ飲んでたり、まだマーベルのロゴが今のものに
なってなかったり
テロ組織がテンリングスだったりと細かく言えば色々ありました。
見返して、一番おっ!?となったのは
アイアンマンになる前のトニーの理念。
敵を黙らせるくらいの圧倒的に強い武器を持てばそれが平和につながる。
一度それを使ってしまえば、あとはもう反抗なんかしてこないよ、
的な部分。
武力介入、正義の押しつけ、強いアメリカ。
そういった世相と、それに対する批判みたいなものが、サラっとですが
ちゃんと根っこの部分として描かれてあるんだなと再確認できました。
インフィニティウォーで描かれたサノスの
敵側にも敵なりの理念がある。正しいかどうかはわからないけど、
言ってることはわかる、みたいなものに対してアベンジャーズ側は
エンドゲームでどう返すのか?
答えは多様性でした。いかにも今風と言ってしまえばそれまでですが、
今風だからこそちゃんと今の価値観をこういった娯楽作品で描いてくれる事に
私はすごく感動したし、とても意義のある作品になったと思っています。
言ってしまえばトニー・スタークもサノスも出発点は善意の押しつけ
という意味で共通している。そこからMCUはスタートして、
エンドゲームでどこに着地したのか、と考えるとメチャメチャ面白くないですか?
改めて見るとアイアンマン1作目、大傑作でした。