僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

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クロール -凶暴領域-

クロール ―凶暴領域― [AmazonDVDコレクション] [Blu-ray]

原題:Crawl
アレクサンドル・アジャ
監督・制作:アレクサンドル・アジャ
アメリカ映画 2019年
☆☆☆★

 

<ストーリー>
大学競泳選手のヘイリーは、疎遠になっていた父が、巨大ハリケーンに襲われた故郷フロリダで連絡が取れなくなっていることを知る。父を捜しに実家へ向かったヘイリーは、地下室で重傷を負って気絶している父を発見。しかしその瞬間、背後から何者かに襲われ、地下室の奥へと引きずり込まれてしまう。浸水のタイムリミットが迫る中、大量発生したワニのテリトリーとなった思い出の我が家から、負傷した父とともに脱出を図るヘイリーだったが……。


割と珍しいワニ映画。アドベンチャー物の1シーンでワニに襲われそうになる、ぐらいはたまにありますが、全編ワニ映画ってなると私は特に思い浮かばない。「クロコダイルダンディー」とか?違うか。

 

ネタバレ無しだと語りにくいのでガンガンネタバレアリで行きますのでご了承ください。

 

いわゆるサメ映画のワニ版、みたいな作品ではあるものの、サメ映画は勿論、海と言うシチュエーションありき。じゃあワニと言えば河?なのかな?メンドくさくて調べてませんが、歩いて河を渡らなければならなくなったのにワニが居た!とかボートで渡っていたら周りはワニだらけだった!みたいなのが何と無く想像できるシチュエーションでしょうか。

 

そしてもう一つフィクションでありがちなのは、都市伝説系。都会の下水道に巨大なワニが!みたいなパターン。アルビノの白いワニ、とかいうのもアリガチでしょうか。パトレイバーでもそんなのあった気がしますし、映画とかアメコミ読んでると、結構出てくるので、日本では無くアメリカとかのよくある都市伝説なのだと思われます。Ms.マーベルの2巻もそんなシチュエーションだったっけかな?

 

で、今回の映画も都会では無いにせよその辺りの都市伝説ありき、下水道には大量のワニが居たと。ハリケーンの影響で、浸水、しかも終盤は堤防が決壊して水没してしまう、という中で地上でのギリギリなんとか切り抜けられそうな所から、後半は一気にワニ有利に!と考えて作られてある脚本でした。

 

あとはお父さんとワンちゃんの存在も予想外で面白い。助けに来た人が寸での所でワニに殺されちゃうとかはお約束ですが、お父さんとワンコもそうなるのかな?と思ってたので、生き残ったのが意外な感じで面白かった。

 

残酷なシチュエーションでいけにえ的に殺しちゃうよりも、家族の物語という所で落としてあるのは、ホラー(一応ジャンルとしては動物パニックホラーだよなこれ?)としては、この手の作品で余計な部分入れるなよ、と賛否ありそうな部分ながら、逆にね、意外性があって面白かった部分でした。

 

まあお父さんとかはわからくもないですが、ペットとかね、昔の映画ならあっさり殺されても良さそうなものじゃないですか?でもそこを今風の倫理観なのか、家族ドラマっていうジャンルとは違うテーマを持ち込みたかったのか、なんとか生還。これ、作ってる人、良い人なんだろうな~とか思っちゃった。

 

他人は殺しておいて、しかもホラーで倫理観って何だよ?と突っ込みたい所ではありますが、(倫理観を外れた所に怖さや面白さがあるのがホラーとも言えるわけで)なんか上手くまとめたな~って感じは嫌いでは無いです。

 

ホラーというジャンルを使って本質は別の事をやりたい人、っていう程に実はハートフルなストーリーだったとまでは言いませんが、ホラーの割にちょっと人の良さが出ちゃった、ぐらいの変な面白さ。

 

ついでにワニと言えば、秋田の大曲の万SAI堂だっけかな?そこのお宝ショップの店の前に、巨大なワニのスタチューみたいなの置いてあるんですよね。リアルでこんな巨大なワニと遭遇したら固まっちゃって動けなくなるんだろうな~とか想像して、行く度に私はちょっとビビってます。なんかそんなんも思いだして、珍しさ半分、怖さ半分、そしてちょっと個人的にほのぼのしてしまう部分もあるという、割とツボにハマる面白映画でした。あと洪水やハリケーンも怖い。

 

 

 

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