僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

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トップガン

トップガン パラマウント 思い出の復刻版 ブルーレイ [Blu-ray]

原題:TOP GUN
監督:トニー・スコット
アメリカ映画 1986年
☆☆☆★

 

<ストーリー>
トップガン”と呼ばれるカリフォルニア州ミラマー海軍航空基地の訓練所で、パイロットのマーヴェリック(トム・クルーズ)は相棒のグース(アンソニー・エドワーズ)とともに、F-14トムキャットを操る世界最高のパイロットを目指していた。ある日、新任教官のチャーリー(ケリー・マクギリス)が現われ、マーヴェリックは恋に落ちる。

 

30年越えの続編「トップガン:マーベリック」も本来なら公開されてたはずでしたが例によってコロナでの延期です。
そこまで楽しみにしてたわけではないのですが、たまたま床屋さんで髪切ってる時にそんな話になって(オタクなので美容院とかは行かない)、あれ?そもそも「トップガン」てどんな話だったっけ?ケニー・ロギンスのデンジャーゾーンしか憶えてねぇわ、とマーベリックが公開される前にせっかくの機会なので見返しておこうかなと。

 

去年だったっけ?新作の「ドクタースリープ」を見る為に、前作に当たる「シャイニング」見返したらもう圧倒的にシャイニングが面白くって、ドクタースリープどうのよりもキューブリックすげぇなぁと思ってしまったエピソードもありました。やっぱり良い映画は時間とか関係無いものです。

 

トニー・スコット、はもうお亡くなりになられましたが、リドリー・スコットの弟でしたっけ?兄がCM出身なら弟はMV出身。この人の映画はいつも画面がチカチカしてるんだよなぁという漠然としたイメージでしたが、うん、やっぱり見返すと凄くミュージックビデオっぽい。デンジャーゾーン何回かけてんだよ、っていう。

 

改めて見返すと、やっぱりトム・クルーズ若いな~と。日本人受けする甘いマスクなので、公開時は日本だと恋愛物としても宣伝してて、女性客も意外と多かったと言うのも頷ける話です。

 

そのトムが演じる主人公のマーベリック。なんかイケイケで鼻持ちならないキャラとして描かれてて、そこは見ていて凄くイライラしつつ、まあこういうのも若さだし、何せ古い作品だからな、と思いながら見てたのですが、そこはあくまで映画の構成として前半はあえてああいう鼻持ちならないキャラとして描いてある感じ。そこから一度落ちて、這い上がる、というきちんと起伏のある物語になっていて、そんな定番の展開だった事は全く記憶に無かったので、ああ意外とちゃんとした映画だったのか、と素直に楽しめました。

 

ただ、ヒロインの扱いは流石に年代を感じました。今回見て調べた時に初めて知ったのですが「ガンダム0083」のヒロインのニナ・パープルトンってこの映画を元ネタに作られたキャラだったんですね。全然知らなかった。(女優さんの名前がマクギリスでしたけども)日本でも大ヒットした映画なので、ガンダムマクロスに関わらず結構色々な所に影響は与えている作品です。

 

ただの戦闘機映画ってくらいしか憶えて無かったので、「マーベリック」の方もそうだけど、こっちでもそもそもが何と戦ってたんだ?と思ったら、架空の国と戦ってたんですね。敵の戦闘機のミグはロシア製のようですが、型式的にはこちらも架空の兵器として担ってる様子。そして基本的には政治要素は極力排除してある。ここが上手いなと。

 

個人的に映画に政治要素や社会要素は必要不可欠だと思ってますし、マーベリックは今の時代で戦闘機とかの戦争に使う「兵器」をどう描くのかな?っていう所が一番の楽しみにしてる所なのですが、旧作においては作中でわざわざセリフで「政治的な事を考えるのは上の役目であって、現場はただの駒に徹しろ」的な事を言わせてたりしました。

 

だったら「ライトスタッフ」みたいに、大空への挑戦みたいな描き方もあるかもしれないけれど、基本的には美女やら戦闘やら、あくまでこれは娯楽映画なんですよ、みたいなザ・80年代仕様。それでいてMTV風とかいう作風だけだったら、私が大嫌いな路線ではあるんですが、それでも前述の通り、ストーリーの進め方とか基礎は出来ているし、CGじゃなく実機を使った映像はやっぱり見応えがあって、そこはやっぱり面白いなと思いました。


中身が無いと映画じゃ無いでしょ、とか言いたくなる半面、ガワの部分も映画を構成する大切な要素ですしね。今見ても全然面白く見えたんだから、それはそれで十分に立派な作品かなとは言っても良い感じはしました。

 

さて新作の「マーベリック」どうなるでしょうね?年取ったからって時代への批評性とか小難しい事を考えるより、俺はまだまだ現役だぜ!みたいなのがトム・クルーズでしょうから、あんまり期待はできそうにないけど、その中ちょっとだけでも今の時代なりの物が作品として見えれば、それはそれで良いかなとは思うし、そういう面では楽しみではあったりします。

 


映画予告編【TOPGUN】1986