僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

見たもの読んだものなどの簡単な記録と感想のチラシ裏系ブログ

SSSS.DYNAZENON

 

インパーフェクト アニメジャケット盤(特典なし)

監督:雨宮哲
脚本:長谷川圭一
原作:グリッドマン
TVアニメ 2021年 全12話
☆☆☆★

 

映画「グリッドマンユニバース」公開中。
私は1作目の「SSSSグリッドマン」は見たけど、ダイナゼノンの方が確か2~3話くらいで止まっちゃったからどうしようかなぁ?と思ってて、地元でも少し離れた所で上映はあったものの、一番通ってる近所の映画館ではやらなかったので、まあいいかとなってたんですけど、遅れて来週から公開されるっぽい。

 

う~んまあせっかくの連休もあるし良い機会だからと「SSSSダイナゼノン」完走して映画の方に備える事に。割と映画は評判も良さそうでしたし。

 

え~とまず、オリジナルの「電光超人グリッドマン」の方、何気に丁度世代で、好きな作品だったりしました。とは言え、大人になってから見返したりはしてないので、ストーリーを一通り語れる程にはくわしくない。

 

昔からから「トロン」とか凄く好きで、グリッドマンよりは後ですが、PS/SSの「ゼロディバイド」っていう格闘ゲームの設定とかも凄く好きで、要は電脳空間の中に入って擬人化されたプログラムが戦う、みたいなのは大好きなシチュエーション。私のツボにハマるという奴で、そういう意味でも「グリッドマン」凄く好きな作品でした。

 

ただ、そういうシチュエーションにこそ惚れこんでたので、グリッドマンの売りの一つでもある、実写ヒーローながら変形合体ロボット物の要素も入れてある、っていう所は、正直あんまり好きじゃなかった。

 

ロボットアニメとかは好きなんですよ。でもグリッドマンがロボ化したとたんにあの軽快な動きが無くなるのがすっごく嫌でね。素のグリッドマン状態だと、スピンキックとかを多用するんですよ。脚部のデザインも、キック系のプロレスラーが身につけるレガースっぽくて、そこも好きな要素だったので、何でロボ要素とか混ぜちゃうかなぁ?と正直思ってました。

 

そんなのもあってね、アニメ版のSSSSもグリッドマンの方はリアルタイムで追いかけてたんですが、ダイナゼノンの方は、今度はロボの方か~あんまりテンション上がんない
んだよね、という感じになってました。

 

で、今回は改めて全話みましたけれど、なるほど、アカネちゃんみたいな最後の種明かしみたいなのは無いけれど、青春の傷みみたいな所では作風は共通してるのか。

 

嫌な事ばっかりな世の中だけど、ちゃんと今を生きて、今を肯定しようよ。過去に囚れてたって仕方ない、見方を変えるだけでいくらでも世の中は変わるんだからさ、みたいな事を大真面目にやってる作品なんだなぁと。

 

前作からそうですが、アニメらしいハキハキした演技では無く、むしろリアル寄りのボソボソしゃべりを重視してる作品ですし、作ってる人はおじさんなんだから、どこまでこれが今の若い人にリアルに感じられるのかは不明なものの、大人から見た若い子達っていうのは確かにこう見えるな、というのは私も割と実感するような部分でした。

 

なんかハッキリものを言わないし、何考えてるのかよくわかんない感じ、ある種の偏見かもしれないけど、ああ居る居るこういう若い子、っていう感じが凄くある。勿論、自分達はそうではないからこそ、5000年前の遺物としてのガウマという緩衝材を置いて作品を作ってある。

 

正直、ヨモギ君、ユメちゃん、チセちゃんどころか暦君にも感情移入とかは全然出来ないんだけど、なんか若い子達にはさ、応援してあげたくなる。ユメのお姉ちゃん、自殺かどうか真相はわからないけれど、やっぱりさ、何があったってそんな手段は選んじゃダメだよって思うもの。日本って若者の自殺率が世界でもトップなんじゃなかったっけ?チセみたいに学校なんか行かなくてもいいから、とにかく生きてくれ。大人になれば道なんていくらでも見つけられるから。

 

近年のマルチバース作品と同じで、あの時あの道を選んでいれば今の人生はもっと良い物に変わっていたのかも?なんて思うことは誰だってある。確かに良い事ばかりじゃない、上手く行く事ばかりじゃない、こんな世の中はクソだなって思うことはいくらでもある。でもさ、それでも何とかふんばって生きてる今の自分も肯定してあげようよ、上を見たってキリがないし、過去はかえられないけど、これから自分の世界はいくらでもかえていけるから、というのを描いてる作品ですよね、これ。

 

映画のグリッドマンユニバースの方もマルチバースっぽいけど、それに対するメッセージ的なものはこの時点でもう十分すぎるほどに描かれてるような?映画はどんなテーマやメッセージなのかますます気になってきました。

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