僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

見たもの読んだものなどの簡単な記録と感想のチラシ裏系ブログ

007 スペクター

007 スペクター [DVD]

原題:SPECTRE
監督:サム・メンデス
原作:イアン・フレミング
アメリカ映画 2015年
☆☆

<ストーリー>
スカイフォール」で焼け残った写真を受け取ったボンドは、そこに隠された謎を追って単身メキシコ、ローマと渡っていく。その過程で悪名高い犯罪者の美しい未亡人ルキア・スキアラと出会ったボンドは、悪の組織スペクターの存在を突き止めるが……。

 

「007」シリーズ24作目。ダニエル・クレイグ版4作目。

 

最新作の25作目「ノー・タイム・トゥ・ダイ」ようやく公開が決まったようです。コロナでの延期が長かったので、何度予告を見せられた事か。楽しみにして・・・るかどうかは微妙かも。

「007」シリーズ、実は全然思い入れが無いです。長く続いてる有名シリーズだし、一応見ておくかぁとなったのがダニエル・クレイグ主演になってからの2006年の「カジノ・ロワイヤル」でした。

 

映画館で見て、え?普段の映画館の客層と違う?と意外な発見があったのを思いだします。映画1作目は1962年で昔から続いてる作品ですし、最近の映画はよくわからないけど、「007」なら見ておくか、みたいな昔からのファンが居るのがこのシリーズなんだな、TVとかより映画が特別なメディアだった時代もやってたシリーズだからこうなるのか、そこは面白い部分だな、と思ったのを凄く憶えてます。

 

その後、2~3本くらいは映画館で観たような気はするのですが、基本的にこのシリーズは単発作品ですし、中身はほとんど憶えて無いし、どこまで見たのか定かでは無い。なら間違いなく見て無い直近の作品を見ておこうかとチョイスしたのが今回です。

 

うん、でも観終わってから色々調べたのですけど、今回の「スペクター」ってあんまり評判良くないらしく、これの1本前の「スカイフォール」が高評価を受けた作品らしい。多分私は「スカイフォール」の方も見て無い。更に前の「慰めの報酬」までを見たっぽい。まあその辺はいずれ機会があれば。

 

たまに、1本目からシリーズ全部見てみようかな?とか思ったりするし、リアルでの友達もそうやって後追いで全部見たよって言ってたりして、自分も挑戦してみようかなぁとか思う事もあるんだけど、なかなか気が乗らないのは、多分私はこのシリーズにそんなに惹かれる部分が無いんだろうな、と。

 

ここまで長く愛されてる作品ですし、スパイ物、アクション物の映画を牽引してきたシリーズに対してこんな事を言ってしまうのはおこがましいのですが、私にとっては正直、普通の映画以上の価値を今の所見いだせて無い感じです。「007」に憧れの気持ちを抱く、みたいなのが私はそんなに無いかなぁと。なんか、カッコいいのはカッコいいのですけど、同時に古臭い価値観みたいなのもどこか引っかかってしまって、所謂ボンドガールみたいな、男性が美女をはべらせるみたいな展開も、う~ん、すげぇ昔の価値観だなぁとか思ってしまう部分もある。

 

「お約束」であるとか「プログラムピクチャー的な伝統」もあると思うし、「定番もの」っていうのは私はあって良いと思うし、例えマンネリだろうと、タイトル同じで無理矢理違うものに変えちゃよりは、こういう「型」が好きな人向けに残して行ってほしい、これだけ長く続いたシリーズを、もう時代遅れの産物として終わらせちゃうのは勿体無いな、とは思う。どんなものにもいずれ終わりは来るとは思うけれども。

 

ただ、自分がそれに興味があるかと言えば、そうじゃない方なんだろうな、伝統芸能としてはアリだけど、私向けでは無いかな、みたいな感覚。

 

20数作ある中で、2~3本しか見て無い人が、このシリーズがどうのこうのと語るのはおこがましいし、よくわかってませんが、このシリーズの魅力ってどこにあるんだろうか?というのは気になる所ではある。

 

ああそうだ。例えばMCU、或いはアメコミヒーロー物全般とか私は大好きですけど、そんなに興味が無い人にとってはね、毎回同じようなものを何十本と見ててよく飽きないね、アメコミヒーローに乗れずに、外野の立場で外に居る人の気持ちとしては、確かにそう見えるだろうし、そう思ってしまうのはわからなくもないかな?という感じかな?

 

さて今回の映画に話を戻すとして、割とリアル路線でやってきたダニエル・クレイグのシリーズとしては、それ以前の過去のシリーズに出てきていた「スペクター」と呼ばれるいかにもな悪の組織の復活が売りのようです。

 

う~ん、でもそこが魅力的かと言うと、前半で組織の集会に潜入するシーンとかは面白かったですが、逆にリアル路線の導入なのか、ヴィランの掘り下げ的なものなのか、実はそこのボスもボンドと関係のあった人物で、個人的な因縁でボンドを付け狙っていた、というのは逆に世界観が狭くなってしまった気がする。

 

しかもボンドを捕まえて脳にドリルを打ち込むというすげぇ痛々しいシーンがありましたが(ギリギリで危機回避じゃなく実際に痛めつけられるというのもこのシリーズの特徴かな?)、あれで結局ボンドは無事なの?どういう事?他にもこれボンドを殺せただろうってシーンが結構あるので、なんかご都合主義のザルな展開だなぁと思わせておいて、しかも最後はハンドガンでヘリを落とすというえええええ~っ?な展開に正直萎えた。

 

いや、私は銃の事とか全然わからないですし、もしかしたらそれくらいカスタマイズされた銃、弾丸だったのかもしれませんが、正直、え?マジ?とビックリしてしまいました。

敵、あるいは逆に主人公側でもいいですよ。おいかけっこの先にヘリがあって何とかそれで逃げる。飛び出したヘリに向かってクソぉ~っ?とか言いながら銃を撃つんだけど、ロケットランチャーとかバズーカではないハンドガン程度でヘリを落とせるわけもなく・・・みたいなシーンはこれまで映画で山ほど観て来ました。でもハンドガンで実際にヘリを落とすシーンとか今回初めて観たぞ。それでヘリ落とせんのかい!って。ある意味貴重かも。

 

実は自分の所属する組織のトップが悪役と繋がっていて・・・とか、そこで孤立してしまった主人公チームが、少ない仲間との連携で世界の危機を救う、とかも、流石に巷に溢れすぎていて、そこも古臭い印象を受けてしまった部分。(定番なんだから面白いのは面白いんですけどね)

 

う~ん、口直しじゃないけど、ここは評判の良かった「スカイフォール」の方も今の機会に観ておくべきか。

 

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