VENOMVERSE
著:カレン・バン(ライター)
イバン・コエリョ(アーティスト)
訳:秋友克也
刊:MARVEL ヴィレッジブックス
アメコミ 2018
収録:VENOMVERSE #1-5(2017)
☆☆
ヴェノム大戦勃発!
キャプテン・アメリカ、デッドプール、ウルヴァリン、ロケット…
並行世界から集まったヴェノム軍団が究極の戦いに挑む!
2015年のクロスオーバー「スパイダーバース」に続いて今度はヴェノム編。スパイダーバースは並行世界のそれぞれのスパイダーマンが集結、という形でしたが、こちらのヴェノムバースは色々なヒーローがヴェノム化したものが集結という形。
キャップ版ヴェノムとかそういうヒーローバリエーションが楽しい。で、敵がポイズンと呼ばれる寄生生命体で、そっちは白い色でそこも乗っ取り系なので、ポイズン版○○みたいな敵もバリエーション系。
ポイズンは結晶体生命?みたいなやつなので、角ばってトゲトゲしてるので、メカメカしくて割と日本人にも刺さる感じのデザイン。
今回のシリーズには出てませんけど、アイアンマンのデザインってやっぱ凄いと思うし、凄くアメコミらしいと思うんですよね。日本のヒーローとかロボットとかって、やたらと角生やすじゃないですか。パワーアップとかしちゃうと更に角マシマシ、みたいな。やっぱり角とか尖った部分があるとカッコいいなとは思うし好きなんですが、アイアンマンってマーク○○とか色々なバリエーション作っても角は生やさない。あれ、アメコミらしいなって思う部分なんですよね。
角でゴテゴテさせずにデザインするって面白いなと思います。日本とは違う文化を感じられるからこそアメコミって面白いなと思ってる部分もあるので、その辺りは「違い」として下手に融合しないで進化していってほしい。単純に見た目だけならヴェノム化よりポイズン化の方がカッコいいよな、なんて思ってしまうだけに尚更。
所謂、正史世界アース616からはエディ・ブロックヴェノムのみ登場。並行世界のヴェノムとポイズンの戦いに巻き込まれてしまう、という感じ。
○○化した奴で、一人だけこれ元は何のキャラだろうってのが一人いて、ヴェノムサイドにマニアってのが居ましたが、実はこの子も正史世界のキャラだったのね。一時期エディベノムのサイドキックやってたキャラのようです。元々あまりヴェノム詳しくないので、本編読み終えてから解説書で初めて知ったキャラでした。
エディってヒーロー集合の中でセンターに立てるようなキャラなのか?とか思いながら読んでましたが、キャップとかストレンジに比べると流石にキャラとしては弱い感じはしつつ、結構頑張ってる感じ。
デッドプールがヴェノム化もポイズン化もして、かなり美味しいポジション。さほど大きな活躍はしないものの、グウェンプールもポイズン側で登場。アメコミでピンク色ってやっぱりちょっと他にすぐ思いつかないし目立ちます。
スパイダーマン、ヴェノムと来たら次はカーネイジ?と思ったらカーネイジはカーネイジでこちらに乱入(まあヴェノムの亜流みたいなもんか)こちらも凶悪な暴れっぷりを見せてくれます。
でもまあ、スパイダーバースと比べてしまうとインパクトの面で劣るし、スケール感とかもやや小さく感じてしまった。単純にバリエーションを楽しむ感じで読む分には面白いんですけども。
3部作として出たので次は前日譚の「エッジ・オブ・ヴェノムバース」です。
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